空条承太郎の友人   作:herz

12 / 61


・男主視点。

・スタンドについて捏造過多。

・これ以降、オリジナルの男主のスタンドが登場する機会が増えます。


 ――空条承太郎だって、親友のためなら過保護になる時があるはず。





空条承太郎の友人と、歴代主人公ズ+α

 

 

 

 

 承太郎と共に待っていると、仗助が戻って来た。そして彼と共に部屋に入って来たのは、歴代主人公ズ+α。……この+αがとんでもねぇ人物だった。

 

 

(――アイエエエ!?DIO様!?DIO様ナンデ!?)

 

 

 マジでそう叫びたくなったが、頑張って表情筋を引き締めて、不自然にならない程度に目を逸らした。

 DIO、じゃなくてディオの方だが、この人何でジョースター家にいるの??えっ?何で??

 

 

「よお!体調はもう大丈夫か?」

 

「あ、はい。……会長が俺の怪我の治療をしてくれたんですよね?承太郎から聞きました。ありがとうございます」

 

「あー、固い固い!もうちょい気楽に!会長とか堅苦しい呼び方じゃなくて良いからさァ」

 

「えっ?あぁ、じゃあ……ジョースター先輩?」

 

「もうひと声!」

 

「ジョセフ先輩?」

 

「んっ!……それ、新鮮な呼び方だな。採用!!」

 

「は、はぁ……」

 

「……おい、ジョセフ。こいつが困ってるから、止めろ」

 

 

 ジョセフのノリに付いていけない俺に気づいたのか、承太郎が助け船を出してくれた。

 

 

 その後。ジョセフは歴代主人公ズとディオの簡単な紹介と、前世での関係について説明してくれた。

 

 俺は全ての話に、"初めて聞いた"というリアクションを取る。……ジョルノとディオが、今世でジョースター家の養子になっているという話には、本当に驚いたが。

 また、ジョセフと仗助の関係や、ジョナサン、ディオ、ジョルノの関係については特に、聞けば普通に驚く話なので、ちゃんと驚いた後にさらっと流す。

 

 誰だって、他人には家庭の事情に突っ込んで欲しくないだろうからな。

 

 

「……なるほど、ね。父さんがあんたを友人と呼んだ事には驚いたけど……なんとなく、父さんがあんたを友人にした理由は分かった」

 

 

 とは、徐倫の言葉だ。……どういう事だろう?

 

 

「……そうだ。ねぇ、ちょっと教えてくれない?あんた、父さんとどうやって友人になったの?」

 

「あっ、それ!俺も気になるんスよね!」

 

「そうそう!園原くんが眠ってる間に何度も聞いたんだけどよォ、これが全っ然ダメで、承太郎のやつが何も教えてくれねえんだよ。お兄さん達に教えて?」

 

「あー、あー…………すみません。それは俺も言えないですね」

 

「えーっ!?志人さん、そりゃねえっスよぉ!」

 

「悪いな、仗助」

 

 

 承太郎との関係には、旧図書館が深く関わっている。管理人の三谷さんの意向を優先しないといけないし、承太郎のファンクラブの事もあるし……できる限り、情報を漏らさないようにしなくては。

 旧図書館の存在を知っているジョナサンならまだいいが……それ以外は、ちょっとなぁ。

 

 

「……そんな事より、シドのスタンドについても話す必要があるだろうが」

 

「そうですね。僕もそちらの方が気になります」

 

「……承太郎の友人関係という下らん話よりは、それの方が有意義だな」

 

「はぁん?下らない話だとォ?俺達にとっては重要なんだよ」

 

「まぁまぁ、ジョセフ。その話は後でもできると思うよ。落ち着いて?……ディオも、毎回人を煽るような言い方をしない!」

 

「ぐっ……まぁ、確かにそうか」

 

「……ふん!」

 

 

 ……少しずつ、主人公ズ+ディオの関係が分かって来た気がする。おそらく、ジョナサンが他の主人公ズとディオの関係を取り持っているんだな。

 で、ジョセフはジョナサンの言う事を割と素直に聞く。ディオはまだよく分からないが、少なくともジョナサンの言う事に文句は言わない。

 

 あと、ジョルノと承太郎はマイペースなのか何なのか、先程の小競り合いには無関心な様子。……前世でのDIOとの因縁も、あまり気にしていないように見えるな。

 対して、仗助と徐倫は黙っていたが、小競り合いの様子を気にしていた。……前世での因縁を気にしているのは、むしろ彼らの方か?

 

 

 さて。俺のスタンドについての話だが。

 

 

「まずは、シドのスタンドを出してくれ」

 

「……どうやって出すんだ?」

 

「頭の中で、出て来いと念じてみろ」

 

 

 承太郎に言われた通り、出て来てくれ、と念じてみた。背後に気配を感じる。

 

 

「――やっと呼んでくれたね。待ってたよ、志人」

 

「おぉ!本当に自我がある……」

 

「真っ白……綺麗ね。まるで天使だわ」

 

 

 天使って。……まぁ、見た目はそれっぽいが、これは俺自身であって……なんか、気恥ずかしい。

 

 

「ありがとう、お嬢さん。……さて。俺自身の能力について話せばいいのかな?」

 

「ほう?説明してくれるのか」

 

「全ては言えないけどね。簡単な説明でいいなら、話せるよ」

 

 

 そう言って、俺のスタンドが話してくれた内容をまとめた物が、以下の通り。

 

 

 スタンドのパラメータで表現すると、破壊力:E、スピード:B、射程距離:C、持続力:A、精密動作性:A、成長性:A……と、大体こんな感じだという。

 基本はあの白くて透明な結界で守る事に特化していて、攻撃はからっきし。スタンドが持っている杖で殴る事もできるが、大したダメージにはならないようだ。

 

 そして特殊能力である結界だが、これは敵からの攻撃を何でも防ぐ事ができる。

 そう、何でも(・・・)、だ。物理だろうが特殊能力だろうが何だろうが、スタンド攻撃だけでなくそれ以外の攻撃も、本体の意思次第で全てを防ぐ。

 

 まさしく、防御に特化したスタンド。……スタープラチナのような、純粋な破壊力やスピードに優れたスタンドとは正反対だな。

 

 

「……これは、近接パワー型のスタンドと組ませたら、手強くなりますね」

 

「あぁ。……こいつのスタンドの力は、あの吸血野郎との戦いで実感した。シドとそのスタンドの存在は、頼りになったぜ」

 

 

 ジョルノの言葉に承太郎がそう返すと、ディオ以外の面々が俺を興味津々といった様子で見つめてくる。

 やめろ、視線が刺さる。仗助は露骨に目をキラキラさせるな!承太郎も頼りにしてくれるのは嬉しいが、わざわざ主人公勢の前で言わなくても……!

 

 

「しかし、この人1人で戦わせるのはまずいでしょう。敵からの攻撃を防ぐ事ができても、反撃できなければ勝利はありません」

 

 

 そうそう。そんな意見も欲しいんだよ。ありがとう、ギャングスター。

 

 

「うーん……じゃあ、やっぱり財団に登録してもらって、いざという時に助けを呼べるようにしてもらった方が良いよね」

 

「そうだなァ」

 

「財団……?」

 

「シド。前世で聞いた事はないか?――SPW財団の名前を」

 

「……前世じゃ有名だったが、今世では全く聞いて無いぞ?」

 

「今は裏に潜ってるからな。聞いて無いのも当然だぜ。……前世では医療や自然動植物保護の面でも活躍していたが、今世では超自然現象への対処を中心として動いている。出来る限り、表舞台には上がらないようにしてな」

 

「へ、へぇ……秘密結社かよ」

 

「まぁ、簡単に言ってしまえば、それだな」

 

 

 これは、前に変死体事件の件で推測した事が、当たっている可能性が高いな……財団すげぇ。

 

 

「……その財団にスタンド使いとして登録しておくと、万が一吸血野郎のようなスタンド使いの犯罪者と接触した時に、財団を通して味方のスタンド使いに助けを求める事ができる」

 

「それは助かるが……多分、それだけじゃないんだろ?逆に、こっちが助けを求められる事もあるとか?」

 

「さすが、察しが良いな。その通りだ。……時には財団側から連絡が入り、協力を求められる事もある。協力に応じれば、それなりの報酬が支払われるぜ。

 もちろん、正当な理由があれば断る事ができるし、学生の間は学校生活を優先しても構わない。社会人の場合も同じく、本職優先で問題ない。

 

 主なデメリットは……様々な個人情報を把握される事か?いろいろ調べられる事になるだろう」

 

 

 個人情報、か。

 

 

「……それは家族の情報とか、俺の小学校や中学校時代の事も?」

 

「……そうだな」

 

「情報が外に漏れる事は無いか?」

 

「そこは心配無用だ。そもそも、財団自体が裏で動く組織だからな。……お前の情報が外部に流出する可能性は無い」

 

「…………承太郎がそこまで言うなら、信じてみるか。分かった、登録する」

 

「よし。……ジョセフ」

 

「はいよォ。登録の手続きについては、後日この家に財団の人間を呼ぶから、その時にまた詳しく説明するぜ」

 

「よろしくお願いします」

 

「……お話、終わった?じゃあ志人にお願いがあるんだけど」

 

 

 と、俺のスタンドがそんな事を言い出した。どうした?

 

 

「――俺に、名前を付けてよ」

 

「名前?」

 

「うん。君自身が考えた名前を、俺に付けて欲しい」

 

「……シド。スタンドの名付けは重要だぞ。そいつはお前自身の心の力……名付ける事で存在を確立させれば、今後も強くなる」

 

「なるほど。……それもそうだが、いつまでも名前が無いままじゃ、寂しいよな」

 

 

 真剣に考えよう。俺のスタンドには、どんな名前が相応しいのか。

 

 

 3部のスタンドはタロットカードやエジプトの神々のカード、それ以降のスタンドは楽曲やバンド名が名付けの由来になっていた。

 しかし、無理にそれに合わせる必要は無いだろう。もっと視野を広げて、良い名前を見つけないと。

 

 俺のスタンドは、護る力を持つ。味方の盾になれるのだ。

 

 ……盾。盾、か。そういえば有名な盾の中に、良い名前があるな。だが、それだけではちょっと寂しい。下に何か付けよう。

 そうだなぁ……全身で主張してるし、これで行くか。勝手に共通点を作ってしまう事になるが、それは俺の自由だ。本当の理由を誰にも言わなければいい。

 

 となると、盾の名前の方はラテン語よりも英語の方が語呂が良いか?……よし。決まりだ!

 

 

「――イージス。……イージス・ホワイト、というのはどうだ?」

 

「……ほう?イージス、か――ギリシア神話の戦女神、アテーナーが持つ盾、アイギスの事だな?」

 

「えっ?あ、……はい。その通りです」

 

 

 まさか魔王……違う、ディオが即座に反応するとは思わなかったから、つい動揺が表に出てしまった。

 

 

「イージス……あれ?どっかで聞いた事があるな?」

 

「……仗助。あんた、多分何かしらのゲームの中で聞いてるわよ。イージスの盾って、たまに出て来るでしょ?」

 

「あぁ!そういえば、そんなアイテムもあった!」

 

「それの元ネタは、ディオさんが言った通りだ。戦の女神、アテーナー……日本ではアテナの方が馴染み深いか?そのアテナが所持している盾が、ラテン語でアイギス、英語でイージスと呼ばれている。

 有名な話だと、英雄ペルセウスがメデューサを退治した時の話があるな。ペルセウスは、退治したメデューサの首をアテナに捧げた。アテナはそれをアイギスに取り付けて、より優れた防具へと進化させたとか……」

 

「へえぇー……!志人さん、物知りっスね!」

 

「……父さんみたい」

 

 

 年下2人……特に仗助のキラキラした視線を感じて、そわそわする。

 あと、ディオからも観察されている気がするなぁ、なんか怖いなぁ。俺は無害な一般人。取るに足りない村人ですよ、魔王様。

 

 

「あー、それよりもどうだ?アイギスは、ありとあらゆる災厄を払う、魔除けの力を持つとも言われていてな。

 スタンドの能力を考えると、ぴったりなんじゃないかと思ったんだが……この名前でも良いか?」

 

「うん。……うん、最高だよ志人!俺の名前は、今日からイージス・ホワイトだ!」

 

 

 良かった。気に入ってくれたらしい。

 

 ちなみに。ホワイトは単純に、こいつの鎧と翼と肌が真っ白だったから名付けた、という理由もあるが……他にも個人的な理由がある。

 承太郎の旅仲間達のスタンドの名前に、イギーのザ・フール以外だが、色の名前が付いていた事。……勝手ながら、3部の仲間達との共通点を作らせてもらったのだ。

 

 だって俺、原作の3部勢好きだもん。いいじゃん、ちょっと共通点作るぐらい。俺が誰にも言わなければ無問題だ!

 

 

「……志人。素晴らしい名前をありがとう。俺はイージスの名の通り、君と君が護りたい人を、ありとあらゆる災厄から護ると誓おう」

 

「おう。……これからもよろしく頼むぜ、イージス」

 

「……ふふ。名前の由来や見た目の事を考えると、まるで園原君の守護天使みたいだね 」

 

 

 イージスが俺の中に戻った後。ジョナサンがそんな事を言うので、俺は苦笑いを浮かべた。

 

 

「ジョナサンさ、ん」

 

「ジョナサンでいいよ。呼びにくいだろう?皆もそうしてるから、大丈夫」

 

「……では、ジョナサン。俺はクリスチャンではありませんよ?イージスも俺の心を善へと導く天使ではなく、スタンドです」

 

「おぉ……!さっきのアイギスの話といい、やはり君は博識だな。僕の言う守護天使が何の事なのか、分かったんだ?」

 

「えぇ、まぁ……確かキリスト教では、神が人間達に遣わせた存在で、人間達に善を勧めて自ら悪を退けるように、その心を導く天使……と言われていたはず」

 

「その通りだよ。本当に、よく知ってるね」

 

「読書が好きなので、いろいろ読んでいるうちに自然と頭に入りました」

 

「そっか。それなら、後でうちの図書室に行ってみるといい。貴重な本もあるから、きっと楽しめると思うよ」

 

「はは、そうですね。またこの家に来る機会があった時に……」

 

「え?――君は今日、うちに泊まるんだよね?後で見に行けると思うけど……?」

 

「…………何、だと……?」

 

「あれ?」

 

 

 ちょっと待て。何だそれ、聞いてねぇぞ!?

 

 思わずばっと承太郎の顔を見れば、即座にさっとそっぽを向かれる。……なるほどなるほど、そういう事ね?

 

 

「……承太郎くーん?君、わざと黙っていたね?」

 

「…………何の事だか、さっぱり分からん」

 

「俺の目を見て同じ事言ってみろよ、てめぇ」

 

 

 相手の胸ぐらを軽く掴むと、何故か数人の小さな悲鳴が聞こえたが、それは置いといて承太郎を尋問だ。

 

 

「俺はな、ここに泊まるなんて一言も言ってねぇんだよ。怪我を治してもらったり、目覚めるまでベッドで寝かせてもらったりした挙げ句、一晩泊まるなんて迷惑を掛けられるはずがねぇだろうが」

 

「気にするな。迷惑じゃない」

 

「気にするわ!そもそも俺は今日、生活用品その他諸々の買い出しに行く予定だった。明日からまたバイトだから今日のうちに買わないといけないし、というか今日俺自転車盗まれてさ、歩きで行かねぇと」

 

「あ"?盗まれた?犯人見つけてぶっ飛ばす」

 

「止めろ馬鹿。つか、話逸らすな。だからそもそもお泊まりなんてしてる余裕がねぇって言ってんだよ」

 

「明日一緒に行ってやる。荷物持ちに使え。だから早くバイト先に明日休むと連絡しろ」

 

「てめぇ何がなんでも俺を泊めるつもりか!」

 

「今さら気づいたのか?お前には端から拒否権なんざねーよ」

 

「もう嫌だこのジャイアン。で、本音は何だ?」

 

「吸血野郎に血を取られたお前が帰った後に貧血で倒れたらと思うと気が気じゃねえから泊まれ、頼むから」

 

「それならそうと最初から言えよ馬鹿め、心配ありがとう。お前明日荷物持ち決定な」

 

「はい、喜んでー」

 

「ド低音で棒読み止めろ」

 

「この俺に、裏声を使え、と……?」

 

「いつ誰がそんな事言った?ってかお前ふざけ始めると本当になかなか止まらねぇな?もう止めるぞ」

 

「アイアイサー」

 

 

 さて、話はまとまった。ジョナサン達の方へ振り向き、お世話になりますと頭を下げようとする。……が、彼らは何故か石化したように固まっていた。

 

 ディオ様、承太郎さん。あんた達時止め使ってないよな?

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。