空条承太郎の友人   作:herz

30 / 61

・男主視点。

・キャラ崩壊注意。

・SPW財団に対して、少し厳しめ表現あり。


 ――空条承太郎だって、身内に親友を取られたら拗ねるはず。




空条承太郎の友人は、洞察力が高い

 

 

 

 沖縄旅行、最終日。本日のファッションは、最後となったジョルノのコーディネートだ。

 

 白い半袖のTシャツに、黒のテーパードパンツ。それから、赤チェックシャツを腰に巻いている。シンプルだが、なかなかスタイリッシュだと思う。

 ジョルノ曰く、腰巻きのやり方にもいろいろあるらしく、格好良く見える結び方や見せ方を朝に教えてもらった。

 

 

「……うん。さすがは僕のFratello(兄さん)。よく似合ってますよ」

 

 

 そう言って、にっこりと笑う弟分。……昨夜からこいつは、俺や承太郎の前ではよく笑うようになったと思う。良い変化だ。

 

 

 荷物は昨日のうちにまとめたので、後は別荘内を軽く掃除し、それから全員車に乗って空港に近い国際通りへ。飛行機の時間まで、最後の観光を楽しむ事になった。

 

 

「シド。行こうぜ」

 

「おう――って、あれ?」

 

 

 国際通りに到着し、承太郎に呼ばれた俺がそちらへ行こうとした瞬間。何かが手首に巻き付いた感覚がして、動きを止める。

 

 手首を見ると、そこには糸が――糸?

 

 

「っ、うおっ!?」

 

「はい、ゲットォッ!」

 

「志人さん、もーらいっ!」

 

「悪いわね、兄さん!」

 

「すまん、承太郎!志人を借りるぞ!」

 

「じゃあな!」

 

「なっ、てめーら、待ちやがれ!おい!?」

 

 

 手首に絡んだ糸……ストーン・フリーの糸に思い切り引っ張られ、後ろに倒れた俺を受け止めたのはジョセフ。

 そんな俺の腕を引っ張って走り出した仗助。さらに合流する徐倫とシーザーとジョセフ……えっ?どういう状況?

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 仗助達に拉致された俺は、突然の出来事に抵抗する事も忘れて、されるがままに走り続け……かなり離れたところで足が止まった。

 

 

「いやァ、やっちまったなー……志人さんと遊ぶためとはいえ、後で承太郎さんの反応が怖いぜ」

 

「そうね……でも、いつまでも志人さんを手放さない兄さんが悪いと思うわ」

 

「そうそう!俺達とも遊ばせろってな!」

 

「仗助と徐倫ちゃんはともかく、俺とお前の目的は違うだろ、JOJO」

 

「いや?園原と遊びたいのも本当だぜ?」

 

「どうだか……」

 

 

 えーっと?会話から予測するに、仗助と徐倫は俺と一緒に観光する事が目的で、ジョセフとシーザーは俺に何か別の用事があるって事か?

 

 

「……とりあえず、ジョセフ先輩とシーザー先輩の用事が先ですかね?仗助と徐倫ちゃんは、後で一緒に遊ぶとして」

 

「おっ?いいんスか!?志人さん!」

 

「あたし達、結構強引に連れて来ちゃったけど……本当に付き合ってくれるの?」

 

「あぁ。……確かに、2日目と3日目はほとんど承太郎と一緒にいたし、最終日ぐらいはな」

 

「やったぜ!」

 

「いえーい」

 

「今から承太郎にもそう言っておく」

 

 

 ハイタッチする年下2人に和みつつ、携帯を取り出して……承太郎からの鬼電を無視してメッセージアプリを開き、事情を説明。

 ……渋々といった様子だが、とりあえず納得してくれた。

 

 

「承太郎はこれでいいとして……それで?ジョセフ先輩達は俺に何の用ですか?」

 

「おう。……場所、変えるぜ」

 

 

 5人で人気の無い場所まで移動し、さっそく口を開いたジョセフだが、俺はそれを止めた。

 

 

「ちょっと待ってください。……イージス。念のため、防音バリアを頼む」

 

「はーい。任せて」

 

「防音?はァー、そんな便利な物が使えるのか」

 

「俺には見えないが……イージスというのが、志人のスタンドの名前か?」

 

「はい。正式にはイージス・ホワイト……こいつはバリアによる防御に特化したスタンドですが、俺のイメージ次第で、バリアに様々な効果を付与させる事ができます」

 

「へぇ……」

 

 

 スタンドが見えないシーザーに軽く説明してから、本題に入る。

 

 

「多分、園原の父親がうちに突撃して来た日の事がきっかけだと思うが……お前と承太郎とジョナサンと……ディオ。それに、ジョルノもか?この5人の距離が急に縮まった気がするんだが、当たってるか?」

 

「……確かに、以前よりも関わるようになりましたけど……それがどうかしましたか? 」

 

「いやいや。今までの俺達の事を知らない園原にとっては何でもない事でも、こっちにとっては割と一大事なんだぜ?なァ?シーザーちゃん!」

 

「ちゃん付けするな。……このスカタンが言っている事は本当だ。

 

 前世ではジョースター家の人間や俺の家……ツェペリ家の人間と敵対していたディオだが、今世では敵対する事はなく、必要以上にこちらに接触する事もなかった。

 その状況が今、お前と関わるようになった事で大きく変化している……それが一大事なんだ」

 

「そう!……大体はディオとセットのジョナサンや、前世ではその息子だったジョルノはいいとして、問題は承太郎なんだよ。

 今世のあいつは最初、前世の宿敵であるディオといろいろ揉めたんだが、それ以降は無関心だった。向こうが敵対しないならそれでいいってな。

 

 それが今では、ジョナサン達も含めて一緒に買い物に行く、海で俺を挟み撃ちにして共闘、水族館で仲良く観光、敵のスタンド使いが相手でも共闘して一緒に財団に突き出す、そもそも普通に会話してる!……昔じゃ、あり得ねェ事だ」

 

 

 ふむふむ……で?

 

 

「結局、俺に何を聞きたいんですか?」

 

「何がどうして意外な2人が仲良くなったのか教えてくれっ!!」

 

「気になるんだよ!!」

 

 

 ジョセフとシーザーの食い気味の言葉が返ってきた。後ろで仗助と徐倫が何度も頷いているので、彼らも気になるんだろう。

 

 

「そう言われましても……本人達の許可なく、勝手に話すのはちょっと……」

 

「そこをなんとか!少しだけでも頼むぜ、園原!」

 

「あー……強いて言うなら、誤解が解けた、ですかね」

 

 

 前世に関しての見解とか、承太郎達の"前世よりも今世の自分を見て欲しい"という願望とか、そのあたりの話は本人達が普段あまり口にしないから、言わない方がいいと判断した。

 そうなると話せる事は、あの日ジョースター邸の図書室で、承太郎がディオに謝罪した事ぐらいだ。

 

 

「承太郎は、俺に興味を持ち始めたディオさんの事を警戒していたらしいです。だからディオさんと俺を接触させないように、気を配っていた」

 

「ほうほう」

 

「それが、あの日。父親の件でディオさんに助けてもらった俺が、彼に興味を持って話し掛けた時に承太郎に止められて……まぁ、流れでディオさんといろいろ話す事になった結果。あいつは彼の事を誤解していた事に気づき、それについて謝ったんです」

 

「謝った!?……承太郎が、ディオに?」

 

「はい。彼らが普通に会話するようになったのは、その後からだと思います。……俺が話せる事は、これぐらいですね」

 

「……承太郎はもう、ディオの事を警戒していない、と?」

 

「おそらく、そうだと思います」

 

「……父さんがそう判断したなら、あたしは文句無いわ。……あの神父との繋がりを考えると、ちょっと複雑だけど」

 

「……俺はまだ割り切れないな。俺自身が直接関わったわけでは無いが、俺の前世の祖父が死んだ原因はディオにある」

 

「それ言うなら俺も……億泰の家族の事があるし、まだ微妙に納得できねえなァ」

 

 

 徐倫、シーザー、仗助はそれぞれ自分の考えを口にする。……そうか。彼らは前世と今世を区別していないタイプか。

 俺や承太郎達のように、前世の事に区切りをつけて、今世で生きる事に集中するタイプは少数派なのかもしれない。

 

 ああ、でも。彼らはちょっと勘違いしていると思う。

 

 

(承太郎が警戒していないのは、今世の(・・・)ディオだ。……多分、前世のディオの事は許していない)

 

 

 承太郎が俺に前世の事を話してくれた時、前世のディオに対する怒りが所々で滲み出ていた。

 今世のディオが前世と全く違うどころか、自分と同じく前世と今世を区別しているタイプだったから、警戒するのを止めたようだが……

 

 警戒するのを止めただけで、前世のディオの所業を許すと口にした事は、一度も無い。

 

 

 その時。ふと、ジョセフの様子が目に入った。……珍しく難しい顔をしている。

 

 

「ジョセフ先輩。どうかしましたか?眉間にシワ寄ってますよ」

 

「っ!?……あァ、ははっ。悪い悪い。ちょっと考え事があっただけだ。財団の奴らに――いや。何でもねェ」

 

「……財団?」

 

「とにかく、聞きたい事は聞けたし、俺はそろそろスージーQと合流するかな!シーザーはどうする?」

 

「あ、あぁ。俺も行く」

 

「なら行くかァ。じゃあな、お前ら。また後で」

 

 

 ジョセフはシーザーと共に踵を返し、立ち去ろうとする。……それを見ながら、俺は頭をフル回転させた。

 

 財団。……何故今の話でSPW財団が出て来る?何か、財団が関わる要素があったか?

 

 

(思い出せ。会話の内容と、ジョセフの反応を)

 

 

 会話の内容は、承太郎とディオの関係。ジョセフは最近仲良くなった2人の事を特に気にしていた。

 

 俺の話を聞いている途中。承太郎がディオに謝ったと聞いて驚き……そういえば、念押しするように"承太郎はディオの事を警戒していないのか"と、俺に問い掛けていた。

 それに何か、問題があるのか?……承太郎が、ディオの事を警戒していないといけない理由がある?

 

 その理由に、財団が絡むと……どうなる?

 

 財団で連想できる物といえば、ジョースター家のサポート役。スタンド使い関連の対処。……今世では前世よりもスタンド使いの職員が多い。

 スタンド使い。つまり、漏れ無く前世の記憶持ち。前世での、ジョースター家とディオの因縁を知っている職員だっているはず――

 

 

「――イージス・ホワイト」

 

「……分かった」

 

 

 バリアの範囲を広げ、外に出ようとするジョセフ達を止める。

 

 

「……園原?」

 

 

 大股でジョセフの下へ近づき、悪いとは思ったが、その腕を下に引っ張り、下りて来た耳元に口を寄せて、小声で話す。

 

 

「――――」

 

「っ……!!」

 

 

 効果はあった。ジョセフは息を呑み、身を起こして俺の両肩を強く掴んだ。ちょっと痛い。

 

 

「――園原ちゃーん……!?お前はちょォッと想像力というか洞察力があり過ぎだなァ!?しかも正解導き出してるしよォ!?」

 

「やはりそういう事だったんですね。……他に、この事を知っている人は?」

 

「おい、ジョセフ。志人。何の話をしている?」

 

「2人だけで納得してないで、俺達にも教えてくれよ」

 

「……あたしも知りたいわね。どういう事?」

 

「あっ。あー……どうしたもんかなァ」

 

「……シーザー先輩だけでなく、ジョースター家の人間である仗助と徐倫ちゃんまで知らないという事は、知っている人間はかなり限られている、と?」

 

 

 それは失敗だったな……気づいても、黙っているのが正解だったかもしれない。

 

 

「……すみません。今の質問は無かった事にします。俺は今気づいた事は誰にも言わないし、ジョセフ先輩にも何も聞きません。……それでいいですか?」

 

「……助かるぜ、園原。お前は察しが良過ぎるが、それと同時に随分賢い。だから分かっているだろうが――自分から探ろうとするな、首を突っ込むな。

 シーザー、仗助、徐倫。お前らにもそう言っておくぜ。この件に関しては何も聞くな。気になるからと勝手に調べようとするな。仲間の中でも家族の中でも、話題に出すな。

 

 何も知らない方が、厄介事に巻き込まれずに済む。……いいな?」

 

 

 ジョセフの鬼気迫る表情を見て、本当に知らない方がいいと理解したのだろう。3人は神妙な顔で頷く。

 

 

(――財団には、ディオの事を快く思わない人、あるいは人達がいるのではないか?そして承太郎は、そいつらからディオに対する抑止力として扱われているのでは?)

 

 

 俺がジョセフの耳元で話したのは、そんな推測だった。

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 あの後。待ち合わせ時間が来るまで、仗助と徐倫に付き合い、国際通りを見て回った。2人はジョセフに言われた通り、例の話を話題にする事はなかった。

 

 観光も終わって飛行機に乗り、沖縄から出発する。……最後は知らない方がいい事を知ってしまったが、それ以外は楽しい旅行だったな。

 

 

「……シド。スマホ出せ」

 

「え?いいけど、何でだ?」

 

 

 機内で隣に座っている承太郎が、スマホの画面に目を落としながらそんな事を言った。……言われた通りスマホを取り出すと、画面にこんな通知が出た。

 

 ――承太郎があなたを「旧図書館組」に招待しました。……はい?

 

 メッセージアプリのグループの通知だ。……とりあえず参加すると、そのグループには承太郎とジョルノと……何故か、ジョナサンとディオも参加している。

 グループの名前からして、旧図書館の事がバレたのか?それとも承太郎とジョルノが自ら明かしたのか?

 

 

 "えっ?これ、どういう事だ?ジョナサンとディオさんに旧図書館の事話したのか?"

 

 "詳しい話は後だ。今は別件について話す"

 

 "――ジョセフさんから聞きました。志人さんは察しが良過ぎる、と"

 

 "財団という単語が出た途端、驚異的な洞察力を発揮したそうだな。園原"

 

 "元はと言えば、ジョセフが口を滑らせた事が悪いんだけどね"

 

 "そうだな。そもそも、俺達ではなくシドに探りを入れた事自体が失敗だ"

 

 

 思わず、画面から目を離して承太郎の顔を見た。……横目で俺を見たこいつは、何も言わずに頷く。

 

 

 "シド。今後は外でこの件について話すのは禁止だ"

 

 "何か聞きたい事があるなら、このグループで聞いてね"

 

 "じゃあ、さっそく。この件について知っているのは俺達5人とジョセフ先輩と、あと誰だ?"

 

 "あとは財団の職員ぐらいです。前世の仲間達のほとんどが知りません"

 

 "OK、ありがとう。で、承太郎達4人はどういう経緯でこの件を知ったんだ?"

 

 "何年も前に、ジョセフから聞いたぜ。俺の意思に関係なく、勝手に抑止力にされていた"

 

 "今世の私は、前世のような騒動を起こすつもりが全く無い。今世では財団に対してかなり協力的に接していたというのに、まだ疑っている者がいるようだ"

 

 "前世のディオの狂った所業を考えたら仕方無い事だけど、今世で10年以上大人しくしていてもまだ信用できないと言う人達が一部、財団内にいるんだ"

 

 "本当ならもっと早い段階でジョースター邸から出て、一人暮らしを始めたかったが、財団からの疑いを晴らすためにあえて留まっていたというのに"

 

 "まぁそのおかげで、その一部の人達を除いて大半は信用してくれたから、無駄では無かったと思うよ"

 

 "その一部の人達は、僕の事も疑っています。前世では兄さんの息子だったから、という理由だけで"

 

 "ジョルノは前世の僕の息子でもあるのに疑われているんだ。酷いよね"

 

 "ジョルノについては前世で、俺が康一に調査を頼み、問題無しと報告したはずなんだが……それは無かった事にされているらしい"

 

 "兄さんや僕が暴走した時にそれを止める役目は承太郎さんにしか任せられないと、信頼という名の責任を押し付けているくせに、肝心な時に限って承太郎さんの言葉を信用しないって、本当にどういうつもりなんでしょうかね"

 

 "ディオとジョルノを、まるで化け物のように扱う奴もいるようだな。……つい最近までディオを警戒していた俺が言うのもあれだが、今世のこいつらは間違いなく人間なのに"

 

 

 一気に情報が増え過ぎた。整理、整理。

 

 ディオが財団職員の一部に良く思われておらず、承太郎が抑止力として扱われている件を知っているのは、俺達5人とジョセフ、それから財団職員達で、他の前世の仲間達は知らない。

 承太郎が抑止力である事は、本人の意思が無視されていて、勝手にそういう事にされていた。

 

 今世のディオは財団に対して協力的で、彼らからの信用を得るためにジョースター邸から離れず、10年以上大人しくしていたのに、一部の財団職員はまだ疑っている。

 ジョルノも前世ではディオの息子だったからという理由だけで疑われており、原作の5部の始まりで承太郎が広瀬康一に頼んだ調査結果も、無かった事にされているらしい。

 

 そして承太郎は、この件についても駄目な大人達に責任を押し付けられている。それから、ディオとジョルノを化け物扱いする奴もいる。

 

 

 ――はぁ?

 

 

 "一体何処のどいつですか、そんな頭の固い野郎共は。今世のディオさんもジョルノもごく普通の人間なのに、人権どうなってんだ?

 つーか承太郎はまた責任背負わされてんのかよ、クソだな、そいつら。イージスと同化した上で殴り込みしていいか?"

 

 "……志人さん、もしかして滅茶苦茶怒ってます?"

 

 "ああ。俺の隣で殺人鬼みたいな目になってるぜ。落ち着け、シド"

 

 

 そのメッセージと共に、隣から手が伸びて来て肩を叩かれた。……ちょっと頭が冷えた。

 

 

 "悪い、ありがとう。落ち着いた"

 

 "おう。……話を戻すが、ジョセフがシドに探りを入れた理由は2日前、シドのロザリオを盗んだ犯人達を財団職員に引き渡した時。

 俺とディオの様子がついでに報告され、俺がディオに懐柔されたのではないかと勘違いした馬鹿共が、ジョセフに確認を取った事がきっかけになったようだ"

 

 

 懐柔って、おい。そんなにディオの事を悪者にしたいのかよ、そいつらは。

 

 

 "ジョセフは俺の事もディオの事も疑っていないようだが、最近普通に会話するようになった事は確かに疑問だったからシドに聞いてみた、と言っていたな"

 

 "ジョセフは無意識に、未だにディオの事を疑っていたんじゃないかと、僕は思うけどね"

 

 "そこはどうでもいい。問題は、他にも邪推する愚か者が出るのではないかという、懸念だ"

 

 "ジョセフさんは、なんとか上手く誤魔化して報告する、と言っていましたが……承太郎さんと兄さんは、しばらくはあまり接触しない方がいいかもしれませんね。僕もですが"

 

 "面倒だが、表向きはそうした方が良さそうだな。5人揃って会話するなら、このグループを使えば充分だろ"

 

 

 確かに、承太郎の言う通りだ。これからはこのグループでの会話が増えるだろう。メッセージアプリって本当に便利。

 

 

 "とりあえず、たまに愚痴を聞いてくれ、お前ら4人なら誰でもいいから"

 

 "本音が出てるぜ、承太郎"

 

 

 お前むしろ、それが一番の目的だろ!?

 

 

 "僕の愚痴も聞いてください"

 

 "ジョルノお前もか。2人の愚痴大会はどうした?"

 

 "愚痴大会とは何だ?"

 

 "承太郎とジョルノが自宅でこっそり定期的に開く、ストレス発散の場の事です"

 

 "いつの間にそんな面白そうな事を……!?僕もたまに混ぜて欲しいなぁ。愚痴を聞いて欲しい。ディオの事とかディオの事とかディオの事とか"

 

 "おいジョジョ貴様"

 

 

 思わず噴き出した。……同じタイミングで、承太郎も噴き出している。ジョナサン、どうした?あんたそんなにズバズバ言う人だったっけ?

 そして、承太郎も俺と同じ事を考えていたらしい。次のメッセージで突っ込んでいた。

 

 

 "さっきから気になっていたが、ジョナサン。あんたちょいちょい毒舌吐いたり、結構ズバズバ言ってるな?どうした?"

 

 "あっ、ごめんね(´・ω・`)つい、普段ディオと話してる時のノリで打ち込んでしまって……"

 

 "そう、これがこいつの笑顔の下の本性だ。お前達も発言には気をつけるがいい"

 

 "ディオ、後でちょっとお話しようか"

 

 "断る"

 

 "兄さんww"

 

 "即答かよ"

 

 

 即答しているあたり、ディオの必死さを感じる。……水族館でスナメリのストラップを選んだ理由が、バレませんように。

 

 

 

 

 

 





※承太郎、ジョルノ、ジョナサン、ディオの会話(キャラ崩壊注意。会話長め)

「……あれ?承太郎さん。志人さんはどうしたんですか?」

「…………取られた」

「承太郎さん?」

「――前世の祖父と叔父と娘とついでに祖父の兄弟子に、今世の親友を取られた」

「は?――っふ!はは!はははははっ!!」

「笑うんじゃねえ!」

「いや、だって……ふふ、ちょっと、Fratello!あなた、珍しく拗ねてるんですか?」

「うるせえ。……ちっ。シドからも結局、今日は仗助と徐倫と3人で遊ぶってメッセージ来やがったし……」

「それはそれは……じゃあ、僕と一緒に行きます?」

「…………そうする」

「では、行きましょう。……あっ、そういえば、」

「あ?」

「メッセージと言われて思い出したんですが……良かったら、僕と承太郎さんと志人さんで、グループ作りませんか?」

「あー……そういや、まだ作ってなかったな。後でシドにも話して、3人のグループ作るか」

「はい。……グループ名は……そうですね、単純に旧図書館組でどうでしょう?」

「なら、それで――」

「「――旧図書館?」」

「「あっ」」
 
 
 
 
 

(偶然近くにいたジョナサンとディオに問い詰められ、互いに事情を説明)
 
「――管理人から、ジョナサンが利用者だった事は聞いていたが、ディオもそうだったとは……」

「承太郎は知ってたのかい?それなら早く言ってくれたら良かったのに……」

「悪い」

「兄さんは在学中にジョナサンと一緒に利用していたんですか?」

「ああ。中学の頃から、ずっとな。……しかし、なるほど。お前達3人が何故急に仲良くなったのか、その経緯が分からなかったが……そういう事だったのか」

「……こうなったら、ジョナサンと兄さんも入れて、5人で旧図書館組グループを作りますか」

「いいね!作ろうよ」

「……いいぞ、それでも」

「私も構わない」

「では、後で志人さんにも話して……あっ」

「どうした?」

「ジョセフさんから連絡が――って、は?」

「は?」

「…………えー、原文そのまま読みます。"悪い!財団内で未だにディオが疑われている例の件について、園原にバレちまった!ちょっと口を滑らせただけだったのに、園原ちゃんの洞察力高過ぎィ!!"」

「「「――――は?」」」
 
※この後。ジョセフはジョルノに鬼電され、出た瞬間にスピーカーでジョルノ達4人に問い詰められる未来が待っている。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。