空条承太郎の友人   作:herz

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・男主視点。

・キャラ崩壊。

・ご都合主義、捏造過多。


 ――空条承太郎だって、親友が生還したら泣いて喜ぶはず。




空条承太郎の友人は、涙腺クラッシャー

 

 

 

 ――目を開けると、真っ白な天井が見えた。これが所謂"知らない天井"……もとい、病室の天井か。

 

 

「志人……?」

 

 

 か細い声が聞こえてそちらを見ると、見るからに憔悴した様子の承太郎がいた。

 

 

「承太ろ…、ごほっ!」

 

「っ!!無理に喋るな!今医者を呼ぶから!」

 

 

 名前を呼んだら咳が出た。異様に喉が乾いている。承太郎が慌ててナースコールを押した。

 

 

 病室に入って来たのは男性の医者と、何故かホリィさん。水をもらって喉の渇きを癒し、医者の問診を受けながら、彼女がいる理由も聞いた。

 

 俺は重度の熱射病で、意識不明のまま病院に運ばれたらしい。事前の適切な応急処置のおかげで一命を取り留めたが、それがなかったら命を落としていた。

 あるいは、命が無事でも生活に支障をきたすような後遺症が残っていた可能性が高いという。……その応急処置をしてくれたのが、ジョルノだった。

 

 仲間達と共に俺を発見したのがジョルノ、その後の応急処置もジョルノ。……あいつには感謝しかないな。命の恩人じゃねぇか。

 

 沖縄旅行が終わってから、あいつは自分で医学部予備校を見つけて、そこに通い始めたという。

 ――医者になって、前世で助けられなかった分、今世の誰かを助ける。その、新たな夢のために。

 

 あの時。俺が提案をした事をそのまま、しかも医者になる事で実行するつもりらしい。最初聞いた時は、俺のせいで無理をしているんじゃないかと心配したが……

 むしろ俺のおかげで、今世の自分ができる事が見つかったのだと。謝らないで欲しいと、ちょっと怒られた。

 

 

 で、ホリィさんがいる理由についてだが。

 

 俺は今日と明日、経過観察のために入院する事が決まった。

 その事も合わせて病院側は、俺の親に連絡して病院まで来てもらいたいと考えたそうだが……俺の付き添いだった承太郎が、それを止めてくれた。

 

 なんせ、母は亡くなってるし父はあれ(・・)な物で。……そんな事を病院側に掻い摘んで説明し、保護者代わりとして呼んだのが、自分の母親であるホリィさん。

 

 あんな騒動があったので、ジョースター家の人は全員、俺の家庭環境について大体知っている。ホリィさんもそうだから、俺が眠っている間に保護者代わりとして、医者とやり取りしてくれたらしい。

 入院費も空条家が負担すると聞いて、必死に頭を下げる。退院したら絶対に返すと言ったが、いらないと言われてしまった。その代わりに、もっとジョースター邸に顔を出せ、と。

 

 そう言われてしまえば、仕方ない。出来る限りその頻度を増やそうと思う。

 

 

 その後。一度ジョースター邸に戻るというホリィさんを見送り、医者も退出した後。承太郎に声を掛ける。

 

 

「……一応聞くが、お前学校は?」

 

「早退した。俺とお前の通学鞄は、後で花京院達に持って来てもらう」

 

「そうか。……あー、その、」

 

「謝るんじゃねえぞ」

 

「う、」

 

「シドは何も悪くねえのに、お前が謝ってどうする」

 

「……だって、お前――泣きそうな顔してるだろ」

 

 

 ベッドにいる俺の隣で、承太郎は必死に、泣くのを我慢していた。……そんな顔にさせているのが俺だと思うと、謝りたくなってしまう。

 

 

「…………っ、う……!」

 

「……いいよ、泣いていい。今誰もいねぇし、大丈夫だろ。……俺は窓の外見てるから、承太郎の泣き顔は見えない」

 

 

 俺は何も見ていないと、承太郎から目を離し、窓の外を見る。……と、左肩が重くなった。そちらを見ると、学帽を外した承太郎が、そこに顔を埋めている。

 

 

「……っ、見ていい、から、肩貸せ……!」

 

「……ん。分かった」

 

 

 震えた手で片手を強く握られ、左肩は彼が静かに流す涙で濡れる。……俺は自由になっている片手で、承太郎の背を何度も撫でた。以前、承太郎が俺にそうしてくれたように。

 

 

「良かった――お前が、生きて、っ本当に、良かった……!!」

 

 

 俺も、生きてて良かったよ。――お前やジョルノ、他の仲間達を置いて逝かずに済んで、本当に良かった。

 

 

 

 

―――

――――――

―――――――――

 

 

 承太郎が落ち着いた頃に、ジョースター家の大人組とジョナサン、ディオがお見舞いに来てくれた。

 特にジョージさんと大学生2人は、それぞれ仕事や大学の授業を放り投げて駆け付けてくれたというから、頭を下げるしかない。

 

 身内の一大事なんだから、これぐらい当たり前だと言われてしまったが……俺はいつからジョースター家の身内になったんだ?身内"みたいなもの"、ではなかったのか?

 

 それはさて置き。……この見舞いは、始まりに過ぎなかった。

 ジョースター家の人達が帰った後、今度は学校終わりに学生達が次々と見舞いにやって来た。最初に来たのは、2部勢、3部勢、6部勢だ。

 

 そこで初めてエルメェス・コステロ、フー・ファイターズと顔を合わせた。彼女達は、今世では徐倫の同級生だ。

 ……エルメェス兄貴はともかくF・F、あんたは今世でもプランクトンなのか?それとも女囚エートロの見た目で人間になったのか?

 

 本人はそれについて何も言わないし、俺も聞けないけど。

 

 

「ふーん……あんたが承太郎さんの親友?……へー」

 

「ちょっと、エルメェス。じろじろ見るのは失礼よ」

 

「おっと、悪いわね。改めて見ると、思ったより見た目がなよなよしてそうな男だったから、意外だと思ったのよ」

 

「確かに……もう少し、ガタイのいい男ではないかと。目付きの悪さはそれらしいが」

 

「F・Fまで何言ってるのよ!……志人さん、2人が失礼な事言ってごめんなさい」

 

「大丈夫だ。それぐらいなら気にしないさ」

 

 

 思わず苦笑いが出た。今世でも、彼女達は物事をはっきり言うタイプのようだ。

 

 

「……徐倫、やけにしおらしいわね?……あぁ、そういやこの人が担架で運ばれてた時、半泣きだったよなぁ?」

 

「ちょっ、何で今それを言うんだ!?」

 

「その後、鼻をすする音も聞こえたわ」

 

「F・Fてめー!余計な事を言うな!!よりによって志人さんの前で……!!」

 

「もしかして、あれか?年上のオニイサンへの憧れ的な、」

 

「エルメェェェス!!」

 

 

 6部女子組の仲が良いようで、何よりです。……それから2部、3部、6部勢は帰って行ったが、3部勢が帰り際にこんな事を言い残した。

 

 

「――仗助の事を気に掛けてやってくれ。……あいつ、ボロボロ泣いてたからなァ」

 

「園原君の事を、凄く心配していたよ」

 

「これからすぐに来ると思うし、多分めちゃくちゃ泣き喚くと思うけどよ……受け止めてやれ」

 

 

 ……その言葉通りに、次にやって来たのは4部勢だ。仗助は俺の顔を見るなり、水分が無くなるかってぐらい泣いた。

 泣きながら何かを話していて、正直ほとんど聞き取れなかったが、これだけは聞こえた。

 

 ――俺がまた(・・)死んでしまったらと思うと、怖かった……と。

 

 この発言を聞き、離れた場所で俺達を見ていた形兆が、歯を食い縛ってうつ向く。……ごめんな。お前にそんな顔させて。

 

 

「……前世に、未練は無い。あの時死んだ事も、今は後悔していない」

 

 

 仗助と形兆が、伏せていた顔を同時に上げた。

 

 

「そりゃ、前世で死んだ時の事が今世でトラウマになるぐらいには、怖かったけどさ。でも俺は今世に転生して――仗助と、形兆に出会えて、本当に良かったと思ってるぜ。

 死んで良かった、とまでは言えないが……今では、前世で死んだ事が気にならないぐらい、今世の生活が楽しいよ。承太郎や、ジョースター家の人達、それに前世の記憶がある仲間達と、出会えたから。

 今日も死にかけたが、ジョルノや仲間達皆に助けられた。……お前達と出会えたおかげで助かった。

 

 ――お前達が、俺を生かしてくれた。今、俺は生きている。……その事実があるだけで、俺は満足だ」

 

「――――」

 

「……それじゃあ、駄目か?仗助」

 

「――全然!全然駄目じゃないっスぅぅっ!!」

 

「おいおい、それ以上泣いたら脱水症状起こすんじゃねぇか?水分取れ、水分」

 

「それはあんたの方っスよォォ!!」

 

「……お前がさらに泣かせてどうすんだよ、シド。ほら見ろよ。高1の奴らが全員泣いてるじゃねえか。それに形兆だって、」

 

「俺は!泣いてないっ!!」

 

 

 承太郎に言われてそちらを見ると、皆がボロボロ泣いていた。奥にいる形兆は泣いてはいないが、目頭を押さえている。……何で??

 

 

「ぐす……っ!おい、形兆」

 

「…………何だ」

 

「今まで、悪かったな」

 

「…………別に、いい。俺も、悪かった」

 

 

 と、仗助と形兆が話していた。仲直りの前兆か?そういうフラグは大歓迎。

 

 

 大泣きしていた4部勢が帰ると、次に来たのは5部勢だ。他の皆の話によると、ジョルノと彼らの活躍のおかげで、俺は助かったらしい。

 ……だが、肝心のジョルノの姿が無い。承太郎もそう思ったのか、俺の代わりに聞いてくれた。

 

 

「……お前ら、ジョルノはどうした?」

 

「後で必ず行くって言ってたぜ」

 

「ジョルノは、他にやる事があると言って、まだ学校に残っています」

 

 

 ……あいつ、無理してないかな?ジョルノの事は心配だが、とりあえず5部勢と自己紹介をし合う。彼らとも、初めての顔合わせだ。

 

 

「本当に、あんたが無事で良かったよ!これで死んでたら、すげェ頑張ってたジョルノが報われねーしさ!」

 

「おい、ナランチャ。少し無神経だぞ。……すみません園原先輩。こいつはバカでアホですけど、多分、きっと、悪い奴ではないので……」

 

「庇っているようで、庇ってないわね」

 

「いつもの事だろ」

 

 

 今世でも明るいナランチャと毒舌フーゴ。……フーゴは、やっぱりキレたら怖いのかな?それからトリッシュとミスタ。

 ジョルノによると、彼らも花京院とポルナレフのように、喧嘩するほど仲が良いを地で行ってるらしい。……うるさい、いや、賑やかそうだな。

 

 

「そういや、あんた達なら知ってますかね?ジョルノがやけに医学に詳しい理由」

 

「園原さんを助けた時、かなり指示が的確だったわよね?……前世でも、あんなに医療に詳しかったかしら?」

 

「僕が通報している時に、ジョルノに園原先輩の症状を聞いたら、専門用語を使って簡潔に答えてましたし……」

 

「応急処置の時も何ていうか……迷い?が無かったよな?トリッシュ」

 

「そうね」

 

 

 おや?……彼らはジョルノから何も聞いてないのか?

 

 

「……知らないのか?ジョルノは今、」

 

「待て、承太郎」

 

 

 話そうとした承太郎を止めて、頭を振る。

 

 

「ジョルノが話してないなら、俺達から勝手に話す訳にもいかないだろ?」

 

「……そうだな」

 

「うん。……悪い。そういう事で、俺達からは話せないから、気になるならジョルノに聞いてくれ。それから……話を聞いても、頭ごなしに否定するような事は止めてくれ。ジョルノは、本気なんだ」

 

「……分かった。あいつに直接聞いてみる」

 

 

 俺の言葉から何かを感じ取ったのか、彼ら4人は真剣な表情で頷いた。

 

 

 こうして、5部勢も帰って行き……最後に、ジョルノがやって来た。病室に入った直後は疲れた顔をしていたが、俺の無事を確認した後は少し顔色が良くなった気がする。

 

 

「……救急隊員や、シドの担当医がお前を褒めてたぜ」

 

「そうそう。ジョルノのおかげで、俺は死なずに済んだ。本当にありがとうな!俺の命の恩人だよ、お前は」

 

「……僕は、Fratello(兄さん)の役に立てましたか?」

 

「あぁ。お前には感謝しかないよ。……お礼に、何かできる事はないか?またお人好しだと言われようが、今回ばかりは俺にできる事なら何でもやるぜ」

 

「俺にも、何かできる事があれば言ってくれ。何でもいい。……大事な親友の命を救ってくれたお前には、多大な恩があるからな」

 

「…………本当に、何でもいいんですか?」

 

「あぁ」

 

「いいぜ」

 

 

 俺と承太郎が揃ってそう言うと、しばらく迷っていたジョルノは――

 

 

「――じゃあ2人で、ぎゅって、してください。あと、褒めてください」

 

 

 両腕を広げて、恥ずかしそうにそう言った。俺達は迷いなくそうしてやった。……やっぱりこの弟分可愛いな?知ってた。

 

 

「……よく頑張ったな、ジョルノ。ありがとう。お前のおかげで、志人を失わずに済んだ」

 

「本当によくやってくれた。ありがとう。……それに、」

 

「それに?」

 

「――将来、多くの命を救うジョルノ先生が、最初に救ったのが俺なんて……凄く嬉しいし、身に余る光栄だな」

 

「――――」

 

「お前は絶対、良い医者になれるよ。俺は、そう信じている」

 

 

 ジョルノなら絶対、良い医者になれる。これからは誰もが、その命を救われるだろう。前世の未練が本当にすっ飛ぶ程の、多くの人間達が。

 

 

 ……あれ?ジョルノの反応が無い。

 

 

「……ジョルノ?」

 

「う、」

 

「う?」

 

「――うあ、っ、ぐす、ああぁぁ……っ!!」

 

「なっ、え、はぁ!?何でそんな大泣き!?」

 

「あーあ、また泣かすような事言いやがって……」

 

「俺のせいか!?」

 

「他に誰がいるんですか……!!」

 

「えー……!?」

 

 

 その後も泣き続けたジョルノは、泣き止むまでずっと、俺にしがみついたまま離れなかった。ごめん、俺が悪かったって……

 

 

「……志人さん、承太郎さん」

 

「ん?」

 

「何だ?」

 

「――志人さんを倉庫に閉じ込めた犯人が、分かりましたよ」

 

「あ"ぁ?」

 

 

 一瞬で黒豹が殺気立ちました。落ち着け落ち着け。

 

 

「というか、ばっちり映ってました。監視カメラに」

 

「監視カメラ?そんな物があったのか?」

 

「はい。校庭全体が映る物と、倉庫前を映す監視カメラが設置されていたので、高校の先生方と一緒に確認しました。

 昔、学校に不審者が侵入した事があったらしく、それ以来。数は少ないですが、学校の至るところに監視カメラを設置しているそうです」

 

「へぇ……それで、シドを閉じ込めたのは誰だ?」

 

「志人さんのクラスメートの、3人の男子生徒です。名前は――」

 

 

 ……それは、よく知っている奴らだった。

 

 

「2年に上がってすぐに仲良くなって、ファンクラブのいじめが始まるまでは、俺がいつも一緒に行動していた奴らだ。

 よりによって、あの3人……?何でだ?あいつら、誰のファンクラブにも入って無いのに……」

 

「……例えば。ファンクラブに関係なくお前に恨みを持っていて、今なら何をやっても、全てファンクラブの人間の仕業だと思わせる事ができると考え、犯行に及んだ、ってのはどうだ?」

 

「……ありそうですね。それに志人さんは、クラスメートの男子生徒に恨まれる覚えなら、少なくとも1つはあるのでは?」

 

「水野さんに告白された件、だな」

 

「はい」

 

 

 確かに、あいつらは水野さんに好意的だったし、水野さんの告白にも真っ先に協力しそうだ。

 

 それにあいつらは所謂、クラスのカースト上位にいる奴らで、クラス全体への影響力がある。

 水野さんの告白を成功させるために、彼女と共に他の男子生徒に協力を求めたのも、あいつらだったのかもしれない。

 

 

「……さて、志人さん。1つお願いがあります」

 

「何だ?」

 

「――志人さんを倉庫に閉じ込めた奴らと、いじめの実行犯複数人。……こいつらに、僕達の手で仕返しをさせてください」

 

「暴力を振るう事さえしなければ、好きにやってくれ」

 

「そうですよね、やっぱり駄目――んん?」

 

「どうした?」

 

「シド、お前……今、好きにやってくれって言ったか?」

 

「あぁ、言った」

 

 

 ジョルノと承太郎は、目を丸くして驚いている。そうだな。今までの俺なら止めていただろうな。

 

 

「今回ばかりは、お人好しを封印する。……皆には散々迷惑を掛けた。それが報われるような方法があるなら、それで仕返しをやろう。

 

 ただし、これだけは守って欲しい事が2つある。1つはさっきも言ったように、お前らが暴力を振るう事は禁止。

 そしてもう1つは――何か問題が起こった場合、その責任は全て、俺に取らせてくれ。例えば、教師達に咎められた時は、俺が全ての責任を背負って退学する」

 

「何を言ってやがる!?」

 

「そんな事させませんよ!?」

 

「じゃあ、あいつらは停学処分程度で済ませてくれと、先生達にお願いするしか無いなぁ」

 

「志人!!」

 

「志人さん!!」

 

 

 それ以降は、何を言われても首を縦には振らなかった。

 これだけは譲れない。散々迷惑を掛けた皆に対して俺ができる事なんて、全ての責任を負う事ぐらいしか思い付かないから。

 

 

「……分かりましたよ。あなたが言う条件を呑みます」

 

「ジョルノ!?」

 

「ただし!……僕が言う条件2つも、呑んでもらいますよ。

 

 1つ目。この報復の実行日は、明日。つまり、入院中のあなたは参加できません。あなたに与えるのはあくまでも、何かがあった時に責任を取る役目のみ。

 2つ目。……ある人が、一度だけ、1人だけを一発ぶん殴る許可をください。また、これだけは殴った本人に責任を取らせてください。

 本人も、それを覚悟の上で、それでもやりたいと言うはずですから」

 

「……その言い方だと、やりたい事はもう決まってるんだな?じゃあ、その内容を全部聞かせてくれ。全部聞いて、納得できたらその条件を呑む」

 

「分かりました」

 

 

 ……そして作戦内容を全てを聞いた俺は、いろいろ迷った末に――ジョルノが言う条件を、呑んだ。

 

 

 1つ気掛かりなのは、全てを聞いた承太郎が超乗り気だった事だ。こいつが暴走するような事態にならなければ、いいんだが……

 

 

 

 

 

 





※ジョルノが帰った後。園原とイージスと承太郎の会話。

「イージス?……イージス!おい、イージス・ホワイト!」

「シド?……イージスがどうした?」

「……何度呼んでもイージスが出て来ない」

「何っ?」

「何で出て来ないんだよ、おい、イージス。おい!!……お前がいないと困るんだよ、イージス!俺に何か原因があるなら言ってくれ!ちゃんと謝るから、」

「――謝るべきなのは俺の方だっ!!」

「うわぁ!?」

「おお、出て来た。……どういう事だ?イージス」

「だって、……だって、俺、志人の事を護るって言ったのに、護れなかった……!気絶した後も外に出られたら良かったのに、出られなかった。……志人が苦しんでるのを、見てるしかなかったんだ!!」

「イージス……」

「…………お前、」

「……だから、自分が情けなくて……呼ばれても、出たくなかった。志人は何も悪くない!謝るべきなのは、俺の方なんだよ……!!」

「……泣きそうな顔してるのに、涙は出ないんだな」

「ただのスタンドから涙が出るわけないじゃないか」

「俺にとって、お前はただのスタンドじゃないよ。……ずっと、ずっと側にいてくれた俺の半身だ」

「……側にいるだけで、護れなかった」

「違う。……それは俺の責任でもある。お前は、俺だ。俺がまだ未熟だったら、俺が油断したから今回みたいな事が起こったんだよ」

「そんなわけない!志人は悪くない!!」

「じゃあお前も悪くねえだろ。……お前はシド自身だからな」

「ほら、承太郎だって……俺達の親友だってそう言ってるんだ。お前も、俺も、悪くない」

「……でも、」

「それでも納得できねえなら――強くなれよ。シドと共に、強くなれ。……スタンドの特訓なら、俺とスタープラチナがいくらでも付き合ってやるから」

「そうだぜ。次は油断しないように、もっと、もっと経験を積む!精神を強くするんだ」

「……志人」

「それとも、お前は俺と一緒に強くなる事に何か不満でもあるのか?」

「無いよ!そんなの無い!!」

「だったら、つべこべ言わずにこれから先も俺に付き合え。……お前だけが護るんじゃねぇ。――俺と、お前で護るんだ!分かったな?イージス・ホワイト」

「うん。分かった!」

「よーし。……心配させて悪かったな。でも、これからは何があっても、俺とお前はずっと一緒なんだからな?それを忘れるなよ、俺の半身」

「…………う"う"うぅぅぅ……っ!!」

「お、おい、どうした!?」

「……器用だな。涙が出ないのに泣いてるぜ」

「…………承太郎、助けてくれ」

「お前の半身なんだろ?自分でどうにかしろ。……やれやれだぜ。俺といい、仗助達高1組といい、ジョルノといい、お前はどれだけ人を泣かせれば気が済むんだ?」

「好きで泣かせてるわけじゃねぇよ!!」

※涙腺クラッシャー被害者数、新たにプラス1。
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