英雄と饅頭とアカデミア   作:パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ..

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英雄の戦い方を見せてあげますよ!

 

いや心操さん個性えっぐ、会話するだけでアウトとか初見殺しすぎるやろ。戦わなくてよかったーマジで。

緑谷さんよく耐えたな。耐えれるもんなのか?

 

「うわっ寒!?」

 

なんか考え事してたらでけえ氷出てきた!?轟さん!?ちょっとやりすぎじゃない?誰が勝てるんだこんなん。いや全身凍らされなければ叩き割れそうやけど、そうやけども、えぐすぎるって。

 

ああ溶けた。そういや氷と炎使えるんだっけ、にしては炎使ってるとこあんま見てないけど?なんかデメリットとかあるんかな。なんか怖い顔しとるし...これは師匠決勝厳しいか?

 

「次が...上鳴さん...あっ!はじまった!...おわった」

 

瞬殺すぎるて。一瞬で師匠の番じゃん。師匠の見たら俺も準備するか...

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

ぼくの1回戦の相手は飯田くんだ。蹴り主体で、高速で移動ができる。そしてなにより、真面目である

 

 

「悪いがアルスくん、俺は本気で君に挑ませてもらう!君相手に蹴りを躊躇して勝てると思うほど間抜けではないからな!」

 

「いいよ!本気でかかってきなよ!ぼくは絶対負けない!!」

 

 

飯田くん相手は、正直この勝負形式だとかなり分が悪い。魔法を唱え終える前に間合いに入られる可能性が高い。良くて同時だろう。そして間合いにはいられたら中遠距離タイプなぼくに勝ち目はない

 

....キツくね?

 

まあだから勝負は一瞬。あのタイミングを逃すかどうかで勝敗が決まる

 

 

『アーユーレディ? それじゃあ4回戦、スタートォ!!』

 

 

「レシプロバースト!!」

 

飯田くんはプレゼントマイクの宣言と同時にこちらへ肉薄してきた。既に足は振り上げられ、僕の胴体へ向けて放たれている

 

この時点で僕が場外へ蹴り飛ばされることは確定した未来だろう

 

 

 

でもそれでいい

 

 

「うぐっ!?、クッ、『ウィンドランページ』!!」

 

 

場外に着く寸前に放った風魔法は僕の体をステージ上空へと押し戻していく

 

 

「何!?」

 

「からの『フリーグラヴィティ』!」

 

『おおっと!アルス・アルマル!着地地点に突風を起こし!自身をステージへと押し戻した!!』

 

『飯田の蹴りを防げないことを前提に立ち回ったのか。よく考えたな』

 

 

「ハァ、ハァ、.....おえ...やば、お昼全部出てきそう..さっさと終わらせるよ。もっかい『ウィンドランページ』!!」

 

「うおぉ!!?」

 

ステージへ向けて放った強風が、飯田くんを場外へと吹き飛ばしてくれた

 

 

「飯田くん場外!勝者!アルス・アルマル!!」

 

 

会場からぼくへ向けた賞賛が送られてくるが、今はそんなことより保険室いきたい、すごくお腹痛いぃ...ワンチャンあのまま意識飛ばされて負けてたかも..?

 

 

保険室へ向かっていると、控え室に入るえび先輩と遭遇した

 

「師匠めっちゃ凄かったですね!!お腹は無事ですか?」

 

「全然無事じゃねえよぉ...こちとら可愛い女の子だぞ..『ヒール』かけてるけどまじで辛い..」

 

「大丈夫ですか?!...俺出番まだなんで送りましょうか??」

 

「大丈夫だから...えび先輩の出番までは帰ってくるから...だから頑張って」

 

 

てかえび先輩次じゃん、嘘つきやがって....急がなきゃ...

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

大丈夫かなぁ師匠、めちゃくちゃ辛そうだったけど。

そんなことを考えながらステージへ向かうと、八百万さんがそこにいた。大丈夫?顔青くない?あれは多分色々考えすぎてますね。八百万さんの個性だと尚更考えることが多いしな...そんな状態の相手に勝っても楽しくないよな...

 

「八百万さん!」

 

「えっ?はい!なんでしょうか?」

 

「表情、すごく自信なさげになってますよ。ヒーロー目指すんなら胸張って自信見せてかないと!」

 

「...!お気ずかい感謝しますエクスさん。私、少々緊張していたみたいですわ」

 

一気にいい顔になった。ここまで切り替えが早くできるんなら、俺の不安は杞憂だったかもしれない

 

 

『さて!準備はできたか?第6回戦!Lady FIGHT!』

 

プレゼントマイクの放送が鳴り響き、試合がはじまった

八百万さんは右手に棒を、左手に盾を生み出しながらこちらへと向かって来た。ある程度戦闘の心得もあるらしく、足取りは素人のそれではなかった

 

対するこちらは軽く右足を引き、両手を構える。俗に言うファイティングポーズをとる

 

「はっ!」

 

掛け声と同時に突きを放ってきたため、それを掴み取り、こちら側へ強く引く

 

「んな!?」

 

八百万の体制が大きく崩れ、前のめりになったので勢いそのままに、遠心力をかけながら場外へと振り回す

 

「なんの!」

 

八百万さんは棒を離して受身を取りこちらへと身構えた。続けて、盾で身を隠しながらこちらへと走って来る。策もなしに近距離戦を挑んでくるとは考えづらいので、盾で隠しながらなにか作っているのだろう

 

「今ですわ!!」

 

と思いきや盾からなにかが射出された。こちらに広がりながら飛んでくるそれは、おそらく捕獲用のネットかなにかであろう。拘束される訳には行かないので奪い取った棒で巻き取り回避する

 

「それも想定通りです!!」

 

八百万さんは盾をこちらに放り投げて何かを構えた。小さめのピストルのような...?

引き金が引かれると、銃口から数本のワイヤーのようなものがこちらへ向かってきた

先程と同じように棒で絡め取ろうとするが、

 

「あがっ!?」

 

全身に電流が流れた。どうやらあのワイヤーには電流が流れていたらしい。そして俺が振り回していたこの棒もおそらく金属製であり、当然電気が流れ感電したようだ

 

「テーザー銃ですわ!!」

 

テーザー銃というらしい。なかなか電流がつよい。USJで師匠に食らわされたあれほどではないにしろ、常人なら失神しているだろう

俺でも身動きが取れないほどだ

 

「どうして倒れないんですの!?なっ、なら次の手ですわ!」

 

こちら側耐えていることを確認した八百万さんは次のアイテムを作り始めた。八百万さんの装備が整った頃にようやく電流が無くなった

 

「電気が切れた、くらえっ英雄パンチ!」

 

そろそろ反撃開始の時間だ。手始めにかっこいい技名とともに持っていた棒を八百万さんへ向けて投擲する

 

「パンチとは!?」

 

投げた棒は、八百万さんが作り出した盾の芯を捉え、運動エネルギーを余すことなく体まで伝え、当然のように八百万さんを後方へ吹き飛ばした

 

「そんな!?」

 

八百万さんは場外との境目ギリギリで踏みとどまったようだ。俺は近くに落ちていたネットを拾い、上から被せた

 

「嘘、こんな...一瞬で.....」

 

再び戦う前の顔つきに戻ってしまった....悪いことをしてしまっただろうか。これなら、最初からなにもしないまま戦った方がマシだったのかもしれない...

 

「次は、負けませんわ!」

 

かと思いきやすぐに切り替え、次を目指したようだ。俺も学ばないな。また杞憂民になってたようだ

 

「ええ。楽しみにしてます」

 

俺は八百万さんを優しく場外へと転がした

 

「八百万百場外!勝者エクス・アルビオ!」

 

俺はすぐに八百万さんにかかったネットを外し...外...あれ?

 

「ちょっ、これどうなってんの??あっ!やべえ腕に絡まった!!」

 

「...なんだかアルスさんの気持ちが少しだけ分かりましたわ」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「師匠!見てましたか!!」

 

「うん、すごく絡まってたね」

 

「余計なとこまで見なくていいんですよ」

 

観客席に戻ったら師匠がいたので、先程の戦いを称賛する権利を与えたのだが、彼女にはまだ早かったようだ

 

「それにちょっと舐めプしてなかった?」

 

「人聞きの悪いこと言わないでください?」

 

「でも個性使ってなかったよね?」

 

「......まあ」

 

そう、先程の試合ではエネルギーを使わなかった。それをしてしまったら、試合ではなくただの作業になってしまうと思ったのだ

 

「..別にいいともうけどさ、相手によってはめちゃくちゃイラッとするから気をつけなよ?」

 

「...わかりました」

 

思ってたんと違う...いや、ごもっともなんだけどさ!多少は褒められるとおもと思うじゃん!?

 

「それは別として、えび先輩って巧いよね?判断とか細かい技術とか」

 

「師匠〜!!」

 

「何!?やめろぉ!気安くぼくの頭を撫でるんじゃねえ!!離せっ!中毒者が来るだろうが!!」

 

「アルスちゃ〜ん」

 

「ちょっといい?」

 

「噂をすればあああ!!!」

 

師匠はどこからともなく現れたすごくイイ笑顔の葉隠さんと芦戸さんに連行されていった。師匠を連れていく際に軽く会釈されたがなんだったのだろうか

 

「まあ切島さんと鉄哲さんの試合はまだまだかかりそうですし、俺もトイレとか行こうかな」

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「あれエ?ギル様は?」

 

「あぁ、飽きたから帰るって言ってましたよ?」

 

「エエェ!?ここからがいいとこだと思うんですケド?」

 

「私もそう言ったんですけど、モウアキタ!カエル!って言って帰っちゃいましたよ。終わったらLINEしてーですって」

 

「そっカー...」

 

「すいませんお嬢さんたち、入場確認表を見せて貰ってもよろしいですか?」

 

振り向くとそこには巡回中のヒーローがいた。観客としてではなく、警備として今日1日雇われたヒーローである

 

「アー、すみませんネ。持ってないデス。でも、大丈夫でしょう?」

 

「何を?.....ッ?!.......そうですね。ごゆっくりとお楽しみください」

 

様子のおかしくなったヒーローはその場から去っていった

 

「ほんとに便利ですネ個性っテ」

 

「でしょう?教祖のおかげですね」

 

「呼び方が1ミリも敬ってないんでスネ..」

 

 

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