英雄と饅頭とアカデミア   作:パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ..

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師匠をヴォコヴォコにします!!覚悟はいいですか?

 

 

 

「とうとうこの時が来てしまいましたね師匠、負けた時の言い訳は考えてきましたか?」

 

「それはこっちのセリフだよ英雄さぁ〜ん?」

 

 

20分のインターバルが終了し、決勝戦が始まろうとしていたのだが、

前二試合の雰囲気とは大きく異なり、お互いに向かい合ってかれこれ1分以上煽り合っていた

 

 

「弟子は弟子らしく、師匠に倒されておけよ〜?」

 

「何言ってんすか師匠、弟子は師を超えるものッスよ?」

 

『おいおいそろそろいいかお二人さん、お熱いのはいいが、会場はとっくにボルテージMAXだぜ?』

 

「お熱くねえから!!!!」

 

 

 

正直なところ、俺が師匠に勝てる確率はそんなに高くない。もしこれが、どちらかが倒れるまで戦い続ける勝負だったら、負ける気はしないが、この勝負は場外へ出されても負けとなってしまう

 

これが非常にまずい。限られたフィールドであの威力の魔法が直撃したら、ステージの上に立っていられる自信がない。それでもやるしかない。一応対策は考えてきたが、かなり一か八かの賭けになるだろう

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

『準備はいいな?それじゃあ!決勝戦!!レディ?ファイト!!!』

 

えび先輩相手に接近戦で勝つのは不可能、この2週間でそれは嫌なほど分からされた。だから遠距離戦、それも場外への押し出しが勝利への鍵になるはずだ。奥の手も一応あるが、可能ならば使いたくない

だからまずは隙を作って、空中に逃げる!

 

「『サンダーボルト』!!」

 

ぼくが雷魔法を好んでいるのは、着弾までの時間が圧倒的に短いからだ。ほかの魔法じゃ多分、簡単に回避されちゃう。だから打ったのとほぼ同時に着弾するこの魔法で足止めをする

 

雷が直撃したことにより、えび先輩は一瞬動きを止めた。これで一瞬で済む辺り頭おかしい

無理やり生み出した隙を使って重力を無くし浮遊する

 

ここまで順調だ、後は...

 

「危ねぇっ!?」

 

えび先輩がステージを砕いて投擲してきた

咄嗟に魔法でガードするも、数の多く狙いの精確で攻撃に転じることができない、しかも1個1個がエネルギーで強化されてて頑丈だ

 

「ならっ、『リフレクト』!!」

 

貼っていたガードをリフレクトに変え、投擲を反射する。えび先輩は跳ね返ってきたそれを転がりながら避けた。今のうちに下へ降りる。反重力魔法は重力から開放されるだけで、空中で自由に動くには外力が必要になる。つまりぼくは空中にいる間身動きがとれない以上いい的でしかない

 

加えてリフレクトはコスパが非常に悪く、そう何回も発動はできない。再び投石が開始された場合、魔力が削られ続けることになってしまう

 

幸いにもえび先輩はまだ遠くにいる。距離があるうちに仕掛けなくては

 

「『ファイアバーン』!!」

 

ぼくの予想だと、えび先輩は風魔法一発で吹っ飛びはしないはず。だからまず炎と雷でダメージを与えて、弱ったところを風魔法で吹き飛ばす作戦でいく

 

巨大な炎でえび先輩の姿が見えなくなった瞬間、

炎は消え、熱された風が吹いてきた

 

「は!?」

 

見ればえび先輩は手に脱いだ上着を握っていた

 

 

『な、なにいいぃぃぃ?!エクス・アルビオ!ジャージの上着で炎を消し飛ばした!?そんなことが可能なのか!?』

 

『...個性で強化した上着を振り下ろし、風圧と衝撃を起こしたのか』

 

「な、なら!『サンダー』!!」

 

 

スパァン!!

 

 

『......な、なあイレイザー、俺の目には今、雷も切り飛ばしたように見えたんだが』

 

『.....アルスの雷の性質的に切る事が可能なのか、エクスの個性で可能にしてるのか....だとしても飛んでくる雷にジャージを合わせたのは確かだな』

 

「い、インチキにもほどがあんだろうがよぉ!!!」

 

『俺も正直そう思うぜ、アルス少女』

 

『平等に実況しろマイク。...まあ俺もそう思うが』

 

「なんかみんな俺に厳しくない?」

 

 

雷見切れるって何??あ、えび先輩目がめっちゃ光ってる強化してるのか....だとしてもおかしいだろ?!

 

 

「来ないならこっちから行きますよ師匠」

 

「ヤバ、『サンダー』!『サンダー』!」

 

 

苦し紛れにサンダーを放つが1発目は外れ、2発目は切られる。

徐々に距離が狭まっていき、あと数歩で間合いに入られるところまで来られてしまった

 

 

「『ノヴァフレイム』!!」

 

 

自身を中心に爆炎を発生させ、時間を稼ぐ。

今のうちに風魔法を準備し、視界が開けたと同時に当ててやる

 

炎が最大まで広がり、消えていくのと同時に詠唱を完了させる。

炎が消え切り、視界が開けたがえび先輩の姿が見当たらない。

周囲を素早く見渡すが、どこにも....

ッてことは_____________

 

「上っ!?」

 

「遅いっすよ師匠!!」

 

上から降ってきたえび先輩にジャージを巻き付けられ高速される。エネルギーで強化されたそれは、ロープよりも硬く、抜け出すことができない

 

「俺の勝ちっすね師匠」

 

「....えび先輩って優しいよね」

 

「今更媚びを売ったところで、今回の勝利だけは譲りませんよ!さあ師弟関係逆転でもしますか?」

 

「先輩優しいから、女の子に攻撃しなかったもんね」

 

「なんの話してるんですか師匠」

 

「はっきりいってこれは使いたくなかったんだよ。試合に勝って勝負に負けた感じがするから」

 

「おーい、師匠?負けたショックでおかしくなっちゃいました?」

 

「『ピットフォール(落とし穴)』」

 

「......え?」

 

 

えび先輩の体はガクリとさがり、ステージを貫通して地面に落ちていた。ぼくは序盤に使った魔法のおかげで宙に浮いたままである

 

 

「し、師匠?あんたまさか...嘘ですよね!?そんなことするわけないよね!?」

 

「内容的には負けたとは思ってるよ、でも、この試合はぼくの勝ち」

 

「エクス・アルビオ場外!勝者!アルス・アルマル!」

 

 

一番の盛り上がり所である決勝戦は、なんとも閉まらない形で幕を閉じてしまった

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「それでは!表彰式に移ります!!」

 

 

ミッドナイトの進行で表彰式が始まった。

表彰台には様子が異なる4人が立っていた。

金髪の少年は膝から崩れ落ちたまま固まっており、隣の爆発少年はそれにキレ続けた結果拘束され、 その隣の紅白少年は我関せずといった感じで佇んでいる

その中で一番高い位置にいる少女はとても居心地が悪そうにしていた

 

 

「今年メダルを授与するのはもちろんこの人!」

 

「私が!!メダルを持って「我らがヒーロー!オールマイトォ!!」来た!! 」

 

 

かっこよく登場したオールマイトのセリフは不幸にもミッドナイトの司会と被ってしまった。オールマイト

は講義の視線をミッドナイトへ送り、ミッドナイトは手を合わせて謝罪する

 

オールマイトは気を取り直して表彰に戻った

 

「轟少年、おめでとう。表情を見たら分かる。変われたみたいだね」

 

「緑谷できっかけをもらって、アルスに自信をもらいました。俺は、あなたや、あいつらみたいなヒーローになりたい。...ただ、まだ精算しなきゃないこともある」

 

「深くは聞くまい...だが、今の君なら、必ず成し遂げられるさ」

 

そう言って轟を深く抱きしめ、爆豪の前へと移動する。既に爆豪は暴れておらず、まっすぐオールマイトを見つめていた

 

「お疲れ様爆豪少年。今日の戦いで、君は何を学んだのかな?」

 

「....俺は俺よりすげえ個性のやつにも、そのうち勝てると思ってたし、勝って踏み台にするつもりでいた。

でも今日、個性を使ってない状態のやつに最後の方までボコボコにされた。...根本的に何かが間違ってるって気付かされた。...それがなんなのか考ようと思う」

 

「いい友人に恵まれたね。爆豪少年。悩んだ時は、友や先生にも相談しなさい。そのために我々はいるんだから」

 

「ただ、そいつの決勝戦の負け方は心の底から納得してねえ」

 

「それは....まあ...うん..」

 

オールマイトは爆豪と強い握手を交わし、崩れ落ちてるエクスに声をかける

 

「だ、大丈夫かい?立てる?」

 

「あ、大丈夫です..」

 

「今日の試合の反省点は自分で分かってるね?」

 

「.....はい」

 

「じゃあ私からは何も言わないさ。最後の試合以外は素晴らしかったぜ?ナイスファイトだ、エクス少年」

 

オールマイトはエクスの背を叩いてアルスの前へ移った

 

「優勝おめでとう!アルス少女」

 

「あ、ありがとうござます..」

 

「あの決勝を勝った側としてはどうだった?」

 

「...気持ちのいい勝利ではありませんでした。内容だけ見ればぼくの負けです。自力では絶対叶わないと思っちゃったので、努力していつか泣かせようと思います」

 

「そ、そうかい。ただ、今回君がとった行動は間違いじゃなかっと思うよ。力はこれから伸ばしていけばいいさ」

 

オールマイトは若干苦戦しながらアルスにメダルをかけた

 

 

「今日頑張った彼らに一言!!それでは皆さんご唱和ください!せーの!!」

 

 

「「「「プルス「お疲れ様でした」ウルトラ...」」」」

 

「「「「えええええええええええ!!」」」」

 

 

長かった雄英体育祭は、オールマイトへのブーイングで幕を閉じた

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「プルスウルトラー!!っテ、エエエエェェェ!?そこハプルスウルトラでしょうガ!!」

 

「なんだかレヴィさんご機嫌ですね。満足のいくものが見れましたか?」

 

「まア...満足っちゃ満足ですネ!エクスくんに忘れられちゃってたのは残念だけド....」

 

「帰ったら教祖様に相談してみましょうか。あの人が持ってもののうちに、なにかいいものがあるかもしれませんし」

 

「その手があったカ!!そうと決まれば早く帰りましょウ!!ギル様!!ギル様!!」

 

 

少女が空間に声をかけると、黒い窓が現れた

 

 

「そんな大きい声を出さなくても聞こえているよまったく。ほらさっさと入りな」

 

「ありがとうございまス!剣持さ〜ん!!」

 

「ああ行っちゃった、まったく気が早いんですから」

 

 

 

 

 

 

 

 

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