英雄と饅頭とアカデミア   作:パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ..

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若干短めです




葛葉さんとタイマンします!ヴォコヴォコにしてやんよ!

 

「はい、それではただいまより、雄英高校体育祭1年の部、準優勝エクス・アルビオ選手VSド葛本社所属、ヴァンパイアヒーロー葛葉選手の模擬戦闘を執り行いまーす。いえーい」

 

ヌルッと始まった職場体験初日午後の部

こだわりの強い美味しいカレーを食べたあと、地下の広い部屋へと移動した

スケジュール通り戦闘訓練を執り行うらしい

 

「あの、葛葉さんって昼は力が出ないんじゃ..」

 

「あーそれね。俺の個性で何とかするよ。まだ説明してなかったっけ?俺の個性『プログラミング』は空間や物に特殊なコードを書き込むことができて、任意のタイミングで実行できるんだ。んでこの部屋には既にプログラミングをしてある。これを実行すると...」

 

やしきずさんが指をパチンと鳴らすと、葛葉さんの纏う雰囲気が一気に変わった

 

 

「この部屋は夜になる。解除する方法は、俺が個性をもっかい使うか、後ろのドアを開けて空間を広げるかの2択だけど、今回はそれはなしで、葛葉と戦ってもらいます」

 

(なんかさらっとすごいことしてなかった?

空間を夜にするって何?神じゃん)

 

「いいのかよやしきず。俺ガン有利だけど」

 

「あぁ、一応血を使うのは無しで。ただあんまり舐めてかかると足元すくわれるぞ?お前決勝しか見てなかったから分かんないかもだけど、エクスめちゃくちゃ強いから」

 

「マジか」

 

「どちらかがまいったをするか、戦闘不能になるかしたら決着な。この後パトロールもあるから一発勝負で。終わったら反省会して、余った時間で報告書とかの書き方を軽く教えるから。」

 

今から葛葉さんと戦うこの部屋は、フロアが丸ごと吹き抜けになっており、身を隠せそうな障害物や持ち運べそうな障害物が沢山ある。ちなみにこの障害物もやしきずさんの個性で出している物らしいので壊しても大丈夫なのだそう。

 

「おいおい早く始めようぜ?若人に格の違いってもんを見せてやるよ!」

 

「いいんですか葛葉さん?あとで吠え面かかないで下さいよ!」

 

「よし!それじゃあ始めるから、お互い端に移動してくれ」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

(まずは一旦様子見かな、葛葉さんの個性についての情報が無さすぎる)

 

 

やしきずの開始の宣言と同時に、エクスは近くの障害物に身を隠し、移動しながら葛葉を探していると、小さな影を見つけた

 

(...?コウモリが飛んでる?葛葉さんの個性か?)

 

よく見てみると、数多くのコウモリが飛んでいる

エクスがそのコウモリに攻撃をしてみようと思ったその時であった

 

「...abo、敵は見つかったか?」

 

突如横から葛葉の声が聞こえた

 

「んな!?」

 

しかし、慌てて振り向ってみてもそこに葛葉の姿はない

 

「葛葉さんの個性...なのか?」

 

 

 

しばらく葛葉を探し続けるエクスであったが、見つけられるのはコウモリばかりであった

 

(どこにもいない...すれ違ったのか?それともやっぱりこのコウモリが関係してる?)

 

エクスの周りを取り囲むコウモリの羽音が一層強まった時だ

 

「もういいかー?」

 

背中への強い衝撃と共に葛葉の気の抜けた声が聞こえた

 

「んな!?」

 

地面を転がりながら、声のした方へ振り向くと、そこには葛葉立っており、こちらを見下ろしている

 

「いい加減待つの飽きたから、こっちから行かせてもらうze?」

 

そう言い終わると同時に、葛葉の体が無数のコウモリとなってエクスを取り囲む

 

「はぁ!?」

 

コウモリの群れの一部から葛葉が現れ、エクスに向かって拳を振りかぶった。それを視認したエクスはすぐにカウンターを合わせようとするが

 

「甘えよ!」

 

繰り出した拳は空を切り、エクスの真後ろから発せられた声と同時に、エクスは前へ蹴り飛ばされた

 

「うお!?」

 

エクスは前方に転がされながら後ろを振り向くが、そこに葛葉はいなかった。再びコウモリがエクスの周りを囲んだ

 

「『吸血鬼』って、そんなんアリですか!?」

 

「アリに決まってんだろ?」

 

再びエクスの背後から声が聞こえる。瞬時に振り返ると、エクスは確かに葛葉の姿を捉えたが、既に体の大半がコウモリになっており、振り向き終わった頃には完全にコウモリとなって消えていた

 

「遅いっ!遅い遅い遅い!!」

 

再び背後に回り込まれ、体に強い衝撃が走り、体制を崩したところに激しい追い討ちが加わる

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!無駄ァ!!」

 

360°全方向からの攻撃は止まらない。エクスが反応した方向と逆の方から攻撃が届く

 

(落ち着け...慌てるな...葛葉さんは上半身のみを出現させてヒットアンドアウェイに徹している。手数は多いけど一発一発が軽い、踏み込みができないからっ、

だからまずは、俺に攻撃が当たる瞬間に一発叩き込んで..)

 

ふと、あれだけ続いていた攻撃が止んだ。

エクスは驚いて周りを見渡すが、コウモリのままエクスを囲んでいるだけである

 

(何だ?何を狙って...)

 

「ライダーキィィィィック!!!」

 

突然コウモリの向こう側から、葛葉が猛スピードで突っ込んできた。完全にエクスの意識外からとんできたそれは、エクスの鳩尾に深く突き刺さる

 

「ゴフッ、!?」

 

(コウモリを目隠しに使って、羽で勢いをつけたのか!)

 

「おいおいこれで倒れねーって硬すぎじゃね?鎧着てるから?」

 

渾身の一撃をくらったエクスであったが、意識は保っており、かろうじて立ち上がった

 

「でもこの辺でまいったした方が身のためだぜabo?」

 

「何言ってんですか、まだ行けますよ...」

 

気丈に振る舞うエクスであったが、その足取りはおぼつかない。少なくとも、今のエクスには葛葉から逃げ回りながら戦うことは不可能だろう

 

(全身にエネルギーを回してこのダメージだと、同じことしてても次で負ける....それに勝ち筋はカウンターしか思いつかない...なら!)

 

エクスは全身に張り巡らせたエネルギーを、右腕と耳に集め、目を瞑った

 

「覚悟は決まったようだなぁ!abo! 引導を渡してやるぜ!」

 

再び葛葉の体がコウモリ化し、エクスを取り囲む。

しかしエクスは動かずにただじっと耳を澄ませていた

 

(耳にエネルギーを集めたからこそ分かる、一匹だけ羽音が違う、ほかは皆同じ周期で羽を動かしてるけど、ズレてるのが一匹いる、目の前のコウモリが肉体を作り始めてるけど、それはきっとブラフ。本体は...)

 

「そ、こだぁぁぁぁぁ!!」

 

「何ィィィィ!!??」

 

エクスが一匹のコウモリを殴り飛ばすとその1匹以外の全てのコウモリが消え、葛葉に変わりながら吹っ飛んでいった

 

「ぐ、少しはやるじゃねぇかabo...」

 

「そのまま返してあげますよ葛葉さん...」

 

既に葛葉の表情からは、エクスに対する侮りの感情は無くなっており、その様子からは確かなダメージを受けていることが伺えた。 再度向かい合い、視線を交わし、互いに走り出した

 

エクスは残る力を全力で振り絞り、葛葉は先程までの戦いで見せなかったスピードであった

 

「これで決めてやるぜええぇぇぇぇ!」

 

「かかってこいやあぁぁぁ!!」

 

「はいやめー」

 

「「ぶべらっ!?」」

 

突然現れた壁に激突し、互いに地面に倒れ込む

 

「何すんだよやしきず!」

 

「こっちのセリフだよ葛葉。血は使うなって言ったろ、それにある程度は勝ち筋残して戦えって会議の時言ったろ?いつも通りの戦い方じゃねーか」

 

「いや会議の時寝てたって」

 

「寝すぎだろ!まああとは時間の問題もあるがな、パトロールに行く前に説明の時間も取りたいし」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

どうやら最後の葛葉さんの加速は反則だったらしい。ただ、たとえあれが無かったとして、俺が葛葉さんに勝てたかと言われると自信が無い

 

結果としてプロとの実力の差を見せつけられた形となった

 

「エクスもなかなか凄いぞ?あのコウモリの群れの中から本体を見つけて一撃入れる学生がいるなんて誰も信じねーよ」

 

「まあ最強なので」

 

「すぐ調子乗る癖は直した方がいいけどな」

 

「んなことよりやしきず、早く戻してくれね?このダメージでパトロール行きたくねえんだけど」

 

「それもそうだな」

 

やしきずさんがまた指を鳴らすと、部屋にあった障害物は消えると同時に、体に残っていたダメージや疲れも消えた

 

「.....え?」

 

「驚いたろエクス、うちのやしきずは怪我も無かったことにできるんだぜ?」

 

「この部屋限定だけどな。あと何目線だその言い方」

 

詳しく聞くと、怪我を直しているのではなく、戦う前の状態に戻っているのだとか。説明にもあったように、この部屋はやしきずさんの個性がふんだんに使われた特別な部屋で、戦いがスタートした瞬間の肉体の状態が保存されるのだとか

 

難しくて分からない。要はすごい個性何だろう

 

「んじゃ、予定どうりこの後反省会するから、応接室に戻るぞ」

 

 

 

 

 

 




ちょっと投稿頻度落ちるかもです。
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