【ライダー】負けたら陵辱される変身ヒロインものエロゲーの世界の竿役モブに憑依した挙句、忍者の仮面ライダーになっていた【助けて!】   作:ヌオー来訪者

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 やっと来た


【あたし】知らんライダーが出てきた【聞いてない!】②

 

300:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2 

 というわけで業岡は放置した

 

 

302:名無しの観測者 ID:Ia3t1IUhY

 ファーwwwwwwwwwwww

 さっきの盛り上がりなんだったんだこのアンポンタンwwww

 後ろで犯されてても知らねえぞ

 

 

307:名無しの観測者 ID:qunuf/MJB

 あのキノコとの戦いから2週間経ったけど、イッチがどれだけ成長したかわかりませんね……

 しかもハルカさんも完全に死亡フラグおっ立てたし

 

 ワイの股間のキングラウザーもおっ立ててきたわ

 

 

308:名無しの観測者 ID:SM8OICmBl

 そのゼクターニードルしまえよ

 多分これハルカさんゴウオカってやつを根に持ってるのでは

 

 

313:名無しの観測者 ID:umLZSWOA/

 そういやハルカさん現時点でヤられてないし、他人棒で気持ち良くなってないし公衆の面前で柔肌晒されたわけだから根に持つか……まぁそうだろうな

 

 

315:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2 

 ワイは極力雑魚を吹っ飛ばしながら上までの道を作っとく。取り敢えずシノビブレードで床削って導線つくっとけばハルカさんも迷子にならんやろ

 

 

318:名無しの観測者 ID:6exl1wri0

 やさC

 ハルカさんも順当に強化されてれば普通に勝てるやろしまま、エアロ

 

 

320:名無しの観測者 ID:OYUdxdmqJ

 次は戦えよイッチ

 

 

322:名無しの観測者 ID:pUZaKgVna

 順当にいけば次は茸群やないか? 

 

 

328:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2 

 2週間前に倒したキノコ野郎か

 アイツの行動パターンは何となくわかったけどめんどくせえな

 

 

330:名無しの観測者 ID:tEY611VDF

 それは多分次の城だからあんまり関係ない。

 ゲーム通りなら用意されている再生怪人は1体ずつだったし……

 

 

335:名無しの観測者 ID:Rj7UnWe8Q

 原作通りに進むんですかね……この時点で2人目の閃忍が現れてないのに

 

 

340:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>335

 不安を煽るのやめろォ! (建前)

 

 やめろォ! (本音)

 大蛇丸とあの糞キノコ同時にやり合うとかいう展開は無理……死ぬぅ! 

 

 

345:名無しの観測者 ID:tqy5azrBa

 イッチが業岡を殺ってハルカさんを先に行かせた方がよかったんじゃぁ……どうせ凌辱シーンで時間稼いでくれるんやからそれまでにさぁ

 

 

346:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>345

 それはなんか嫌だわ

 

 

347:名無しの観測者 ID:g3yRepfll

 ???「2対1は卑怯だろ!!!!」

 

 

350:名無しの観測者 ID:pcqJsD0aE

 >>347

 虫けらァ! 

 

 イッチのその拘り何……? 

 別にエロゲの世界のヒロインや。ヤられても死にはしないだろ

 

 

351:名無しの観測者 ID:00wcui5Oa

 イッチ割と潔癖よね……ヒーロー気取るのはいいけど死んだら何もならんで

 

 

354:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 うん、死ぬのは絶対に嫌だ

 同時に知り合いが嫌な思いをするの嫌だ

 

 本当なら業岡一全も大蛇丸も全部俺が倒したいんだよな

 正直死ぬんじゃねと思うと怖いけど

 

 矛盾しまくってどうしようもない

 どうしようもなくて今この瞬間、暴れてる

 

 今は何も考えない。考えたら、負ける

 

 

360:名無しの観測者 ID:OUENGM6Uh

 おい、今来てみたらスレの雰囲気が重くなってるけどなんだこれ

 

 

366:名無しの観測者 ID:ovgSxpQH1

 >>360

 イッチがシリアスモードに入った

 

 

369:名無しの観測者 ID:7C64AtshC

 多分ここでイッチが死んでも元の世界には帰れはせんで

 ハルカさんを待つのも一つの手や

 

 

370:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 無茶はしない程度で立ち回ればなんとかなるやろ

 

 大丈夫、逃げるのは得意だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

447:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 あの男か……大蛇丸ってやつは

 

 

450:名無しの観測者 ID:8TKAWADq+

 きた! ツンデレメインヒロイン! 

 これで勝つる! 

 

 

454:名無しの観測者 ID:7PjKL4ooc

 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!! 

 

 

456:名無しの観測者 ID:YB1i2pSkm

 キタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━!!!! 

 

 

461:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 え、何? この人……見た感じ世紀末系ヒャッハーお兄さんなんだけど人気あんの? 

 

 

466:名無しの観測者 ID:iSlV9VQfH

 阿散井恋次! 阿散井恋次じゃあないか!? 

 

 

472:名無しの観測者 ID:4LZTP+4Mp

 >>461

 ご存じ、ないのですか!? 

 彼こそ、悪役からチャンスを掴み、メインヒロインの座を駆け上がっている超時空ツンデレラ、大蛇丸ちゃんです! 

 

478:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>472

 男じゃねえか! 

 完全に男じゃねえか! 

 

 

484:名無しの観測者 ID:7WEAsEYTf

 という訳で今回は──

 

 仮面ライダーシノビVS大蛇丸で優勝していくことにするわね……

 

 

489:名無しの観測者 ID:UvxwLqsHQ

 イッチ気をつけろ

 やつは自在鎌というへんな鎖鎌を使ってくる

 

 

493:名無しの観測者 ID:j+Bya0+80

 戦闘馬鹿とはいえ、そこそこトリッキーな武器なんだよなオイ

 

 イッチ大丈夫か……

 

 

494:名無しの観測者 ID:POJgMLSlc

 イッチ今戦ってるのか……

 

 

 

 

 

 

 

550:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 えっ、なみこr

 

 

554:名無しの観測者 ID:/+3IbCSin

 >>550

 何事だイッチ、応答しろ

 

 

557:名無しの観測者 ID:zltxubOes

 しかも誤字ってるし……

 多分なにこれって言いたかったんだろうけど

 

 

563:名無しの観測者 ID:eJ3I8ZpJX

 まさかスバル途中介入とか? 

 

 

564:名無しの観測者 ID:IG0VEICbe

 >>563

 大蛇丸がやられてないのに外法印なしでやれるとは思えんし

 

 とはいっても大蛇丸を倒したというにはちょっと早すぎん? 

 

 

567:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 なんだよお前、なんなんだよ

 

 

568:名無しの観測者 ID:0CYugbofX

 だからどうしたんだよ

 

 

569:名無しの観測者 ID:fg1OtdP7s

 この取り乱しよう……変なことが起きているのか

 

 

572:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 おろちまるお前、仮面ライダーだったのか

 

【緑色の仮面ライダーが城内に立っている画像。手には、特異な形状をした鎖鎌が。相当取り乱しているのか少し角度が変である】

 

 

573:名無しの観測者 ID:ylCkNxm9o

 >>572

 ……は? 

 

 何言ってんだお前……ハーブキメ過ぎて脳みそおかしくなった? 

 

 

575:名無しの観測者 ID:l57BZqr2v

 え、こいつ見たこと無いんだけど

 ライダーなんか? 

 

 エロゲ有識ニキ! 

 

 

581:名無しの観測者 ID:hySPLdEad

 >>575

 無茶言うな。大蛇丸が変身したなんて話聞いたことがないわ

 

 でも持ってる武器自在鎌だわ……何こいつ

 

 

585:名無しの観測者 ID:iuaM7LCen

 こいつ……まさか

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「フフフ……性懲りもなく裁かれに来たか、上弦衆よ」

 

 流石に先制攻撃は出来てもいいようにはさせてもらえなかった。太刀による反撃が飛んできた瞬間、ハルカは咄嗟に後方へと飛び除けた。

 先ほど放ったハルカの攻撃はやや浅く、業岡一全の傷はじわりとノロイの瘴気で消えていく。この城の瘴気はこの市内の比ではないほどに満ちている。

 その事実をこの身をもって知る業岡一全の顔はほくそ笑んでいた。

 

「たかだか得物一つで倒せるとは思わないことだな! ふははははははははッ!」

 

『ハルカさん……危なくなったらすぐに撤退するんだ』

 

 脳に直接タカマルの声が響き渡る。タカマルも以前の敗北の記憶がやはり強く残っていた。

 タカマルの想いはハルカの胸の奥で染み渡る。だがしかし、この戦いに参戦してくれた彼に応えるためには、そして前の戦いで頭領たるタカマルに見せてしまった失態を雪ぎたい。

 そんな思いがハルカにはあった。

 

「はい、ですが──彼を先に行かせた以上わたしもあまり時間はかけられません。ここで逃げるのならば彼を見捨てるのと同義でもありますから」

 

 不退転の覚悟。

 ハルカにとって「見捨てる」ことはかつての過ちを繰り返すことと同義であった。

 

「ゆけぇい!」

 

 業岡一全が手元から数枚の紙を取り出しハルカ目掛けて投げつける。

 数枚の罪状と書かれた紙だ。……アキラによると一種の式神のようなものなのだという。故にハルカを追尾し、切り裂こうとする。

 

 ハルカは再び業岡一全に向かって走り出す。当然その間には式神がハルカ目掛けて飛んでくる。故に──

 得物のクナイ、滴で無造作に切り捨て全ての式神をいなした所で床を勢いよく蹴って飛び上がった。

 

「はぁぁぁぁッ!」

 

 握った得物に稲妻を迸らせる。

 

「甘いわァ!」

 

 しかしその動きを呼んでいた業岡一全は太刀を一振り。剣圧でハルカの体を紙切れのように吹き飛ばす。やはり閃忍としての力が増したとしても彼のパワーは脅威と言っても過言ではない。

 そんなこと──ハルカは重々承知の上であった。

 

「まだッ──!」

 

 持っていた滴を投げつけながら敢えて、()()()()

 飛ばされる先はこの城を支える柱だ。空中で冷静に体勢を立て直しながら、通常の手裏剣やクナイを投げけん制しながら柱の側面に()()、脚にありったけの力を込めた。

 

 どこからともなく声がする。

 

 ──想像(イメージ)しろ、稲妻よりも速く駆け抜ける飛蝗のような跳躍力を。

 

 声に従い、柱を蹴り、風よりも早く稲妻よりも速く業岡一全に一直線に向かう。

 反撃を許すまいと手裏剣を投げつけながら残った2本の滴を引き抜き、力を込めて投げつける。

 

 最初の滴2本と手裏剣こそは弾かれはしたが、最後の2本の滴は業岡一全の肩と胸に直撃、黒い瘴気が血の代わりに噴き出す。

 

「ぐぬぅっ!? だがこの程度の傷、放っておけば治るッ!」

 

 しかし当然決定打になるわけがない。

 この怪忍はノロイの瘴気そのもののような存在だ。あくまでけん制であり反撃を封じるための一手。

 

 ──想像(イメージ)しろ、戦車よりも重く確実に全てを破壊する蹴りを。

 

 声に従い、空中で姿勢を変えて右足を突き出し飛び蹴りの形へと変えていく。

 長く細い彼女の足には稲妻が迸り、彼女を弾丸そのものへと変える。触れるもの全てを穿ち砕く。

 

 ──()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ッ──はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」

 

 ハルカのこの一室の暗闇を切り裂かんばかりの叫びとともに放たれる必殺の蹴りは業岡一全の胸部に深々を突き刺さった。

 

「ごふぅッ!? なん──だとッ!」

 

 メリメリと人体を破壊する音と共に業岡一全の体がくの字に折れていく。そしてそのまま彼の体はハルカごと壁に向かって押し出され始める。

 このままやられまいと業岡一全は必死に踏ん張ろうとするものの彼の地に着いた足が地面をギャリギャリと音を立ててひっかき傷を残していく。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああったぁッ!」

 

 抵抗むなしくズドン、と音を立てて壁に叩きつけられた業岡一全にハルカは脚に込められたエネルギーをまるで杭打ちのように打ち込んでから、左足で蹴り剥がす。

 そして着地したハルカだったが、業岡一全は未だに事切れてはいなかった。それどころか悪鬼羅刹のような鬼気迫る表情で吠える。

 

「まだだぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああッ! まだ終わってなどいなああああああいッ!」

 

 目から鼻から、穴という穴から黒い瘴気が噴き出てくる。だがもう限界が近いのは明白だった。しかしながら彼の何が駆り立てるのか。

 狂気交じりの執念にハルカは2歩ほど後ずさる。

 

『ハルカさん、トドメを!』

 

 タカマルの声で我に返ったハルカは即座に落ちていた滴を回収し、力を装填してから天井目掛けて投げつける。すると滴を中心に丸い陣が描かれそこからまるで雨のように山吹色のエネルギー体が降り注いだ。

 

「穿ッ! 四門五月雨ッ!」

 

 無数のエネルギー体に貫かれ、肌を焼かれ、業岡一全の体が徐々に削れ消し飛んでいく。

 

「まさかッ──負けるのか!? このノロイの力を受けて俺様は、この小娘にッ」

 

 最早回復すらもままならない状態となった業岡一全が呪詛の声を上げるしかし今のハルカは以前のハルカではない。タカマルの支えが、深紫の忍びの助けが、上弦衆の皆の支えがあってあの時よりも力を手に入れた。

 これからもずっと強くなっていく。ノロイ党の数百年に及ぶ呪詛を終わらせるために。

 

 閃忍ハルカは、ここにいる。

 

「業岡一全、大人しく黄泉に還りなさい……!」

 

「ノロイ党に……栄光……あれぇぇぇぇぇぇぇッ!」

 

 業岡一全の声がしなくなったのは光の雨が止んだ時であった。

 既に原型も留めず消し飛び、業岡一全のいた場所には黒焦げの跡が残るだけであった。

 

『ハルカさん……行こう、あの深紫の忍びが待ってる』

 

 あれからどれだけ強くなれたのだろうか。スバルの想いに報いることは出来ただろうか、そんな感慨に耽る暇もなく、タカマルに促される。

 そうだ。彼の動きはそこそこ早かった。このまま呆けていては大蛇丸と交戦してしまっているかもしれない。

 

「……はいっ」

 

 ハルカは気を取り直して最上階へと向かって再び走り出した。彼に追いつくために。

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆

 

 そのころシノビは。

 ハルカに業岡一全を任せてからというもの、ゲニンを片手間に吹き飛ばしシノビブレードで一刀両断しつつ、床にわざと傷跡を作っていく。

 極力ゲニンを減らせば彼女の負担も減るだろう。あとトラップも破壊していく。

 シノビの装甲だからこそ出来ることだ。

 

 慣れてしまえばあとは作業と言ってもいい。

 階段をのぼりながら仮面の下で真太郎は心臓の鳴りが激しくなるのを感じた。最上階はもう近いのだろう。

 

 階段を1段登れば上るほどそのプレッシャーめいたものが強くなっていく。

 登り切った先に広がる風景はこれまでの殺風景な空間と不思議のダンジョンめいた空間とは程遠いものであった。

 左右には火がくべられており、真っ直ぐに伸びる通路の奥には高座が設けられており、そこにはぽつんと一人の男が座っていた。

 

 

 着物を独自にカスタマイズしたのであろうその衣装は、胸元が開いており入れ墨のようなものが垣間見える。

 むき出しの肩は筋骨隆々で、整えられていない長い金髪は左右は肩までバラバラに伸びており、一番長い真後ろの髪は腰まで伸びていた。

 

 そして目は釣り目で右目が眼帯で隠れている。潰されたのだろうか。

 それとも何かすごい目でも隠しているのか。どこぞの先生のように。そして左目は寝ているのか閉じられていた。

 

 ──あれが、報告にあった大蛇丸。

 

 彼もまた戦国時代からやってきた男であり真っ当に年を取っていれば400歳は優に超えているだろう。

 ちょっとした大物を前にしている気分になりながらもシノビが高座の手前まで行くと、大蛇丸は閉じていた瞳をカッと開いた。

 

「待っていたぜ……深紫の忍び。よもや道中でくたばるかと思っていたが──逢えて嬉しいぜ」

 

 まるで野獣のようだ、とその時のシノビは感じた。

 その獲物を前にした獰猛な笑みと共に立ち上がり、シノビとの距離をゆっくりと詰めていく。

 その物言いから思うに戦闘狂のようで、仮面ライダー龍騎に登場する浅倉威を思い出させる。

 

 スレ民がツンデレだとかツンデレラだとかヒロインとか騒いでいたが、ヤツはそんな生易しいものじゃない。

 野獣だ。

 

「ようやく噂に聞くテメエと死合えるってんだからな」

 

「そうか──残念だが上弦衆もほどなくすれば来ることだろう。まともな死合にはならんぞ……!」

 

 こういう時は舐められたら終わりだ。シノビもまたその眼光を鋭くさせながらシノビブレードを構え、刀身に斬るべき敵──大蛇丸の姿を映す。

 

「上等! 2対1なんざ、丁度いい()()()ってヤツだ。それにあの上弦衆と決着をつけられるってんなら一石二鳥だ。さぁて……心行くまで殺しあおうぜっ!!」

 

 おもむろにハンドサイズの『D』の形をした鎌を取り出す。Dの曲線部分が刃となっており直線部分が持ち手になっているようだ。

 その鎌からは、青白い炎のような鎖が伸びており、先には3方手裏剣が付いていた。アレがいわゆる自在鎌という鎖鎌か。

 

 この手のものの先端は錘なのだが、手裏剣なあたり

 

 ──見るからにパワータイプ。なればこっちはスピードで攻めるか……! 

 

「──ふんッ!」

 

 先に仕掛けたのはシノビであった。

 床を蹴り、空気を裂き、全てを置き去りにしてしまうほどのスピードで大蛇丸の眼前まで迫り、シノビブレードを振りかざす。

 外面は生身の人間だが、業岡一全の前例もあり手加減は一切できなかった。

 

(あめ)ェッ!!」

 

 が──振りかざした先にて大蛇丸は獰猛な貌でその鎌でシノビの斬撃を弾く。そして横に一閃を放つとシノビの装甲に火花が散った。

 

「ちぃっ!」

 

 返す刀で、空いた腕で大蛇丸の顔面に拳を叩き込むともろに入り彼の顔が大きく歪む。しかし、苦悶の表情とは裏腹に声は最早戦闘を愉しむ狂人そのものの声色であった。

 

「ぐぉっ──ッ!! へっ──楽しくなってきたぜェッ!!」

 

 今のシノビの戦闘スタイルは喧嘩殺法の延長でしかないが、大蛇丸もまた喧嘩殺法の延長によるものであった。茸群道人との相性は激烈に悪かったが今回は条件はほぼ同じの殴り合いであった。

 シノビを蹴り飛ばし、大蛇丸は3方手裏剣を投げつける。

 それをシノビが飛び除けると、大蛇丸は手に持った鎌を引っ張った。

 

「む……ッ!」

 

 それは、刹那の見切りであった。

 背後から来る何かを感じ取ったシノビは側転し、横に飛んだ。すると次の瞬間先ほど避けたはずの手裏剣がシノビのすぐ横を後ろから通り過ぎていった。

 

 「──やっぱり!」

 

「ほう……初見でこいつを避けるとはな。だがコイツは避けられるかァ! 紫野郎ッ!」

 

 鎌をまるで糸人形で操るかのように振るう。するとまるで別の生き物のように手裏剣が所せましと城内を飛び回り、シノビの視界から消えた所で死角から手裏剣が迫る。

 

「何ッ!」

 

 シノビブレードで受け止めたのは良かったが回転する手裏剣がシノビに強烈な衝撃を与え、ガリガリガリガリと火花を立てながらシノビブレードの刀身を削っていく。

 ついに押し負けたシノビは得物を弾き飛ばされ、手裏剣がシノビの装甲に直撃した。

 

「ぐわああああああああああああああああああッ!!」

 

 シノビの悲痛な断末魔が木霊する。

 このまま行けば装甲を貫通し、真太郎の身をまるでハンバーグのように切り裂かれることだろう。

 

「へっ、この程度か……がっかりさせてんじゃねえぞ紫野郎!」

 

 ついに限界が来た装甲はシノビの体を真っ二つにし、そのまま手裏剣は大蛇丸の手元へと還る。

 決着がついたこと、そしてあっけない幕引きに拍子抜けした所でふと大蛇丸の眉が動いた。

 

「……ん?」

 

 大蛇丸が目を凝らす。真っ二つになったはずのシノビの亡骸を──否、これは

 

「藁人形、だとッ!?」

 

 驚愕に染まる大蛇丸に対して横からシノビが凄まじい勢いで壁を走りながら迫る。シノビブレードを投げ捨て、その身一つで殴り掛かる彼に安心したのか大蛇丸は再び獰猛な笑みを取り戻した。

 

「小賢しい真似をしやがるッ! だがステゴロか、嫌いじゃねえッ!」

 

 シノビは壁を蹴りその勢いのまま飛び回し蹴りを放ち、手裏剣で受け止め、床に着地した所で間髪入れずに拳を腹に叩き込む。

 

「ぐはっ……」

 

 大蛇丸の体勢が苦悶の表情とともに崩れていく。

 その一瞬の怯みがシノビに付け入る隙を与えた。

 肘打ち、裏拳、掴んでからの頭突き、膝蹴り。

 先ほどの忍法はなんだったのかと言わんばかりの喧嘩殺法で一頻り殴られた大蛇丸の体は大きく吹っ飛び、高座の近くまで転がった。

 

「チッ……本気を出しちゃいないとはいえここまでやりやがるか。聞いたよりやるじゃねえか」

 

 ここまで食い下がれたのはある意味虚無僧のおかげでもあるし、度重なるゲニン狩りもあった。

 数日前、変身していたのに虚無僧に錫杖でボコられたり、ジープで追い回されたり、高所から岩を落とされまくったことを思い出しながらシノビは構えを取る。

 しかしながら大蛇丸には決定打にはなっていないのか、ゆらりと立ち上がりながら、唇の端から出ている血を手で拭いながら高座の陰に手を伸ばした。

 

「テメエのその力、人を超常たる存在に変える力なんだってな? 閃忍ともまた違う」

 

 その突然の切り出しに、仮面の下の真太郎は眼を丸くした。突然何を言い出しているのか分からず、耳を傾けている最中信じられないものを目にした。

 

「……変身瓢箪、だと」

 

 大蛇丸の手には、真太郎が所有しているシノビヒョウタンと瓜二つの、銅色の瓢箪が収められていた。

 アレがこの世界に本来存在しないことはシノビが一番よくわかっている。故になぜこの世界の住人があんなものを持っているのかいまいち理解が出来なかった。

 

 ──なぜアイツがシノビのアイテムのようなものを持っているんだ

 

 そんな疑問をあざ笑うかのように大蛇丸は瓢箪を見せつけながら口を開く。

 

「こいつを使って化身するんだろ? こいつは化身忍者とやらの一種とも聞くが……まぁそんなことはどうだっていい」

 

 化身忍者。その単語は昔の特撮についてあまり明るくない真太郎でも知る単語であった。あの茸群道人との交戦時は聞き違いかと思って流していたが今回ははっきりと聞こえた。

 大蛇丸がその瓢箪から栓を引き抜き、口を下に向けた途端だった。青白い炎が漏れ出て大蛇丸の腰に巻き付くように飛んでいく。

 

 その炎がベルトと化した次の瞬間、瓢箪が消え2つの交錯する鎖鎌を思わせるキー、メンキョカイデンプレートが大蛇丸の手元に現れた。

 メンキョカイデンプレートを前方に向けて突き出し、空いた手をそのプレートを持った手の上に添えてまるで蛇の牙を思わせるように2本の指を曲げる。そして両手を流れるように胸の前で交差させ、男は吠えた。

 

「化身ッ!!!」

 

 シノビは己が目を疑った。

 プレートをベルトに装填すると背後から巨大な機械仕掛けの蛇が現れる。機械仕掛けの蛇は何もかもを飲み込むほどの大きな口を開けており、大蛇丸がベルトの鎌を回転させると蛇が無数のパーツを吐き出した。

 

【噛み付き、ヤミ付き、喰らい付き! オローチ・見参!】

 

 大蛇丸の全身にパーツたちが取り付き鎧の形を成す。

 まるでそれはシノビのように。故に困惑する。その力は一体なんなんだ、と。

 間もなくして大蛇丸の姿は消え失せていた。

 代わりにいるのは、深緑の鎧。そしてシノビ同様黄色いゴーグルアイを持ち、まるで牙のような刃が口元から左右に伸びている。

 大蛇丸はそれが自らの体であることを確かめるかのように首をコキッコキッと鳴らしながら、腕を回す。

 

「へっ……少しばかり窮屈だが、悪くはねえな。試運転がてら、踏み台になって貰うか」

 

 そんな馬鹿な、と言葉を失った真太郎がスレッドにアクセスしたものの反応は芳しくない。

 こんなライダーなど真太郎は知らない。シノビのサブライターなのか、それとも令和の仮面ライダーなるものなのか。投げつけられた手裏剣を前にただ、シノビは応戦するしか他なかった。

 

「さぁ死合おうぜ、深紫の忍びィィィィィィ!」




 実は業岡さん強化されていたでござるの巻。なお意味はなかった模様


 次回『決戦、ライダーvsライダー』
「こいつとは俺の手で決着をつけなくっちゃあいけない。……そんな気がするんだ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・ハルカさんの必殺技(名称なし)
 ライダーキックのような謎技。原作ではそんな技は存在しない。
 恐らくシノビの蹴りに触発されたと思われる。
 なおタカマルはこの技を後々ライトニングソニックと名付けようとしたが、馴染みのない横文字のためハルカに難色を示された挙句、真太郎に至っては「先人がいるので駄目」と意味不明な却下を行った。


・大蛇丸変身体
分類:不明
出典:不明
 大蛇丸が持っていた銅色の瓢箪で変身した仮面ライダーのようなナニカ。
 緑色の装甲を纏い、重装甲のように思えるがその実大蛇丸の能力もあり外見に反して俊敏。
 武器は鎖鎌のオロチガマと、大蛇丸が自前で持ち込んだ自在鎌。
 仮面ライダーシノビに登場した緑色のライダーとの関連は不明。
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