【ライダー】負けたら陵辱される変身ヒロインものエロゲーの世界の竿役モブに憑依した挙句、忍者の仮面ライダーになっていた【助けて!】   作:ヌオー来訪者

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07 慟哭のクロスカウンター

600:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 そんなこんなでルリー・ジョー戦やっていたら大蛇丸が乱入してきたんだが

 

 

604:名無しの観測者 ID:7/fZkC/QD

 >>600

 あーもうめちゃくちゃだよ

 

 

607:名無しの観測者 ID:vLxbLHO5y

 ハルカさんは? 

 

 

610:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>607

 ハルカさんから通信が入ったけど蹴った

 

 ここで乱入されても多分時間稼ぎもきついまである

 聞いた話だと、ドクターストップがかかってるらしい

 

 

611:名無しの観測者 ID:C2EqF7Aw1

 単騎で大蛇丸とルリー・ジョーを倒すのか

 

 これ負けバトルじゃね? (ガイアセイバー恐怖症)

 

 

612:名無しの観測者 ID:7hRkAZ2Tm

 なんでこんなタイミングで阿散井恋……大蛇丸が出てくるんですかね……

 イッチの運、良太郎並み? 

 

 

616:名無しの観測者 ID:nqHILW/yj

 そもそもこんな憑依現象の巻き添え喰らっている時点でもう

 

619:名無しの観測者 ID:tGIAnT8uN

 >>616

 それはそう

 

 

623:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 連携もクソもないのが不幸中の幸いかな……

 

 大蛇丸の野郎、ルリー・ジョーを味方というよりは邪魔ものとして認識してるっていうか

 

 

627:名無しの観測者 ID:owxnQXyPY

 そりゃ大蛇丸も前回味方に後ろから撃たれてるんだからそりゃな……

 

 

631:名無しの観測者 ID:prCqkVLGk

 原典だとすぐ捕縛されてたけど、それでも後ろからスバルにやられたことでノロイ党にちょっとキレてた

 

 残当

 

 

633:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 大蛇丸と斬り合っているとルリー・ジョーが逃げるリスクも上がるっていうのに

 

 あぁもう邪魔だこいつ! 

 

 

 

637:名無しの観測者 ID:tWgyyi8F7

 クソイベ過ぎて草

 誰だよ大蛇丸に変身アイテム寄越した奴

 

 死ぬほどウザい第三軍ポジになりかけてんじゃねえか

 

 

639:名無しの観測者 ID:pP+pkPDMY

 そらイッチのような存在が一人とは限らんからな

 

 

640:名無しの観測者 ID:76lzM7Tzd

 >>639

 第二第三のイッチがいるって……コト!? 

 

 

644:名無しの観測者 ID:mLqpVZC4a

 まぁいるでしょ

 

 ちょっと提案だが、イッチまだいる? 

 

 

646:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>644

 聞こう

 

 

650:名無しの観測者 ID:mLqpVZC4a

 あいつは決着に拘っていてノロイ党に忠誠なんざまるでない

 

 じゃあ取引していけ。

 アレを始末してからお前の相手をしてやるからお前は一旦待ってろ、ステイって

 

 

651:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>650

 やはり天才か

 

 その案採用するわ

 

 

654:名無しの観測者 ID:B+G9oVDhw

 一体何がやはりなんですかね(困惑)

 

 大体アイツが相手というか上弦衆のいう事を信用するはずがないのでは? 

 ボブは訝しんだ

 

 

657:名無しの観測者 ID:YG/y+nHOi

 各々のエゴを押し付けてくるような展開、平成頭らへんでよく見た気がする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

690:名無しの観測者 ID:uaMVDhSVr

 あれ? イッチのレス止まったな

 

 

692:名無しの観測者 ID:juBGFFPo4

 >>690

 死んだんじゃないの~(KWSK)

 

 

695:名無しの観測者 ID:w09Mng3hg

 ここでイッチ死ぬのか……えぇ……

 

 

698:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 勝手に殺すな

 

 

701:名無しの観測者 ID:yIauwLUTR

 あ、生きてた

 

 

703:名無しの観測者 ID:SbTXpraju

 どうだった? 

 

 例の取引

 

 

706:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 あぁ、やっぱり駄目だったよ。あいつは人の話を聞かないからな(´;ω;`)ブワッ

 

 逆切れされたぞ「俺は指図されるのが一番嫌いなんだよ!」って

 5発くらいぶん殴られた(´・ω・`)

 

 

710:名無しの観測者 ID:KUOODenVY

 草

 

 

714:名無しの観測者 ID:0e7gUlmt+

 もやしかな? 

 

 

715:名無しの観測者 ID:CzzjOCteK

 やだ……イッチの交渉力……無さすぎ!? 

 

 

718:名無しの観測者 ID:nc0ahwkSa

 レスバは出来ても交渉は出来ない男

 

 

721:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 あんな野獣に交渉なぞ出来るかァ!! 

 

 

725:名無しの観測者 ID:Ke0e9H/hi

 それはそう

 

 

729:名無しの観測者 ID:1J0Xv/FpF

 とりあえず、ディケイド夏映画の決勝戦の時みたいに分身して必殺技で丸ごと殲滅して終わりでいいんじゃない? 

 

 

733:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 そんな器用な真似が出来るかぁ! (´゚д゚`)クァッ

 

 あ、でもシノビブレード増えた

 二刀流だぜ! やったぁ! (∩´∀`)∩

 

 

735:名無しの観測者 ID:7Qe+l7uMx

 >>733

 なんで? 

 

 なんで? 

 

 

739:名無しの観測者 ID:D1t2mx5JC

 無から新技を増やすな

 

 

740:名無しの観測者 ID:75fpwQNYT

 やったねイッチ! 

 

 絶狼ごっこが出来るね! 

 

 

742:名無しの観測者 ID:SbTXpraju

 おいやめろ

 

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「おらぁッ!」

 

 オロチの攻撃は熾烈だった。

 シノビブレードを分身の術の応用で増殖させ、攻撃を受け流すも決定打には中々至らず。

 幸いルリー・ジョーがシノビを攻撃しようとするとオロチが「俺の邪魔をするな」と咎める上に攻撃も邪魔をして弾くので連携もへったくれも無かったのが幸いしたが。

 

「お前の相手は後だと言ったはずだ……!」

 

 忌々しげにぼやくシノビにオロチは「信用できるかよ!」と跳ね返す。

 あの男は誰も信用しちゃいない。根本的に人に裏切られ続けたが故にノロイに恭順をしたのだろうか。夢の中のタカマルやハルカがそうだったように。

 まぁ、そのノロイ党の同志であるスバルに背後から刺されては世話もないが。

 

「お前の戦いたいっていうエゴには付き合ってやる! だが今この瞬間じゃない! アイツを何とかしないと苦しい思いをする奴がもっと増えていく!」

 

「善人ぶりやがって! 流石は正義の味方サマだな!」

 

 自在鎌の分銅部分についた巨大な手裏剣でシノビの二刀流の斬撃を防ぐ。

 最初こそ速度は遅かったが徐々にエンジンがかかっていくようにそのスピードを上げていく。オロチは舌打ちしながら反撃をしていくが同じくシノビも受け流す。

 

「俺は正義の味方になったつもりはない!」

 

「じゃあなんだって言うんだよ!」

 

「俺はヒトだ──ただの、人間だ。人間でしか──ないッ!」

 

 剣戟中の不意打ちの蹴りを叩き込み、反動を利用して距離を取る。

 2本のシノビブレードを両方とも逆手持ちにして構え直した。速駆けで一気にオロチをスルーしてルリー・ジョーを急所狙いで仕留める。あくまでオロチが邪魔をするというのならば一気に勝負をかけるしかない。

 先にオロチを追い詰めてしまえばルリー・ジョーは勝ち目がないと判断して逃げてしまうであろうことは予測がつく。

 実際Wとの戦闘では勝ち目がないと判断した時には撤退をしていることが証拠だ。

 

 シノビの眼がオロチの背中に白い糸が伸びているのが──視えた。

 糸だ。先端はそのままオロチの背中に迫っている。

 

 ──まさか、操るつもりか。味方を

 

 いや、違う。最早味方などではないのか。

 

「おい、大蛇丸後ろ!」

 

 シノビが声を上げるも、オロチはそのまま無視してシノビの方へと足を進めていく。

 

「ハッ、そんな小賢しい手なぞ通用──体が、動かねえ!」

 

「フフフ……やーっとひっかかった」

 

 ルリーの幼い笑い声がこだまする。

 垂れ流しのアトラクションの楽し気な音楽に乗せて聞こえるその子供のような声。何も知らない人間が聴けばきっと楽しそうにしている子供の声に聴こえていることだろう。だがその実やっていることは邪悪そのものだった。

 オロチは必死に体を自分の意志で動かそうとするもまるでビクともしていない。

 

「はい。ルリー。これで真に2対1となりました。これで終わりです──深紫の忍び」

 

 糸は──見えている。これまでシノビが操り人形にされなかったのはその目のお陰だ。

 恐らく通常の人間では見えないものなのだろうが、シノビの眼は誤魔化せない。

 

「くそっ……ガラクタ野郎が……!」

 

「スバルの命令もあるし、せいぜい私のお人形さんになって役立って貰うわ」

 

 既にノロイ党からすれば大蛇丸はシノビに負ける程度の使えないものでしかない。

 最初から味方でも何でもなかったという訳だ。

 

「ケッ……あの女……やってくれるぜ」

 

 毒づくオロチの意志に反してシノビに飛び掛かる。

 追い打ちをかけるようにルリーがその手の爪でシノビの装甲を傷つける。今度は真っ当に連携しているが故に、シノビがルリー・ジョーの相手をすいればオロチが横殴りに攻撃をし、逆にオロチを相手取ればルリー・ジョーに攻撃をされる寸法だ。

 

 特に回避しなくてはならないのは操り糸で自分が操られることだ。

 これをやられては対抗できる者がゼロとなり敗北が確定する。意識をいやでもルリー・ジョーの方に向けざるをえないがそうしたらしたでオロチのパワー任せの一発がシノビを襲うのである。

 

 クソゲーも良いところだ。

 が、糸が見えている以上断てば終わりなのだが。

 

 

 糸を視る。

 伸びている糸は1本のみ。ナリカが対処している上弦衆らを操っている糸はルリー・ジョーからは伸びてはいない。おそらくゲニンあたりかノロイの協力者が隠れてやっているのだろう。

 糸を譲渡する能力がある以上無理にリソースを集約させる必要は無いという事か。

 

 糸を断つにあたってうっかり生身の人間を叩き斬るようなアクシデントは今回の場合は起こらない。上弦衆の場合乱戦故の事故の危険性があったからだ。

 今回の場合は一太刀うっかり浴びせても何の問題もない。シノビが糸を習い始めていることを察知したルリー・ジョーがシノビの前に躍り出て、オロチも同時にシノビに襲いかかる。

 

「こいつ、糸を! ジョー!」

「させませんよ!」

 

 双方からオロチによる鎌で、ルリーの爪でシノビの装甲が火花を散らす。

 骨を切らせて肉を断つような割の合わない一撃だが、それに耐えながらシノビは勢いよく糸に得物のシノビブレードを振り下ろした。

 ぷつん。と、何かが切れる音がした。

 

「っ!」

 

 糸が──切れた。

 操り手を失い自在鎌を振り下ろそうとしたオロチの動きが止まる。その隙にシノビの一閃が次の一撃を放とうとするルリーの身に閃いた。

 

「ぎゃっ」

 

 短いグロテスクな悲鳴を上げてよろめく傍ら、自由を取り戻したオロチとシノビがルリー・ジョーから離れる。

 

「チッ……借りなんざ返さねえぞ」

 

 忌々し気に隣のシノビに吐き捨てるオロチだったがそもそもそんな唐突にデレられても困るというものだ。らしいと言えばらしい発言に何故か安堵しているシノビがいた。

 

「求めちゃいない。だが今この瞬間邪魔をしなければ十分だ」

 

「……テメェの指図は受けねえ」

 

「駄々っ子かお前」

 

 ここまで来ると最早個性だ。反骨心の塊だ。

 だが敵意に塗れた物言いながらもすぐ近くにもいるにも関わらず刃を向けようとする気配はオロチから発せられなかった。今この瞬間始末しなくてはならないものがシノビからルリー・ジョーに変わったのか。

 

「私たちに刃を向けるというの!? ノロイに!」

 

「うるせぇ。城が落ちてからあの女の一派けしかけて俺を追いまわした事は忘れてねえぞ。少しは仏心を出した俺が間違いだったぜ……!」

 

 ──あの女? 

 

 鬼のような形相でルリーがオロチを睨みつける。

 大蛇丸の衣装が少しばかりボロボロだったのはノロイ党に追い回されていた、それが真相らしい。敗北者には死をなぞどこのゲルショッカーだ。

 

「ノロイを裏切った訳じゃねえ──今決めたぜ。後ろから俺を始末しようとしたあの女、スバルをぶっ潰す」

 

 人、それを内ゲバと呼ぶ。

 組織とはこうして滅んでいくものなのだ。創作も歴史も物語っている。

 諸行は無常だなぁという明らかに大蛇丸を刺激しかねないような言葉が喉から出そうになりかけて慌てて飲み込む。

 別に敗北は確定していないし、そもそも大蛇丸がこちらの脅威である事にはなんら変わりはないのだ。

 

 シノビもオロチも特に示し合わせたこともなく、双方無言でドライバーのプレート部分を回転させる。

 

【フィニッシュゥゥ! 忍POW!】

 

 シノビはその右脚に紫色の焔を纏わせ、オロチは自在鎌を投げ捨て右手に緑色の焔を纏わせる。

 真っ先に躍り出たのはオロチだった。その重厚な装甲を持つ外見からは想像もつかないような速度でルリー・ジョーに迫り、その象のように重いその足で地面を抉るように蹴りぬき拳を放つ。

 

 まるで砲弾がさく裂したような爆音が無人の遊園地に木霊する。

 大きくよろめいたルリー・ジョーに追い打ちをかけるようにオロチの頭上にシノビが大きくジャンプして黒い夜空を舞う。

 

 それに気づいたジョーの表情が絶望に染まる。次にシノビが何をするのか理解をしていたらしい。

 慌ててすぐそばでブラックホールのような扉を虚空から出現させる。逃げるつもりだ。それに気づかないシノビではない。

 

 遊園地はシノビを取り巻く者以外が居なくなってもなおも稼働している。街灯も煌々と輝いている。

 そしてその光りに照らされたルリー・ジョーの足元からは影が伸びている。

 

「逃がすかあああああああッ!!」

 

 吠えながら2本のシノビブレードを投げつけた。狙いは本体ではない、影だ。

 影縫いの術。相手の影に刃物を突き立てる事によって相手の脚の動きを封じることが出来る。

 術は完全ではない。故に1秒2秒封じられれば御の字レベルのそれだが0.1秒の隙しかない相手よりは圧倒的にマシだ。RXよりはやっている事は楽な方だ。

 

「何ッ! 身体が──動かないッ!!」

 

 つまり──2秒あればとっくにシノビの一撃はルリー・ジョーに炸裂するわけだ。

 砲弾のような拳の次は、地を穿つ落雷のような蹴りだ。

 スピードを奪う空気ごと裂き、ルリー・ジョーの身体を切り裂き、すぐ後ろに着地する。死亡確認するまでもなくシノビは立つ一方、ルリーとジョーの虫の息のような声が耳朶を打った。

 

「嘘でしょジョー、私たちが負けるなんて?」

「否定したいようですがルリー、どうやら現実のようです」

 

 叩き込まれたエネルギーを抑えきれず、空気を入れ過ぎた風船の如く──爆発四散。

 やっと倒せた。初対面だったあの寺での戦闘から実際に経過した時間は大したことはないはずなのに長い戦いだった。そんな気がした。

 

 ルリー・ジョーの亡骸が炎を上げて風に流され消えるのを他所にシノビとオロチがその炎を挟んでお互いを見合わせる。

 

「逃げないたぁ、いい度胸じゃねえか。このままスタコラサッサすると思っていたぜ、紫野郎」

 

「その変身瓢箪を野放しにしておくわけにはいかない。だからもう一度倒す」

 

 邪魔者は消えた。

 後は殴り合うだけ。お互い得物を投げ捨てているお陰で完全にステゴロだ。それでいて双方武器を回収する気も最初からなく駆け寄ってからその拳を放った。

 

 ガキィ、と金属と金属がぶつかり合う音がしシノビは一歩間違えれば首の骨が折れる音を聞いてしまいそうなほどの衝撃を受けながら食いしばる。

 それはオロチの中の大蛇丸も同じだった。

 そんな光景を片隅で見ていたナリカは「男って……」と頭を抱えていた。

 最早戦闘というよりは喧嘩だ。ただの戦闘ならナリカは呆れはしなかっただろう。

 

 だがシノビには、否、真太郎には大蛇丸をこの手で一発殴りたかった。猪口才な術や剣術抜きで。結果的になんとかなったとはいえこの男を放置してはこれから先また同じ過ちが繰り返される。

 オロチ、否、大蛇丸も同様だった。土をつかせた正義ヅラしたスカした野郎に一撃を入れたいただその一心でその拳を放つ。

 

 顔面目掛けて放った拳を押し付け合いながらオロチは「てめぇ……軟弱野郎だらけのこの時代にしちゃやるじゃねえか」と言い放つ。

 

「んごごご……お前らが蛮族なだけじゃねぇのか。今は文明の時代だぞ。わざわざ現代くんだりまで来て出来の悪い時代劇みてぇな真似しやがって」

 

「んぎぎぎ……ほざけ。屁理屈捏ねる頭だけがデカくなって首から下がヒョロヒョロになったモヤシだらけなのが文明たぁ笑わせるぜ。健全な精神は、健全な肉体に宿るって言葉をお前さては知らねえなぁ? 腐ってんだよ、正義ヅラしてるお前らはよ!」

 

「悪さする不健全筋肉ダルマが何ほざいてやがる、古代ローマの言葉を一丁前に曲解して使って、俺の嫌いな体育教師みてぇな事言いやがって。あぁん?」

 

「誰が筋肉ダルマだおぉん!?」

 

「お前に決まってんだよ、ハンマーで足からダルマ落としすんぞコラ」

 

「意味がわからねぇよ!」

 

「俺もわからねえよ!」

 

「じゃあ喋んなドアホウ!」

 

 ぐだぐだな口喧嘩をしてガンを飛ばしながら拳を押し付けた反動でお互い数歩ぶん離れてから頭突きを放つ。

 ゴチンッ、と低い音がしシノビの仮面の下で真太郎の脳が僅かに揺れる。お互いゆらりとよろけてからシノビが殴れば、オロチが殴り返し。オロチが殴ればシノビが殴り返す。

 

 数分間立て続けに勢いよく叩き込まれた拳は相手の骨に悲鳴を上げさせ、脳を揺らす。

 まるで酔っ払いのサラリーマンのような足取りになった両者はそれぞれ得物たる拳に最後の力を込める。

 

「はぁっ……はぁっ……世界恨むのは勝手だが、他人巻き込んでんじゃねぇぞ、このタコ助がァァァァァ!」

 

 シノビは紫色の焔を纏った拳を。

 

「ぜぇっ……ぜぇっ……優等生な正義の味方様らしい言葉をありがとよ! 他人の絶望もわかりもしないで上から見下ろしやがって! くたばりやがれェェェェェッ!」

 

 オロチは緑色の焔を纏った拳を放つ。

 

 再びクロスカウンター。

 拳が交錯し、顔面に吸い寄せられるように放たれた一撃は鈍い音と共に炸裂する。バキィ、と人体かアーマーか何かが破壊されるような嫌な音がした。それがシノビの音なのかオロチの音なのかは判然とはしない。

 先に倒れたのは──

 

 

 

 

 シノビだった。

 支えを失った自立能力のないフィギュアのように横に倒れたそれを見下ろしながらオロチは勝ち誇る。

 

「へっ……リベンジマッチは俺の勝ち……だ……な……」

 

 が、その3秒後オロチが倒れた。

 一連の殴り合いを見ていたナリカが「工藤さん!」と叫ぶ。倒れた2名のライダーはそれぞれ変身が維持出来ず人の姿へと戻る。そんな中、片方の男が震える腕で仰向けのまま天に突き上げた。

 

「……さ、……いとう……です……」

 

 その一方でもう片方は最早身動き取れないのか完全に気を失っている。この戦いに勝敗を付けるとしたら今この瞬間意識を残している側を勝ちと言うのだろう。その点で言えばシノビの勝ちと言えた。

 今この瞬間、拳を突き上げているのはシノビ改め真太郎だ。

 だから、勝敗を確信したとき、ナリカは完全に緊張の糸が解けたのかすとん、と腰を落とした。




 次回、くっ殺系ツンデレへの拷問ですよ

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