【ライダー】負けたら陵辱される変身ヒロインものエロゲーの世界の竿役モブに憑依した挙句、忍者の仮面ライダーになっていた【助けて!】   作:ヌオー来訪者

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10 【ライダー】トイレが流れない【助けて!】

500:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

【悲報】トイレが流れない【糞】

 

 

504:名無しの観測者 ID:VBO+amnra

臭、じゃなくて草

 

 

507:名無しの観測者 ID:2wjgKP3cO

取り合えず水汲んで流しとけ

 

 

511:名無しの観測者 ID:XPHPGsDHD

くっさ死ねや

 

 

512:名無しの観測者 ID:YKqbPKLwT

開幕辛辣で草

 

 

515:名無しの観測者 ID:MaRqjoqy1

修理どう、出来そう?

 

 

517:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

>>515

 とりあえず例のトイレは修理中って事で閉鎖した

 

 朝になったら上が業者呼ぶんじゃない……?

 

 

521:名無しの観測者 ID:7zfD+jJaQ

 郵便受けに入ってる変なマグネットにかけるなよー

 

 ボられるぞー

 

 

523:名無しの観測者 ID:2sNf13ndE

 大家さんか水道局に相談やな

 こういう時、慌てた方が負けなのよね

 

 

527:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 生憎深夜だしなぁ……

 

 話し戻すが大蛇丸は一旦飯食ってくれた

 無理やり食わせた形だけど

 

 

529:名無しの観測者 ID:eGrt1qy/8

 堕ちたな(確信)

 

 

532:名無しの観測者 ID:iz/q3mX5I

 なんて事を……

 このまま縛り付けて熱々のおでんを食わせる拷問にシフトしていくんだ

 俺は詳しいんだ

 

 

536:名無しの観測者 ID:xm+ekRs53

 おう、ひょうきん族やめーや

 

 

537:名無しの観測者 ID:9Hk1EDRAB

 南極条約違反定期

 

 

538:名無しの観測者 ID:zeuCDnL+Y

 ハルカの世界観でトイレ、ねぇ……

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 

 風呂は命の洗濯と言うが、斉藤真太郎の風呂事情というものは少し特殊だった。

 真太郎の生活環境の風呂場というものは二つある。

 事実上の職場であり、タカマルたちの住まいでもあるアキラの用意した館のもの。こちらは住み込みの上弦衆の人間も使っている所だ。

 屋敷の風呂場というものは下手な銭湯も真っ青なレベルの広さという事もあって快適ではあるが、館にこの風呂場は1つしかないので女性スタッフの時間と男性スタッフの時間とで分かれている上に、タカマルが使っていると数時間閉鎖される(理由は聞くな)ので時々使えない時がある。

 

 もう一つは真太郎が住んでいるアパートのも風呂場だ。

 こちらはユニットバスなので実質使えないも同然だ。そんなものだから時々真太郎は銭湯に頼る。

 

「あぁ銀座線~窓のあかーりが~ふっとっきっえってー なーみだのっ、渋谷行き~ 」

 

 夕暮れの下、うろ覚えの純烈を口ずさみながら館を出る。

 なおバイクは私物じゃないので他の上弦衆が使用中なので銭湯への足としては使えない。

 館から数分歩いた先にバス停がある。ちょっと待てばやってくるバスに乗り、窓際の席で流れる街並みを少し楽しんでみる。心なしか汚くなったなぁ、と歩道を見ていると座っていた真太郎の身体が1ミリくらい浮いた。

 

 同時につーんとしたケミカルな刺激臭。この臭いを真太郎は知っている。社畜時代嫌というほど電車で嗅がされたイヤーな臭い。隣を見るとけばけばしいファッションをした20代か30代の女がそこにいた。

 

――香水つけ過ぎだなぁ……

 

 加えて胸元を露出させたその姿に真太郎は即目を逸らした。

 数駅の付き合いだ。我慢だ。口呼吸で気にしていない素振りをする。

 銭湯前の駅から一つ前で金具まみれのかばんを翻して真太郎の顔をぶってからバスを飛び出す。

 

「いてっ」

 

 短い悲鳴は女には聞こえていないようで、駅前で待っていたママ友なのか分からない似たようにけばけばしい面々が待っていた。まるで見栄を張るように似たようなゴテゴテケバケバしたようなファッションで皆笑顔だが目は一つとしても笑っちゃいない

 まぁ――人間には色々あるんだろう。

 

 ほどなくして銭湯前で降りた真太郎は「娑婆の空気はうめえ」と出所後のヤクザめいた感想を漏らしたとか漏らさなかったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「え? 銭湯が壊れたァ!?」

 

「声、声。声大きい」

 

「あ、すんません」

 

 番台の青年に注意されて両手で口を噤んだ真太郎。番台のカウンターに置かれたイーゼルに立てかけられたお知らせには『故障中につき本日休業(小さい文字で銭湯だけ!)』と書かれていた。

 なお、卓球並びにレトロゲームコーナー、売店は引き続き営業中なあたり商魂逞しいものだ。実際常連の一家が卓球をのんびりやっている姿が見える。

 

「今修理もやってるんですけど、いつ直るか分からなくて……」

 

 青年と一緒に接客していた妹らしい女の子が言うには、昨日から銭湯の一部設備が壊れてしまっていたようだ。誰かが壊したような形跡もあるとのことで現在進行形で両親が対応しているとのこと。

 

「誰かって……」

 

 閂市の治安はお世辞にも良くはない。いたずらで銭湯の設備を破壊した人間も居ないことはないだろう。心当たりがあり過ぎた真太郎は考えるのを止めた。

 

「少なくとも犯人はふざけた奴でしょうけど」

 

 流石に家のものを壊されたとなってはご立腹もいいところだろう。妹は鼻息荒くぼやいている。このまま犯人を彼女に突き出そうならボコボコにしてしまいそうな勢いだ。

 出鼻を挫かれた挙句事件の臭いがするとあっては真太郎は軽いめまいを覚えた。トイレの故障といい一体何だというんだ。

 カンッカンッと球が台で跳ねる音と楽し気に談笑する家族の声が聞こえる。

 

「どうせあいつらの仕業でしょ?」

 

 犬にかまれたと思って一旦諦めようかと踵を返して帰ろうとした矢先だった。そんな中で女の子が切り出したのは。帰ろうとした真太郎の意識が再び女の子の方に向いた。

 

「常連のフクウラさん来なくなった原因のアレ」

 

「原因……?」

 

 野次馬根性ながら聞き返すと女の子は首を縦に振った。

 

 

 

 前提として……

 この銭湯は数十年前からある地域密着型。良くも悪くもやってくる客の顔は限られる。

 新参の真太郎に古参のおじちゃんが嬉しそうにする程度には。そんなフクウラさんは8年前の丁度2000年に閂市に引っ越しをしてきた銭湯好きの中年だという。

 真太郎がこの銭湯にやってきた時には既にやって来なくなっていたので知る由もない。

 

「奥さんに逃げられてそこから意気消沈、今にも消えちゃいそうな感じだったけどそれから全く来なくなって」

 

 いいのかそこまで喋って。客のプライベートじゃないのかそれは。

 長男が諫めようとしても妹の方は心底腹に据えかねる思いだったのか話を続けた。

 

「で、ヤマウチさんがフクウラさん見たって言ってたけど……髪ボッサボサで凄い臭いを出してたらしくて獣の臭いがしてたんだって言ってました。フクウラさんって銭湯大好きだったのに聞いたところ数か月入ってないとかなんとか……」

 

 ヤマウチさんなら知っている。今でも銭湯にちょくちょく現れる常連さんだ。

 だがここまで聞いた限りだと、単に病んでしまっただけじゃないのかという残酷かつ身も蓋もない答えが出てしまう。流石にそんな知らない人間の家庭環境にあれこれ迂闊に口出しするのは少しばかり憚られる。

 

「でも元気だった。病んでいるっていうよりは何かにのめり込んでいるようだった。ムイシゼンとなれば人はあるべき姿に戻れるって、そんな事言ってて」

 

「ムイシ……ゼン?」

 

 真太郎の脳裏で無意志・善という当て字が組み立てられる。

 何も考えないことを善とする思想なのか。その結果風呂もシャワーも浴びなかったのか。

 

――それってただの駄目な人じゃないか?

 

 あまりにもあんまりな結論に真太郎の眉間に皺が寄った。

 流石にそれとここの銭湯故障と何の因果関係があるのかいまいち要領を得ないまま耳を傾けている。

 

「噂によるとムイシゼンを教義とするお寺があるらしくてそこに入り浸ってるって。そいつらずっとお風呂に入らないどころかどさくさに紛れてゴミ捨て場を閉鎖したりとか色々やってる噂もあるみたいで……」

 

「クッソ迷惑だなオイ」

 

「とにかく、フクウラさん……おかしくなっちゃったんです。それで他の常連さんも結構心配してて……」

 

 つまるところ不潔な迷惑集団がいて、その活動の一環として銭湯も破壊した可能性があるということだ。

 治安が悪すぎやしないか。無意志・善などではなく無為・自然だったという事だ。だが連中がやったという確証は持てない。

 というか無為自然ってそういう意味だったのか、いやいやそんな馬鹿な老子や荘子は不潔な男だったのか。

 

 ちょっとだけ、ちょっとだけではあるが。

 興味が湧いた。興味とはいっても野次馬根性ではあるが。それにここの銭湯を壊されたことに少し腹を立てているのは真太郎も同じだった。

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

「うっ……ナニコレ」

 

 隣でナリカが物凄い顔をしている。例えるならば台所でゴキブリを見るような目だ。

 今真太郎の眼前にあるのはアパートの108号室。街中によくあるアパートだがこの108号室前までは仄かな臭気を発している。まるで――言いたくはないが排泄物のような。

 ついでにドアには謎のお札が張られ、多分梵字だろうものがおどろおどろしく書きなぐられている。

 

 聞き込みによると近隣住民が目に見えて『迷惑』を感じ始めたのはここ数週間の事らしい。

 なにぶんこのマンション自体の住民はアクセスの悪さと中途半端な家賃から入居者は多くはなく、大家もやる気がないのか滅多に様子を見に来ないものだから露見するのに時間が掛かったという具合だ。

 

 

 で、どうしてナリカがこんなところに居るのかというとランニング中の彼女にバッタリ遭遇したに他ならない。先日の出来事を打ち消すために体を動かさずにはいられないのか。

 だが彼女のお陰で顔見知りの近隣住民がちゃんと喋ってくれたので彼女がいなければここまでスムーズに事は進まなかっただろう。

 

「さっきまであんがとね。……でもこれ帰った方がいいんじゃないか四方堂さん」

 

 ドアの前の時点でここまで臭うならば中の部屋は想像もしたくはない。極端な話だが悪臭というものは皮膚や粘膜を刺激し、最悪嘔吐、頭痛などを催す危険があると、先ほどスマホで読んだ環境白書(本当に書いてある)には書いてあった。

 

「こんなのでへこたれて居られないわよ。あの銭湯、学校のセンパイが住んでるんだから」

 

「あー……そういう」

 

 世間というのは存外狭いらしい。真太郎は自らの野次馬根性となんてことない報復感情を恥じた。

 下手に帰せない事察した真太郎は恐る恐るインターホンに指を差し出す。だが待ち受けているであろう臭気を前に本能が警鐘を鳴らす。

 

 すかっ、とスイッチのすぐ横で真太郎の指が押し付けられた。

 震えの余り照準がずれてしまったらしい。改めてもう一回押す――また外す。

 臆するな、勇気を出せ。真太郎は手持ち無沙汰な片手で、ぷるぷる震える腕を押させつけながらインターホンに指を近づけようとした所で、自分の物ではない小魚のように細い指がスイッチを押し切った。

 

「あれっ……」

 

 ぴーんぽーん……と親の声より聴いた音と共に、真太郎の間抜けな顔が裏返った声と共にナリカの方に向く。

 見えたナリカの顔が完全に『何やってんのアンタ』と言わんばかりだ。

 もう押してしまった以上腹をくくるしかないだろう。気づけば真太郎の手の震えは止まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「留守なの……?」

 

 ナリカが首をかしげてもう一度インターホンを押す。

 ……返事はない。ただの空き家のようだ。

 

 よくよく考えてもみろ、仮にいたとして自分たちは何をすればいい。銭湯に顔を出せと言うのか。それとも近所迷惑だからさっさと綺麗にしろと言えばいいのか。

 明確な答えがないままどうしようというのか。真太郎は力の抜けた肩を落とす。

 

 この行為に何の意味がある。徒労感が全身を襲う。

 

「帰ろっか……おん?」

 

 その時、鼻がつーんとした。

 同時にナリカの幼いながらも整った顔立ちが歪みに歪む。夏場のゴミ捨て場もしくは剣道部の物置き、土日の通気の怪しい店に訪れた時。もしくはそれらすべてをひっくるめたような絶望感に襲われたような顔だ。

 

「私の家に何か御用ですか?」

 

 まるで油の差さっていない錆びたブリキ人形のように声の主に振り向く。

 

「お゜、お゜お゜」

 

 凡そ人間の出していい声が出ない。それはナリカも同じだった。彼女の場合振り向くことすらも身体が拒否をしているようだったが。

 振り向けば元々純白だったのだろう道着を身に纏っている。だが汗と日光で古ぼけたファミコンのように黄ばんでいた。髪は脂でギトギトで、顔には白いブツブ……やめようこれ以上直視は出来ない。これが噂のフクウラさんか。

 どうしてこんな風になるまで放っておいたのか。真太郎はそれとなく動かないナリカの背中を押してここを離れるように促すが彼女は頑なに離れようとしない。

 

――意地をはるなああああああ……

 

 意地があるのだ。女の子にはと言わんばかりに撤退を拒否するナリカのガッツはどこから湧いてくるのか。

 タカマルの役に立てないうしろめたさか、クラスメイトに迷惑をかけた誰かに対する怒りなのか。

 

「管理会社の人では……ありませんよね」

 

「は゜い゜、あの銭湯……の常連でして、ん゜ご゜っ」

 

 腹の中、主に胃か肺がひくひくと痙攣しているのを感じる。

 侮っていた。こんな臭いとは思わなかった。自らの見積もりの甘さを後悔しながらも尚の事、彼をそうさせた何かが何なのかを突き止めずにはいられない。

 それはきっとナリカも同じようで必死に作った笑顔で「はいっ」とにこやかに振り向いた。

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