【ライダー】負けたら陵辱される変身ヒロインものエロゲーの世界の竿役モブに憑依した挙句、忍者の仮面ライダーになっていた【助けて!】   作:ヌオー来訪者

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 【悲報】今になって掲示板形式のテンプレがあったことに気づく【致命傷】
 馬鹿ぁ!

 今の今まで手入力だった私は一体……(無駄な労力)
 次回から使いますorz


イッチ、帰還/キノコ狩りの女……?①

 1 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2 

 ワイのこと、覚えてる人いるかな……(´・ω・`)

 シノビになってた奴だけど

 

 詳細→【急募】転生した世界でこの先生きのこるには【たすけて】

 

 2 名無しの観測者 ID:GiXnrgdcqg

 >>1

 誰? (無慈悲)

 

 

 3 名無しの観測者 ID:qLezj5w4xG

 >>1

 もしかして……平成1期特有の通り魔ムーブかまして逃げたシノビのイッチ? 

 

 

 4 名無しの観測者 ID:ox+kN799YA

 え、帰ってきたの? 

 

 

 5 名無しの観測者 ID:zH4ZPWnv68

 幻想(ユメ)じゃねえよな……? 

 

 

 8 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 ところがどっこい……幻想(ユメ)じゃないんだよなぁ……

 落ち着いてきたから顔出してみた(´ω`)

 

 

 10 名無しの観測者 ID:TvvWX6A3Fn

 ペロッ……この地味にウザい顔文字……シノビのイッチだ! 

 

 

 12 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >> この地味にウザい顔文字

 そんなことを言わないでよぉ……(´・ω・`)

 

 

 14 名無しの観測者 ID:itoAPp3GQK

 還って来る……オレ達の黄金時代(オウゴン)が還ってくる……! 

 

 

 16 名無しの観測者 ID:TvvWX6A3Fn

 すぐ退社する……ッ! 

 

 

 17 名無しの観測者 ID:s8ckrbuReD

 マジかよ竿役クン……!? 

 

 

 20 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 おい、今竿役つった奴誰だ

 新薬のバイトさせっぞ( ゚д゚)クァッ

 

 

 23 名無しの観測者 ID:gCEMK+A6Ek

 今北産業

 話題に入りにくいorz

 

 

 28 名無しの観測者 ID:qLezj5w4xG

 三行じゃ纏まらんので3つの出来事で行こうか

 

 

 34 名無しの観測者 ID:Or9DInhWfz

 >>28

 3つの出来事……オーズ……10周年……うっ、頭がっ……やめろぉ……やめろ……ぁ……あぁ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! えいじいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!

 あばばばばばあっばばばばくぁwせdrftgyふじこlp

 

 

 35 名無しの観測者 ID:TvvWX6A3Fn

 >>34

 どうした急に

 

 

 36 名無しの観測者 ID:zH4ZPWnv68

 そっとしておいてやれ……

 今年は色々ショッキングな出来事があったんだから

 いいね? 

 

 

 38 名無しの観測者 ID:5QoRgyiFnK

 >>36

 アッハイ

 

 

 39 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 じゃあせっかくだし俺がまとめるか……

(`・ω・´)

 

 

 40 名無しの観測者 ID:gWg4npXEdZ

 オナシャス! 

 

 

 46 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 ととのいました! (((o(*゚▽゚*)o)))

 

 1つ! 

 気づいたら平行同位体の自分に憑依転生していたがその世界は変身ヒロインもののエロゲの世界(2008年)だった

 前世から引き継げたのはこのスレにアクセス出来るスマホ一式のみ! ふざきんな!!!!2008

 

 2つ! 

 なぜか持っていたシノビの力で変身ヒロインのピンチは助けることに成功して、アギトの如くエスケープ。現在もそれを繰り返している

 深紫の忍びと呼ばれてるらしいよ! 略してシノビだよ! 

 

 3つ! 

 一応表向き上弦衆の雑用係兼護衛マンとして原作主人公くんの周囲にちょこちょこいるけどたびたびヒロインのギシアン聴こえててストレスで胃がフルスロットォルルゥ! マッハー! 

 幸せになって欲しいとは言ったが……言ったんだけどさぁ! それとこれとは別問題だろうがよこのど畜生がぁぁぁぁぁ! 

 

 

 

 48 名無しの観測者 ID:ziA9upwQwz

 で、ヤれたのかよ

 

 

 49 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>48

(ヤって)ないです(半ギレ)

 なんでそう人を竿役みたいにさぁ

 あ、竿役だったわ! HAHAHA! はぁ……

 

 

 51 名無しの観測者 ID:PPnNGE3dnz

 やーい! どーてー! 

 

 

 55 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>51

 どどどどど童貞ちゃうわ! 

 

 

 

 58 名無しの観測者 ID:qLezj5w4xG

 まとめ乙

 ほんとに転生なんかなこれ……

 冬映画とかで似た現象なかったか? まるで『歴史』が捩じ込まれたみたいな……

 

 

 

 59 名無しの観測者 ID:X7gSi53b8D

 >>58

 平ジェネForeverの模試判定Aソウゴくん来たな……

 

 

 

 60 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 平ジェネForever? FINALじゃなくて? FINALにソウゴいなくね? 

 

 ソウゴくんA判定は有り得なさ過ぎて草

 

 

 

 62 名無しの観測者 ID:zyp8Ws5gKY

 イッチの世界、もしかして令和始まってないどころか平ジェネForeverがない……? 

 

 

 

 67 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 平ジェネは新シリーズの予感がしたのにすぐ終わった。中の人が豪華過ぎて駄目やったんやろな……ドライブ復活とか、フォーゼ復活は今考えてもヤバ過ぎるんよ

 超MOVIE大戦シリーズも悪くないけどさぁ

 

 ワイの世界と皆の世界はかなり違うみたいやね

 

 

 68 名無しの観測者 ID:MXYJbjTImG

 補足するとイッチは平成34年の住人ゾ

 

 

 74 名無しの観測者 ID:d6ZJowGi4s

 >>68

 えぇ……(困惑)

 †醜い平成の申し子†じゃん舗装しなきゃ……(使命感)

 

 

 

 75 名無しの観測者 ID:itoAPp3GQK

 イッチ今何してん? 

 

 

 

 76 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 さっきまで焼肉食べてた

 おいひい(๑´ㅂ`๑)

 

 

 

 79 名無しの観測者 ID:ciCIseXCp4

 また焼肉かぁ

 好きだねえ

 

 

 

 83 名無しの観測者 ID:wxIjvh9QCR

 夜は焼肉っしょぉ! 

 

 

 

 84 名無しの観測者 ID:TvvWX6A3Fn

 健太くんか、小沢澄子か佐藤太郎レベルの焼肉押し……キャラ作りに必死かな

 

 

 

 85 名無しの観測者 ID:qLezj5w4xG

 平成特有の飯テロやめろ

 

 

 

 88 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 焼肉好きなんだからしゃーないダルルォ!? 

 これ無かったら社畜で壊れてたわ! (´;ω;`)

 

 

 ふと思ったけどゲニンをコンスタントに殺せるって時点でパワーバランスが逝かれてるよなぁ……淫力ってやつシノビにはないぞ多分。あったらニチアサ壊れちゃ^〜う!(゚∀。)

 

 

 90 名無しの観測者 ID:aniawJdTGt1

 抱けっ!! 抱けーっ!! 抱けーっ!! 

 

 

 91 名無しの観測者 ID:g5voIgfGSZ

 >>90

 (首が折れる音)(赤いよだれかけ)

 

 

 94 名無しの観測者 ID:NpXrWghi7d

 それはそうと、誰と食ってたの? 

 女か? 

 

 

 97 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 タカマルくんとアキラさん、スズモリくん

 

 

 100 名無しの観測者 ID:kIbUvDXZ3t

 >>97

 ほぼ男ばっかじゃねぇかぁ! 

 ヒロインのハルカとナリカは!? 

 

 

 102 名無しの観測者 ID:PN7dsFLddw

 もういっそのことスズモリきゅんルートで……

 

 スズモリきゅんには女装してもろて、「ぼく……男ですよ?」っていってスカートたくし上げて欲しい。そこには一部が膨らんだスパッツが……

 

 

 

 105 名無しの観測者 ID:zBfkhdfuQf

 いやタカマルくんだろ

 絶対締まりがいいゾ。でもイッチのも締まり良さそうだし

 イチタカでもタカイチでもいいゾ

 

 

 107 タカイチ激推しリバは地雷 ID:7AfjIpRkYb

 イチタカは解釈違いです! 

 そうゆうのやめてください! ><

 

 

 

 108 名無しの観測者 ID:PYVrd3pq5J

 ┌(^o^┐)┐

 

 

 

 112 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 あの……そういうの無いんで……

 ハルカさんとはほぼ話してないどころか目ぇ逸らされてるし。これ初対面からずーっと

 気のせいかなーって思っていたけど確信したわ

 

 

 

 115 名無しの観測者 ID:fG8m3tpFCf

 >>112

 イッチなんかした? 

 

 

 

 117 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 いや、なにもしてないし覚えがない

 別に正体バレたってわけじゃなさそうだしなんか釈然としない(´・ω・`)

 

 

 

 120 名無しの観測者 ID:ziA9upwQwz

 実はイッチ、ヤろうとしたな? 

 

 

 

 123 一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2

 >>120

 黒神さまに誓ってやってない

 目の前に本郷さんがいてすごい顔で詰められたり閻魔様に舌掴まれても何もしてないと胸張って言える

 

 憑依元の俺と揉めた可能性はあるかもだけど

 

 

 

 125 名無しの観測者 ID:N+mIbUfyI0

 うーん、この言い方からにじみ出る説得力

 閻魔様と本郷さんが同列扱いされているのには草

 

 

 

 127 名無しの観測者 ID:iw5c9p4w2t

 なら猶のことわからんな

 別にハルカさん自体誰にでも優しい娘のはずなんだが

 

 イッチの憑依元、モブだとは思うけど嫌な予感がするな……

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 

 焼肉、それは動物の肉や内臓を焼いて食べる極めて原始的でかつ歴史の長い料理である。

 定義こそ細かい違いがあるらしいが、まぁそんなことはどうだっていい。

 

 斉藤真太郎にとっての焼肉とは仮面ライダーアギト。もっと言うならG3ユニットである。

 

 彼らが焼肉を食べている姿を見た真太郎は彼は親によくせがんでいた。

 憧れた大人にきっとなりたかったのだろう。

 当時は狂牛病の時勢もあり、親はかなり渋い顔をしていたが時々連れて行ってくれた。

 

 その点で言えば家族にはかなり愛されていた方なのだろう、と真太郎は振り返る。

 

 いつか警視庁に入ってG3ユニットの一員としてアンノウンと戦うんだ、とかほざいていたのは大人になった今でも思い出す。

 子供の言うこととはいえ掘り返されると悶絶するような与太話だが。

 

 

 

 彼らが与えた影響は今でも続いている。

 アンノウンが、結果的に現実に取って代わっただけだ。

 戦うというより耐える形だったが、子供の頃見上げていた大人たちが存外酷かったり、理不尽な理由で怒られたり、自分のミスで他に迷惑をかけたりした。

 

 何度心が折れかけたかは分かりはしない。死のうとは思いはしなかったが何もかも投げ出して逃げようと思った。

 そうするたびに葦原が訴えてくる。

 どこに逃げても今は嘘になんかなりはしない、と。

 

 無論好物なのもあるが、焼肉を食べることは今日から逃げないための決意で、願掛けなのだ、と真太郎は自己分析をする。

 

 今となってはSNSで知り合いとダル絡みし、その面では色んな意味で駄目な大人と成り果てたが、心の支えであることには変わりはない。

 

 

 

 まぁそんなどうでもいい与太話はさておいて。

 

 

 

 

 

 

 肉の焼ける音がする。

 パチパチと油が弾け、水分が飛んでいく。

 赤い肉は焼き色を作り、香ばしい肉の香りが立ち込める。

 今か今かと待ち焦がれるこの感覚は焼肉を食べる上での醍醐味だ。

 

 ……この息苦しいメンツでなければ。

 

 

 閂市某所の真太郎が行きつけにしている焼肉屋の片隅のテーブルにて4人の客が七輪を囲んでいた。

 

 

 真太郎が今座っているところの向かいにいるのは紫色の髪の女性、黒鉄アキラ。

 戦術アドバイザーであり元閃忍。そのため立場としては高い方にいる。

 

 その隣にいるのは緑色の髪の少年、スズモリ。この面子の中では最年少だが閃忍のメインオペレーター兼雑用係。

 

 真太郎の隣にいるのは戦部鷹丸。

 現上弦衆の若頭領。つまりこの中では一番偉い人だ。

 

 

 上弦衆……というか今いる真太郎の派閥自体割と良くも悪くも上下関係が比較的アバウトな組織だ。

 それに堅苦しいのが嫌いな鷹丸……改めタカマルを筆頭に暇あれば集まってモンハン会をやっていることからなんとなく分かるはずだ。

 

 

 そうであっても、新人の忍びである真太郎は酷く浮いていた。

 無論タカマルと歳柄もなく男子学生レベルのしょーもない話をしていたのもあるし仲は良い方だ。

 なんとなく察したがこの世界の真太郎はそれなりに鍛えていたらしく身体能力はそこそこ高かったらしいため、上弦衆としての才能はあったのには違いない。

 

 

 

 

 だがしかしこの焼肉会はなんだ。

 タカマル個人については打ち解けてしまったせいでなんともないが、人と食べる焼肉というのは苦手だ。特に自分より立場が上でかつ立場無視した関係値はそこまで出来ているわけではないのだ。

 

 

 煙で少ない酸素を鼻で入れ替えながら、トングで肉を金網の上に入れては、菜箸で肉が焼けてはひっくり返し。それから焼き切ったものをタカマル、アキラ、スズモリの順番に配っていく。

 その様子に何か思うことがあったのか、スズモリが口を開く。

 

「内藤さん焼肉食べないんですか?」

「斉藤です。皆さんお先にどうぞー……」

 

 あまりハジけられない。流石にこの面子でモンハンの話は出来ない上に今この瞬間真太郎は座敷と一体化するために忍びの精神をすり減らしていた。

 

「ほら食え倫太郎。食わんと大きくなれんぞ」

 

「いえいえ……そんな……悪いですよ。あと俺真太郎です」

 

 ほれほれ、とアキラが真太郎から菜箸を取り上げて肉を、野菜を次々に小皿に乗せていく。

 この世界の真太郎自体どうも上層部の甥っ子らしく、その縁で上弦衆に入ったらしい。きっと代々から受け継がれきっと強い使命感を持っていたに違いない。多分。

 どこかの黄金騎士みたいな一族を想像しながらもふと真太郎はあることに引っかかった。

 

 元いた世界に忍者の親戚なぞいなかったはずだが。

 

「まるで借りてきた猫だなあ、海東さん」

 

 遠慮して肉を焼き続けている真太郎の態度にへっ、と笑うタカマルの例えに真太郎は顔を引き攣らせた。

 確かに上弦衆野郎連中だけで集まってモンハンをやっているときほどハジケてはいないし、普段は真面目で通している……つもりだ。

 とはいえオフ時は狂暴なヤツみたいに言われるのはすこしばかり心外だ。

 

「猫なんて殊勝なタマか、猫だけに。あと俺、斉藤」

 

「っかしいなぁ……この店空調壊れたか?」

 

「お、おのれ……」

 

 タカマルの容赦ない返しにがっくり項垂れる真太郎。しかしながら貰ったものは無碍にはできない。アキラからもらった熱々の肉に辛口のタレをつけ、頬張る。

 ピリ、とした豆板醤の味が口の中を刺激してから、タレの水分でいい具合の温度になった脂の載った肉の味が口の中に広がっていく。

 

 そして、事前に頼んでいた白ご飯も頬張りながらも次の焼肉へと箸を導く。

 

「いい食いっぷりじゃあないか。健啖家は若さの特権だ。ほら、お前たちも食った食った。今日は奢りだ」

 

 アキラに促されるがままにタカマルもスズモリも焼けた肉と野菜を各々口の中に放り込んでいく。

 人の金で食べる焼肉は美味しい。だが、食べ過ぎるのも少しばかり申し訳ない気もする。なんてことを真太郎が思考していると、いつの間にか隣のタカマルはメニュー表を開いていた。

 

 ──この頭領、遠慮してねぇ! 

 

「すみませーん。店員さんタン塩カルビハラミ特上骨付きカルビ、あとビビンバクッパ激辛キムチサンチュわかめサラダときのこ盛り合わせお願いします」

 

「……少しは遠慮しろ」

 

 世の中には二種類の人間がいる。

 人の金で食う焼肉を最高だと思う人間と、加減の仕方がわかなくて結局おいしく食べられない人間だ。タカマルは紛れもなく前者であった。

 想定以上の頼みっぷりにアキラが頭を抱えていた。

 

「あっ──申し訳ございません。その……きのこの盛り合わせなのですが」

 

 店員が心底申し訳なさそうに切り出してきたので真太郎は何となく察した。

 ああ、品切れか──と。だが問題はそこではなかった。

 

「本日は品切れになっていまして」

 

 今真太郎がいる焼肉屋は30分前に開店したばかり。加えて周囲に客は今のところ疎らできのこがすべてなくなるなんてことは考えにくい。

 そんなバカな話があるものか。真太郎は店員に声をかける。幸いオーダーを取っていた店員は真太郎に気づくと「あ、今日はおひとり様じゃないんですねえ」と言いつつ軽く会釈した。

 この世界にやってきても平然と続けてきた一人焼肉がよほど浮いていたに違いない、完全に顔を覚えられていた。

 

「何かあったんですか。開店してからそんな」

 

「それが仕入れのため向かっていたトラックが事故を起こしてしまって。しかもその運転手とも連絡が取れないし病院に運ばれたって報告もないらしくてどうしようもなくて……すみません、メニュー表取り換え出来てませんでした。今取り替えてきます!」

 

 慌てて店員はメニューをタカマルから預かってそそくさとこの場から離れていく。

 そんな彼の後ろ姿を見ながら、真太郎は「タイミングが悪いですね……」と溢す。

 

「しかも運転手エスケープときた」

 

 タカマルが付け加える。よほど事故ったのが嫌だったのだろう。気持ちは分からなくもないがそんなことをすれば信用が落ちる一方で得策とは言えない。

 これこそ『逃げても今は嘘にはならない』というヤツだ。

 

「……」

 

 スズモリが顔を顰めている。彼の隣のアキラも同じだった。

 よほどきのこが食えなかったのが堪えていたに違いない、なんて思いもしたが実際のところはそうでもなかったらしい。アキラが口を開いた。

 

「それがな──数日前似た事件が閂市で起こっている。そいつは七輪を乗せたトラックで事故を起こし運転手が行方不明になっているんだ」

 

 

 事件の──匂いがした。

 




 イッチについて

 魂のほう(2022年の世界)
 平成34年の時代、平ジェネも2作で終了、令和が存在しない世界から現れている。
 焼肉が大好物で、砕けると顔文字をよく使う。
 元々戦いに消極的だったが、ノロイの暴虐を見て積極的に戦うように。

 元々サラリーマンで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()
 名前は斉藤真太郎。



 体のほう(2008年の世界)
 上層部の甥っ子らしく縁故採用でもあったらしい。新人上弦衆スタッフ。
 ちなみに小柄な部類であり、タカマルより実は身長が低い。よくて170㎝行くか行かないか。それなりに動けるようで、生身の大人一人なら簡単に沈められる。
 だが、タカマルほどではないらしい。
 一応名前は斉藤真太郎のようだ。



 何故か名前をよく間違えられる。内藤だったり海東だったり佐藤だったり仁藤だったり倫太郎だったりする。
 あのタカマルやアキラ、スズモリですら()()()間違える。当人はおちょくっているつもりではなく素。

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