【ライダー】負けたら陵辱される変身ヒロインものエロゲーの世界の竿役モブに憑依した挙句、忍者の仮面ライダーになっていた【助けて!】 作:ヌオー来訪者
茸群道人。その力は単純な剣術もさることながらその軽やかな動きは脅威であった。
小太刀による斬撃をシノビブレードでいなしながら、シノビの仮面の下で真太郎は反撃の機会を伺う。
「ほらほらどうしたんでさァ! 動きが鈍ってますぜぇ!?」
事実先ほどの喫茶店で受けた一発がなかなか効いていた。蹴りを放とうとしてもあのキノコはひらりとバックステップしてかわしてしまう。
再び距離が取れた所で仮面の下の真太郎は口を開いた。
「チッ……あのトラックの事件、やったのはアンタか」
「ご名答」
茸群道人がニタリと笑う。
しかしながら七輪とキノコなんて何の関係があるというんだ。再びシノビブレードで鍔迫り合いに持ち込みながら問い詰める。
「唐変木が……いくつものキノコを葬り、食用なんて戯けたことをさせるしみったれた殺しの道具にかける情けなんてありますかねェ……?」
「殺しの道具?」
「だってそうでしょう? おたくらも焙られてみるといいでさァ。まぁ、その前に干からびるまで養分になって貰うのが先決ですがねェ」
養分。おそらく何処かで行方不明になったトラックの運転手は養分にされているのだろう。
干からびるというのはきっと比喩なんかじゃない。そんな予感が真太郎にはあった。
「それぇい!」
「うわっ!」
シノビブレードを押しのけられ、一撃二撃と斬撃を叩き込まれる。
技量差をシノビの性能と体の性能でこれまで押し切っていたが、その体そのものがダメージを受けている現状完全にあちら側の方が上であった。
血しぶきの代わりに飛び散る火花。しかしシノビの装甲は伊達ではない。肉を切らせて骨を断つように深々とシノビブレードでその胴体を掻っ捌いた。
手ごたえは――あった。
慌てて茸群道人は後退し、ゆらりとよろけており先ほどまでの余裕は残っていないようにも見えた。事実傷口からは血の代わりに黒々とした瘴気が漏れ始めている。
それを手で覆い隠していることからあれが深手になっているのは明白だ。
「ぐおぅっ!? 中々やってくれるねェ……」
ラッキーパンチだ。しかしこれでまだシノビの優位性はある。真太郎自身が倒れない限りは――恐らく。
再び膠着状態に陥った所で――
茸群道人の持っていた小太刀が金属が弾ける音と共に。宙を舞った。
それは、シノビの上を通って放たれたモノであった。通常の忍者が使うであろうクナイの一回り大きく山吹色の装飾がされたソレの持ち主――真太郎も知っているものだ。
「何やつでさァ!?」
「悪鬼彷徨う現の闇を払うは月影──我、上弦なり──。想破上弦衆が閃忍、ハルカ! 見参!」
閃忍ハルカ。先ほどまで民間人を襲うゲニンの処理を行っていたようだが今しがた終わったようだった。倒れたシノビの前にビルから降り立ち、投げたものと同じタイプのクナイを新たに取り出して構えをとりながら倒れたシノビを一瞥した。
「忍びさん! 大丈夫ですか!」
「……問題ない。ありがとう」
しかしこれで形成逆転。2対1は卑怯かもしれないが、ここで手段を選んでは犠牲者がもっと増えるというもの。茸群道人の胸には先ほど叩き込んだ斬撃の傷口がある。そこを付け込めば勝ち目はあるはずだ。
「こいつぁいけやせんや。深紫の忍びに上弦衆。いくらあっしでも骨が折れるというもの」
茸群道人がおもむろに手を上げる。
すると――後ろのビルの入り口から民間人がぞろぞろと姿を見せた。
こんなところに来るのは危険だ。シノビもハルカも慌てて声を上げて避難しろと促そうとしたが――ある者はビルの谷間から、ある者はコンビニからぞろぞろと現れる。
ゲニンの擬態を疑ったが、そもそもあれにそんな能力はない。
その動きは幽鬼の如く。ゆらり、ゆらりと覚束ない足取りで迫る。
その顔を見るとまるで生気はなく目も白濁としている。
やつれ切っておりもはや皮と骨しか残されていないそれは差し詰め――ゾンビ。あまりにも様子のおかしい光景にハルカは眼を見開いた。
「なんですか……これは!」
――ゾンビ映画みたいだな……
シノビは感心しながらも身震いした。このままヤツをのさばらせておけば差し詰めレジェンドルガ*1に寄生された人々の群れ、ゾンビクロニクル*2だ。
それほどひどくはないにせよ、そのよれ切って一部が千切れた衣服を引きずりながら迫るその光景は見るに堪えないものであった。
「こいつらはあっしが養分にした連中でさァ。ま、干からびかけているんで身体の利用価値はもう残っちゃぁいませんが、こちとらエコ思考ってヤツでさァ。最後まで利用させてもらいやすぜ? おたくら人間も散々やってきたことでぇ」
「ふざけやがって……!」
襲い来る人々の動きに恐れはない。
ゆらりゆらりと動きは緩慢ながらも超人めいた力を持つハルカとシノビからすれば本気の出せる相手ではない。だが――
「へへっ……七色の霧でさァ!」
そんなこと茸群道人には関係がなかった。
くいっと、顔を夜空に上げる。空から何か降ってくるのか。まさか爆撃とは言うまいな。ゾンビを地面に転がしながらシノビは警戒するが空からは何もやってこない。
しかし――空からではなく陸地からはやってきた。
霧が立ち込める。その霧は赤、青、黄、緑、紫、藍、橙と文字通りの色をしており、シノビもハルカも、そしてゾンビたちをも飲み込もうとしていた。
「なっ――」
咄嗟の行動が出来なかった。
七色の霧がシノビの体を飲み込んだ瞬間、バチバチとこれまで以上の火花を散らし始めた。全身から小さな振動がシノビの装甲越しに真太郎の体へと伝う。
一撃一撃は礫をぶつけられる程度のダメージだが、それが1000粒、2000粒となれば話は別だ。シノビの装甲が瞬く間に削れていく。
その一方でハルカはくらりと頽れた。
「大丈夫か!?」
「……体から力が吸われているっ!? あぅっ!?」
真っ当な人間の体には確実に有害なものであった。
虫など生き物に寄生して養分を喰らうもの。実は存在しないわけではない。虫に寄生して最終的にそれを養分としてキノコとなる冬虫夏草がある。
何故こんなものを知っているのか……自分でも分からないが今は考えないでおく。
今はこの状況から脱することを考えろ。
徐々に視界が霧に覆われて数センチ先のものも見えなくなっていく。必死に出口を探して藻掻くが、それを好機と見たかゾンビたちがシノビの足を、手を、掴む。
「このままあっしの仲間の養分になって朽ち果てていただきまっせェ。そろそろあの体たちから吸い上げるものも無くなって来ましたからねェ」
このまま自分たちをあのゾンビと同じようにするつもりか。
ヘラヘラと嗤う彼に苛立ちが募ると同時に、一瞬だけ――死というものが脳裏にチラついた。
「ふ……ふざけやがって……!」
五里霧中、暗中模索とはこのことか。必死にゾンビを振りほどきながら霧の中藻掻いていると、腕をがしりと掴まれるような感触がした。
――しつこいんだよ……!
全力で振り払おうとした矢先だった。知った声が真太郎の耳朶を打った。
「忍びさん! しっかり掴まってください!」
あの暗闇同然の霧の中、力を吸われながらもシノビを助けようとしていたのか。
「あっ――」
あとは一本釣りの感覚で霧の外側まで引きずり出された。近くのビルの上まで手を引かれてやっとこさ離脱できた所でハルカもへたり込み、シノビはそのまま床に転がった。
「はぁ……はぁっ」
「くっ……忍び……さん。無事……ですか?」
息も絶え絶え。このままシノビを見捨てておけば余裕をもって脱出が出来ただろうに。それを思うと少し悔しく思えた。
「なんで……助けたんだ。あんただって危なかったはずだ」
「命を守るのに理由なんかいりませんから。当然のことをしたまでです」
生気を吸われても尚、笑顔を作ろうとするハルカ。そんな彼女を見てシノビは。
――強いなぁ。
ただただそう思うしかなかった。
力の強さ弱さなんかじゃない。心に芯が通っているのだ。
「でも……」
ハルカがビルの下を見下ろす。シノビも同じく見下ろすと、徐々に薄くなっていく霧の中で蠢くゾンビたちの影が見えた。
茸群道人らしき姿はなく、おそらくあのシノビブレードで深手を負ってから放った霧で限界が来たのだろう。
「守り切れなかったものもあります……」
ビルの下で蠢くゾンビたち。茸群道人の物言いが本当ならばもう既に彼らは……。
同じことを思ったハルカの瞳に影が差す。それにシノビはふらりと立ち上がった。
「次は……勝ちたいな」
言いたいことは沢山あった。ちゃんと自分が咄嗟に反応出来ていれば、とか。けれども全てを語るには真太郎の語彙は弱弱しく、頭が回るほどの体力もなかった。
ただ、それだけのこと。
勝ちさえすれば犠牲者は出なくなるのだ。
「はい……」
少し弱弱しくもハルカのその返事には何か苦いものを食いしばるような力が籠っていた。
◆◆◆◆◆
324:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2
以上のことがあって茸群道人を逃がしてしまった
330:名無しの観測者 ID:qOWdtYF8H
これは戦犯
331:名無しの観測者 ID:V+2jWMYJI
ぐう無能
336:名無しの観測者 ID:MqXIubMob
一応ハルカさんがヤられてはいないのか
342:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2
一応無事。ただ超常的なパワーを出すために淫力? ってヤツが吸われてたらしく充電中
ゲニンこそ数が多かっただけでほぼノーダメで始末したっぽくて。外傷はほぼなし
シノビの方はアーマーが霧を防いでたけど装甲がズタボロにされて現在自己再生中
俺は体中にいろいろぶっ刺さってて引っこ抜くのに時間がかかった
道人に寄生された人の大半はかなり干からびてて、上弦衆が回復術式を使ってもすぐ目を覚ましたヤツはほぼいなかった
半分くらいは幸いギリギリ生きてるらしいけど一歩遅ければ皆死んでたらしい。犠牲者の詳しい状態は正直……思い出したくもない
しかも今日出てきたヤツが全員ではないし、例の行方不明のトラックの運ちゃんもまだ行方知れずだ
344:名無しの観測者 ID:dJTLrTeyu
思ったより大惨事やんけ
346:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2
忍術ってヤツも使おうとしたけど、存外簡単には使えんのか形で真似しても駄目だった
ハルカさんの真似をしたけど、見てくれだけ真似してもって感じだし、そもそも同じ力とも限らないので意味があるかどうか疑わしい
どうすればいいんだろう、これ……
347:名無しの観測者 ID:8gkU7N9fz
知らん、チャクラでも練ってろ
353:名無しの観測者 ID:BeXdLTZ/h
TTFCのシノビ見てたけどその辺詳しくはやってなかったからなぁ……
355:名無しの観測者 ID:LfrgWE/Ff
イッチ、実質的にシノビの情報無しで戦ってるようなモンだしな
3話だけしかないってのがまぁ困る
360:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2
俺もシノビが見れたらな……
そもそもこの世界、仮面ライダーって番組が1作で終わってるから本当に知る人ぞ知るマイナー特撮になってるっぽい
スーパー戦隊もジャッカー電撃隊で終わってるし
【検索結果の画像が数枚上げられている。そこには鳥人戦隊ジェットマン、未来戦隊タイムレンジャー、仮面ライダーアギト、仮面ライダー電王、仮面ライダーキバ、海賊戦隊ゴーカイジャー、仮面ライダーゲイツと検索したようだが検索結果は一つも出ていない】
365:名無しの観測者 ID:PCLg8rmBs
>>360
ファッ!?
371:名無しの観測者 ID:8vSvIju/g
>>360
ウッソだろお前wwwwwww
373:名無しの観測者 ID:rDpOXZ7KF
>>360
HEROSAGAのW編かな(白目)
378:名無しの観測者 ID:AN22RVWll
V3も始まらなかったって中々物悲しいな……
380:名無しの観測者 ID:PQKMeySq5
なるほど、道理で深紫の忍びって呼ばれる訳だ
ニチアサ半数くらいしかねぇ……ワンチャン宇宙刑事すらなさそう
385:名無しの観測者 ID:5k5NVKGhw
子供のホモは何見てたんですかね……サイバーZかな?
388:名無しの観測者 ID:WPiu5ZyBw
>>385
それは見なくていいから(良心)
392:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2
それもあって、シノビに関するヒントが皆無に等しい
395:名無しの観測者 ID:/d4e5SJb9
>>392
こっちもまるでないんや。許し亭ゆるして
でも諦めたら駄目やぞ。いずれなんとかなる日が来る
400:一般エロゲ竿役忍者 ID:20sNB2kmn2
そっか……そんな日都合よく来んのかねぇ……
◆◆◆◆◆
現実とはいつだって無情なものだ。
人気のない森の中で、シノビは一人印らしきものを結ぶものの何も起こらずただ、枯れ葉が舞うだけであった。
――あぁ、侘しい。
風が木々を揺さぶる音だけが聞こえてくる。
これ以上はカンと根性ではどうしようもないものだ。
「マジでどうすりゃ良かったんだ……」
シノビは頽れ、枯れ葉の上で突っ伏す。話によると五行思想に基づく元素を素材として様々な力を操ることができるのだという。
木の葉を握りしめ、思いつく限りの印を結んだり、思いつく限りの変身ポーズを取ったり、海老ぞりしてみたりしたものの反応はまるでない。
それからどれだけの時間が経っただろうか。夕暮れの中、完全に万策尽きたシノビはただ力なく四肢を投げ出して倒れこんだ。
ここでハルカとかがいればきっとコツとか教えてくれたのだろうが、ここで変に質問すればシノビの正体がバレてしまうし必ずしも解決する保証もあるわけではない。とはいってもここで途方に暮れているだけではどうにもならないのは事実だ。
「いっそのこと話してアドバイス聞こうかな……いや駄目か。避けられてるし」
そもそもの話避けられているのにどう聞こうというのだ。自分の発想の浅ましさにあきれ果てそうになる。
カア、カアとカラスの鳴き声と枝と葉と葉が擦れる音だけが聞こえてくる。
その身を全てこの空間に預けるのがいたく心地が良かった。このまま土の養分になってしまいそうな感覚に陥りかけたその時だった。
強い風が――吹いた。
「困っているようだね、仮面ライダーシノビ殿?」
本来、耳にするはずのない声が聞こえてきた。
声のした方を見ると、そこには『黒』がいた。
太陽の光を全て塗りつぶしてしまいそうな黒い法衣を身にまとい、素肌が見えるはずの頭は深編笠を被っており完全に首から上すらも見えないのだ。
のぞき穴から覗かせる暗闇は深く、何者かうかがい知ることもままならない。
一般的にはこのような僧をこう呼ぶ。虚無僧、と。
虚無僧は言った。真太郎を仮面ライダーシノビだ、と。
仮面ライダーなんて単語を口走ることができるのはそこそこ年配の人間か、
「驚いているようだね。困っているようだからシノビの使い方を教えてあげに来たんだ」
何か見返りでも求めるつもりか。とふと思い立ったシノビは構えを取る。しかし虚無僧から敵意は一切なく、ただただ穏やかな声色でシノビを宥めるのだった。
「なに、君が更なる活躍をすればそれでいい。僕の望みはただそれだけだ。
キミは――滅びたがっている世界に抗う最後の希望なのだから」
世界観の解説
①真太郎(イッチ)の世界(2022) 平成34年
この世界において元号が平成34年。ゼロワン以降の令和ライダーが存在せず別のものにすり替わっている
それ以外の詳細は不明
②ハルカの世界(2008) 平成20年
スーパー戦隊はジャッカー電撃隊までで終了
仮面ライダーは無印で終了。とある事故で最初期に打ち切られているため仮面ライダーは知る人ぞ知るマイナーな特撮となっている。Wikipediaにも薄い記事が置いてあるだけでDVDも出回っていないらしく封印作品一歩手前。
今真太郎がいる世界がここ。
ノロイ党と呼ばれる集団が暴れておりこれらの処理のため閃忍が戦い続けている
③スレ民の世界(?)(2022) 令和4年
我々の知る世界に限りなく近い。というかそのまま
ちゃんと仮面ライダーとスーパー戦隊が数十年に渡って存続している
ゼロワン、セイバー、リバイスも健在
実は東映版スパイダーマンの存在はスーパー戦隊の始祖の一つと言っても過言ではないのですが、この世界においてスパイダーマンは放映されなかったのかもしれません