「今日はお休み」
「……Zzz」スピー
「……か、完全に目を開けたまま寝てる…怖っ」
「……っ!ね、寝てないぞ!目を閉じててただけだ!」
「どこから指摘していいのか…」
「それより、オーディションはどうだったんだ?」
「うーん…どうだろう…」
「どうも何も最高の演技だったよ。それもこれもきっと君と白銀という男の子のおかげだろうね。私も個人的に君たちに興味が湧いてきたよ」チュッ
「…えっ」
「……」
「とにかく、用事が終わったのなら一花借りてくぞ!」
「へ?」
「ま、待ちたまえ!どこへいくんだ!」
「みんな…怒ってるよね」
「…ま、そうだな」
「……花火も一緒に見れなかった…みんなを裏切っちゃった…」
「……お前は確かに、あいつらの気持ちに応えられなかった」
「……」
「……だがそれは、裏切った事にはならない」
「…え?」
「……だって、あいつらは信じてるんだ。お前が戻ってくる事を…これまでも…これからも…」
「……っ!?」
夜空の中に小さな花が咲く
まるで、彼女に「おかえり」というような…
「あ、一花に上杉さん!」
「……四葉…みんな…」
「四葉、お前が花火を買っておいてくれたおかげだ。これで心置き無く花火が出来るぞ」
「……なんで…私…」
「一花!」
「…っ…二乃…」
「あんたは今回、反省するべき点があるわよ」
「…そ、そうだね…」
「……ま、あと目的地を伝え忘れたあたしも悪いわ」
「……え?」
「私は自分の方向音痴に嫌気がさしました…」
「……私も今回は失敗ばかり」
「よくわかりませんが、私も悪かったという事で!屋台ばっかり見てしまったので」
「……みんな」
「はい、あんたの分」
「……」
〔花火……〕
「お母さんがよく言ってましたね。誰かの失敗は五人で乗り越えること、誰かの幸せは五人で分かち合うこと…」
「喜びも」
「……悲しみも」
「怒りも!」
「…慈しみも」
「……私たち全員で、五等分ですから」
「……」
《白銀達は帰ってこないが、上手く行ったみたいだな……らいはは寝てるし、あいつらは五人全員で花火をしてる》
「……」
《俺帰ってもいいんじゃね!?》
「行くよー!せーのっ!」
ドッ パパパン
《しょぼい花火……》
「……」
《……もう少しだけ見ておくか》
「……あ」
「…あは、珍しいね。私はこっちでいいよ…それは譲れないんでしょ?三玖」
「……!」
「パートナーだ、返してもらいたい」
「……」
「三玖ー!線香花火より派手な方が面白いよー!」
「私はこれがいい」
「へーそんなに好きなんだ」
「…うん、好き」
「……まだお礼言ってなかったね」
「……」
「応援してもらった分私も君に協力しなきゃ」
「……」
「パートナーだもんね、私は一筋縄じゃいかないから覚悟しててよ」
「……」スピー
「……もう!」
「……Zzz」
「頑張ったね……ありがとう。今日はおやすみ」