かぐや様は告らせたい ✕ 五等分の花嫁   作:キャメル16世

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第20話 おまけ

「パパパパーン パパパパーン」

 

上杉らいは

現在、高校生

 

上杉家の貧困生活を支えるべく、今日も朝から自炊をしている

 

そんな彼女のポケットに入っているスマホがバイブレーションした

 

「…はーい、もう会場についたー?……えーっ!なんでそんなもの忘れるの!もう!もっていくけどさー…」

『すまん、頼んだ…らいは』

「もう大人なんだからしっかりしてよ、お兄ちゃん」

「……なんだ、風太郎から電話か?」

「結婚指輪を家に忘れたって、こんな新郎他にいないよ」

「…ふっ…血は争えんな」

「もう一人いるんかーい!」

 

「結びの伝説 2000日目」

 

「…わぁ…一日でこんなに着替えるんだ…」

結婚式場に到着したらいはは、大量に用意されたウェディングドレスを見て感動していた

 

「いつか私も着る日がくるのかなー…」

 

「それでは、髪を上げますね」

「お願いします」

 

「…っ」

新婦控え室

少しだけ開いたドアから花嫁の後ろ姿を見て、らいははまたもや感動していた

 

「……」

「あーいたいた…こんな所で何やって…」

「……」スピー

「……はぁ…今日が特別な日だってわかってるのかな…今から結婚するんだよ?でもお兄ちゃんは超現実主義だからなぁ〜…そういうの気にしてな……」

らいはは机で寝ている風太郎の手首に着いていた

そう、あの日に渡したミサンガに目がいった

 

「…懐かし…これいつ作ったんだろ…まだ持ってたんだ」

「……」スピー

「……結婚おめでとう、お兄ちゃん」

 

 

 

「新郎、入場」

鐘の音が鳴り、協会のドアが開く

そこから白いタキシードを着た風太郎が深くお辞儀をして入ってくる

 

「……」

「…おーい…上杉さーん」

「上杉先輩」

「……藤原…石上…」

「えへへ!来ちゃいました〜」

「おめでとうございます、上杉先輩」

「…あぁ、ありがとうな……あいつらは?」

「……さぁ〜?今頃何処にいるのか…」

「…きっと、遠くから見守ってますよ。あの二人なら…」

「……あぁ」

バージンロードを進む風太郎

その背中を見て、石上は思った

 

「……ここまで、長かったですね…ホントに……でも、よくぞここまで来ました」

「石上くん何様目線ですか?石上くんだって結婚してないですよね〜?」

「藤原先輩のノーデリカシーも相変わらずですねー、だから彼氏も出来ないんですよ?」

「ノーデリカシーはどっちですかぁ?それに、私にはかぐやさんがいれば十分ですから!」

「……四宮先輩たち、元気ですかね?」

「……ふふっ」

 

 

 

「…それより知ってますか?実はあの二人…」

「はい、会長から聞きましたよ…あの二人、林間学校の最終日に──」

 

「新婦入場──」

「……」

 

あの時のことは、正直よく覚えていない

だが、災難続きだった林間学校には、不思議と嫌な覚えもなかった

 

結びの伝説

キャンプファイヤーの結びの瞬間、手を結んだ2人は

生涯を添い遂げる縁で結ばれるという

 

「……」

 


 

「えぇーっ!?みんな来てたの!?」

「し、静かに…っ」

立ち入り禁止になった上杉の部屋

しかし、結局全員集まった中野たちであった

 

「なんであんたたちがいるのよ!?」

「二乃こそ意外」

「あ、あたしはよく効くお守りを貸そうと思っただけ!」

「私たちもフータロー君が心配で来たんだよね、三玖」

「うん…」

「えへへ!なんか嬉しいな〜全員で同じ事考えてたんだね!」

「あたしは違うって言ってるでしょ!」

「……上杉君」

寝込む上杉の傍による五月

 

「みんな、貴方に元気になって欲しいと思っています。上杉君がどんな人なのか、私にはまだよく分かりませんが……目が覚めたら、良ければ…」

「……」

「…教えてください、あなたのことを」

 

「「「フィナーレまで!カウントダウン!」」」

 

「「「 3!」」」

 

「「「 2!」」」

 

「「「 1!」」」

 

「「「 0!」」」ワァァァァァァ

 

「…あの時もずっと耐えてたんだよね、私も周りが見えてなかったな」

「らしくないこと言ってないで早くいつもの調子に戻りなさい」

「私たち五人がついてるよ」

「私のパワーで元気になってください!」

「この三日間の林間学校、貴方は何を感じましたか?」

上杉の五本の指に握られる中野たちの手

一人一人が彼にエールを送っていた

 

「……」ムク…

「わっ」

「起きた…」

「元気になったんですね」

「おまじないすごーい!」

「……るせぇ…」

「「「「「え?」」」」」

「うるせぇ!寝られないだろぉ!」

「わー!」

「あはははは!」

 

「……」ムカムカ

 

ほろ苦い思い出さえ

幸福に感じるのも

多分みんながいたから

 

今なら言えるかもしれない

あの時言えなかった、一言

 

 

 

「……」

「……っ」

 

ウェディングドレスを着た花嫁が風太郎の目をじっと見る

 

「……」

 

傍にいてくれて

ありがとう

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