かぐや様は告らせたい ✕ 五等分の花嫁   作:キャメル16世

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大変お久しぶりでございます
前回の投稿から半年以上経ってしまいましたが、連載をやめたわけではありません!

急ではありますが今回から第3部!
待望の()()()()()が登場!
それではどうぞ!!



第3部
第24話「五つ子ちゃんは支えたい」


「ほ、本気で生徒会長になるつもりですか!?いくらなんでも無謀では…!」

「確かに無謀かもな、だが申込書も提出しちまった…もう後戻りは出来ねぇ…」

上杉はそういうと中野姉妹が待つ図書室の扉を勢い良く開けた

 

「あ、上杉さん!」

「やっほーフータロー君」

「……フータロー」

「話があるって、一体なんの用よ…」

しっかりと集まっている一花、二乃、三玖、四葉

そして、彼の後ろをついていた五月

 

全員が揃ったところで、上杉は本題に入った

 

「今日は、皆で生徒会選挙の攻略会議をする!」

 

生徒会選挙!

秀知院で行われる生徒会選挙は、立候補者による立候補演説と応援演説をそれぞれ、全生徒・教師立ち会いの元で行われる。投票結果はその日に決まり、演説による票の獲得が勝負の要と言っても過言では無い!

 

「ここで重要になってくるのが、応援演説を誰がやるかだ」

「…っていうか、なんでそんな話をあたし達にする訳?」

「……お前らしか、話せる相手が居ないからだ」

「はっ!あんた友達居ないのぉ〜?可哀想なこと〜」

「……二乃、少し黙って」

「でもそうだよ。私達じゃなくて、四宮さん達に相談すれば?」

「あいつらはダメだ」

「……どうして?」

「今回の相手は白銀だ。四宮が支えないわけが無い、藤原と石上も同様にな」

「あ〜…」

納得した一花と三玖は上杉の話に再び耳を傾けた

 

「応援演説とは、一体何をすればいいのでしょうか?」

「基本的には…立候補者の紹介、長所、そして実績なんかだな」

「上杉君に実績なんてあるんですか?」

「それは、まぁ…後々考える…」

 

〔結構ノープランなんだ……〕

 

「とにかく!俺の事を良く紹介出来る人物に頼みたい!」

「それなら四葉が適任だね!」

「……うん、賛成」

「えぇ〜!?私ぃぃ!?」

「…確かに、四葉なら適任だな。お前のコミュニケーションがあれば、一同を引き寄せる事も可能だ」

「…そ、そうでしょうか〜?」

「あぁ、応援演説…頼めるか?四葉」

「……分かりました!上杉さんの頼みなら!私なんでも頑張ります!」

「あぁ、頼もしいな」

 

上杉風太郎、応援演説者を獲得

 

 

一方……

 

「まったく……仕方の無いひと……いいですか会長、私は会長の願いにはちゃんとこう答えるんですから。演説のお願いだろうと、()()()()()()

「……」

「…はい、喜んで」

「…っ」

 

白銀御行、応援演説者を獲得

 

「ほら会長、騒ぎになる前に逃げましょう!」

「あ、あぁ!」

 

 

 

「…やはり、白銀は四宮に応援演説を頼んだか……」

「え?あれって白銀君が四宮さんに告白したんじゃ無いんですか!?」

「…は?なんで」

「だって…!白銀君と四宮さんは…その……」

「…はぁ、あのなぁ五月。選挙前にそんな色恋咲かせる連中に見えるか?確かにあの2人はそんな感じだろうが、あくまでこれは戦争だ!互いの知略とプライドを掛けたな…」

「…そ、そんな大それた話なのですか?」

渡り廊下から生徒の野次を見つけた上杉達は2人の経緯を見届けた

2人がその場から逃げると野次の生徒も後を追う

 

残された上杉と五月は、解決策を探っていた

 

そんな時に、石上が二人のそばを通りかかった

 

「あれ、二人してこんな所で何やってるんですか?」

「石上…今、白銀が四宮を応援演説者に選んだぞ」

「お、会長も本気ですねー…僕も今回は全力で応援するつもりですよ〜」

「……」

「…そういえば、上杉先輩も生徒会長に立候補したんですよね。何かあったんですか?」

「いや、まぁ面倒だがそれなりのメリットを持ってやってる」

 

《当選すれば給料三倍!当選すれば給料三倍!》

 

上杉の脳には、給料の事しか頭になかった

 

「…そういえば、今回の選挙で立候補したのは白銀君と上杉君だけなのですか?」

「…あ〜そういえばもう一人いた気がするな…名前は確か……え〜…」

「会長と上杉先輩と肩を並べようとする奴が居るんですか?そんな阿呆がいたのなら僕に紹介してくださいよっ!絶対顔も名前も知らない馬の骨ですから!」

「……伊井野ミコ…とか言ったか?一年の」

「…伊井野…ミコ…!?」

その名前を聞いた途端少しだけ顔を青ざめる石上

 

「…す、すみません…その名前は流石に知ってます」

「なんだ?有名人なのか?」

「ま、まぁ…一年の間では学年一位ですし…」

「だってよ」

「なんで私の顔を見ながら言うんですか!?」

「でもその…それ以上に強烈な部分が……」

何か重たい表情で渡り廊下を渡る一行

 

そして、廊下の窓から石上が何かを見つけ、二人の方に振り返った

 

「あ、丁度あそこでビラ配ってるのがそうですよ」

「なんだ、選挙までまだまだ時間があるのに…やけに早計だな…」

「それほど本気なのでしょう。これは手強いライバルが現れましたね…」

「百聞は一見に如かず…僕が話すより直接見た方が話が早いと思います」

「お、おう…」

 

言葉とは裏腹に重たい足取りで現場に向かう石上

その後をついて行く二人には、不安の感情が生まれていた

 

《石上があそこまで言う奴だ……どんな奴かは知らんし興味もないが…給料三倍の為!全力で調査して選挙活動に活かしてみせる!だが、もし仮に白銀よりも厄介な存在だったら…?》

 

〔上杉君…初対面の女の子に失礼な事言わないでくださいね…!?私との事があるんですから…心配ですぅ…〕

 

それぞれの不安を胸に抱え、少年少女は確実に一歩を踏み出していた

 


 

生徒会豆知識!

 

寝不足が解消された白銀はいつもの目付きとは違い好青年風な目付きに変わるぞ!

しかし!生徒会のメンバーはそれを良しとはしなかった…

 


 

「上杉風太郎は調べたい」

 

「…お願いします!」

「どうぞご覧になってください」

「お願いします!」

校舎の中庭

二人の女生徒が放課後を有意義に過ごしている生徒の道を塞がない程度に邪魔をしながらビラを配っている

だが、それでもなおビラを貰えないメガネの生徒

茶髪の生徒はビラを補充する為ダンボールにしゃがむ

 

だが、今度はそんな彼女をある男が邪魔をした

 

「……ちょっといい?」

「……石上…」

無愛想に応える茶髪の生徒

石上はイヤイヤな顔で対応する

 

「なんの用?不良に構ってる暇なんてないんだけど」

「不良……まぁ僕は只の顔つなぎ、用事があるのは…」

「お前が伊井野ミコか」

「……はい」

スっ…と立ち上がる女生徒

彼女こそが!

 

秀知院学園高等部一年 伊井野(いいの)ミコ

 

白銀と同じく学年一位成績を誇る才女!

高等裁判所裁判官を親に持ち、自身も風紀委員に属す!

精励恪勤 品行方正を地で行く優等生!!

 

身長は147cm!

 

「初めまして…でしょうか、上杉風太郎さん」

「ちょ…上杉君!いきなりお前呼ばわりはあんまりですよ!」

「…フンっ」

 

〔ああぁっ…絶対第一印象悪いですよぉ〜…!〕

 

「なるほど、見るからに真面目って感じだな…ビラ配りか、そういう地道な努力も大事だな」

「貴方こそ、選挙期間はもう既に始まっていますよ?ろくに活動もせずに当日を迎えようとしているなら…それは私から見たら、ただの怠慢ですね」

「……」イラッ

「……」イラッ

ここで、上杉と石上の額に血管が浮く感覚があった

 

「選挙活動なんて所詮単純接触効果を期待した票集め。普段の実績があればそんなまやかし必要無いんじゃない?」

「それが怠慢だというのです。生徒たちに政策を考える機会を与えてこそ、健全な学園運営に繋がるという発送には至りませんか?」

「「…ウッ」」

メガネの生徒の最もな意見にダメージを受ける石上

自身に実績が無いことに気付きダメージを受ける上杉

 

「私たちは、この秀知院がより健全で尊いものになるよう努力を重ねているだけです。その想いを、選挙活動を通して生徒たちに伝えたい。単なる票集めのつもりはありません」

「な、なかなか弁の立つ小娘だな…」

「小娘……」

そんな4人の会話を、五月はオドオドしながら見守っていた

 

「どんなに立派な理想を抱いても所詮は理想!」

「投票日が楽しみですね〜現実の厳しさをその身で知る事になるでしょう〜」

「駄目ですこの人たち!言ってる事が完全にダークサイド(あっち)側です!」

「…理想なき思想に、意味なんてないと言うのに……」

「ほら見てくださいおふたり共!こっちの方の方が良い事言ってます!」

なんとかその雰囲気を戻す為、五月は伊井野への接触を測った

 

「ごめんなさい!なんか上杉君妙に貴方の事ライバル視しちゃってるみたいで…まぁ普段とあんまり変わってないんですが……」

「…っ」

すると、伊井野が五月に対する表情を変えた

 

「…あれ?貴方、先日も会いませんでしたっけ?」

「え…?あ、私たちは五つ子なので、私の姉の誰かだと思いますよ!」

「あ…そうですか……」

五月の言葉を聞き、少しだけしょんぼりとする伊井野

だが、すぐに顔を上げ、五月に笑顔で問い掛けた

 

「…でしたら!今度その御姉妹にお伝えください!」

「…えっ?」

「……ありがとうございました…と」

「……」

呆気に取られた五月に、伊井野は不意にビラを手渡した

 

「それと、あそこのおふたりにお伝えください。理念では絶対に引けを取りません。そして、それは必ず時間と共に理解が得られる物と確信しています。この学園の為に…この選挙は勝たせて頂きます!」

「…は、はいっ」

 

 

 

「……伊井野ミコか…ライバルは白銀だけと考えていたが……これは本気も本気で望んだ方が良いな…」

「……どうでしょうかね」

「…え?」

先程の伊井野の言葉を反芻しながら、上杉達は廊下を歩いていた

 

「その心配は無いと思いますよ」

「…何?」

「そのビラ、ちゃんと読んでみてください」

「……?」

五月と上杉はビラに目を通す

 

「……っ」

そこに書いてあったのは、衝撃的な内容だった

令和になったこの現代でもなお、男子は坊主、女子はおさげか三つ編みの強制。更には男女のソーシャルディスタンスの制定。これでもかという程の癖の強いものとなっていた!

 

「ナチュラルにコレなんですよ。伊井野は融通利かないクソ真面目というか……こんなビラ配ったら逆効果ってなんでわかんないんですかね……」

「…お、おう……」

「す、凄いですねこれは……」

 

後日談

この次の週に発表された生徒会選挙の事前投票

白銀1位、上杉2位、伊井野3位と優勢を貫いていた

 

本日の勝敗

上杉と五月の勝利

(伊井野ミコの調査がほぼほぼ完了した為)




次回

第25話「中野一花は見極めたい」
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