かぐや様は告らせたい ✕ 五等分の花嫁   作:キャメル16世

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アニメ かぐや様は告らせたい 第3期
最高のスタートでしたね!
僕も負けじと頑張ります!



第8話「中野四葉は交換させたい」

放課後──

 

「…会長!…そ、それもしかして…!」

「……ふっ」

「ついにスマホ買ったんですか!?」

「……フフ…まぁな」

「頑固一徹…なんと言っても『不要だ』『周りに合わせるつもりは無い』と買わないの一点張りだった会長が……ようこそ文明社会に…!」

「人を原始人みたいに言うんじゃない。見ろ、ラインだって入ってるぞ?」

「わー!じゃあ交換しましょ〜!」

 

世はIT時代!

スマホ不要論を唱えていたド堅物の白銀も、近頃の通信料金の低価格化もあり、ようやく重い腰をあげた!

高校生活に於いて、スマホの重要さは今更語るまでもない!

 

遊びの約束や雑談をケータイで行い、どんな口調で送るか一つでドギマギし、返信がなかなか来ないことに一喜一憂

一説によると、告白すらもメールで済ませる事もあるとか……

 

そう!この無駄な半年間は、ラインをやっていなかったのが原因!

 

IDの交換は、現代式恋愛のチケットなのである!

 

(さぁ!いつでもIDを訊いてくるがいい四宮!!)

 

「……」

「……」

「……」ズズッ

 

(なぜ訊いて来ない!?この俺の個人情報だぞ!一体どれ程の価値があると思っているんだ!!)

 

「……」

 

(物の価値が分からん女め……仕方ない、こっちから訊くか…?……だがそれは…!)

 

異性に連絡先を訊く!

その行為には多少の必死さと下心が読み取れ

特別な『意味』が生まれてしまう!

 

意味……すなわち『LOVE』!!

 

恋愛関係に於いて「好きになった方が負け」は絶対のルール

 

すなわち好意を認める事は「敗北」を意味する!

プライドの高い両者に於いて、それはあってはあってはならないこと!!

 

異性の連絡先を訊くなど、もはや告白同然の行為!

『好き認定』情報は女子会やラインのグループなどを介して拡散!瞬く間にクラスの常識と化す!

 

つまり、迂闊なアドレス交換は……

連絡先を訊く→好き認定→告白同然としてクラス中に拡散→

……と、最悪死に至る大変危険な行為なのである!

 

(絶対に駄目だ!俺から訊く事はあり得ない!四宮!貴様から訊きに来い!)

 

「……」フッ

 

〈会長……私から訊いて来るのを待っているのでしょうが、全くの無駄です。私からは絶対に訊いたりしません。異性の私に会長が恥ずかしがりながらも聞いてくる事に『意味』があるのではないですか…!〉

 

争い!それは世界の必定!

勝者と敗者!

殺るか殺られるか!

 

(連絡先を)訊くか訊かれるか!

 

人間の優劣はそこで決まると言っても過言では無い!

 

 

 

そんな高度な恋愛頭脳戦が行われている生徒会室

 

一方、上杉達の放課後は──

 

「アドレス交換!大賛成です!その前にこれ終わらせちゃいますね!」

「……一応聞くが、何やってんだ?」

「千羽鶴です!友達の友達が入院したらしくって!」

「勉強しろー!!」

 

秀知院学園高等部二年、中野(なかの)四葉(よつば)

生徒会では藤原と共に書記を務める

そのお人好しの性格から、運動部、文化部、委員会などの組織から仕事を依頼され、それを引き受ける毎日を過ごしていた

 

《こいつ……どこまでお人好しなんだ……もしや、勉強を避ける為に時間を稼いでいるのでは…!?だとしたら二乃なんて目じゃない程の悪女だぜ…》

 

「どうしたの?フータロー君、急にメアド交換なんてさ」

「家庭教師的に知っておいた方がいいと思ってな、一花、まずはお前とだ」

「ほいほーい!ほら、三玖も出して」

「……う、うん…」サッ

「……これでよし、五月と二乃は今度で良いだろう」

「五月と二乃ならさっき生徒会室に入るのを見ましたよ!今のうちに聞きに行きましょう!」

「なんでお前も行くんだよ!ってか四葉!お前のアドレスは…」

「早くしないと帰っちゃいますよ!」

「やっぱ勉強する気ないだろ!」

 

「よかったね」

「……うん」

 

 

 

生徒会室──

 

「お断りよ、お・こ・と・わ・り!」

「確かに私たちにはあなたのアドレスを訊くメリットがありません」

 

《想定してた通りの反応……》

 

「白銀、何とか言ってくれないか?」

「…え?俺?」

「こいつらと連絡先を交換しなきゃ、これからの家庭教師に支障が出る可能性があるんだが…」

「ですから、私たちは私たちで勉強を進めるのでご安心を!」

「お前一人だと頼りないから言ってるんだ!」

「そんな事ありません!現に今もこうして勉強してるではないですか!」

「だからだ!そこの問3の問題!間違えてるぞ!」

「え!?」

「あとそことそこと…ほとんど間違えてるじゃねぇか!」

「……五月、生徒会としても勉強が出来なきゃ示しがつかん。今度の期末試験、お前達にはしっかりやってもらわなきゃ困る。念の為、連絡先だけでも良いんじゃないのか?」

「……ですが…!」

「これならどうだ!今なら俺のアドレスに加えてらいはの連絡先もセットでお値段据え置きお買い得だ!」

「……背に腹は変えられません…!」

「身内を売るなんて卑怯よ!」

 

《最初からこうしてれば良かったぜ…》

 

(その手があったか!)

 

「二乃さん、貴方は教えないんですか?」

二乃に言い寄るかぐや

その笑みには含みがあった

 

「当たり前よ!」

「そうですか…仕方ないですね……では上杉さんはきっと貴方抜きで話をするでしょうね…上杉さんとほかの4人で内緒の話を……」

「……う、上杉……か、書くものを寄越しなさい…」

「……流石だな、四宮」

「いいえ、私も彼女達には頑張って貰わないと困りますから…」

「これで全員分揃いましたね!」

「……あと一人いるだろ」

「え?一花、三玖、五月、二乃……」

「……」

「あー!!四葉!私です!」

 

《やっぱこいつただのアホだ》

 

「こちらが私のアドレスです!」プルルル

「……電話来てるぞ」

「……あぁ…私もうひとつ頼まれ事があったんでした…失礼しますね!」

「は?」

 

《なんだあいつ……》

 

「……ッ!」

 

《まさか…!》

 

「あ、ちょっと……メアド、書いたんだけど…」

 


 

五つ子豆知識!

 

四葉は五人の中で最も成績が悪く、上杉には一目置かれているぞ!

 


 

「中野四葉は断りたい」

 

(四宮の連絡先をゲットし、石上会計もだんだんこの環境に慣れてきたみたいだな…)

 

「……」カタカタカタカタ

 

(……あとは…)

 

「……ハァ…」

「……四葉、元気がないみたいだが、どうした?」

「…え!?べ、別になんでもないですよぉー…!」

「……」

 

(嘘つくの下手だな……四宮とは大違いだ)

 

「…生徒会長として、生徒の悩みを聴くのも1つの役目、なんでも話せ」

「……じ、実は…」

 

「……ほぉ…バスケ部に…」

「はい……以前から声を掛けてもらってて…でも私、勉強もあるし…」

「なら勉強の方を優先すれば良いだろう」

「…そうですけど…今のバスケ部は人員不足で、以前は助っ人として参加したんです。でも、その後に才能を見込まれて…」

「……つまり、バスケ部の連中を手助けしたいが、上杉の足手まといにもなりたくないと…」

「……はい…」

「……ふむ…」

 

(どうしたものか…俺は部活なんてやってないから勝手がわからんな……ん)

 

「…石上会計、君なら何かいいアドバイスが出来るんじゃ無いのか?」

「…え?僕、ですか…?」

「あぁ、以前は君も運動部だっただろう」

「……まぁ、運動部にはいましたけど…」

「そうだろそうだろ!なら四葉に助言を…!」

「でも部活ってチョーくだらないですよね」

「…っ」

 

部活動!!

この秀知院学園には2つのピラミッドが存在する。ひとつは家柄によるピラミッド

そしてもうひとつは『部活動カースト』!!

 

もはや説明不要と言える

体育会系を頂点としたヒエラルキー

それは当然秀知院にも存在する!

 

体育会系の部活に所属しているというだけで部内の実力実績問わず若干モテる!

この不条理に対し、帰宅部及び文化系の部員たちは言葉に出来ない負の感情を体育会系の部活に抱いている

 

「本気でやってる分にはいいんですよ。ただ大半は俺たちマジだぜって顔で仲良しごっこしてるだけじゃないですか。そういうの薄ら寒いっていうか……何楽しんでんだよっていうか……」

「……」

「あーほんと……全員死なねーかなー……」

 

(しまった…石上会計の青春ヘイトが始まってしまった)

 

「う、運動部って…そんな風に思われてたんですか!?」

 

(見ろ!純粋な四葉が反応しちまったじゃねぇか!)

 

「…ゴホン…四葉、君は何に迷っているんだ?」

「……何に…ですか…」

「……」

「……私、五人の中で1番勉強出来なくて……足でまといで…正直居場所ないと思ってるんです……でも、バスケ部の人達や、色んな人達が私を頼ってくれて…私の才能を認めてくれて……」

「……五人の中に居場所がない?それは嘘だな」

「…へ?」

「……上杉が、一度でもお前を見捨てたか?」

「…ッ!」

「……君は確かに勉強は出来ないかもしれない…しかし、上杉はそんな君を絶対に見捨てたりはしない。あいつは家庭教師である以前に、君たちの事を一番そばで見ている人物だ」

「……上杉さん…」

「…四葉、君は上杉に何をしてもらった?上杉に何を教わった?」

「……」

「…今こそ、その恩を返す時じゃ無いのか?」

「……私…上杉さんに教わりたい事、沢山あります!」

「……あぁ」

「…今からバスケ部のところに行きます!白銀さん、ありがとうございました!!」

 

(……さて、あとは…)プルルル

 

「……あぁ、もしもし…俺だ……上杉、バスケ部の部室の前に来てくれ」ピッ

 

 

 

「才能がない私を、応援してくれる人がいるんです」

「……」

 

「……ふぅ……ぬわっ!?」

「……」

「う、上杉さん!?なぜここに…?」

「あぁ、生徒会室に行くところだ」

「生徒会室は部室棟の真逆にある筈なんですが…お、おかしいなー…」

「お前の用事は終わったか?今日もしごいてやるから覚悟しろよ」

「……はいっ!覚悟しました!!」

「……」

「…あ、上杉さん!」

「…なんだ」

「アドレス!交換しましょ!」

 

本日の勝敗結果

四葉の勝利

(五人の連絡先を交換させる事に成功したため)

 

 

 

〔あいつ…結局取りに来なかったじゃない…〕

 

そしていよいよ……

 

「フータローから着信…!」

「私も!」

「一斉送信でしょうか…?」

「……あ」 これ全部宿題な!

「うわぁ〜…この量はキツイな〜…」

 

五つ子にとって最初の秀知院の試験が……

 

「…やっぱり…断った方が良かったね…」

 

始まる……!!




次回

第9話「上杉風太郎は逃れたい」
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