氷のレイコム   作:虚無野郎

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初投稿になります。趣味程度ですが続けていこうと思っています。
何卒よろしくお願いいたします!


1話:氷の少年

鎧を纏った人型の魔物は少年にこう言い放った。

 

「ここまで育ててやったのだ。恩の一つくらい返してもらわんとな?」

 

「はい」

 

「お前には期待などしておらぬ。我が息子のために魔物を減らしておけ。間違っても逆らおうなどと考えるな。」

 

「…はい」

 

去っていく魔物。

一人になった少年は俯きながら、

 

「強くなろう。道具だって使いようだ。」

 

自分を励まし、準備へと戻った。

 

温かみなど感じられないやりとりの後、少年は魔界から姿を消した。王を決める戦いに参加するために。

 

 

 

 

 

 

 

 

[日本]

 

太陽が照りつけて肌が痛いくらいの中、少年は行動にでることにした。

 

「まずはパートナー探しだな…」

 

青い本を持って人々に声を掛けるがパートナーは中々見つからない。何日も過ぎ、空腹を満たすため食料がありそうな場所を探す。

 

たまたま入ったスーパーで、冷凍食品を見つけたがお金を持っていない。いっそ盗んでしまおうかと考えるが、すぐ捕まってしまうだろうと考え直し、店を出た。

 

夏に飲まず食わずで行動していたため、意識が朦朧としてきてふらついてしまう。

 

「結局役立たずの道具のままだな…」

 

自嘲気味に呟きながら歩いていると、人にぶつかった。

本来ならば謝るところであるが、フラフラな状態であるため、倒れてしまう。

 

「どこ見て歩いてんだこのガキっ!!クソっ!どいつもこいつも俺の邪魔しやがって!」

 

くたびれた中年の男性に蹴飛ばされ、持っていた本を落としてしまう。

落とした本の先には20歳くらいの男性がおり、本を拾って汚れをはらう。

 

「弱っている子供を蹴るなんて何考えてるんだ。八つ当たりもそこまでにしろよ」

 

「あぁっ!?誰だお前!?お前も俺の邪魔すんのかよ!!汚ぇガキ蹴って何が悪ぃんだよ!こいつからぶつかってきたんだろ!?」

 

逆上して掴みかかろうとする中年の男性。

 

「イラついて前を見てなかったあんたにも責任はあるだろう」

 

「うるせぇ!!」

 

怒りのあまり殴りかかろうとしていたその時。

 

「試しにギコルって言ってみてくれ」

 

少年は起き上がって本を持つ若者に喋りかける。

一瞬迷ったようなそぶりを見せたがとりあえず言うことにした。

 

「ギコル、これでいいのか?」

 

すると、目の前には2m程の氷がいくつも現れ、中年男性の前に突き刺さる。

 

「ひぃぃぃっ!?何だこれ!?化け物じゃねぇかっ!!」

 

パニックになり叫びながら逃げていく。

 

「やっと見つかった。お前が俺のパートナーだ。俺はレイコム。魔物だ」

 

若者は驚きながらも、

 

「急展開すぎるだろう。理解が追い付かない」

 

冷静にツッコミを入れた。

 




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