赤い魔本の持ち主の情報を集めるため街を歩き回るレイコム。
「涼介と探す予定だったのに運悪くバイトが入ってるなんてな」
強盗にあった銀行に行ってみると、封鎖されていたが外から中の様子が見えた。
「床がちょっと焦げてるように見える。術を使ったんだろうな」
銀行を離れ中学校に向かう。しかしレイコムは生徒でもなければ年齢も8歳と小学生と同じなため入ることは出来なかった。
「うーん、どうしたもんかなぁ…」
するとそこに、荒れている中学生がやってきた。
レイコムはチャンスだと思い、話しかける。
「おい」
「あぁ!?なんだクソガキッ!」
「高嶺清麿って知ってるか?」
「またあいつの話かよ…。中にいるぜ!とっとと失せろ!」
「おう、ありがとう」
「どいつもこいつも…爆弾作るやつがヒーローなわけねぇだろうが…」
ブツブツ呟きながら去っていく中学生。
「爆弾か…。俺だけじゃどうにもならねぇ。涼介に相談するか」
「レイコム、ここにいたのか」
「涼介!」
「アルバイトが早く終わったから俺も調査しようとここに来たんだ」
「ちょうどよかったぜ。高嶺ってやつはここにいるらしいぜ」
「そうか、もうすぐ下校時間だろう。部活をしていないならすぐ出てくるはずだ。少し待ってみるか」
「そうだな。少し離れた場所に行くぞ」
「あぁ」
涼介とレイコムは情報共有を終え、校門から少し離れたところで下校時間を待った。
下校のチャイムが鳴り、生徒がぞろぞろと下校していく。
その中で金色の髪の少年とテレビに出ていた中学生、その友達であろう女子生徒が出てきた。
「あの中学生だな。レイコム、後を追うぞ」
「あ、あぁ分かった…」
レイコムは金色の少年に見覚えがあった。
河川敷のそばを歩くガッシュと清麿
「ガッシュ…あ…あ…ありが」
「なんなのだ?」
「…この借りはいずれ返す。ありがとな」
「ウヌ!」
「そこの君、ちょっといいか?」
「はい?別に良いですけど何か用ですか?」
「この本に見覚えはないか?」
涼介は青い魔本を取り出す。
「その本…。ガッシュの持っていた本と…」
(つまりこいつも電撃を!?)
「ガッシュ!逃げるぞ!」
涼介たちから距離をとる清麿。
しかし、ガッシュは離れるどころかレイコムに話しかける。
「お主は公園でアイスをくれた者ではないか!約束どおり一緒に遊ぼうぞ!」
「おう、いいぜ。お前記憶喪失なんだろ?ついでにお前のことについて教えてやるよ」
「私について知っておるのか?」
「記憶を失う前のお前にあったことはないけどな。だがお前の出身については知っているぞ」
「…本についても教えてくれないか?」
「わかった。場所を変えよう」
「レイコム。戦うのはやめるんだな?」
「約束は約束だ。それにこいつと遊びたいんだ。遊んだことなんて数えるくらいしかないからな」
「お前の意見を尊重しよう。だが敵意がある場合は迷わずに唱える」
「おう。わがままいってすまないな」
「とりあえず、俺の家までついてきてくれ。ガッシュ!行くぞ!」
「うむ!お主はレイコムと言うのだな!私はガッシュ·ベル!清麿の部屋で話そうなのだ!」
「あぁ、よろしくなガッシュ!」
二組のペアは清麿の家へ向かった。
レイコムは魔界の王を決める戦いについて話す。
清麿は半信半疑で聞いていたが庭で弱めのギコルを唱えたことにより、真剣に話を聞いていた。
ガッシュは自分が人間と違うことに少なからずショックを受けていた。
「つまり私は人と違う魔物なのだな…」
「そうなる。人間からすれば化け物みたいな存在になるな」
「化け物…」
「ガッシュ…」
部屋が静まりかえる。
レイコムは空気に耐えられず、ガッシュに話しかける。
「ガッシュ!公園に遊びに行くぞ!約束は守るぜ!」
「そ、そうなのだ!清麿!遊びに行ってくるのだ!」
「夕飯までには帰ってこいよ」
「ウヌ!」
部屋から出ていくレイコムとガッシュ。
涼介は清麿に話しかける。
「あいつは自分たちのことを化け物だと言ったが、俺はレイコムを弟のように思っている。どんなことがあってもあいつを王にする。そう誓ったんだ」
「俺もあいつに助けられた。殻に閉じこもっていた俺を引っ張りだしてくれたんだ。だがあの力を人に向けて撃ったとき、血の気が引いた…」
「まぁ、すぐに答えが出る問題でもないだろう。また明日も来る。レイコムが嬉しそうにしていたんだ。しばらくは戦わなくていいだろう」
「そうしてくれると有難い。俺もガッシュも心の整理がついてないんでな」
「名前を言っていなかったな。俺は氷川 涼介。アルバイトをしながら小説を書いている」
「知ってると思うが、高嶺 清麿だ。あっ年上だから敬語使わないとダメだな」
「いや、下手に敬語を使われるとこっちまで緊張してしまいそうだ。そのままで良い」
「分かった。これは俺の家の電話番号だ。何かあったら連絡してくれ。これでも頭は良い方なんだ」
「あぁ、俺の電話番号も渡しておこう。魔物以外のことでも相談に乗る。バイトしている時はあまり出られないがな」
「助かるよ」
「俺はこれで帰る。公園にいるガッシュにそろそろ帰るように言っておこう」
「あぁ、明日もこの時間帯には家にいるから来てくれ」
こうして涼介は高嶺家を後にした。
公園で遊んでいたガッシュとレイコムはまだ遊びたそうにしていたが、明日も来ることを伝えて別れた。
レイコムは帰り道、涼介に自分のことのついて話し始めた。
「俺さ、魔界にいたころ両親がいなくてある魔物に拾われたんだ。拾ってくれたのはいいものの、扱いがひどいしそいつの息子にもいじめられてたんだ。召し使いみたいな仕事させられてたから外に出ることも出来なかった。友達なんて出来るわけなかったんだ。誰からも優しくされず期待もされてなかった。気力が湧くこともなく死んでいくと思ってた」
「あぁ」
「でも王を決める戦いに選ばれて人間界に来てからは生きてて良かったと思えるんだ。涼介に助けられて一緒に生活して、ガッシュという友達も出来た。今すごい幸せなんだぜ」
「そうか…」
「だから、この幸せを奪われないようにもっと頑張らないとな」
「俺も喜んで力を貸そう」
「へへっ、ありがとな」
文章書くの難しいですね…
今作のレイコムがグラセルクを覚えたように、スキルツリーが原作と異なってくる魔物がいます。