ちなみに作者はルパン三世カリオストロの城を、子供の時に死ぬほど見ました。
≪街≫
ある日の休日、褪せ人はそこにいた。特に目的もなく、こうした日にはぶらつくのが彼の日課だ。
ふとデパートに目が付くと、彼はフラッと立ち寄った。
中はやはり人が多くいる。狭間の地にいた時はまず、こんなにも平然としている人はほとんどいなかった。良い時代になったものだなと、なんとなく思った。
しばらく中を歩いていると、レンタルビデオショップの窓越しに知っている人物らを見つけた。
彼女らに会いに入り口をくぐる。
「あっトレーナーさん!」
「おー褪せ人じゃねーかー!奇遇だなー!」
アグネスデジタルとゴールドシップだ。2人は何をしているのだろうか。
「実は今日の夜に映画鑑賞会を寮で開こうと思いまして、だからここにいたんです」
「くじで私が決めることになったから、せっかく面白そうなのを選ぼうと思ったのに、周りが誰かと一緒に決めろって言って、そしたらデジタルが自分が!って言うことで来たんだよ。
そんなに私が信頼できないかよー!」
まぁこれはゴールドシップが普段から奇想天外な行動を起こすからだろう。
「あぁそれとトレントちゃんも来ていますよ。実は映画を観たことがないから興味があるって言ってました。
なので今は選んでもらっているため、ちょっと別行動してます」
そうなのかと、褪せ人はうなずく。そのあと2人はどういうのを見たいのかを確認した。
「おお!それならもう私は決めたぜ!こいつだ!
≪
アメリカ初のウマ娘大統領が突如ホワイトハウスに侵略してきたテロリストに、巨大ロボに乗ってひたすら敵をブッ飛ばす何でもありの爽快ハイテンションバトル映画だ!!」
カッコいい大きなロボが載っているパッケージを見せるゴールドシップ。こう言うのは男子が好きそうな気がする。
「わかってねぇなぁ!!こう言うのはなんも考えず質量と火力を組み合わせたロマンだけを感じるモンなんだよ!
この私がかつて海で出会った巨大タコと戦うときのように!!」
そんな彼女の過去は知らないし、本当のことだったとしても見たことないため何とも言えなかった。(ちなみに褪せ人は陸路で経験済み)
デジタルの方はどうだろうか。
「私が選んだ映画はこちら!
≪ぱかぱかタヌキュー村 ウマ娘スレイヤーとの友情≫!!
この映画はあるゲームのスピンオフ映画なんですが、私ちょっと昔に見て、この映画に登場する主人公の1人であるウマ娘ちゃんが純情でとってもかわいいんですよ!!
もうピュアの化身と言われるくらいですし、このタヌキューもなんだかシンボリルドルフ会長のような見た目で、出てくるキャラが全員尊いんです!!
この笑って泣けるこの映画がおすすめですよ!ゴールドシップさん!」
「えー、私そんな子供っぽいヤツよりこっちがいいだろー」
満足げなデジタルに対して不満がるゴールドシップ。すると後ろから聞き慣れた声がしてきた。
「おや、我が主、どうしてここに?」
ちょうどトレントが現れた。彼女の方を向くと2枚のビデオパッケージを持ってこちらに来ている。
「あぁ、トレーナーさんとは先ほど偶然会いました。トレントちゃんはもう決まりましたか?」
「はい。気になったのを持ってきました」
「おー、どういうのなんだ?見せてくれ!」
「ではまずこちらを」
トレントが右手に持っていたものを渡してくる。その映画の名前は・・・
≪
時は戦国時代、主を奪われた隻腕のウマ娘忍者は取り戻すため、刀と忍者義手を用いて戦う、アクションアドベンチャー映画。
「お、おぉ・・・意外だな、お前がそう言うのを選ぶなんて・・・」
想定外のものを見せられ、少々驚くゴールドシップ。デジタルも意外そうな顔つきで見ていたが、あることに気づく。
「あっ・・・けどこれ・・・
≪R-15指定≫って書いてありますよこれ・・・」
パッケージの左下をよく見ると、確かにそう書かれてある。その横には≪暴力的な表現≫≪流血表現≫とも書かれてあった。
「・・・トレント、悪いがこれはダメだ」
当然と言えば当然である。寮の映画鑑賞会とは高等部に限らず年齢か足りない中等部も見るのだ。と言うか、まずこう言うのに耐性のないウマ娘が多いと思う。
「そうですか・・・ではこちらはいかがでしょうか」
もう1つのパッケージを見せてきた。その映画は・・・
≪
近代ヨーロッパ風な石組の街、ウマーナムを舞台にからくり武器と鉄砲を使って
「「」」
からくり武器らしいものと銃を持った狩人らしき人物が背を向けて写っているパッケージを見て、またもや2人は呆然とした。
ついでに言うと、対象年齢は≪R-18指定≫。隻馬より過激な表現をする映画でもあった。
「いかがでしょうか」
「いやシンプルにダメだろ!!こんなん見たら、ちびっこ泣くわ!!」
「そうでしたか・・・」
「なんでそんな落ち込んでんだよ・・・お前にそんな趣味がある方に落ち込むわ・・・」
まぁこう言うことで困ったことになった。
片や男子向けのロボ映画、片や対象年齢としてすこし低いような子供向け映画。(ついでに除外済みのグロ映画)
果たしてどちらが選ばれるのだろうか・・・
「て言うか褪せ人、お前も選べよ」
何故?
「だってお前がビデオ借りてくれるんだろ?」
いや自分で借りろし。
まぁ初めて映画を見るトレントのためにと、仕方ないので彼も選ぶことにした。
といっても、彼自身映画は全然見ない方であるため、オススメがわからなかった。
なので片っ端から見てみることに・・・
・・・
・・・あるパッケージのタイトルを見て褪せ人は、なんだか子供の頃にテレビで見たことがあるようなビデオを見つけた。
それでみんなの相談のもと、そのビデオを借りることになった。(おまけに先ほどの4枚のビデオも)
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さて、そんな1枚のビデオについてだが、タイトルの名は≪
人里離れた古い寄宿学校を舞台に6人の子供たちと年老いた校長先生、止まった時間を動くことが出来る妖精の物語が
とても暖かく、そしてとても切ない不思議な物語。
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そして後日、トレントたちのトレーナー室。
「いやもう皆さん泣いてました・・・もう思い出すだけで胸が締め付けられるようで・・・でもああで良かったんだなって、とも思って・・・
あれ、おかしいな・・・最近尊い意味じゃなくて、それ以外の理由でしんどくなってることが多いような・・・」
デジタルは机に顔を伏せてすすり泣いていた。褪せ人は当日その場にいなかったが、どのような状況下なのかは想像は出来た。
「はい、まさかあのようになるとは思いませんでした・・・」
トレントも顔こそは無表情に見えるが、優しい声でそう語った。納得のいく結果を思い出すように・・・
≪Déraciné≫
子供たちと校長先生、妖精との物語。この物語の本筋、そして結末はどうなっているのやら。
気になる方は是非、体験してほしい。
なんせ、この物語は本来【あなた】の物語なのだから・・・
御愛読ありがとうございました。
Déraciné、私たちが住む世界ではPS4 VR専用のゲームタイトル。
上記に書いてあるように、良かったらプレイしてみてください。
もしそんな余裕が無い方はYouTubeにて、とある上級騎士がこの物語を分かりやすく1から結末まで解説してくれます。
是非、この物語を体験してみましょう。
・・・じゃあね。
~おまけ~
ト「ところでですが我が主。よろしければ今夜、blood horseを一緒にご覧になりませんか?」
デ「ゑっ。あれ観るんですか」
ト「はい。デジタル様もご一緒にいかがですか?」
デ「丁重にお断りします」
~⏰~
≪褪せ人の家≫
ト(素晴らしいです。まさに死闘です)
↑さっきからR-18の光景を感心しながら、ご覧になってるトレント。
褪「・・・・・
・・・!」
↑ガンカウンターからの
その時、ふと閃いた!
この戦法は、自分の戦いに活かせるかもしれない!
アプリ版トレーナーでも思い付かないことを、平然と自分の物にする褪せ人であった。
今度こそじゃあね!!