そうしたら、世界が滅びかけているようです。
研究成果を纏めているとよくニュースで見ていた、世界一有名であろう魔法少女が私の元に現れた。
別に隠すことでもないし、私の目的について教えることにしました。
「私の目的は色々あるけど、やっぱり1番の、最大の目的は最強で最恐で最凶の魔法少女を作る事!ですかね。
だってさ、こんなにも私に無縁で、無関係で、いくら好き勝手しても誰にも怒られない世界に、クソッタレな神様は放り込んでくれたんですよ?
だから私はやりたいことをやろうと、そう思ったんです。
え?この世界ですか?
滅んでいくことに対して?
……いや別に、何も。考えたことがありませんでしたね。
別にあの子の手で滅ぼうとも、それは私の目的が達成されることによる副産物のようなものなんですから。
あのこの手で滅ぼうが私は何も思いません。
どうでもいいです。
むしろ滅んでほしいとさえ思います。
だって、私はこんなクソッタレな世界を一度だって好きだと思ったことはありませんから。
想像できますか?
急に日常から引き剥がされ、神様とやらの勝手な都合で独りぼっちにされ、そのまま何もかも分からない、知らない場所に放りこまれ、何もしてもらえない哀しみ、虚しさ、孤独さ。
貴女はいいですよね。
初めからずっと、ずーーっと仲間がいたんですから。独りぼっちじゃ、なかったんですから。
孤独で何年も十何年も過ごすなんて、そんな地獄味わうことなく、なんなら考えることすらなく今の今までやってこれたんですものね。
ああいえいえ、勘違いしないでくださいね。
別に憎んでなんていませんから。
そんな感情、とっくのとうに捨てましたからね。
そりゃこっちに送り込まれた時はこの世界の全てを憎みはしましたけど、次第にそんな感情すら抱かなくなりました。
心が麻痺してる?
そうかも知れませんね。
憎いとか考えてたら身が持ちませんでしたから、自然と考えることはやめました。
まあそうですね。憎いか憎くないか、で言われたら憎いですが、それは貴女が憎いわけじゃないです。
憎いとしたらこの世界の全て、ですから。
でもだからと言って世界を滅ぼそうなんて、そんなめんどくさいこと考えてませんよ。
え?ならなんでこんな事を、ですか?
いやいや言ったじゃないですか。
私は最凶の存在であるあの子を作ることが目的なだけであって、あの子の手で世界が滅ぶっていうのは単なる副産物の事象です。
なんで強い魔法少女を作りたがってるかって、そりゃあ面白いからに決まってるじゃないですか!
面白いだけでこんな事を、って。話通じませんね貴女。
世界が滅びようがどうなろうが私にとってはどうでも良い事です。
世界が滅んだのなら私の目的は達成したのでもう何もする気はありませんし、あの子が止められたのなら目標未達成って事で新しく造る。
それだけです。
これでも転生前はよくラノベは読んでましてね。
最強の敵キャラ、って存在は憧れてたものなんです。
で、この世界で誰の迷惑も考えずに好き勝手できる、となればやらないわけにはいかないでしょう?
……私を止める、ですか?
いや構いませんけど、仮に私を殺したとしてもあの子は止まりませんよ?あの子は目につく生命体全てを虐殺しにいくだけですから。
どんな怪我でも治る魔法、どんな魔法もコピーできる、そんな存在を放置しておいて私を止めると言うなら、まあお好きにどうぞ。
私を殺したとて、あの子の破壊衝動は消えません。
できるかは置いておきまして、現状を変えたいなら私ではなくあの子を殺して止めなければ変わりませんよ?私に時間を使えば使うだけ、現状は酷くなります。
それでも私に向かってくると?
……ああなるほど。試験管にいるモルモットの魔法少女達を助けたいと、そう思ってるんですね。
ご心配なく。あの子ができた時点で試験管ごと廃棄する予定でしたから。
ああちゃんと安楽死はさせますよ。そこまでど畜生じゃありませんから。
もうこれ以上、今はモルモットを採集して来ませんし、犠牲になる子もいません。
念のため言っておきますが、安楽死がこの子たちにとって最良の選択です。嘘じゃないですよ?
それでもどうぞ。
……それ以外の方法?まあ、お好きにどうぞ。
試験官からこの子たちを出すことは、恐らくですが貴女にとってもこの子達にとっても酷く辛く、トラウマになるかも知れないですが、まあそうしたいというなら
精々、壊れないよう、気をつけてくださいね?