「アレイシア様…アレイシア様」
「……は。何かしらリタ?」
少しやりすぎてしまい、フリーズしてしまったアレイシア。
だが、リタが声をかけたことにより、すぐに意識が覚醒した。
これ以上余計なことをするとフリーズしてしまいそう。
「アレイシア、そろそろ行こうか」
「わかりました」
だから、リードはリタにしてもらい、僕ゆっくりとアレイシアのペースに合わせた歩き始め、馬車に向かう。
「あの……馬車が一つしかありませんが?」
「そりゃ一緒の馬車で向かうからだけど……何か問題がある?」
「別々で行きましょう。未婚の男女が一緒の馬車で行くのはどうかと」
えぇと。僕たち婚約しているはずなんだけどなぁ。
「いや、でも婚約しているわけだし大丈夫だと思う……」
『ドク…ドク…ドク』
どうするべきか。
普段なら馬車一緒に乗るくらい平気なんだけどなぁ。
……でも、今さっきの件もあるし。……しょうがない。
リタに視線を送るも……あ、もう用意が済んでいるのね。
ならいいか。
「学院でどう思われるかわからないし、今日は別で行こうか」
「そ……そうですわね」
僕はアレイシアの気持ちを常に優先している。だから、とりあえず今日は自分の家の馬車で学院に向かった。
本当に僕はどうすればいいのだろう。
僕はアレイシアが好きだ。
『アレイシア様、今のはいけないと思いますよ。流石のアレン様が可哀想です』
『で、でも。ふ……二人きりになるのが今日は恥ずかしくなってしまって。だってあんな……両手で握られて……褒めてくださって』
『はぁ』
『何故ため息をしますの?私は真剣に』
『なら、尚更そろそろ素直になるべきでは?』
『で…でも』
僕は耳がいい。
だから、離れていても会話が聞こえてしまう。
アレイシアの本心はわかっている。いや、知ってしまっている。
だから、僕の方から近づけば解決かもしれないが、可能なら彼女から寄り添ってきて欲しい。
根本的なことを解決しないといけない。彼女ば僕に対していまだに緊張してしまっているという点だ。
僕から寄り添ったところで彼女は素で接してくれない。
何故付き合いが5年になるのに彼女は緊張してしまうのか。
「原因がわかればいいんだけど。それか何かアクシデントがあれば変わるのかなあ?」
前世で「雨降って地固まる」という言技もある。
何か僕とアレイシアの関係が進む物事があればいいんだけど。
まぁ、そんな都合の良いことなんてそうそう起きないか。
どうにかこの学院生活でどうにかしなきゃな。
「うふふ。ついにこの時が来たわね。みんな私が攻略してあげるわ」
アレンの考えとは裏腹に学院生活は想定外の方向に進んでしまうとはこの時のアレンはまだ知らない。
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以前投稿していた短編に加筆して再投稿しました。
4000文字増えてます。
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「只今、悪役令嬢攻略中です。なお、最近ではツッコミ役にシフトチェンジの兆しあり。……たまに見せるデレが最高です。」
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