落ち着け! 話を聞け! いいか、私は女だ!!   作:あんどぅーサンシャイン

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YANDERE VS SISUKON 中編

  

 突然だが私―――倉田ましろには憧れの人がいる。 

 

 その人の名前は……柊結愛さん。 

 私の二つ年上で、花咲川女子学園という学校に通っている高校三年生の先輩だ。

 容姿端麗で抜群のプロポーション、温厚で柔和な性格、アルビノという常人とは大きく異なる運命を背負って生まれながらも、それを受け入れ、忌むことのない精神力の強さ。そして出会う人全てを優しく受け入れてくれるお母さんのような包容力。正に『非の打ち所がない』という言葉を完璧に体現した完全無欠の存在……それが彼女だ。

 その為彼女の周りには常に沢山の人が集まり、また彼女に心底惚れ込み、陶酔する。私もそんな結愛さんラブ勢の一人だ。結愛さんの事を想うと胸が熱くドキドキするし、ありがたいことに友好関係を築かせてもらった今でも、緊張と興奮でアガッてしまい、彼女の目を見て喋ることが出来ない。でも彼女はそんな私にいつも、

 

 

『ふふっ、照れるまっしーはやっぱり可愛いなぁ♪ よしよし♪』

 

 

 そう満面の笑みで言ってくれて、頭を撫でてくれる。他の誰にもない、私だけの特権。

 女の子が女の子を好きになるなんて普通の人から見たらおかしいんだろう。でも彼女にはそんな恋愛における世間一般の価値観なんて容易く取っ払ってしまう程の魅力に満ち溢れている。

 

 ―――だからこそ、それだけ私の中で特別な人としてこの胸の中に大きく在るからこそ……、

 

 

「このボケナスがぁ!! よくもあんな危険な真似をしやがったなぁ!? もう我慢ならない! 大人しく歯ぁ食い縛りゃぇええ!!!」

 

「やめてください柊先輩!! そんなもので殴ったら千聖さんが死んじゃいますよ!!」

 

「そうです! だから落ち着いてください結愛センパイ!」

 

「離せぇ!!! 私にはこの馬鹿のイカれた脳ミソを頭蓋骨ごとこのトンカチでカチ割って脊髄もろとも引きずり出すというお仕置きをしてやらなきゃいけないんだ!! だから止めるなぁ!!」

 

「駄目です! それはもうお仕置きじゃなくて処刑ですよ!!」

 

「ちょ! ななみんとるいも見てないで止めるの手伝って!!」

 

「人間の臓器を生で見るのは初めてね」

 

「私も~、脳みそってどんな色してるのかな?」

 

「「そんなグロテスクな所に興味を持つなぁ!!」」

 

 

「うがぁぁぁあああああああああああああ!!!!!」

 

 

 ―――鬼の形相で凶器を振り回す姿は見たくなかったと思いました、まる。

 

 

 

 

 

 

 

 ―――side 結愛

 

「落ち着きました? 結愛さん……?」

 

「んぐっ……んぐ……ふぅ。ありがとう、まっしー」

 

 飲み物を貰い、なんとか頭が冷えた。

 

「……えっと、ひとまず話を纏めると、柊先輩達はそのお姉さんから逃げてここに来たわけなんですね? それでそのお姉さんはもう手がつけられないくらい暴走してしまっていると」

 

「そうなのよね」

 

 落ち着きを取り戻し、私は事の顛末をモルフォニカの5人に説明した。

 千聖は罰として校庭の土の中に埋めておいた。

 

「……えっと、なんていうかその……混沌としてますね。柊先輩の学校って」

 

「混沌っていうか、どちらかというと殺伐って感じじゃない……?」

 

「無秩序、という表現が最適じゃないかしら」

 

 全部だね、うん。

 

「もう毎日のようにトラブルが起きるんだよ……それも発端がしょうもない事で」

 

「御愁傷様です」

 

「ちなみに一番大きいのではどんなトラブルが?」

 

「私を取り合って全宇宙の半分の命が消滅」

 

「「「「えぇ……(困惑)」」」」

 

 うん、そういう反応されると思ってた。

 まさか宇宙規模の災害の元凶が顔見知りだとは思ってもみなかっただろう。

 

「あのとんでもない出来事は千聖先輩達が原因だったんですね」

 

「うーん。そうなっちゃうかも……ね」

 

 半分くらいは友希那……もといユキナルクが暴れたせいなんだけどね。ちなみにあの時使ったインフ○ニティ・ストーンはキチンと持ち主に返しました。借りパクダメ、ゼッタイ。

 

「でもそのあと気づいたら元に戻ってたんだよね。なんでだろ?」

 

「この世界がギャグの世界線だからでしょう」

 

「瑠唯さん、メタい発言やめよう?」

 

「メタいってどゆこと?」 

 

「昔からギャグの世界では、例え人や物が死んだり壊れたりしても次の回までには元通りになってるのよ。何故か不思議な力が働いて―――」

 

「不思議な力?」

 

 

 (((!!!)))

 

 

「俺は悲しみの王子! ロボライダー!(バシッ!)」

 

「俺は怒りの王子! バイオライダー!(バシッ!)」

 

「「そして!」」

 

 

 バッ! 

 

 

「俺は太陽の子! 仮面ライダーBLACK! RX!」

 

  

 チュド~~~ン!!

 

 

 (((決まった……!)))

 

「「「……………???」」」

 

 思わず変身ポーズを取る私、ましろ、七深ちゃん。

 

「な、なんですか急に?」

 

「いや、不思議な力って聞いたらつい勝手に……」

 

「シロとななみんまでなにしてンのさ……」

 

「えっと、その……ご、ごめん……」

 

「カッコいいでしょ。このポーズ自信あるんだ~」

 

「とりあえず三人共、ライダー好きなんだね」

 

 確か七深ちゃんとましろに関しては中の人も好きだったんじゃないかな。

 それにしてもカッコいいよねRX。私はバイオライダーが一番好き。あとアマプ○限定の仮面ライダーBLACKSUN早く観たい。

 

「まぁ、私達三人は特女同盟だからね」

 

「特女同盟?」

 

「私、しろちゃん、そして結愛先輩の特撮ヒーロー好きな三人で構成された非公式ユニットだよ。活動も結構頻繁にしてるんだ、ね? しろちゃん」

 

「そうだね。前も三人でアベン○ャーズ展に行ったばかりだもんね」

 

「あれは楽しかったねー」

 

「えっ!? プライベートで出掛けたの!? 柊先輩と!?」

 

「はぁ!? ちょ、なにそれズルッ! シロもななみんもアタシ達に内緒で結愛センパイとそんな親密な関係持ってたの!? そんなの抜け駆けじゃん! セコすぎるし!!」

 

「ふふん、悔しかったらとーこちゃんも特撮を一から勉強してくるといいよ~」

 

「おー言ったな! ぜってー全部の特撮マスターして、結愛センパイの一番のお気に入りになってやる!」

 

「結愛先輩の右腕の座はそう簡単には渡さないよ~」

 

「「「むむむ……!!」」」

 

「あはは……(右腕とかそういうポジションみたいなのあったかな?)」

 

 バチバチと謎の火花を散らす透子と七深。それを見て苦笑するましろ。

 喧嘩の光景が普段と違って和やかでいいなぁ。私月ノ森に転校しようかな。

 

 

「駄目です」←by作者

 

 えー。

 

「あ、あの柊先輩! もしよかったら私とも連絡先を交換してもらえませんか!?」

 

「え? あ、うんいいよー」

 

「あ、アタシもアタシも!! LINEとツイッターとインスタとそれからそれから!」

 

「……………むぅ」

 

「それと写真! 二人の自撮りツーショット撮りましょう! アタシと先輩が初めて出会ったこの日を記念として形に残したいんで! てことでコッチに来てくださいっ!」

 

「わ、わかったから急かさないで」

 

「あ、あのそれが終わったら私も! ほら、瑠唯さんも一緒に!」

 

「いや、私は別に……………いえ、折角だからお願いするわ」

 

「人気者だね~さすが結愛先輩」

 

「……………透子ちゃんもつくしちゃんも、ちょっと結愛さんに馴れ馴れし過ぎじゃないかな(ムスッ)」

 

「ん? どうしたのしろちゃん? 何か言った?」

 

「えっ? あ、ううん、なんでもないよ」

 

「?」

 

 ~~~~

 

「それで、これからどうするんですか?」

 

「とりあえずほとぼりが冷めるまではここにいる。というかいさせて」

 

 ここは花咲川、そして私のマンションからも結構距離がある。

 あの怪物じみた身体能力を有するお姉ちゃんでも、ここに辿り着くまでには多少の時間を有するはずだ……多分。

 

「そんなに凄い人なんですか? 柊先輩のお姉さんって」

 

「凄い……というか、とんでもなく人間的にメチャクチャな人だね」

 

「そんなにですか?」

 

「普段は物静かで温厚な人なのに、スイッチが入った途端性格が180度豹変するの。その傍若無人っぷりはもう言葉にするのも憚るくらい酷くて。例えば―――」

 

 

 

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!!!

 

 

 

「「「「「「!!?」」」」」」

 

 突然耳をつんざくような甲高い音が教室……いや、学院全体に鳴り響く。

 それに思わず私は耳をふさいだ。

 

「なになになにーーっ!!?」

 

「ああもううるさいなぁっ!! 頭にガンガン響くだろうがーっ!!」

 

「な、なにこの音!? まっしー!? つくしー!?」

 

「こ、これは確か非常時用の警報器のサイレンです! でもなんで今……!?」

 

 ……………まさか、

 

 

 

 

『き、緊急放送!! 緊急放送です!!』

 

『たった今この学院内に不特定多数の不審者が流れ込んで来ています!! 更に不審者達は全員が凶器を所持している模様!! 生徒及び先生方は一刻も早くこの建物内から避難してください!!! 急いで!! このままでは怪我どころか命の保障も出来ま―――え!? ちょ、嘘!? 待ちなさい! なんなの貴方達!? 一体何が目的なんでぎゃぁぁあああああああああ……!!!!』

 

『……………』

 

「「「「「「……………」」」」」」

 

『……………あー、あー、ただいまマイクのテスト中……よし』

 

 

『白鷺千聖ォ……この私から逃げ切れるなどと……そんな身の程知らずな考えは捨てろォ……!! “愛”と“憎しみ”という感情は不可能を可能にする、我が至高にして無欠なる存在を汚し、おとしめたその大罪は未来永劫消えないし、赦されない……だが安心するといい。その罪は間も無く清算される。何故なら私と、私の意思に賛同してくれた多くの同胞達がこの学校を包囲した……貴様を捜し、一欠片も残さずこの世から消してやる為だからだァァ!!!!! それまで精々逃げ回り、好きなだけ抵抗を試みるといい!!! まぁ、何をしようが無駄だろうがなぁ……我々は目的を果たす為なら手段は選ばんぞ……フハハハ、フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!』

 

 

 ブチッ……

 

 

 

 スピーカーから聞こえたのは、見知った女性……………いや、悪魔の声だった。

 

「……さ、さっきの何かな?」

 

「も、もしかして柊先輩。あれが……!?」

 

「うん。私の……お姉ちゃん」

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………」

 

 

 ガラッ

 

「皆……私の事、これからも忘れないでね」

 

「「ちょちょちょ!! 待って待って待って!!」」

 

 窓から身を投げようとする私を、つくしと透子が羽交い締めにして止める。

 

「柊先輩!! だから落ち着いてください! 身投げなんてやめてください!」

 

「そうですよ! まだ死を選ぶような状況じゃないっすから!!」

 

「離して! もう私は終わりなんだ! お姉ちゃんに居場所がバレた以上、残ってるのは破滅か絶望か処女喪失の道しかないんだよぉぉおおお!!!」

 

「そんな事ありません! 確かに頼みの綱の白鷺先輩はいないですけど、なんとか私達で先輩のことは守りますから!!」

 

「ふーすけの言う通り! 結愛先輩には指一本触れさせませんから!」

 

「無理無理無理そんなの絶対無理だよ!! 口ではなんとでも言えるかも知れないけど、二人ともお姉ちゃんや他のヤンデレ共の恐ろしさは」

 

「特にお姉ちゃんは本当に危険なの!! だってあの人は柊家の中でも歴代最高けっさ―――」

 

 

「ごめんなさい」

 

 シュッ!

 

 

「ごっ!?」

 

 首の後ろに感じる衝撃。

 瞬間、私の意識は闇に落ちた。

 

 

 

 ―――side ましろ

 

 瑠唯さんの放った手刀により、結愛さんは気を失ってその場に倒れた。

 

「ちょ、ちょっと瑠唯さん!? 何してるの!?」

 

「見ての通り気絶させたのよ。錯乱状態に陥った人を落ち着かせるにはこうするのが手っ取り早いでしょう?」

 

「だからって、これはちょっと乱暴じゃない……?」

 

「心配要らないわ。ちゃんと怪我を与えないよう加減はしたもの」

 

「ほ、本当に? ならいいけど……」

 

 つくしちゃんが納得したように答える。

 というか、本当に人間の首の後ろを叩くと気絶ってするんだ。

 

「それよりも、これからどうしよう……」

 

「どーするって……こうなった以上もう逃げるしかないっしょ」

 

「そ、そうだね。ここにいたら私達の身が危ないし、というかあんな危険極まりなさそうな人に柊先輩は渡せないよ!」

 

「それにあの感じだと話も通じなさそうね。人数も多勢に無勢、この状況に対応出来るであろう白鷺先輩は土に還ってしまった。逃走は懸命な判断だと思うわ」

 

「おお、つまりこれは文字通り、命懸けの逃亡劇ってことだね~」

 

「そんな呑気な事言ってる場合じゃないよ七深ちゃん……」

 

 七深ちゃんの余裕っぷりな発言に苦言を呈する。

 私はよく結愛さんからこの手の話を聞いているから、この場にいる誰よりも、事態の深刻さは理解しているつもりだ。

 

「よし、そうと決まればさっさと学院からトンズラするよ! モタモタしてたらすぐ見つかっちゃうだろうか―――」

 

 

 

「あははっ……見~ィ~つ~ケ~ちゃった☆」

 

 

 

「「「「「!!?」」」」」

 

「悪いけど、そうはいかないんだよね~。折角初めてのマトモな登場だから、いつもよりキラキラかつドキドキ! そしてカッコよく決めさせてもらうよ!!」

 

「あ、貴女達は……!?」

 

「ひょっとして……!?」

 

「あの伝説の……!?」

 

 

「ふふふ……突然のことに驚いてるみたいだね。そう! 私達は!!」

 

「バンドリの主人公グループにしてブ○モ、クラ○トエッグの稼ぎ頭(多分)!!」

 

「なのに今作じゃ全く出番が与えられず、辛酸を舐め続けた日々が長く続いた!」

 

「しかし! そんな苦労も今話でおさらば!!」

 

「今回で一気に手柄を挙げて、レギュラーへの昇格を狙うぞ!!」

 

「そう!! それが私達!!!」

 

 

 

 

 

「「「「「Poppin'Party!!! ここに参上!!!」」」」」

 

 




ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ水着ましろちゃんが出ねぇよぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!

どっかでクロスオーバーさせようと思います。どれがいいと思いますか?

  • バカとテストと召喚獣
  • のうりん
  • ぬきたし
  • 艦隊これくしょん ~艦これ~
  • 見える子ちゃん
  • 君のことが大大大大大好きな100人の彼女
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