落ち着け! 話を聞け! いいか、私は女だ!!   作:あんどぅーサンシャイン

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ヤンデレ is 神出鬼没

 

 

「ハァ~……地球上のヤンデレと犯罪者なんて全員爆発して消えちゃえばいいのに」

 

 

 なんて事を考えている内に自宅からの最寄り駅に到着。

 私の家は花咲川からまあまあな距離がある為、必然的に電車通学をしなきゃいけないのだ。

 

 

 ザワザワ

 

「相変わらず朝は人が多いな」

 

 

 見ると駅構内は私と同じ学生やサラリーマンでごったがえしている。通勤や通学の為だろう。

 今でこそなんとも思わないが、引っ越ししたての頃なんかはその人の多さにビックリしたものだ。

 

「ま、人混みは今でも苦手なんだけどね……」

 

 いつものように改札ゲートを通り、そのまま駅のホームに向かう。

 すると丁度乗る予定の電車がホームに到着したので、私は扉が開くと同時に中に乗り込み空いている席に座った。

 

「ふぅ……」

 

 背にもたれかかり、ひとまずの休憩を取る。

 

 ……しかし、油断は出来ない。

 何故ならこの電車はここいらの学校に通うほとんどの学生が利用している為、私を狙うヤンデレが知らぬ間に潜んでいる可能性が高くなるのだ。

 

 周りを見回し、同じ車両に知り合いが乗っていないか確認する。すると……、

 

「……うげぇ」

 

 不幸にも見つけてしまった。それも超S級の危険人物を。それは―――

 

 

「……………」

 

 

 

 綺麗な銀色のロングヘアーに人形のように整った容姿。

 私服姿でつり革につかまり、スマホに目を落としている。

 

 

 ガールズバンド『Roselia』のリーダー―――湊友希那だ。

 

 

「最悪だ……よりにもよって友希那と一緒の車両なんて……」

 

 

 私は自分の身に降りかかった不幸を恨む。

 アレはヤバい。ヤンデレの度合いが他のヤツらとは一線を画している。恋は盲目という言葉をそのまま人の形に落とし込めたような人間だ。

 

 これまで何度と屈辱と辱しめを受けてきた事か……普段は猫と歌が好きな可愛らしい子なんだけど、一度タガが外れると嘘のように性格と言動が過激化する。

 

「まずいな……」

 

 ここから避難したいが、この人混みじゃしばらくは動けない。

 一応マスクと帽子とメガネで変装(紫外線対策も兼ねて)はしているが、こんなもの所詮焼け石に水だ。なんの効力もない。

 

 でも幸いな事に向こうもこちらの存在には気づいていない。

 なのでコチラも他人のフリをしえやり過ごすのが妥当だろう。

 

 私は鞄からスマホを取り出し起動する。すると開口一番ブルル……とラインの通知音が鳴った。送信者を見てみると、

 

 

『湊友希那+99』

 

 

 ……………もう見るのが嫌になるくらいの大量のラインの数。

 今すぐこのスマホを叩き割って窓の外に投げ捨てたいという衝動をグッと堪える。死ぬほど見たくないけど……見てみるか。

 

『結愛、おはよう。今日もいい朝ね。太陽がとても輝いているわ。まるで私と結愛の繋がりを祝福してくれているようね。貴女もそう思うでしょう?』

 

『結愛、返信を頂戴。私の電話やラインには必ず三分以内に返すって約束だったわよね?』

 

『どうして返信してくれないのかしら。私はずっと待っているのだけど。もしかして他のメスブタと一緒なんてこと……ないわよね? 駄目よ。そんなの許さないわ。貴女は私といればいいの。私の事だけを考えていればいいの、それが私にとっても貴女にとっても幸せなことなんだから』

 

『返信してよ。ねぇ、しなさいよ。してってば!! ねぇ!! 結愛!!』

 

『いやよ、いや! 見捨てないで!! 貴女に捨てられたら私はもう生きている意味がないの!! だからお願い、私を捨てないで。殺さないで。結愛、結愛、結愛、結愛』

 

『結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛結愛』

  

『好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き』

 

『愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる』

 

『許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない』

 

 

 ~以下中略~

 

 

『そう……そういうつもりならこちらにも考えがあるわ。絶対に浮気は許さない。貴女の為だったら何だってするわ。例え貴女を殺してでも私は貴女をモノにする』

 

 

『絶対にニガサナイから』

 

 

 プツン

   

 スマホの電源を切り、天を扇ぐ。

 

 (……………泣きそう)

 

 うわぁどうしよう、完全におこだわ。

 これはもう土下座しても足の裏を舐めても許して貰えないヤツだわ。

 朝はゴタゴタがあったとはいえ、友希那のラインを未読スルーしたのはやっちゃったなぁ。

 

 (捕まったら……五体満足には返してくれないだろうなぁ、絶対)

 

 どうしようもないので私は一旦寝たフリに入る。

 この人混みならあの友希那でも容易に手は出せない。目的の駅に着くまでは安全だ。それまでになんとか逃げる為の作戦を考えないと……

 

 「……zzz」

 

 

 

 

 「<●> <●>」ジーッ

 

 

 

「……眠っている顔も素敵よ、結愛♡」

 

 

 

 

 

 ~数分後~

 

『花咲川女子学園前~花咲川女子学園前。お降りのお客様は足元に充分お気をつけ下さい』

 

 そうこうしている内に目的の駅に到着した。 

 私は周りの人混みに流されるように電車を脱出し、顔を隠して小走りで改札口に向かう。そう、人海戦術だ。

 

 途中で後ろを振り向いて確認。よし、友希那はついてきてない。このままゴールまで一直線だ!

 

「フッ、友希那よ。今回は私の勝ちみたいだ―――」

 

 

 ポヨンッ 

 

 

 ん、ポヨン? 

 

「あっ、どうもごめんなさむぐぅうっ!」

 

「つっかま~えた♪」

 

「!?」

 

 いきなり視界が遮られる。それと同時に何者かが私の頭を抱き締めてきた。

 この柔らかくて弾力性に富んだ2つの膨らみは―――おっぱい? なんで?

 

「え、ちょ、なにむぐぐぐぅ!」

 

「いや~危なかったよ。結愛ってばアタシの事無視して行こうとするんだもん。でもこうしちゃえばもう逃げられる心配はないよね♪」

 

「むぐぐ……むぐぐぐぐぐぐ?(この声……もしかしてリサ?)」

 

「当ったり♪」

 

 

 そう答えるギャル風な見た目をした女の子―――Roseliaのベース担当、今井リサだ。

 友希那の幼馴染でとても面倒見がいい。そしてこの子も例に漏れずヤンデレだ。

 

「むぐぅ、むぐぐぐぐぐぐ(あの、離してくんない?)」

 

「やーだ♪」 

 

「むぐぐぐぐぐぐぐ、むぐぐぐぐぐ(いややだじゃなくて、苦しいんだよ)」

 

「だって結愛、放したら逃げるでしょ?」

 

「むぐぐぐ(もちろん)」

 

「じゃあダーメ♪ 放さない♪ このままずっとこうしちゃうからね♪」

 

 そう言って抱き締める力を強くする。いやこれマジで息が出来ないんだけど……! ていうか早くしないと友希那が来ちゃう!

 クソッ、かくなる上は……これでもくらえっ!

 

「むぐっ(えいっ)」

 

「ひゃあっ!? ちょっ……結愛……なにするの、きゃんっ///」

 

 軽くリサの腰回りをくすぐる。  

 私の予想外の攻撃に驚いたのか、リサのホールドが緩んだのでその隙に脱出した。

 

「あちゃー、抜けられちゃったかー。失敗失敗」

 

「失敗じゃないっ! いきなりなにするのさ! もう少しでアンタの胸で圧迫死する所だったよ!」

 

「どう? アタシのおっぱいも中々の弾力じゃなかった? ま、さすがに結愛には負けちゃうけどね♪」

 

「負けちゃうけどね♪ じゃないよ! どうでもいいよ! アンタの胸の柔らかさがどうだったかなんて!」

 

 確かに柔らかかったのは否定しないけどさ!

 

「じゃ、そろそろ行こっか」

 

 そう言って私の手を取るリサ。

 

「どこに?」

 

「アタシの家だけど?」

 

「いや行かないよ?」

 

「ダメ♪ もう決定事項だから♪」

 

「勝手に決めるな! 私は今から学校なんだよ!」

 

「いいじゃん1日くらい行かなくても♪ あ、なら今から電話してサボっちゃえば―――」

 

「ああもうしっつこいな! いい加減にしてよ!! 本気で怒るよ!?」

 

「!」

 

 私がそう怒鳴りつけると、リサは少し悲しそうな顔をした。そして、

 

「……ぐすっ」

 

「へ?」

 

 泣いた。

 

「そんなに否定しなくても……いいじゃん」

 

「……結愛は、アタシと一緒にいるのが、そんなに嫌なの……?」

 

「えっ?」

 

「だって、結愛っていっつも千聖とか花音ばっかりといるからさ。それが凄く羨ましくて……アタシだって、もっと結愛との二人きりの時間が欲しいんだよ」  

 

「でも普段はRoseliaの活動とかバイトがあるから……そうもいかないし」

 

「リサ……」  

 

「今日だって、千載一遇のチャンスだと思ってるんだよ……? 早くしないといつ他の子に取られちゃうかわからないから……。結愛はそんなアタシの気持ちよりも、たった1日の学校生活の方が大事だっていうの? 違うよね? 結愛はアタシの方を選んでくれるよね?」

 

 目尻に涙を浮かばせ、リサは私にそう問いかけてくる。

 ……なんだろう。普段とのギャップがありすぎるからなのか、リサを泣かせると理由関係なく謎の罪悪感が生まれるんだけど。

 いやいや! 惑わされるな柊結愛! ここで引き下がったらリサの思うツボだ! ここはしっかりと心を鬼にして……!

 

「いや、学校の方が大事とかそういうんじゃなくて。そもそも学生なんだから学校に通うのは当然の義務なの。リサだってそれくらいわかるでしょ?」

 

「……………」

 

「確かにあんまり時間が取れなかったのは事実だからそこはゴメンね。あ、なら次の休みの日にはどこか遊びにでも行こ「黙れ」……へ?」

 

 

 

「本当の結愛はそんな酷いこと言わない。お前は―――偽物だ」

 

 

 

 

「は? ちょ、なんでそうなる―――ゴフッ!!」

 

 見えないスピードで頚椎にリサの手刀が繰り出される。

 私は抵抗する間も無く、そのまま意識を深い闇に落とした。

 

「ごめんね、痛かったよね結愛。でも仕方ないんだよ。だって今の結愛は汚れちゃってるから。他のクソ女のせいで身も心もボロボロになっちゃってるの。だからアタシが綺麗にしてあげる。アタシが本当の柊結愛を甦らせてみせるから。愛してるからね……アタシだけの結愛♡♡♡」

 

「さ、友希那に邪魔される前に退散退散~♪♪♪」

 

「……………」

 

 

 

 そして私は次の日の朝までリサの家に監禁&調教される羽目になりました。学校?

サボり扱いになったわチクショウ!

 

 ちなみに学校では突然私が休んだことで全校生徒が大パニックになり、更にはあまりのショックに発狂した千聖と花音が校舎を半壊させるまで暴れまくったとかなんとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……………あ、そういえば友希那だけど、

 

 

「……………やってくれたわねリサ。結愛を拐うだけじゃなく、あまつさえ暴力まで振るうなんて……!! 絶対に許さない。覚悟しておきなさい……結愛に手を出すヤツは誰だろうと潰す……許さない許さない許さない許さないユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ!!!!」

 

 

「ブチ殺す……ブチ殺すブチ殺すブチ殺す!!!! 綺麗には死なせない……!!! その身体真っ二つに引き裂いて……内臓共々グチャグチャに挽き潰して犬の餌にしてやるよクソビッチがぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

 

 とかブチギレてリサの家に突貫。

 その後彼女がどうなったのかは……分かるよね?

 

 

  

 

 

 




まだまだあの頃の調子を取り戻すには時間がかかりそうです……。

どっかでクロスオーバーさせようと思います。どれがいいと思いますか?

  • バカとテストと召喚獣
  • のうりん
  • ぬきたし
  • 艦隊これくしょん ~艦これ~
  • 見える子ちゃん
  • 君のことが大大大大大好きな100人の彼女
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