漂流傭兵小噺~なんで右も左もケモ耳ばっかなんだ、いやそんなことよりまずはカネだ龍門幣だ!~ 作:ラジオ・K
ふつつかものですが、よろしくおねがいします。
初回は、色々と遊んでみました。
サルヴィエント郊外にて
「31」
斬る。一閃。
「47……」
斬る。
「11!」
斬る。
「7、なな、
斬る。
斬って、斬って、俺は斬り続けた────
そして約5分後。
もう、このあたりで立っているのは俺だけとなった。
ふぅ。一体何なんだコイツらは。ふと目を覚ましてみたら突然この、ボロ切れを纏った老若男女が襲い掛かってきたのだ。1人1人が別の数字を叫びながら。
「■国映画でよくあるゾンビもののロケ地だとか、ドッキリ企画じゃないよな?」
そう呟きながら刀を虚空にしまう。
「てか、ここ何処だ?」
空を見上げると、どんよりとした、陰鬱な雲が多い尽くし。
地面を見渡せば、酷く荒れ果て、生き物の気配はどこにもない。
かつては整備された幹線道路と思わしき道は、そこら中にヒビと雑草を生やし、所々隆起している。車で走ったらさぞかしよい尻のマッサージとなるだろう。とても痛そうだ。
しばらく歩くと潮の香りと一本の柱が見える。海沿いだったのか……全く、気が
と、柱の上に今にも朽ち果てそうな看板を確認する。
……なんだこりゃ。全く知らん文字だ。まさか、ここは地球ではないのか?
一瞬そんなバカげた考えが頭をよぎる。
奇妙なことだが、それでも文字は読めた。所々擦れてはいるが……
【□□□り、左10キロ、サルヴィエント】
は? 何……
1人困惑していると──殺気!
猛烈な勢いで飛んできた
足元の砂が舞い散るその
ずるり、という音と共にその何かは引っ込む。
振り返り、そちらを見ると。
「何だ、ありゃぁ……?」
それは一見すると、黒々とした
塊は細かく
何て気色悪い、むっ!
今度は2つ、塊から伸びてくる!
今度は真後ろへと跳ね飛び、躱す。
俺は見た。「それ」が虚しく海岸を叩き巻き上がる砂が降りかかるのを。
「それ」は無数の粘液を自己主張させる吸盤を持つ──触手だ。
と、塊から嘴が伸びてくる! その形は鳥のよう。
「■■ケ■……タ■■テ……」
触手の塊が、喋った、だと?
「KIみ、のたぁすぅ、け。が、ひづようなん、DA。増えるためぇにぃ」
この見た目で知性があるというのか? 一体どうなっているんだ!?
「必、よう。Dあ。チ、が……魔っ赤なぁ、陸人の血Gあぁぁぁ!!」
触手の塊が一気に俺の方へと跳ね飛ぶ!
嘴を大きく開いて。
なんだよ、こんなワケわからん所で……タコもどきに食い殺されてたまるか!
俺は無意識の内に虚空より無数の得物を取り出し、迎撃する──
そして激闘の果てに。俺はタコのバケモノを撃ち倒すことに成功した。
「はぁ、はぁ、……くそっ、自分を喰って回復しながら戦うとか、反則だろうが……」
大小様々な
ホント、寝起きの身には辛いぜ。
その時、少し光が辺りを照らす。太陽が出たのだろうか。
そう思うのも束の間。
巨大な影が背中から迫りくる。
何かと思い振り向き、仰ぎ見ると。
「何だ、ありゃぁ……鉄の山? いや、都市か?」
先まで曇っていたせいで視界がやや悪かったから気づかなかったのか。
それ以前にあまりにも生気がない黒で染まっていたためか。
今、その都市の残骸は、俺の前に姿を現す。
何というか、死んだ巨大生物の骨みたいだな……。
漂う鉄の
「──渇水の大洋裂断」
上品な声と共に突如として湧いて出てきた水が俺を締め上げ、どこかへと引きずり込もうとする!
「なっ!?」
一瞬だけ
そのチャンスを見逃さず、俺は一気にジャンプし上方向へと抜け出す。
そんでもってどうにか着地に成功した。
次から次へと……一体何なんだ!?
「海の眷族をこうもあっさりと仕留め、
やや上から響くその声に目を向けると。
黒と白の絶妙なコントラストに身を包む、長身の、赤目の女が、俺を見下ろしていた。
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エタらないよう、1次創作活動と上手く付き合いながら書いていこうと思います。
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