漂流傭兵小噺~なんで右も左もケモ耳ばっかなんだ、いやそんなことよりまずはカネだ龍門幣だ!~ 作:ラジオ・K
皆様のご愛読に感謝を!
「なるほど、そういった経緯でこちらにいらしたのですね、そして記憶がないから名前もないと」
「ああ」
俺は目の前の女性、アズリウスにこれまでの
「とすると、困りましたわね。せっかくのご縁ですし何か支援をしてあげたいのですけれど、住所はともかく名無しというのは難しいですわね」
「なるほど……って支援? 助けてくれるのか? 会ったばっかの俺に?」
「ええ。
「俺はそんなに強いとは思わんが……あの
「ご謙遜を。ああいった連中はそもそも滅多に姿を現しませんし、対処の際は20~30人程の小隊で討伐するのが通常ですのよ。それに比べてたった2人で立て続けに2体も討伐するのは、とんでもないことですのよ?」
「な、なるほど」
ぶっちゃけた話、
「話が
「そう言われると意外と難しいな……」
2人分のドッソレス産コーヒー、プレインカプチーノの香ばしい
TAKE1
「見たまんまのカエル男というのは」
「ヘタクソなパロディ。却下ですわね」
TAKE4
「カエルを英語でフロッグ、これをもじってフロック」
「却下ですわ。駆逐されますわよ?」
TAKE5
「名無しそのものを指して、
「却下ですわ。ツラヌキ筒で心臓皮膜ブチ抜かれますわよ?」
TAKE8
「確か
「却下ですわ。とっくに
TAKE13
「ならシンプルに……旅人というのは」
「何が何でも却下ですわ。訴えられますわよ?」
こうして30分が過ぎて。
「どうして……どうして……」
頭の中で現場ネコが泣きわめいているイメージが鮮烈に浮かぶ。……って何なんだこれは。
「おかしいですわね。何故か無性に却下しなくてはという謎の使命感が湧き上がって」
「お、おう。……そうだ! 俺の今の状態、『漂流』を
「…………謎の使命感が湧き上がってきませんわね。それならいいと思いますわよ?」
こうして俺はデリヴァ、となった。改めてよろしくな!
扉を開け、ホテルの一室へと足を踏み入れる。ここはアズリウスより紹介された宿だ。なんでもこの国はとある出来事以来、だいぶ閉鎖的になっているようで、ほとんどの宿は一見さんお断りらしい。彼女がいなかったら野宿するとこだった。
部屋は2つ。1人用ベッドを中心とした居間と簡素なシャワールームだ。後者はトイレと一緒になっているタイプだな。一泊のお値段なんと2500
が……部屋の内装を見るにこの部屋が高い、というわけではないようだ。壁紙、剝がれかかっているし。ちなみにこの世界で流通している通貨というのがこの
虚空より取り出し、早速数えてみよう! さてさて……いくらになるかな?
3万。そう、3万
・最終目標
グレイディーアが所属しているという、ロドス・アイランドなる組織に行く。その時の口ぶりから察するに、きっと雇って(?)くれるはず。
・そのために必要な事
その間、宿に泊まれるぶんの
こんなもんかな? 書いてて思った。やはりカネだ……全てはカネが解決するのだ! ベッドに寝そべりながらそんなしょうもない事を考える。少し前に立ち寄った村にあった地図によると今いるのがイベリアという国の、端っこ側。で、次に近いのが……このサルゴンって国のアカフラという地区らしいな。よし、とりあえずここを目標にしよう!
目標を決めて、一安心したからか、一気に眠くなってきたぜ。
ここは、からだの、おのぞ みのまま……ZZZzzz……
ゲリラ的昼寝を敢行した結果、夕方を通り越して夜になった。
俺は今、夜風に当たりながらそこらを散策していた。やっぱり屋根の下で眠るのはいい気分だぜ。安心感がまるで違う。それはともかく腹が減ったな。何か食う場所は……お、あそこにあるの、酒場か! 見た感じそこまで人が多いというわけでもなさそうだから、落ち着いて飲めそうだ。
値段を見ると……うん、多分1品2品であれば何とかなりそうだ。それに明日はアズリウスが何か仕事──荒事系の──を探してくれるらしいし、まぁ何とかなるだろう。
というわけで酒場に入り、ビールと蛸のオリーブ漬け、パエリアを頼む。これで1000
ビールの味、
「ますたぁ~ビールの、L!」
「いつものですね、
呂律が回っていない女が入ってきて、かなりの音量でやりとりしているのが聞こえた。どう聞いても酔っているな。
で、声こそ小さくなったが酒の勢いに身を任せて気炎を吐く。
「────! ~!! ──、──~、────」
聞き取り辛いが、
ところで、その男って。ひょっとしなくても。と思ったタイミングでこちらを振り向く
「あ、えーと。どうも
「…………こ」
「こ?」
「この男のせいでぇ!?」
「AIEEEE!?」
とある業界の、アクションゲームの大ボスは、必ずといっていいほど
大ボス、見習い審問官・アイリーニ(酒乱のすがた)が、襲い掛かってきた!
そして意識が暗転し、俺は──
「……うう、ここは、一体……?」
見知らぬ天井だ。微かに消毒液の匂いがする。と、目の前に見知らぬ女性が現れた。片目を眼帯で覆った、紫の髪と瞳を持っている。その姿はどことなくクラゲを連想させた。
「ああ、落ち着いてください。焦ることはありませんよ」
安心させるように女性は微笑む。
「あなたにお話が、あるのです」
作者
「頑張ってギャグシーンを書いてみたけどどうかな、グレイディーア!」
グレイディーア
「フッ……」
作者
「(´・ω・`)」
読者の皆様、ごきげんよう。ギャグシーンが苦手な作者です。今回はパロディを詰めてみました。楽しんで頂けましたら幸いです。
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