【雫】
頭の中がかき回されるような感覚にさいなまれ、意に反して足は止まり膝をついた。聞きたくなくて耳を塞いだけど効果はない。状況は何も変わらない。
「苦しいか?司様からお借りしたアンティナイトによるこのキャスト・ジャミングがあるかぎり、お前らは一切魔法を使えない」
覆面を被った男たち、その一人が私たちにそう告げた。アンティナイト…そんなものが、なぜ……ダメだ、頭が回らない。
「…何?」
「識…?」
覆面の男たちからもやや動揺しているような声が聞こえてくる。名前を呼ぶと、目線だけがちらりと向いてきた。識は青い顔で両手をこめかみに当てたまま、荒い呼吸をしながら想子をまき散らして……ジャミングのノイズを、はね除けている?エイミィも気づいたようで、目を丸くした。
「シキ!?何、して…」
「私も…受け売りの、見よう…見まねだから……下手だけどさ…!」
「…まだ効果が足りないようだな?」
その言葉の直後、さらに強まったキャスト・ジャミングに私もエイミィも倒れてしまった。識は「ぐっ…!」と苦しげな声をあげて顔を伏せたけど、すぐに顔をあげて男たちを睨み付ける。そして、
「…おあいにく様…っ、私はまだ、倒れるわけにはいかないんだよね!」
そう叫んで力強く立ち上がると、男たち――その中の、アンティナイトの指輪を持つ一人めがけて走り出した。
しかし、指輪に手を伸ばしたところで蹴飛ばされてしまった。
「あ…っう…くぅ……」
「識…!」
倒れた識の顔色が急激に悪くなっていく。もうキャスト・ジャミングを防ぐ余裕はなくなってしまったらしい。
「少々手こずったが…あとは手筈通り。我々の計画を邪魔するものには消えてもらう……まずは貴様からだ」
識に近づく男の手には大振りのナイフ。助けなきゃ、と思うけれど何もできない…起き上がることすら……!
「この世に魔法師は必要ない!!」
そう叫んだ男は、識めがけてナイフを振りかぶって―――
―――突然、吹き飛ばされた。
「…えっ?」
…少し、呆然とした。何が………何か、半透明の何かが勢いよく伸びてきて、ついさっきまで目の前にいた相手を遠くへ突き飛ばしたんだ。そうわかったとき、後ろから軽い拍手とともに声がした。
「いや~何回見ても壮観だわ」
「あとは知らんからな?俺は」
振り向くと、二人の知らない男子を背にして立つ黒髪の美少女がいて。
「当校の生徒から離れなさい」
彼女――深雪が、冷たい声色で男たちに告げた。
・雫
!?
・エイミィ
!?
・ほのか
見ているだけの余裕はなさげ…?
・識
対処ができちゃっていらっしゃる。事象干渉力ェ…
ただいっぺんまともに食らいはしたし、さらに別の魔法を使う余裕もなかった
・男子①
有識者。壮観だと拍手してた方
・男子②
巻き添え。吹っ飛ばしてあとは知らん方
withBとか言うんじゃない
・深雪
何やら原作とは違う様子で現着
サブタイ、他人の台詞を引用したい場合はこうすることにしました