訳ありはどこにでもいる。簡単な話。   作:諸喰梟夜

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このブロック分け方がわからないので適当に切っておく


7.【識】ちょうどいいや一緒に逝こ

 

【識】

 

「う…大丈夫、立てる、から」

「だめ、無理しないで」

「いや、ほんとに…軽症、だから、さ」

 右手でぐらぐらする頭を押さえながら、私はなんとか左手で膝を押して立ち上がった。幻人君の想子バリアの真似…でも状況が状況だったし、あいにく私は彼みたいな素晴らしい野生の勘は持ってないから発動がだいぶ遅れて避けられなかった。…何を?ってところは私もよくわからないので不問ということで。

 

「ほーら、なんともない」

「いや、すごく顔色悪いよ?」

「全然なんともなくない」

「アレェ…?そう?」

 両手を広げて余裕の笑顔!…のつもりだったんだけど、(やや長いので前略)バイアスロン部からの助っ人二人からの印象は変わらなかった。そんなにか…?

 

「形だけでも運ばれてなよシキ、ほんと、紙みたいに顔真っ白だから!」

「はい…」

 おっふ。エイミィにまで言われたらもうそうなのだろう。私はおとなしく助っ人二人のご厚意に甘えることにした。

 

 さて、若干遅くなったけど状況説明をしよう。私はエイミィと一緒に狩猟部に入部した。紅葉は入りたいところがあるそうなので別行動。ま、私ももともとサイトの部活動紹介のページで見て興味あって、それでエイミィも一緒なんだ!と喜んで入ったわけで。あ、あと私不思議と動物に懐かれやすいんだよねー。実際お馬さんたちにはすぐ懐かれた。

ところが突然ぐわんっ、と足元が揺れる感覚と一緒にお馬さんたちが暴れだして、急いで離れたけどもう船酔いみたいな状態になっていた。

 

「優しいねぇ二人とも…ごめんね私背高いよね…」

「いえいえ…」

「これくらいは大丈夫」

「頼もしい…さすが2位と3位は伊達じゃない…」

「「!?」」

 二人ともピシ、と固まった。ア"ッッ待って頭に響く

「ごめ゛……気になってサーチした、うち古式以外疎いから」

「そっか…びっくりした」

 うん、まあ知ってたのはそういうことだ。黒髪の方が北山(きたやま)(しずく)、財閥のご令嬢さん。たぶん衛君が知ってるけど、知り合いかは不明。で、茶髪の方が(みつ)()ほのか。光井はなんだっけ、光の…なんとか言う家であるらしい。理解できる気がしないと思って早々に諦めたから知らん。とりあえずコノハに負けず劣らずのご立派なものを………あ~待ってやばい、これはもうそろそろ、頭が回らん…

 

「…えと…ちょっと先に謝っとく……ごめんもう無理だわ…」

「え?それってどういう…っ!?」

「ちょっ!?」

「え、何?シキどうかした?」

「……………寝てる」

 

 そういえば私、船酔いしたら毎度寝落ちするんだわ。ほんとごめん。

 

 

❁ ❁ ❁ ❁ ❁

 

 目が覚めて、端末を起動して確認するとまだ下校時刻は過ぎていなかった。よかった…と思いつつベッドから下りる…えっと靴……はそっちか。先輩方はまだ眠っているようなのでここに一人いても微妙に居心地が悪い。すみません…と誰にともなく謝りつつ部屋を出た。

 …さて。ここはどこだ?初めて来たから勝手がわからん。とりあえず二階だ。階段を見つけて一階に降り、外に出たら見知った背中を見つけた。

 

「お、いたいた!エイミィ~!」

「シキ!?もう大丈夫なの?」

「大丈夫大丈夫!もうばっちり万全よ」

 ほーら軽症だったでしょー、と言いながらくるりとターンしてみせた。エイミィはあきれたカオしてる。そこで下校時刻を知らせる放送が流れた。

「あ、もうそんな時間か…なんかさんざんな一日目だったね、シキ」

「いやいや、部活決まった時点で十分だよ?私としては」

 

 ご機嫌だね、変な時間に寝ちゃったから体動かさないと、などとたわいもない話をしながら外へ出たのだが…校門前には勧誘活動に精を出す上級生たちの姿が。

「うっわ」

「こーりゃすごい…あ」

 エイミィが小走りに走り出した。その先には…あの(前略)バイアスロン部からの助っ人二人。エイミィに後ろから肩を叩かれ、光井さんの方は飛び上がって驚いていた。かわいいな?

 

「識」

「ピャッ!?」

 …人のふり見てなんとやら。振り向くと螢とコノハがいた。

「変な声出たわよ」

「かわいいねぇ」

「待って言わんで…あ、呼ばれてるわ。ちょうどいいや一緒に()こ!」

「今変な変換しなかった?」

 そりゃあんた校門の様子を見なさいよ。とりあえず二人を引き連れてエイミィと合流~。

 

「やほ、いや~今日は悪いね、運ばれてる途中で寝ちゃって」

「疲れてたんでしょ?しょうがないよ」

「は、待ってそれ何?」

「ほたるんとコノちゃんにはあとでねー」

「ほたるん言うなし」

「コノちゃんって…?」

 

 ひとまず初対面のところで自己紹介は済ませておいた。あと(略)バイアスロン部の二人には自己紹介してなかった私も。これで心置きなく名前呼びができる。やったね。

ちなみにほたるんとコノハはまだ部活を決めかねているらしい。まあ「週間」なわけだからそんなに焦る必要もない、か。むしろ私みたいな即決の方が珍しいかもしれない。

 

「それはさておき諸君、これは戦争だよ

「急にキャラ変えるのやめなさい」

「どうやって帰る~?」

 いや、私は真面目(当社比)に言ったんだけども。そもそもなんで螢はそんなに平然と…いや、訊かないでおこう。この子のことだ、焼き払うとか言い出すかもしれん。と、コノハの脱力感あふれる問いに、そうだ!とエイミィが手を挙げた。

「誰か隠密系の術式持ってる?」

「オンミツ…?」

「密かに隠れる、の隠密?姿を隠したりとか?」

「そうそれ!」

 さすが我らがほたるん(つよい)、ファインプレー。それを受けて私たちは顔を見合わせた。具体的にはほのかと雫の二人と、私と螢とコノハの三人とで。

「私は使えないけどほのかは得意。そっちは?」

「光波振動ならあたしもコノハもある程度は…けどコノハの方が強いわね。識は論外」

「すごい言われようだけど」

「はーい振動系は論外でーす」

 ひらひらと手を振っておく。いやほんと振動系はてんで駄目なんよ私は。もうそういうもんだって割りきってるからほら泣いとらんし。

 

「でもいいの?魔法を勝手に使うのはルール違反よ」

 そんな螢の発言に、雫もうなずき返しているけど…

「そう言ったってねぇ…もう今更でしょ」

「そーそー、いつもと違って今は魔法が飛び交ってるでしょ」

「そうだけど…」

 

 光井さんは何やら魔法の使用をためらっている様子。…なにか事情持ちかな?

「別に、ダメならあたしが先頭出るわよ?今なら蹴散らしても正当防衛でしょ」

「ほたるん絶対そういうこと言うと思ったんだ私ぃ!!」

 待たんかいほのしずエイミィの三人凍りついたぞ!!私は頭を抱えた。コノハは「物騒だね~」と通常運転。とてもつよい。さすがほたるん(つよい)と友達になれるだけある。

 

「いいんじゃないの~?別に人に向けるわけじゃないしさ♪」

「珍しくノリノリね?コノハ」

「うー…分かったよ」

 

 

 

 

 





・識
狩猟部に入部。ウマむs((殴
アレを食らった。対応はしたが間に合わず
光のエレメンツとかSSボード・バイアスロン部とかについて適当さが垣間見える。というか「やや長いので前略」の方が余裕で長い
加速加重移動に強い一方、振動系は論外

・エイミィ
再登場。識と仲良く狩猟部へ

・ほのか・雫
初登場のA組コンビ

・螢・琥ノ葉
過激派クールとゆるふわ強メンタル。まだ部活決めてない
魔法力はコノハのが上


桜小路さん何部なんですかね……?なんか別行動にしちゃったけど修正になるかも
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