気がついたら祟り神様(純粋)と一緒に呪術の世界にいた話   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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サーヴァントと過ごす呪術師生活
01.気がついたら呪術廻戦の世界で太歳星君と一緒にいました


 いつものように勉強と日常生活を送るなんの変哲もない毎日を過ごしていたはずなんだけど、目が覚めたらなんか見覚えのある子が私の顔を覗き込んでいた。

 

「るかるかー!早く起きろ!今日もいっぱいあそぶ約束をしただろ!」

 

「………おっふ……。」

 

 美少年と表現できそうな男の子。髪の色はちょっと不思議で、二色の色を持ち合わせている。

 それだけなら見た目が珍しい男の子と言うだけなのだが、私の体を揺する手は、明らかに普通の人とは違う。

 

 それは、私がやっていたゲーム、FGOに出てくる一人のサーヴァントだった。

 クラスはアルターエゴと呼ばれるクラスで、プリテンダーと呼ばれるクラスに弱く、フォーリナーと呼ばれるクラスに強く、ライダー、キャスター、アサシンに与えるダメージが大きく、セイバー、アーチャー、ランサーに与えるダメージが小さいと言われていた。

 その真名は太歳星君。太歳神とも呼ばれ、木星の鏡像として考えられた仮想の天体である太歳が神格化した存在。

 太歳は地中に視肉などとも呼ばれる蠢く肉の塊と同一視され、災いをもたらすというその肉塊の伝承から、祟り神としての性質も持つ。

 太歳神はその歳の十二支の方向に位置する方位神であり、その方角にて行われる行為の吉凶に関わるとされているんだったかな……。

 

 いや、なんでいるんですかね……。しかもるかるかって……。ナイトフィーバーはやらないよ?まぁ、確かに私の名前は瑠風(るか)だけどさ……。

 

「あー!やっと起きたのか!?待ちくたびれたぞ!!」

 

「あ〜……うん……ごめん。昨日夜更かししていたせいで寝坊した……」

 

「言われてみれば確かに遅くまで起きてたな。夜は眠らなきゃいけないとダメじゃん。」

 

「しょうがないでしょ。遊んでたら夜になって慌てて宿題やったんだから。」

 

 ……って、なんで私、平然と目の前にいる祟り神様とお話ししちゃってるんだろう。なんか知らないけど、ずっと一緒にいたって認識しちゃってるし。

 え?何?これ、何が起こってんの?

 

「ふぅん。まぁ、いいや。るかるか!早く遊ぼ!しばらくは学校がないから一日中遊べるって言ったのはるかるかなんだからな!」

 

「まぁ、学校がお休みだからね。」

 

 混乱しながらも、太歳星君と話をしつつ、自分の置かれてる状況を整理する。

 視界に入る部屋は、どうも私の本来の部屋じゃない。机の上にあるのは、適当にほっぽり投げているノートやらなんやら。

 とりあえず片付けるフリをして、そこに記されている文字を見てみれば、中学生でやるような内容の数式が書かれている。

 ついでに、都合よく投げられている卒業アルバムと、その場にあるカレンダーに目を向けてみると、どうやら私は卒業した後のようだ。つまり、4月から高校一年生……いや、なんでさ。

 

 ─────……年齢が戻ってる?高校入学前ってどうなってるんだこれ?憑依?トリップ?転生?ダメだ、いまいち情報がないから状況の整理ができない。

 

「るかるか?どうしたんださっきからボーッとして。ワガハイと遊ぶんだろ?」

 

「ああ、うん。ちょっと机、片付けてからね。」

 

「むぅ……!!早くしないと祟っちゃうぞ?」

 

「祟るのは勘弁しろください。すぐ終わらせるからもうちょっと待って。」

 

「…………。」

 

 ……めちゃくちゃ太歳星君が拗ねていらっしゃる。いや、ほんとごめん。ちょっと状況を知るためにいくつか調べないといけないわけよ。というかここ、マジでどこっすか?

 知らないうちに年齢が戻り、更には知ってるはずなのに知らない家にいて、目の前にはなぜかFGOの太歳星君がいるというこの状況の説明も欲しいし……どうなってんのさマジで……。

 

「……ん?」

 

 混乱する思考のまま、机の上をせっせかせっせかと片付けていると、何やら一つの冊子が目の前にあった。よく見ると卒業アルバムと記されており、自分が通っていたと思わしき中学校の名前が記されている。

 何かわかるかもという期待と、好奇心……半々の気持ちでそれを開いてみれば、見知った人物の名前と写真がクラス写真の中にあった。

 

 ─────……は?虎杖悠仁………!?

 

 そこに記されていた名前と写真は、私が読んでいた少年漫画、呪術廻戦の主人公の名前だった。

 それはつまり、ここは呪術廻戦の世界であり、私は、そこにやってきてしまったってこと……?転移か憑依か転生か知らないけど!!

 

「るかるか?どうしたんだ?」

 

「………なんでもないよ。」

 

「ほんとか?」

 

「うん。なんでもない。」

 

「んー?まぁ、るかるかがいいならいいけど……」

 

 不思議そうに首を傾げる太歳星君の頭を軽く撫でてみれば、わっはー!と明るい笑顔が返ってきた。

 その姿を微笑ましく思いながらも、私は、卒業アルバムの下に敷かれていた寄せ書きへと目を向ける。その中に書かれていた文字は、東京に行っても元気でねという複数の一言。

 それにより理解できたのは、私は高校一年生になると同時に、東京の方へと引っ越し、そこの学校へと通うことになるということ。

 

 となると……あの呪術師最強の男である五条悟が彷徨いているホームに足を運ぶことになるわけで、時間軸的に乙骨先輩と里香ちゃん問題には巻き込まれないけど、おそらく憑いてくるであろう太歳星君が私の側に入るわけで……。

 ……え?これ、もしかしなくてもヤバくね?だって、太歳星君よ?マジもんの祟り神様よ?性格めちゃくちゃ純粋で健気だけど。

 

 ─────……連れて行けるのか……?この子……?

 

「……………。」

 

「るかるか?」

 

「ん?どうかしたかな?」

 

「それはワガハイのセリフなのだ!今日のるかるか、なんかおかしいぞ!もしかして体調が良くないのか?」

 

「……いや、体調は問題ないよ。ただ、高校から県外に向かうのかと思って、ちょっと寂しいと思っていただけ。こっちでできた友達ともお別れしちゃうことになるしね。」

 

「お別れか。確かにそれは寂しいな。でも、大丈夫だぞ!るかるかにはワガハイがついてるし!るかるかはワガハイの大切な友達なのだから、離れるわけないからな!るかるかが寂しいならワガハイがどこまでも一緒に付いて行くのだ!……祟りしか振り撒くことができないワガハイに、側にいていいって言ってくれたるかるかを、放っとくわけにはいかないしなー。るかるかって、なんか変なやつに付き纏われやすいし。まぁ、るかるかを傷つけたり、悲しませたりするような悪い奴は、ワガハイが祟ってやるし、安心してくれてもいいぞ!」

 

「あはは。ありがとう、太歳星君。」

 

「どういたしましてなのだ!そんなことよりるかるか!用事が終わったならワガハイと遊ぶぞ!!」

 

「……そうだね。何して遊ぼっか。」

 

「んーとなー……日向ぼっこもしたいし、キャッチボールもしたいし、ゲームも一緒にしたいし、鬼ごっこもしたいな!」

 

「したいことだらけじゃないか。」

 

「当然じゃーん!学校って奴がある時、るかるかはずっと勉強勉強勉強勉強でワガハイのことちっとも相手してくれなかったし!しばらくはいっぱい遊べるなら、いっぱいやりたいことやりまくるぞ!!」

 

「はは……お手柔らかに頼むよ。引っ越しの準備もしないといけないしね。」

 

 苦笑いをこぼしながらそうお願いすると、太歳星君はわかったのだーと軽い調子で返事をしては、私の手を取って歩き始めた。

 

「るかるかの家族にはワガハイは視えないからな。ワガハイと話してるるかるかを変な子みたいに見そうだし、こっからは黙って行くぞ。外に出たら、裏山の方に行って、そこでいっぱい遊ぼう!!」

 

「……そうだね。」

 

 短く返事を返せば、太歳星君がぴたりと足を止める。彼の視線の先にはりびんぐがあり、この世界の私の親と思わしき女性がテレビを見ながら洗濯物を畳んでいた。

 

「お母さん。ちょっと出掛けてくるね。」

 

「わかったわ。でも、なるべく早く戻ってくるのよ?いくら春で、暗くなるのがそれなりに遅くなっているとは言え、暗くなったら危ないんだから。」

 

「うん。わかったよ。」

 

「……むぅ……ワガハイがいるから問題はないのに。」

 

「…………。」

 

 お母さんの言葉に拗ねたような言葉を紡ぐ太歳星君に苦笑いをこぼしそうになる。お話しないんじゃなかったのキミ……。まぁいいや……。

 私の横に堂々と立っているにも関わらず、お母さんに太歳星君の姿は視えていないようだ。

 となると、呪術廻戦の世界に自分の立場を当てはめるとしたら、私は呪霊が視える体質で、呪霊からは狙われやすい立場にある。で、隣にいる太歳星君は、いわゆる呪霊のようなもので、どうしてか私に憑いているって感じかな。

 呪霊と親友って言うのもなんかおかしい気もするけど、これまでの太歳星君との会話からして、私を狙う呪霊を彼が毎回倒してくれていて、彼がいるから私や私の家族は今のところ安全に暮らすことができている……のかな?

 にしても、太歳星君って呪霊だとなんに分類するんだろ……。特級であることは間違い無いと思うけど。

 

「わっはー!!やっと外に出れたー!!るかるかの家はでっかいから、黙ってないといけない時間長いから疲れる!!」

 

「……そうだね。まぁ、父さんの実家って、ちょっと普通の家庭とは違うから仕方ないんだけど。」

 

「そういえばるかるかの父親ってかなり大きい会社だったな。なんだっけ?えーと……」

 

御子神(みこがみ)財閥ね。」

 

「そうそれ!すっごく大きい会社なんだよなー!」

 

「うん、正解。」

 

 家の外に出て、人がいないことを確認したのち、太歳星君との会話を再開する。

 こっちの家族構成とか、これまでの自分の生活がなんだったのかはまだ思い出せていないけど、頭に浮かんでくる言葉を紡げば、太歳星君と穏やかに話をすることができるようだ。

 ……多分、体が覚えていることがいくつもあるから、こんな風に話せるんだろうなとは思う。でも、自分の中での辻褄がいまいち噛み合わないため、早くこの体の記憶も思い出したいところだ。

 

 ま、今はとりあえず、ずっと遊びたがっていた太歳星君と遊ぶことに集中しようかな。まずはこれが大事だろうし、祟り神とはいえ神様との約束を破るわけにもいかないからね。

 

「暗くなっちゃう前に帰らなきゃいけないし、早速遊べる場所に向かおうか。」

 

「わっはー!!大賛成なのだ!!」

 

「うわ!?ちょ、いきなり抱えないでよ!!」

 

「いくいくいくぞー!!」

 

「話を聞きなさいって!!」

 

 太歳星君が私のことを軽々と持ち上げた瞬間、すごい速さで移動を始める。次々と景色は後方へと流れていき、次第に住宅街から離れた山の景色が近づいてきた。

 

「山が近づいてきた!!」

 

「いったい自宅からどれくらい離れてるんだこれ……。」

 

 何度目かわからない苦笑いをこぼしながらも、太歳星君へと体を任せていれば、彼は上機嫌なままに山に足を踏み入れた。

 

「そうだるかるか。ワガハイのこと、太歳星君ってちゃんと呼ばなくてもいいのだぞ?前みたいに、セイって呼んでも大丈夫なのだ!」

 

「んえ?いや、でもキミ、神様じゃん……」

 

「そんなの関係なーい!!今の呼び方だとなんか距離を感じるのだ!!だから、ワガハイのことはセイって呼んでほしい!!」

 

「……わかったよ、セイ。」

 

「うん!それでよし!そんじゃ、山の中に入るぞー!」

 

「はいはい……」

 

 太歳星君に引っ張られながら、目の前にある山の中へと足を運ぶ。……なんか変な気配があるような気がするけど……まぁ、いっか。何かあれば、太歳星君が守ってくれるだろうし。

 

 

 

 




 御子神 瑠風
 (みこがみ るか)
 性別:女
 年齢:悠仁と一緒
 備考
 気がついたら呪術廻戦の世界にいたなんの変哲もない学生……だった女の子。
 呪術廻戦の世界に転移したことをすぐに理解したが、FGOの太歳星君がいる理由はわからない。
 しかし、太歳星君が自分の味方であることは理解しており、普段は一緒に遊ぶ親友として接し、いざと言う時は使役する。
 呪霊が近寄ってくる体質だが、太歳星君が毎回守ってくれるため特に気にしておらず、守ってくれるお礼として彼の遊んでほしいと言ってくる太歳星君と一緒に遊んだり、日向ぼっこをしたり、甘えてくる彼を甘やかしたりとしている。

 太歳星君
 備考
 FGOの世界からこんにちは。瑠風のことは彼女が小さい時から一緒に過ごしており、彼女のことは「るかるか」と呼んでいる大親友。自分がどうしてこの世界にいるのかはわかっていない。
 カルデアのことはいろんなことを教えてくれて、守ってくれて、助けてくれた恩人や、綺麗だと思った存在がいたという曖昧な記憶として残っている。
 瑠風のことは側にいると落ち着くし、一緒に遊んでくれるし、祟り神である自分のことを受け入れてくれている大切な親友であり、大好きな居場所だと思っている。
 そのためか、瑠風を傷つけたり悲しませたりするような奴がいたら絶対に祟ってやる呪ってやるコロコロしてやると考えている。
 瑠風が大好きで、彼女が変なもの(いわば呪霊)に襲われそうになったら問答無用でプチっとしてるし、彼女に悲しんでほしくないから彼女の家族に襲いかかる変なものもプチッとする彼女の守護霊的な立場にある。(祟り神だけど)
 間違いなく特級レベルの存在だが、普段はただの可愛い男の子。(なお、まれにでっかくなっちゃう模様)
 ちっちゃなコンとして稀にわらわらしていることも……?

他にもサーヴァントを出すとしたら?

  • 闇のコヤンスカヤ
  • ジャンヌ・ダルク[オルタ]
  • 巌窟王
  • アビゲイル・ウィリアムズ
  • クー・フーリン[オルタ]
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