気がついたら祟り神様(純粋)と一緒に呪術の世界にいた話   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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23.はーい、その指は回収させてもらいまーす!

 杉沢第三高校の屋上にて、道満と一緒に過ごすこと数十分。

 

「おや?マスター。あちらの方にやった式神がなにやら見つけたようですぞ?」

 

「あっちにやった式神?」

 

「ええ。」

 

 急に道満が、私に話しかけて来た。彼が放った式神のうちの一枚が何かを見つけたとのことだ。

 彼が指差す方向へと目を向ける。スマホにあるマップと照らし合わせてみると、家庭科準備室がある方角のようだ。

 確か、原作では家庭科準備室がオカ研の部室になっていたよな……。となると、間違いなく悠仁の先輩方がいるはず。

 

「急ごう。」

 

「向かわれるので?」

 

「うん。原作通り物語が進むのであれば、間違いなくオカ研の人間が呪霊に襲われるからね。被害を最小に抑える……を目的にしているから、向かわない理由がないんだよ。」

 

「左様ですか。では、拙僧が足がかりとなりましょう。こちらに。」

 

「え……?」

 

「ンンン!!何故そこで警戒なさるのですかマスタァ!!拙僧はマスターの味方でございます!!」

 

「いや、だってリンボだし。」

 

「確かに記録として有しておりますが、こちらの世には手出し致しませぬと何度も言って……」

 

「オルタニキ。いるんでしょ?」

 

「ああ。一通り見て回ったからな。話は聞いている。あっちに行くんだろう?」

 

「うん。お願いできるかな?」

 

「了解。リンボ野郎はもうちとここら辺に待機しておけ。」

 

「いつのまにこちらに戻られていたのですかクー・フーリン・オルタ殿!!というか、異変を感じたのは拙僧なのですが!?」

 

「知るか。」

 

「道満は引き続きこの場に残って警戒。ついでに恵くんに指を捕捉したことを式神で伝えておいて。セイとオルタニキの二騎を連れて行こうかな。」

 

「俺がいりゃ問題なくねぇか?」

 

「いざと言う時の殿として、力を温存してもらうんだよ。耐久力にも優れてるしね。」

 

「そうかい。」

 

「セイ!指を見つけたから移動する!こっちに戻ってくれるかな?」

 

「マスタァ─────!!拙僧を無視しないでくだされぇ─────!!」

 

 背後から道満の悲痛な声が聞こえて来たがスルーしてオルタニキに足がかりを頼めば、彼は軽々と私を抱き上げたのち、そのままその場から飛び去る。

 程なくして太歳星君も合流し、戦闘準備は万端だ。

 

「るかるか〜。どーまんはむしむしでいいのか?」

 

「能力面としては問題ないけど、性格がちょっとあれだからね。頼りにはなるけど信用はちょっとできないから……」

 

「だったら消しちまえばいいだろうが。なんで放置してんだ。」

 

「連絡係には使えるから……」

 

「じゃああれか?恵とか言う奴が合流したら消すのか?」

 

「そうなるかな……。呼ぶなら玉藻の方がよかったかな……」

 

「あの狐を呼ぶのかー?なーんかやな感じがするんだよなー、あの狐……近寄りたくない。」

 

「うーん……でも、道満よりかはマシじゃない?」

 

「どっちもどっちだろ。良妻願望垂れ流しのアイツも、うちに秘めてやがるのは黒いもんだしな。」

 

「一応、玉ちゃん自体は、中国を騒がしたあれとは違うって言ってるんだけどなぁ……。」

 

 玉藻の前に対する太歳星君とオルタニキの評価に思わず苦笑いをこぼす。

 あの子は本当に、ただ純粋に良妻として最愛の殿方の側にいたいと思っているだけなんだけど。

 疑いたくなる気持ちは……まあ、事実からして仕方ないんだろうけど。

 

 そんなことを思いながら、オルタニキに協力してもらって数分後、道満が言っていたちょっとした異変があったと言われた家庭科準備室近くに着地する。

 呪力はかなり強い。この学校全体に広がっていたそれとは明らかに桁違いの重圧だ。

 

 ─────……流石は呪いの王の指。封印が施されてもなおこんな呪力を放つのか。

 

 漫画やアニメじゃいまいち強さがわからなかったけど、実際に感じてみてようやくわかった。

 廃村の時は遠くにあったから感じる重圧はそこまでなかったからなんともなかったけど、これだけ近づければ冷や汗が吹き出してくる。

 

「……すくすくの呪力はこれだったのかー。」

 

「随分とまあ、厄介そうな怪物がいることで。魔神柱共や、ビーストとはまた違った存在感じゃねぇか。」

 

「……仮に宿儺が受肉して力を取り戻した場合、オルタニキは勝てそう?」

 

「勝てとお前が言うなら勝てるだろうよ。お前の呪力はすっからかんになるだろうがな。」

 

「セイは?」

 

「ワガハイはどっこいどっこいの気がするのだ。大きい方のワガハイなら勝てるかもしれないけど、被害はかなり広がりそうな気がする。」

 

「あはは、マジか。やっぱり規格外だな、両面宿儺。」

 

「でも、ジュナオルとクーオルとワガハイとどーまんとアヴェアヴェが一緒に戦えば勝てそうな気もするのだ。」

 

「………やっぱりサーヴァントの方が規格外だったね。」

 

「あの弓の方の教授や、ビーストの狐女×2を導入して俺と黒化したアルジュナを差し向けりゃ余裕で潰せそうだな。」

 

「……Bバフ可能敏腕秘書×2とか火力がおかしなことになりそうな気がしてならないナー……」

 

 いつだったかW殺コヤでバフを乗せてオルタニキやジュナオに宝具を打たせた時を思い出す。

 あの時は本当に見たことない数値がイベ特攻関係なしで出たから驚いたものだ。

 コヤコヤオベロンのバフも恐ろしいことになってたっけ……。バスター環境な弊カルデアにはありがたかったけど、初見は引きつった笑みを浮かべていた記憶しかない。

 

「うわ……ッ」

 

「どうした!?」

 

「……これ……人間の………指……?本物……?」

 

 苦笑いをしながらそんなことを考えていると、家庭科準備室の中から声が聞こえて来る。

 同時に先程以上に感じ取れる苦しいまでの呪力と、新たな複数の呪霊の気配を感じ取った。

 すかさず家庭科準備室のドアを勢いよく開け広げた私は、中にいた二人組の頭上に現れた呪霊をゲイ・ボルクで一閃する。

 

「おわ!?」

 

「誰だ!?」

 

 突然乱入して来た私の姿に、中にいた二人組……原作で、宿儺の指の封印を解いたことにより危ない目に合っていた悠仁の先輩である佐々木 せつこと井口 たかしの二人が驚く。

 でも、私はその視線を気にすることなく、現れた呪霊を祓う。ある程度減らすことができれば、気配は一時的に落ち着いた。

 

「ふぅ……間に合ってよかったー。」

 

 軽く息を吐き、手にしていたゲイ・ボルクを肩に担ぎ直す。

 そして、唖然としている二人組に向かって手を差し出した。

 

「はーい、その指は回収させてもらいまーす。死にたくなければ大人しく渡してね?」

 

 




 瑠風
 杉沢第三高校に残り、被害を最小に抑えるためオカ研に突撃訪問&死にたくなければ宿儺の指を渡せとカツアg……回収作業を行なっていた呪術師なマスター。
 口元は笑っているのに目は笑っておらず、その上ゲイ・ボルクで自分の肩を軽く叩きながら手を差し出していたので、ヤバい人間の図になってしまった。

 太歳星君
 るかるかちょっと怖いのだー……と思っていたのは言うまでもない。

 クー・フーリン・オルタ
 道満に代わって瑠風を運ぶ足がかりを担った狂王様。
 見た目に反してそんな顔もすんだなコイツ、と面白がっていた。

 道満
 拙僧を─────!!無視しないでくだされ─────!!(伏黒恵に式神を使って連絡しながら)

 佐々木 せつこ&井口 たかし
 札が貼られまくった指の封印を剥がしてしまったが、呪霊に襲われる前に先回りしていた瑠風に守られた二人組。
 え?不思議な見た目をしてる男の子とトゲトゲの衣装を着たワイルドマッチョなイケメンを連れた女子生徒にカツアゲされた……?

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