サイレント・ナイツ ―無名のヒーロー達―   作:趣味全開人生

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日本の東北地方や上越地方で反レイヴンズ組織が武装蜂起、これに対してレイヴンズは大規模な軍を派遣して鎮圧を図る。


しかし、それは特戦軍の日本上陸を助ける為の陽動だった――――!!




ファイル028『上陸』

 

 

 

――――神奈川・レイヴンズ基地

 

 

 

「正体不明の敵勢力が大阪から上陸した」

 

 

その知らせは、視線が東日本に釘付けになっていたレイヴンズ関係者にとっていきなり背後に敵が現れた事を意味していた。

 

 

 

「ったく……本部警護の為に北米支部から派遣されたタイミングでこれ?」

 

 

急な出撃命令に毒づきながらパワードスーツの1機『ミラー』を装着する神無月 光少尉。

 

 

 

「これを乗り切ったら、また子供達に会いに行こうね」

 

子供達の笑顔を思い出しながらパワードスーツ『アサシン』を纏うリーズ・ロランス少尉。

 

(※本作のファイル23参照)

 

 

 

「秩序に盾突く愚か者共め、徹底的に思い知らせてやる!」

 

パワードスーツ『ナイト』を身に着けつつ傲慢さを隠さないエーリヒ・ラウ少尉。

 

 

 

それぞれ装着を終えた3人は高速輸送機に乗り込み、戦地へと飛び立つのだった――――

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

その頃、特戦軍は既に大阪への上陸から部隊再編を済ませ、東海地方へと部隊を進めていた。

 

 

隊列の中心にある指揮車両内部でタブレットを見つめ表情を曇らせるメイファン。

 

「――――東北や上越で蜂起した反レイヴンズ組織の内部にいる連絡員によればレイヴンズ勢力下の小さな町や村を占領する事に成功したらしいわ。けれども末端兵士による略奪や暴行が横行しているそうよ」

 

 

 

その知らせに、隣に座るアレクが苦い顔をする。

 

「――――そちらの処理もしっかりしないとな。レイヴンズの暴政を終わらせる為に戦っているのに賊に成り下がるなど容認できん」

 

 

 

ふと、沖縄攻略で特戦軍の将兵が暴走して投降したレイヴンズ将兵を虐殺した事が脳裏をよぎる。

 

 

 

「――――――――そうね。沖縄の件も含めてちゃんと裁判にかけないと」

 

 

と、その時。

 

 

 

「偵察ドローンが前方50キロに数十の熱源反応を発見!!すべて量産型パワードスーツです!」

 

 

「エクセリオンは直ちに出撃!ヴェガさんもお願い!」

 

 

――――――――――――――――

 

 

 

空中から眼下を見下ろすヴェガと志穂。

 

 

「――――病み上がりですけど、大丈夫ですか?九鬼さん」

 

 

「ええ――――戦えるわ」

 

 

 

光の剣を織ったヴェガが急降下し、エクセリオンを纏う志穂も続く。

 

 

 

 

降下しつつライフルの狙いを定め引き金を引く――――光の筋がパワードスーツの1機を貫き、爆散させた。

 

 

突如として訪れた仲間の死に一瞬の動揺が走る――――その隙を突いてヴェガの光の剣がパワードスーツを一刀両断する。

 

 

 

 

地上で暴れるヴェガと空中から狙い撃ってくる志穂――――2人の連携によって数機のパワードスーツが反撃らしい反撃もできないまま撃破されたが、そこへ「見えない殺気」が忍び寄っていた。

 

 

 

「――――!?」

 

 

突如として後方から放たれたビームがエクセリオンを直撃する。

 

 

 

幸運なことに強靭な装甲が志穂の身体を守ったが、それでも戦車すら容易く撃破できるビームを受けて無傷ではいられなかった――――装甲の一部が溶けている――――それを察した志穂の額に汗が浮かぶ。

 

 

 

「――――光学迷彩が進化している!?それにほとんど殺気を感じない――――」

 

 

 

と、そこへ超音速で迫る砲弾。ギリギリで回避した志穂の数メートル横に一瞬だけ空気の揺らぎが円状に広がった。

 

 

 

「レールガン!?遠距離から狙われている?」

 

 

 

この時になって志穂は自分達が狩られる側に回っていることに気付いたのだった――――

 

 

 

 







~次回予告~


ファイル029『亀裂』



敵部隊に囲まれた志穂とヴェガは生き延びるべく奮戦する。


そして――――それは残酷な結末をもたらすのだった。



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