ブライアおばさん   作:ちゅーに菌

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アニメのスパイファミリーが楽しみで毎週つらい。





きつね

 

 

 

 

 ロンメルの狐――。

 

 それは闇に生きる殺しのスペシャリスト達にとって、半ば伝説的な存在であった。

 

 それは情勢が安定せず、アンダーグラウンドの温床と化していた戦後復興の黎明期から東人民共和国(オスタニア)という国で、烈火の如く殺し尽くした殺戮者である。

 

 そして、当然ながらロンメルファミリーに敵対的だった数多のマフィアなどの組織は手に負えない彼女に対し、世界各国の名のある殺し屋を差し向けた。それにも関わらず、その一切を喰らい尽くしたため、彼女は誰にも殺せぬ修羅として伝説となった。

 

 そのため、興味本位、自身の実力を示す、名を上げる等の様々な思惑を抱き、ロンメルの狐に挑む殺し屋達は後を断たない。

 

 それは"刀"という珍しい刀剣を殺しの道具としているとある殺し屋の男も同様だった。

 

 

 

「あら……? 珍しい刺客ね」

 

 

 

 そして、そのタイミングは完璧だった筈だ。

 

 単身で他のマフィアの密造所を殲滅していた彼女を死角から強襲し、その背に刃を与え――気づけば彼女の得物と刃を交えていた。

 

 それを可能としたのは、ただの人間では有り得ない程の気配察知能力と反応速度であり、それは人間と言うよりも獣、それどころか魔獣と呼んでしまえるほど異次元の領域である。

 

 だが、男とて並みの殺し屋ではない。己が生涯を掛けた剣術にて、確かにロンメルの狐と幾度となく得物を交える事を可能としていた。

 

 これが名のある殺し屋程度ならば、彼女の異常な筋力で振られるそれを受け流せずに受け止めてしまい、その時点で得物は砕け散っている。それだけで彼が暗に世界最高の殺し屋の1人であることを証明していた。

 

「"刀"……良いわよね。ロンメルファミリー()でも日本から職人を招いて製造し始めたんだけど、如何せん剣術指南役が居なくて困っていてね……」

 

 "盲点だったわ"と呟きつつ、尚も男と得物を交え続けるロンメルの狐。その表情には笑みと値踏みする余裕が浮かんでおり、彼女の得物を受け流し、反撃する事に全力を注ぎ、脂汗を浮かべている男とは対照的だろう。

 

 ある瞬間にロンメルの狐の得物をやや弾き、彼女から距離を取った男は上段に刀を構え、上がった息を整えながら彼女を注視する。

 

「休憩? いいわ……少し待ってあげる」

 

 まず、一切の隙がない。更にほんの少しでも目を離せば存在を認識出来なくなるのではないかと錯覚するほど、人間らしい気配そのものがない。そして、極めつけに静かに佇んでこちらを見詰めるばかりにも関わらず、底冷えするような死を覚える気迫だけがあった。

 

 さながら彼の故郷にある羅刹像に生命が吹き込まれ、本物の羅刹女として動き出したような有り様はそれだけで畏怖の念すら抱くほどである。

 

 黒い殺戮者。殺人の権化。人命を奪うことだけを生き甲斐とする抹殺者。人間という種を殺すためだけに生まれ落ちた怪物。

 

 男の目の前にいるそれはただそれだけの存在であった。

 

「その代わり――試すわ」

 

 そう言うとロンメルの狐は背負っていた布の掛かった彼女自身の身長より長い筒を取り、中から男にとって馴染み深い"刀"を取り出して見せる。

 

 鞘を放り捨てるように抜き放たれたそれは、一目で名工の作であると男がわかるものであり、同時に刀の刀身と西洋剣の柄を持つ見たことのない武器でもあった。

 

 そして、何よりその刀は男のそれよりも大型であり、刀身が三尺を超える大太刀や野太刀と呼ばれるものであることも理解する。

 

 剣豪でも持て余すようなそれを、彼女の本来の得物とは逆の手に持つと、まるで子供が枝で遊ぶように片手で軽々と振って手応えを確認していた。

 

「ちょっと見た目より軽過ぎるんじゃないかしらこれ……?」

 

 "へし折れないでしょうね?"と少し不安げに眉を潜めるロンメルの狐。彼女の怪力を身を以て知る男はその言葉が少し可笑しく思い、小さく声を漏らす。

 

 それを見て男はまだ余裕があると感じたのか、単純に笑われた事に反応したのかは謎だが、彼女は大太刀を男へと向けた。

 

「行くわよ?」

 

 今度先に動いたのはロンメルの狐であり、彼女は踏み込むと、文字通り跳ぶ。

 

 男との間にあった十数mの距離は、たった一歩の踏み込みで消し飛び、そのまま彼女は大太刀を水平に薙ぐ。

 

 体勢を低く落とす事で初撃を避けた男だが、即座に反撃をする隙もなく返しの刃が振るわれ、それを受け流した事で打ち合いが始まった。

 

「うーん……逸らしたり、峰で受けたり……結構難しいわね」

 

 そんな事を言いつつ、ロンメルの狐は男の反撃を大太刀で逸らすか峰側で受ける事で対応しており、かなり剣術に対して知識と技術がある事が伺える。

 

 だが、それ以上に男を驚かせたのは、その剣術が荒削りながら男が修得しているそれと全く同じものだった事だ。

 

 同じ剣術を学んだという事ではないだろう。ならばその答えは、男が振るっていた剣術を殺し合っているこの場で覚え、それを行使しているという事に他ならない。

 

 怪力だけではなく、兼ね備えた異次元の技量とバトルセンスがそれを可能としており、人間の頂点の更に上に位置する何かだという事が男には痛いほど理解できる。

 

 しかし、男はそれでも彼女に喰らい付く。それは最早、殺し屋ではなくただの剣豪としての意地であり、あるいは彼女が戦いの中で完成させた己の剣術というものを見てみたいという純粋な興味であった。

 

「あら……?」

 

 打ち合いを始めてから時間にして2~3分ほど。男にとっては永遠に続くように錯覚していた時間は突如として終わりを告げる。

 

 他の敵対組織員の掃討が終わり、2人の周りを銃やドスを構えた数多のロンメルファミリーの構成員達が取り囲んだのだ。

 

 その時、男はロンメルの狐を殺すためにここに来ていた事をいつの間にか忘れ、ただ剣客という挑戦者として立っていた事を思い出し、自身の死期を悟る。

 

 単純に男は自身でも気付かないほど、ロンメルの狐との立ち合いにのめり込み、時間を掛け過ぎた結果がこれだ。

 

 血も涙も誇りもない殺し屋として修羅と呼ばれた自身の最期が殺しではなく、今更になって剣に殉じた事で幕を閉じるとは、あまりの皮肉に男は自身を嗤う。

 

 しかし、一切後悔はしておらず、ならば生涯最高の幕引きにしようと刀を鞘へ納刀し、踏み込みの予備動作に入る。

 

 "せめて一撃だけ、見舞おう――"

 

 男は例え、次の瞬間に銃弾の豪雨を受けて死のうと、己にとって生涯最大にして最高の相手に最後の突撃を敢行しようと――。

 

 

「お前ら、絶対に手を出すんじゃないわよ……?」

 

 

 しかし、その決意は他ならぬロンメルの狐が構成員たちを制した事で停止する。

 

「私が殺し屋を差し向けられる分は、別にどうでもいいのよ。それだけの事をして来たし。けれど、それに巻き込まれてあんたらがひとりでも死んだらそれこそ寝覚めが悪いわ。何より――これは私に売られた喧嘩よ?」

 

 "私に卑怯者のレッテルを貼るつもり?"と更にロンメルの狐は続け、そこまで言われてしまえば返す言葉もないと、構成員たちは銃とドスを仕舞った。

 

「ああ、私が殺されたら彼に彼が受けた暗殺依頼の報酬の倍包んで渡してやりなさい。無論、彼が帰る際に誰も手を出すんじゃないわ」

 

 そして、ロンメルの狐はそう言うと、仕切り直しと言わんばかりに恭しく一礼し、大太刀を彼がしていたように上段に構えた。

 

 極道――。

 

 彼が生まれた国では、マフィアとほぼ同じ意味の言葉に当たり、本来は仏教用語で仏法の道を極めた者という意味で、高僧に対し極道者と呼ぶ。

 

 その時、男にとって目の前の者は、怪物ではなく紛れもない極道者であり、何かに魅入られるとはこのような事を言うのであろう。

 

「さあ……続きをやりましょうか?」

 

 そんな彼女とまだ立ち合え、自身の剣術がどこまで通じるのか証明出来る事から思わず会心の笑みを漏らす。

 

 

 

 そして、どちらがと言うこともなく互いに踏み込み、交錯した刀が火花を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 麻薬カルテル――。

 

 それは広義では麻薬の製造・売買に関する活動を行う組織であり、大多数の国では、麻薬の所持・売買・使用等を制限あるいは禁止されており、非合法な存在である。

 

 この東国であってもそれは同様であり、現在このミュンク地方にある空港跡地の格納庫にて、そんな麻薬カルテルと呼ばれる組織犯罪集団のひとつがいる。

 

 この地方には政府の支配が及んでいない一帯があり、この空港跡地もかつて戦争で激戦区となり、復興が及ばずに放棄された場所であった。

 

 空港跡地にポツンと佇む格納庫はほぼ原型を残しており、それ故に犯罪組織の根城としては申し分なく、現在200~300名規模の構成員がここにおり、運び込まれた密輸品の仕分けをしている最中である。

 

 彼らは東国内の犯罪組織の手引きで他国から勢力拡大のために流入した者達であり、その国では大規模な組織であった。

 

 東国はロンメルファミリーが縄張りにしており、そちらでは麻薬や売春を禁忌としているため、明確な敵対行為であるが、他国にまで勢力を伸ばそうとする彼らに最早歯止めは効かず、力のままに広がるばかりだ。

 

 

 

「女……?」

 

 するとそんな彼らの見張りの1人が奇妙な影を見付ける。

 

 それは露出度の高い黒いドレスを纏った黒髪の女であったのだが、顔に極東の黒い狐面を付けており、更に巨大な対戦車ライフルのフォアエンドを肩に乗せ軽々と片手で担いでいるという余りにも奇妙な人物であった。

 

 その銃はかつて、西国と東国との戦争より以前に開発された世界初の対戦車ライフルであり、開発した国で元々採用されていた主力小銃の単純な基本構造自体は殆ど変えず、一回り以上サイズアップさせて13mmと言う大口径に対応させ、13mm徹甲弾を放つというとてもシンプルな代物である。

 

 しかし、その全長は2m近く重量も15kgを超える上、マズルブレーキやソフトバットプレートといった反動軽減機能は付いておらず、強烈な反動によって、バイポッドで固定して狙撃しようとも射手の眩暈・頭痛や肩関節脱臼や鎖骨骨折まで引き起こす事もあったという。

 

 だと言うのに彼女が持つそれはバイポッドすらそもそも付いておらず、本来は木製のフォアエンド、グリップ、床尾に至るまで全てが金属で出来ており、本来の倍以上の重量があることが伺える。

 

 更にその尖端には50cm程の刃渡りを持つ銃剣が付いており、最早銃自体が薙刀のようにさえ思えた。

 

 そんな女が余りにも堂々とした足取りで真っ直ぐ向かって来ていたのである。

 

「なんだありゃ――」

 

 その言葉は見張りの男の首が飛来した鎌のような何かにパックリと裂かれた事で最後まで続かず、暫く悶絶した末に地面に倒れ伏して事切れる。

 

 すると見張りの男に向かって伸びていた鎖とその先に繋がる鎌は回収され、いつの間にか狐面の女の隣にいる髭を蓄えたアラブ系の大男の手元まで戻った。

 

「すまんボス。呆れるほど隙だらけでな。つい手が滑った」

 

「いいわ、好きにしなさいバーナビー。無礼な輩にルールもマナーも必要無いわ……元から皆殺しよ?」

 

 鎖鎌を使う大男――バーナビーはその言葉を聞いて気を良くしたのかくつくつと笑う。

 

「な……テメェら!?」

 

 そんな様子を他の見張りが目撃し、狐面の女目掛けて小銃を構え、それより早くバーナビーは鎖鎌を構えていたが、何かに気付いたようでその構えを解く。

 

「俺たちを誰だと思って――」

 

 その直後、小銃を構えていた見張りの首が飛ぶ。

 

 見れば、いつの間にか見張りの背後に髪を後ろで纏めた灰髪の男が立っており、音もなく振り抜いた"刀"によって彼が行ったのだとわかるであろう。

 

「少なくともお前らよりもうちのボスの方がよっぽど怖いな」

 

「ちょっと隊長……それどういう意味よ?」

 

 死んだことにも気付いていない表情で落ちた見張りの首に"刀使いの男"がそう語り掛け、それに狐面の女――"ロンメルの狐"は口を尖らせる。

 

 彼女はドレス姿であるが、他の男達はスーツ姿であることが印象的であった。

 

「さて、"猟兵"は配置に着いたわね」

 

 猟兵――。

 

 ロンメルファミリーのNo.3 ロンメルの狐が設立した直属の特殊部隊であり、部隊としての名は烏喙(うかい)猟兵隊という。

 

 トップは無論ロンメルの狐であり、殺しに才能のあるロンメルファミリーの志願者を除き、それ以外の全ての構成員は、かつてロンメルの狐を殺しに来た殺し屋であり、心をへし折られる・絆された・陶酔する・好きに殺せる為に下った等の理由でロンメルの狐の配下となった者達であった。

 

 つまりにロンメルの狐とロンメルファミリーの殺し屋及び名のある元殺し屋のみで構成された殲滅部隊という誰も相手にしたがらない存在であると同時に、歯の浮くような眉唾物の話故に暫く活動していないと形骸化したお伽噺の怪物程度の扱いにされてしまう存在である。

 

 しかし、ロンメルの狐を含めた彼らは確かにこうして存在し、何処かから東国に来た良くない虫を掃除する役割を誰に頼まれた訳でもなくしているのであった。

 

「では始めましょうか」

 

 ロンメルの狐は対戦車ライフルの銃口を天へと掲げ、その直後に引かれた引き金と共に耳を(つんざ)くような爆音と、マズルフラッシュの閃光が一瞬だけ灯る。

 

 それを合図に空港跡地の格納庫の様々な場所から銃声や悲鳴が上がり、麻薬カルテルの構成員達が大混乱に陥っている事が直ぐに耳で感じられるだろう。

 

「さあ……ロンメルファミリーの流儀を教えてあげるわ」

 

 それだけ呟いたロンメルの狐は2人を引き連れつつ、そのまま格納庫の中に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アーニャたゃ~」

 

 いつもより気持ち遅めの時間にフォージャー家に来たサヨ・ブライアの第一声がそれであった。

 

「おば、いらしゃいませっ!」

 

(はー……可愛いかよ? 目がきゅるんきゅるんして、口開いてて、なんだこの可愛らしさ次元が違うやっばっ……!! 可愛すぎて最近仕事が捗って――)

 

「――ヴォエッ!?」

 

「おば!?」

 

 サヨは駆け寄ってフォージャー家の玄関を潜ろうとしたが、背中に背負っている巨大な筒がドア枠に当たり、急ブレーキが掛かった時に助手席に乗っていた人のようになる。

 

 直ぐにサヨは背負っている筒を縦にしてフォージャー家に入り直すと、途中でアーニャを抱き上げてからリビングに入った。

 

「サヨちゃん何ですかそれ?」

 

「こんばんはサヨ」

 

「これ? 大したものじゃないわよ。仕事でちょっとした接待があってね。その道具よ」

 

 そんな事を言いつつアーニャを下ろしてからリビングのソファーで休んでいたヨルと黄昏の前に背負っている筒を下ろす。

 

 すると中から2m近い巨大な銃と鞘に収まった銃剣が現れ、アーニャと黄昏が驚いた表情を浮かべる。

 

「私のラブリーちゃんよ♡」

 

(前大戦の対戦車ライフルだと……!?)

 

(おばのじゅう!? たいせんしゃ……? でっかいかっこいい!)

 

 黄昏はサヨが隠す気が無いどころか逆にマフィアでは御目に掛かれないモノを持ち込んで来た事に驚愕し、アーニャはそれを持つサヨを想像して興奮を覚えた。

 

「サヨちゃんは射的のスポーツをしているんですものね?」

 

「うふふ、射撃よ姉さん。私、クレー射撃を嗜んでいるのよ。ちょっと特殊な奴だけどね」

 

(対物ライフルと徹甲弾でやるクレー射撃なんてあって堪るか……)

 

 クレー射撃は散弾銃で素焼きの平皿の的を撃つスポーツであるため、サヨの言っている事はとんでもない出鱈目である。

 

(しまったこの家には……銃について知る人間が黄昏()しか居ない……!)

 

 しかし、精神科医ロイド・フォージャーである黄昏は、その設定ではクレー射撃についてとやかく言える立場ではないため、ツッコミを入れられる者が誰ひとりとして存在しなかったのであった。

 

(待て……対戦車ライフルを使うロンメルファミリーのマフィア……? えっ――? いやいやいやいや、そんな偶然があって堪るか……)

 

 黄昏は頭の中にあったロンメルの狐が用いている武器のひとつの情報を参照し、それを頭から否定する。

 

 流石の黄昏と言えども東国の伝説の存在であるロンメルの狐がこんなところに居るわけがなく、何より日頃からアーニャを溺愛し、言動が大変アレなおもしれー女がそれであるとは思えなかったのであろう。

 

「おば、さわっていい?」

 

「良いわよ」

 

「おい、危ないだろ。何を触らせて――」

 

「大丈夫よ。装填数1発だから弾が出ることはな――」

 

 黄昏と言葉を交えつつサヨはボルトアクションをスライドさせて見せ――その薬室に巨大な銃弾が装填されているのを見付けた。

 

「………………」

 

「………………」

 

 サヨと黄昏は固まり、互いに薬室の銃弾を見詰める。それはその銃で用いられる13mm 徹甲弾であり、そのまま無言で彼女は銃弾を薬室から取り除く。

 

 そして、銃でお尻を撃たれて痛いときのヨルのような表情をしつつ黄昏と目線を合わせずにポツリと呟いた。

 

「………………もう無いわ」

 

(あったじゃねぇか!?)

 

 この女、何処か抜けているところは紛れもなくヨルと姉妹であろう。

 

 

 

 

 

 

 







~ 用語解説 ~

烏喙(うかい)猟兵隊
 ロンメルファミリー内での通称は猟兵。他の組織からは主にロンメルの猟兵等と呼ばれているロンメルの狐直属の特殊部隊であり、ロンメルファミリー最高戦力でもある。
 ロンメルの狐やロンメルファミリーの幹部を暗殺しに来た名のある殺し屋を、ロンメルの狐が完膚無きまで叩きのめした上で五体満足で捕獲し、ロンメルファミリーにした者がここに配属される。他にもロンメルファミリーの腕利きの殺し屋(ヒットマン)の志願者が配属される。
 主に国内で発生したロンメルファミリーの信念に反する組織犯罪集団や、戦争に荷担する過激派組織の拠点に出向き、ロンメルの狐と共に殲滅する他、本拠地が国外の場合そこに乗り込む事もある。

《構成員+α》

ロンメルの狐
 烏喙猟兵隊の元締め。黒いドレスを着て黒狐面を被った女であり、ロンメルファミリーで最もマフィアらしいマフィアにして、伝説級の殺し屋(ヒットマン)でもある。得物は銃剣付きの対戦車ライフル・重機関銃・ミニガン・拳銃・大太刀・薙刀・鉤爪・鎖鎌・ドス等様々なモノを用い、何も躊躇なく人間に対して放って来る。
 総じて対峙して生き残った者全てが、到底人間どころか生き物とは思えない眉唾物の話を語るため、いつしか人々の伝説として語られるようになった。
 ちなみに対戦車ライフルのモデルはマウザー M1918。

エンヤ
 ロンメルファミリーの剣術指南役であり、幹部のひとり。ロンメルの狐は烏喙猟兵隊の設立者であり、隊員ではないため彼が隊長を務める。かつてロンメルの狐の暗殺依頼を受け、彼女を襲撃したが刀同士で拮抗した戦いの末に敗北。彼女の心意気と仁義に惚れ、ロンメルファミリーに降った経歴を持つ。
 現在の名前はロンメルファミリーとしての名であり、過去の名前はロンメルの狐の配下になった時に捨てた。

 豪華客船編の殺し屋のひとり。刀使いの男。万全ではないとは言え、作中で唯一、ヨルと渡り合い1ラウンド征した超人。死が怖いならという理由で、ヨルに手を引くように促したりなど割りと倫理的。

バーナビー
 ロンメルファミリー幹部を殺害する依頼を受けたが、ロンメルの狐と遭遇。交戦したが、殺意を露にした彼女に素手でボコボコにされた上、自慢の鎖鎌を奪われて敗北。彼女への恐怖心からロンメルファミリーに降る。

 豪華客船編の殺し屋のひとり。鎖鎌使いのバーナビー。アーニャが学校で思わず有名人の名前に挙げちゃった人。



~ フォージャー家+α 戦う時の特徴 ~

ロイド・フォージャー
 状況に応じあらゆる手を使い、戦闘能力も人類トップクラスに高いという主人公タイプ。

サヨ・ブライア
 徐々にギアを上げていき、第三形態ぐらいまで武器と戦闘スタイルが変化する。主人公を含めて何人もの仲間が死力を尽くしてようやく削り切るタイプのラスボス。キングブラットレイ。

ヨル・フォージャー
 先手必勝。最初から全力で殺しに来る。宝箱開けたらしんりゅうと戦わされて、初手タイダルウェイブしてくるようなもの。

アーニャ・フォージャー
 ははとおばをよぶ。




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