マネージャーとまほろは4月25日、春の夜に二人で歩いていた。
二年という月日が経ち、昔のことを思い出していた。
その話を綴った物語。

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__まほろって、一流の声優になれるかな?


始まりから今まで

あの日から二年の月日が経った。

陽菜を助け、事務所のマネージャーとしての二年。

俺はまほろの担当マネージャーになっていた。

「あれから二年。早いな。」

「確かに、そうだね。でも、あんたといた時間楽しかったけどね。」

まほろはそう言いつつ、こちらを見つめる。

「そうか?そう言ってくれるなら嬉しいんだけど。」

「でも、あんたがときどき前のマネージャーからもらってくる仕事は嫌だったけどね。」

「あはは、あれは許してくれよ...。」

月の明かりはただきれいに光っていた。

春の代名詞とも言える桜を照らしていた。

「この夜桜きれい...。写真撮って莉子に送っとこ。」

満開の桜の花の間から見える月。

桜の花が薄いのか、月明かりが強いのかわからないが、花に透けて見えるようだった。

「あぁ、きれいだ。」

それを眺める時間はとても長く思えた。

ただそれを眺めているだけで、変な気持ちになり、お互いに黙ってしまった。

 

 

今思えば、あの日にみんなと出会ってから色々生活が変わったなって思う。

もともと積極的に行動する方だとは思っていたが、まさかこんな風に声優のマネージャーになるとは思いもしなかった。

最初の頃の収録のときに桐香先生に怒られたりしたっけ。確か飲み物は水にしなさいって言われた気がする。

今思うと懐かしいなぁ...。

それと、みんなとの出来事を文章にしてみたり。マネージャーとして以外にも色々知れたし、できた部分があったと思う。

「ねぇ、マネージャー。」

「ん?どうした?」

「まほろって、一流の声優になれるのかな?」

「......自分と最後まで付き合うのは、結局自分自身。自分を信じて演技していってくれ。まほろならできるって信じてる。」

俺がそう言うと、まほろは目を丸くし、こちらを見る。

「なんで、マネージャーがそれ知ってんのよ?」

「え?」

「その...『自分と最後まで付き合うのは、結局自分自身』っていうの。」

「さぁ...?なんでかな。」

俺はまほろの方から月へと視線を移す。

まほろも同じように月に顔を向ける。

だけど、まほろの意識はこちらにあるようにも感じた。

静かに弱い風が通り過ぎる。桜の花は風の方向に動く。桜の花は風に拾われ、飛んでいく。

あの16人かのように、あの桜の花たちは飛び立っていく。

桜の花に意識がいっていると、まほろが再び月の写真を撮った。

「なんで、もう一枚撮ったんだ?」

「マネージャー用。」

まほろのスマホの画面にはその写真が写っていた。

そこには美しく輝く月と、赤い風船が映っていた。




ご読了ありがとうございます。
作者の塩ボウズです。
実を言うと、今日4月25日で創作を始めて二年になります。
今までずっと読んでくれてありがとうございます。
皆様のことがあってこそ、この活動を続けることが出来ました。
これからも、日々精進してさらに腕をあげていこうと思うので、よろしくお願いします!!

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