The Bullet of Guilty.   作:@Little

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記念すべき? 第10話!! 前回が少〜しシリアス路線だったので、今回はまさかのギャグ路線!! そして、蓮太郎が若干不憫。なんで会議にギャグ何だよって思うかも知れませんけども!! …………別に"集"が極めて偶にはギャグなのも良いかな? と思いまして、それもこれも全部"嘘界さん"の影響!!! って事で始まりやがります笑


第10凛 ガストレア討伐依頼

 

 

 

 

 

 

集side

 

 

 

 

 

 

 

 

僕らもちゃんと"入室許可証"を木更達から受け取り、第一会議室に入れる事になった。…………木更曰く、無理矢理押し通したって言っていたんだけど………………何したんだろ…………? 何もしてなきゃ良いけど…………

 

 

そんなことを心の中で思いつつ、僕らは第一会議室と書かれた部屋の前に辿り着く。

 

 

「さて……集兄様達の話によると、この会議中に"敵"と思われる人物が何か起すかもしれないから、用心しましょ…………? じゃあ扉を開けるわよ?」

 

 

木更は僕らに声を掛け、扉を開けると宣言する。その言葉に、僕らは一度頷いて返した。

 

 

"ガチャ…………"

 

 

扉独特の鈍い音が鳴り、木更が扉を開ける。扉を開けると、そこにはかなりの広さの部屋、基空間が広がっていた。外から扉を見ると大きく見えるが、中から扉を見ると小さく思える程。

 

 

そして中央には楕円形の巨大な卓があり、奥の壁には遠くからでも見上げられる程巨大なELパネルが埋め込まれていた。そして周りを見回すと、かなりの数の人間が居た。

 

 

卓に座っている人達は、高級そうなスーツに身を包んでいるに、恐らくは民警の社長格の人達だろう。その後ろには、ガストレアの弱点となるバラニウム製の武器などを所持しているプロモーターと思わしき連中がいた。最後に、数は多くないが中にはイニシエーターの少女達も見受けられた。

 

 

ある意味この壮観な光景に息を呑む。だって、こんなにも民警が集まった所など見たことがないから。それに今入室したからか、物凄い視線を感じる。特に…………蓮太郎に。

 

 

そして突然、僕らの前方から粗暴な声が飛んでくる。僕らはその声の方向に向き直り、その声の主と対面した。

 

 

「おいおい……最近の民警の質はどうなってんだぁ?? …………ガキんちょまで民警ごっこかよ。社会化見学なら回れ右してさっさと帰れや」

 

 

何故か苛立ち混じりの、髪をワックスで逆立ている青年に絡まれる僕達…………、僕達?? いや、彼は恐らくだが、"蓮太郎"にのみ突っかかっている様に見える。髑髏の模様が描かれたバンダナを口元に巻いた如何にも! ヤンキーです!!みたいな青年である。………………というか、社会科見学って言葉を彼が知っている事の方が、僕的には驚いた。

 

 

…………だって彼、小学校とか通って無さそうに見えるんだもの。社会科見学かぁ…………どんな所に見学に行ったっけかなぁ? 僕が小学校の時なんて…………ロストクリスマス真っ最中だね。うん、行った事ある訳ないね。

 

 

…………何か、切なくなって来た。

 

 

僕は諦め、突っかかってきている彼を見直す。

 

 

よく見ると………………いや、よく見なくても彼の手には、大きく無骨な巨大な剣が握られていた。彼が持つその剣を見ながら、僕は思う。…………僕の扱うヴォイド剣より"横幅"は広いな。刀身の長さ的には、ヴォイド剣の方が長いだろうけど。………………いや、絡まれてるのに何呑気に剣の長さやらを測ってるんだろう僕は。

 

 

そんなことを僕が思っていると、彼は動き出した。彼はそのまま僕らの下までにじり寄ると、木更の方を見やる。その青年の視線に反応した蓮太郎が、青年と木更の視線を遮るように間に割って入った。

 

 

「あ?? んだよてめぇは??」

 

 

青年は蓮太郎の行動が癪に触ったのか、更にヒートアップさせて蓮太郎に絡み始めた。とりあえず、僕といのりは一応"付き添い"と言う認識で来ているから、面倒事を起こしたら即退去!!の可能性もある。蓮太郎には悪いけど、彼の相手は任せよう。

 

 

「………………ごめん、蓮太郎」

 

 

本当に小さな声で蓮太郎に謝罪する。…………こんな僕を許しておくれ、蓮太郎よ…………!! 柄にも無く心の中で巫山戯てみた。そーっと蓮太郎の方を見てみると、青年と凄く言い争っている。彼には辛い役割を押し付けてしまったな…………

 

 

………………帰りにご飯でも奢って上げよう。

 

 

そう決めた僕は、いのりと木更を連れてそそくさーと、その場から退散する。…………蓮太郎だけを犠牲にして。

 

 

「し、集兄様? さ、里見くんは良いの?」

 

 

「…………良く聞くんだ木更。僕らが此処に居れるのは、君のお陰で借りれた入室許可証の存在があるからこそ。つまり、僕らが面倒事で問題を起こしたら、即退去の可能性があるんだ。蓮太郎には悪いけど、此処は彼に青年の矛先の"犠牲"になってもらうしか…………無かったんだ…………」

 

 

「………………集が少し黒い…………」

 

 

「………………でも、その理由は一理あるかも知れないわ、いのり姉様」

 

 

「………………そうだね木更。確かにここ迄来て追い返されるのは痛手だし…………、蓮太郎には悪いけど」

 

 

「………………大丈夫。後で木更も含めて二人にはお礼として、ご飯を奢る事にしたから」

 

 

この部屋に入れたのも彼女の協力のお陰だしね。木更にもご飯をご馳走してあげようかな。あ、後は蓮太郎のイニシエーターもかな?

 

 

「…………ほ、本当ですか! 集兄様! 」

 

 

「え? あ、うん。二人と蓮太郎のイニシエーターには、僕からご馳走させてもらうよ」

 

 

「………………焼肉」

 

 

"ジュルり"とでも効果音が付きそうな程、木更は目を輝かせてそう呟いた。…………若干恐ろしく感じたのは何故だろう。うん、分かんないや。

 

 

「い、いのりもそれで良いよね?」

 

 

「うん。二人にはお世話になったしね」

 

 

いのりも何だかんだで、二人には助けられたと思ってるみたい。結構すんなり許可してくれた。

 

 

「じゃあ、帰りは皆で焼肉に行こうか。蓮太郎にも後で伝えなきゃね」

 

 

「それはお願いしますよ集兄様! っと、私はそろそろ用意されている席に座りますので、後ろの壁際に居てもらえますか?」

 

 

「分かったよ、木更」

 

 

僕らと木更は一旦離れ、僕といのりは壁際に二人で立った。

 

 

「ねぇ、集。蓮太郎、まだ喧嘩してるよ??」

 

 

そんないのりの発言に、僕は先程まで居た方向を見てみる。そこには青年に頭痛をされた蓮太郎が居た。………………あれを見ると、本当に済まない気持ちしか出て来ない…………。ありがとう蓮太郎、僕らの為に庇って(犠牲になって)くれて。

 

 

「………………あ、どうやら青年の所属している民警会社の社長が喧嘩を止めているようだよ??」

 

 

やっと、喧嘩を止める為に動いたらしい。社長なのだからもっと早く動いても良いと思うんだが…………。まぁ、過ぎた事は仕方ないか。

 

 

そして解放された蓮太郎は、やれやれと言った感じに疲れた雰囲気でこちらに歩いて来た。

 

 

「…………何で二人共、俺を置いて行ったんだよ…………」

 

 

「ごめん蓮太郎。僕らはあそこで問題を起こしたら、即退去だと思ってさ…………」

 

 

「…………流石に退去はまずいしね」

 

 

「…………そんな正当な理由があると、怒るに怒れねぇじゃんか………………」

 

 

蓮太郎が行き場の無い思いに悄げてしまった。

 

 

「…………蓮太郎。今日さ、会議終わった後にお礼も兼ねて、焼肉に行こうと思うんだけどどう??」

 

 

「………………ま、ましでか集さん!?」

 

 

………………木更に続き、蓮太郎までこの反応の良さは何…………?? そんなに肉が食べたかったのかな??

 

 

「うん。だから、蓮太郎のイニシエーターの子も後で誘っておいて?」

 

 

「分かった!! ありがとう二人共!!」

 

 

………………食べ物効果は抜群だった。まさか、こんなにも元気になるとは思いもしなかったよ。流石にこれには僕も苦笑いだった。

 

 

そんな苦笑いを僕がしていると、ふと何かの視線を感じた。僕はその視線の主の方に顔を向かせる。僕の視線の先には、一人の少女がいた。

 

 

その少女の隣には、先ほどまで蓮太郎と争っていた青年。恐らく、少女は青年のイニシエーターであろう。…………でも何だろう。送られる視線は何かを訴えている様な、何かを求めているような視線だった。………………あっ。

 

 

そこで僕は、一つの答えに辿り着く。

 

 

…………さっきの僕らの"焼肉"の話でも聞こえて、お腹減っちゃったのかな?? そう思い、僕はその子に向かってお腹を指さし、お腹を押さえるジェスチャーをしてみた。

 

 

すると、少女は理解出来たらしくコクリと頷く。…………そう言えば、昨日の夜に"マンホールハウス"で子供達に渡されたクッキーがあったな。食べるかな?? もし、食べるのなら上げよう。

 

 

僕はクッキーをポケットから取り出し彼女に見せた。すると、彼女の目は輝きを示し反応してくれた。…………余程お腹が空いていたのだろうな。少しだけ苦笑いしながらも、その光景に僕は微笑む。

 

 

「ふふ、なら直接渡しに行くか」

 

 

そう思い、僕は少女の前まで行きクッキーの入っている小さな袋を手渡す。

 

 

「…………後で食べな??」

 

 

少女だけに聞こえる様に、とても小さな声で呟く。少女はコクリと頷き、声を出さずに口だけで"ありがとう"と言ってくれた。ちゃんとお礼を言ってくれた事に対して少女の頭を撫でてやる。撫でられた少女は目をパチくりさせ驚くも、嬉しそうに僕に撫でられていた。

 

 

恐らく、先程声を出さなかったのは青年に取り上げられるか、また青年が僕に突っかかる可能性があったからだろう。先程の蓮太郎とのやり取りを見ている限りはそう思える。

 

 

青年が目を瞑って居る内に少女から手を離し、僕は手を振りながら元の場所に戻った。と、同時に巨大なELパネルの前にに中年男性が現れる。

 

 

その男性が現れると共に、座っていた社長達は立ち上がった。その周りの行動に男性は発言する。

 

 

「…………いや、皆の者座ってくれ。 本日は集まってくれたことを感謝する。我々政府から諸君等"民警"に依頼があって集まってもらった。…………空席が一つあるようだが、まぁいいだろう」

 

 

男性は皆の顔を一通り見回すと、小さく咳払いをし皆に告げた。

 

 

「さて…………依頼を話す前に諸君等に一度言っておこう。今回の依頼を受ける受けないは、君達の自由だ。腕に自信がないものは速やかに退室してくれたまえ」

 

 

…………これ、僕らは退室した方が良いんじゃないかって思うんだが…………。そもそも民警じゃないし僕ら。そんなことを思っていると、男性が話を続ける。

 

 

「…………なるほど、辞退者はいないようだな。では、依頼の説明はこの方が行うので"心"して聞くように頼むぞ」

 

 

そう最後に告げると、男性はそのまま捌けてった。…………………時は既に遅し。最早"辞退"すら出来ない状況だったようだ…………。

 

 

僕のそんな思いと同時に、ELパネルの電源がつけられる。そこには二人の人物が映し出された。…………一体誰だろう??

 

 

「ごきげんよう、皆さん」

 

 

映し出された人物に、その場にいた僕といのり以外の全員が現れた人物に驚きを露にし、その場に立ち上がった。………………誰なんだ…………?? この世界にやって来てからは"家"にテレビが無いからニュースとか見れないし、全くもってあの人達の事が分からない。

 

 

隣のいのりを見るに、彼女も誰だが分かってないようだった。分かるのは、"輝く銀髪が特徴の少女"と"屈強そうなご老体"のお二人と言う事だけ。

 

 

『皆さん楽にしてくれて構いませんよ』

 

 

その言葉を皆聞いたはずであるが、誰一人としてその椅子に座るものはいなかった。…………どうして座ろうともしないんだろう…………?

 

 

僕は全く彼女が誰なのか分からないので、"何故"か木更の事を心配そうに見つめている蓮太郎に話し掛ける。

 

 

「…………ねぇ蓮太郎。あのパネルの人達は誰なの?」

 

 

まさかの僕の言葉に、蓮太郎はド肝を抜かれた様な顔をして僕を見ている。

 

 

「…………おい、嘘だろ集さん? "聖天子(せいてんし)"様と"天童 菊之丞(てんどう きくのじょう)"だぞ?」

 

 

…………聖天子様…………??と、天童 菊之丞…………? …………僕は全くその二人を知らないのだが…………

。唯一引っかかるのは天童。木更と名字が一緒なのが気になる位だ。

 

 

『…………今回の依頼ですが、依頼事態は単純明快です。

 

昨日東京エリアに侵入し、一人の男性をガストレアにした感染源ガストレアが現在も逃亡している最中なのです。

 

民警の方々には、この感染源ガストレアの排除ともう一つ、このガストレアが保持していると思われるあるケースを無傷で奪還して欲しいのです』

 

 

…………聖天子様??の事は結局分からなかったが、依頼の事は分かった。"昨日"…………という事は恐らく"僕"が倒した"蜘蛛"型…………モデル・スパイダーのガストレアだろう。…………倒したあのガストレアは感染源ではなく、元は人間だったのか。

 

 

聖天子…………様??が依頼を伝えると同時に、パネルの隅にジュラルミンケースが映し出される。その横に依頼の報酬金額が表示されていたが、僕は有り得ない物を見た気がした。

 

 

…………その報酬は、只のガストレアを駆除するにしてはありえないほど"高額"だったからだ。幾ら何でもその額は可笑しい物がある。…………いや、民警じゃない僕らが此処に居るのも充分に可笑しいが…………。

 

 

そんなことを考えていると、先程"焼肉"に嬉しそうに反応していた木更が、聖天子……様??に張りのある透き通る声で質問を投げかけていた。と言うか誰だが分からないから蓮太郎に聞いていたのに、まさかの依頼説明が始まって話を阻まれたな。

 

 

「…………ケースの中身がなんであるか教えてもらってもよろしいでしょうか?」

 

 

『おや、あなたは?』

 

 

「私は天童木更と申します」

 

 

木更は自己紹介と共に軽く一礼をした後に、もう一度聖天子様??を見据える。聖天子様??は何故か驚いて居たが、何かあったのだろうか?

 

 

『…………貴女の御噂はかねがね聞いております。

 

ですが天童社長。それは依頼人のプライバシーを侵害してしまいますので、お答えすることは出来ません』

 

 

「…………納得がいきませんね。感染者が感染源と同じ遺伝子を受け継ぐということは、恐らくそれはモデル・スパイダーのガストレアで相違ないでしょう。それぐらいであればうちの民警でも普通に対処できます。…………恐らくですが」

 

 

木更はそう言い、蓮太郎を見る。…………もうちょっと自分の部下を信じてあげたらどうなんだい木更………………?? 今のは少し、蓮太郎が不憫だったよ…………。

 

 

「…………ッ、?」

 

 

そんな蓮太郎に同情している僕だったが、突如感じた違和感に気が付く。

 

 

それは、ある一点から放たれる微量の殺気を感じた。僕はその殺気を感じた方向。卓の一番端の一席空いている"ある空間"を見る。そこからは嫌な感じが溢れ出ていて、突き刺さる様な感覚がする。

 

 

いや、その"透明な空間"は…………僕を見ている…………? この突き刺さる様な視線は、先程のお腹が空いたと言う彼女のとは全く持って違う。…………そこで僕は考える。

 

 

…………透明、殺気、視線。最近あった透明に関わる出来事は、ビルの最上階で。殺気もビルの最上階で。視線も…………ビルの最上階だ…………。

そこで完全に僕の中で答えが出た…………。いや、答えが出たと言うか、最初からあったと言うか何と言うか…………。

 

 

ともかく…………いや、確実に彼だ。昨日、僕らを此処に呼んだ"敵"と思わしき人物。

 

 

「…………集」

 

 

「…………分かってる」

 

 

どうやら、"二度目"だからかいのりも気がついた様だ。いのりは目付きを鋭くさせながら、僕と同じ方向を視認している。

 

 

「どうする、いのり? 流石に此処でヴォイドを使う訳にも行かないだろうし……」

 

 

確かにこの部屋は広いが、僕がヴォイドを使うのなら話は別だ。恐らく、他の民警達が部屋の広さ的に戦闘の邪魔になるだろう…………。なら、いのりがホルスターに所持しているリボルバーで? ……いや、僕の射撃能力じゃダメだ。 リボルバーの反動が強くて"他の民警撃っちゃいました"とか洒落にならない。それに加えて、ハンドガンですら命中制度は良くはないだろう。

 

 

…………なら、もしも外れて当たったとしても平気な物を投げれば良いのではないか? 僕はその考えに至り、自分の懐を探る。だが、中々にそのような物が見つからない。あるとしたら財布と携帯位だ。…………そこまで都合良くは行かないか。

 

 

目線だけをずらして何か策は無いかと、辺りを探す。僕の辺りにあるのは立派な木々が植えてある植木鉢が数個、数多くの民警、卓に置かれている多くのボールペン、そして…………近くはないが"彼"が座っているであろう"椅子"。

 

 

…………わざわざ投げなくても、常識的に考えれば椅子を倒せば良いんじゃないかなと僕は思う。だって、例え椅子から飛んで避けたとしても着地音などは消せないだろうし。…………その作戦で行くべきか…………? それとも、いのりに撃って貰うか…………? ………………いのりに撃って貰う??

 

 

………………あるじゃないか。一番安全ではないが、スムーズに済む良い方法が…………。命中精度抜群の彼女が隣に居たのに、何故僕は一番最初にそこに辿り着かなかったんだ…………!!!!

 

 

恐らく透明、殺気、視線の辺りからだよ!! 変な方向に"思考"を持っていったの!! …………確実に正常な思考じゃなかったよ、今さっきの僕は。

 

 

何さ…………物の中に"数多くの民警"って。僕は"空席の椅子"に民警でも投げるつもりだったのか…………!! アホかッ!! …………盛大なキャラ崩壊してるけど気にしないで欲しい…………。

 

 

「……………………いのりさん、撃って貰えます?」

 

 

「………………やけに葛藤してる様に見えたから、独断で撃とうか迷ってたよ集…………」

 

 

………………ごめんなさい。僕も昔はこのような性格じゃ無かったけど、最近は"週6"でしょっちゅう訪ねて来る"嘘界さん"との関わりが多いからか多少………………。いや、かなり性格が変わった気がするよ…………。一通り自分の中で葛藤した後、僕は気になった事をいのりに聞いてみる。

 

 

「…………そうだ。蓮太郎には"伝えた"?」

 

 

「…………一応、蓮太郎は私の隣に居るから、あそこの空席に"何か"居るとは伝えておいたよ?」

 

 

「…………仕事が早くて助かるよ、相棒」

 

 

僕はいのりを挟んだ先に居る蓮太郎に視線を送る。蓮太郎も、僕のその視線に気付き小さく頷く。

 

 

「…………三秒後、あの空席にいのりがハンドガンを撃ち込む。蓮太郎は準備大丈夫?」

 

 

「…………おう! 「じゃあ行く……」……って、え? いのりさん、銃を持ってるのか? と言うか、戦えるのか?」

 

 

………………蓮太郎。了承しておきながら、え?って言わないでよ…………! 確かに民警じゃない僕らの事を思うと、最もな疑問だろうけど……こっちは"カウント"始めかけたじゃないか! 何も話していないこっちも悪いけどさ…………

 

 

「…………大丈夫だよ蓮太郎。私は護身術に護身用の三丁を持ってるだけだから」

 

 

「…………いや、どういう理屈だよいのりさん。全然大丈夫じゃないんだがそれ……。民警じゃないのに"武器所持"は警察に捕まるぞ……?」

 

 

「…………今はそんなこと言ってる場合じゃないよ、二人共…………」

 

 

…………何この状態。木更はまだ聖天子様??と話しているけど。僕ら三人は此処に一体何しに来たのってレベル何だけど。最早、木更達の話を聞かずに小声でどう動くか作戦を決めてるんだから。会議に参加と言うか、僕らが会議を"荒らそう"としてる輩にしか見えないよ………………。

 

 

「「…………あ」」

 

 

…………二人して気の抜けた声を出さないで欲しかった。 ………………本当に何してんだろう僕ら。全くもって周りの邪魔をしに来ているだけの様な気がするよ。いや、今更かもう…………。

 

 

「…………はぁ……じゃあ、気を取直してカウントするよ?」

 

 

「うん…………!」

 

 

「おう…………!!」

 

 

どうやら、今度こそは準備万端みたいだ。なら────

 

 

「────カウント開始、3」

 

 

僕の「3」のカウントと共に、二人がハンドガンの',"安全装置"を引く。

 

 

「…………2」

 

 

いのりの呟く「2」のカウントと共に"遊底"をスライドさせ、弾を装填する。

 

 

「…………1」

 

 

蓮太郎のカウント「1」で、前部照準器の"照星"……フロント・サイトで照準を定めて構えると共に、"引き金"に指を掛ける。

 

 

「「「…………0!!」」」

 

 

そしていのりと蓮太郎はカウント「0」と共に、誰も居ない空席に向けて接近し発砲をする。その場に居た僕ら以外の誰もが、僕らの行動に驚き動かない。だが、その"空席"に二人が発砲した銃弾が当たるだろう、と言う瞬間。

 

 

二人の放った銃弾は、甲高い音を上げて真上など色々な方向へ跳んでいった。

 

 

その光景に皆が驚き、その銃弾が飛んで行った方向を見る中、僕だけはその空席の椅子に座っているだろう"人物"に向かい「王の能力」を"少し"だけ解放し、瞳を"紅く"染めて僕は接近する。

 

 

最近気が付いたのがこれ。ヴォイドゲノムによる、ヒトゲノムのイントロンコード解析をしない限り、完全なる身体強化と周囲を漂うプリズムなどは発生しない。つまり今は、瞳を"紅く"染め、ほんの少しの"身体強化"だけを発動しているという事だ。

 

 

発動による"身体強化"による足の早さで、間空いに入った空席の椅子を、戦友?でもある"アルゴ"直伝の"飛び蹴り"を僕はお見舞いする。

 

 

「…………ぐッ!!」

 

 

その人物も、流石に僕の"身体強化"された「ドロップキック」は予想外だったのか、案外呆気なく吹っ飛ばされる。

 

 

最早何が何だか分からない。と言った周りの人達は、僕の「ドロップキック」によって飛んで行った椅子の方を見る。だが、その方向を見た人達の目が驚愕に変わった。

 

 

 

 

 

 

 

何せそこには、さっきまで居なかった"人"が居たのだから………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集sideout

 

 

 

 

 

 

 




…………ギャグ回が一番文字数多いってどういう事…………。本音を吐くと、今までで一番書きづらかったんだけど、ここのシーン。最初はヴォイドを使わずに、どう切り抜けるかを悩みましたね。

幾つかの案があり悩んだ結果。強化された身体で"彼"を遠くに吹っ飛ばせる飛び蹴り。通称「ドロップキック」さんを起用しました。まぁ、アルゴに戦闘技能を教わっていたならアリじゃないですかね? 確か元不良でしたしアルゴ。

後半、かなりの訳わかめな展開となっていましたね。投げる選択肢の中に民警が入るとか、自分で書いてて"集さんどうした"って思いましたもん笑 まぁこの話では……似てないようで似ていない=似てない、いのりと蓮太郎のコンビが自分で書いてて一番ツボにハマりましたけどね笑

この話、唯一のほんわかシーンが本編では名前も出なかった"伊熊 将監(いくま しょうげん)"の腹ペコイニシエーター"千寿 夏世(せんじゅ かよ)"にクッキーを渡すシーンだけって言う…………←

つ、次はしっかり集の戦闘路線で行く"つもり"です!!

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