The Bullet of Guilty.   作:@Little

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タイトルの意味は、二刀流の"便利屋であり民警ではない集と、政府にお呼ばれではない小比奈"の事です。"二頭(二刀)迷い猫(集と小比奈)"って事です。掛けてみました←

集はロストクリスマス後、何処となく何時も考え"迷い"があったので。小比奈はまぁただ純粋に、影胤と言うストッパーが居ないと前に進む事しか出来ない"猫"のようだなぁとおもいまして。

なので、二人掛け合わして"迷い猫(集と小比奈)"と考えました。…………ただそれだけです!!笑


ごめんなさい、今気付いたら……蓮太郎へのプレゼントは後味が悪い気がしたので変更します。 社長は自宅で怪我をして病院送りということに。


第12凛 "二頭の迷い猫"

集side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の力が"大勢"の人の目に触れてしまうが、仕方がない…………。この会議室に居る皆を守る為に、僕は「王の能力」を使う事に決めた。

 

 

「───────いのりッ!!!!」

 

 

「───────私を使って、集ッ!!!!」

 

 

間に合わせなければ…………ッ!! この迫り来る緊張感の中、僕はいのりの名前を叫ぶ。名を呼ばれたいのりは、僕に近付きながらそう叫ぶ。そのいのりの想いに僕は頷く。対面にいるいのりと見つめ合い、右手の手袋を外してから「王の能力」。ヴォイドゲノムによる力を覚醒させ、瞳を紅く染め上げてから……左手の"王の刻印"を輝かせる。

 

 

───僕らが動くと同時に、周りの人達は完全なる攻撃体制に入る。その攻撃体制と同時に、僕らの辺り一面に風の様に数多の"白銀のプリズム"が発生し、僕を囲う様に漂い始める。

 

 

───輝きを放つ左手を、僕の対面に居るいのりの胸元へ。更には、"王の刻印"のある右腕のヴォイドで出来た結晶の義手を、自分の胸元へと持って行く。

 

 

───そして僕の両手は、僕といのりのヒトゲノムのイントロンコードを解析し、両手の指先から僕らの胸元に"真っ白な光"を創りあげて行く。

 

 

───僕の両手が、僕らの胸元に出来た"真っ白な光"に吸い込まれる様に入るのと同時に、彼らの引き金に掛けた指先に力が入る。

 

 

───"真っ白な光"の奥で、僕の両手がある物を捉える。 その捉えたモノを僕らの胸元から引き抜こうと動かすと同時に、両手の指先から螺旋状に発生する白銀のプリズムにより、僕の両手に纏わり着く様"結晶"の形を成して引きずり出して行く。

 

 

───両手に纏わり着く様形を成した結晶を引き抜き終わるのと同時に、周りの人達の各々の拳銃から"黒の銃弾"をある一点に放ってしまう。

 

 

───だが、各々の拳銃のマズル(銃口)から銃弾が放たれたのと同時に、いのりの胸元から抜き出した結晶を纏う左手を顔の前に、僕の胸元から抜き出した結晶を纏う右手を無手の様に下げる。

 

 

───放たれた銃弾は、ある一点に少しずつ迫って行く中。僕の両手の手元から螺旋を巻いた白銀のプリズムが結晶を砕き、形を成しながら天辺に駆け上がって行く。

 

その光景はまるで、封印を解くかの様に柄元、鍔元の王冠の装飾、そして白銀に光輝く長き刀身の形を成して行く。最後には辺りを照らす白銀の光と共に、刃を外側に向けた"二刀の美しい大剣"がその姿を表す。

 

 

───放たれた数多の銃弾が、ある一点…………。影胤さんの"イマジナリィ・ギミック"に当たると同時に、剣がまだ光を放ちながらも、白銀のプリズムを周囲に纏わせながら、「王冠の紋章」の足場を蹴り、僕は直線距離を一閃の光となって一瞬で移動する。

 

 

───"イマジナリィ・ギミック"に数多の銃弾が、誤差はあろうが跳ね返されたと言う刹那の瞬間。僕は二刀を逆手に持ち替え、それと同時に白銀のプリズムを二刀に纏わせる。銃弾達が、僕の事を通り過ぎるタイミングで、床に二刀の刀身を鍔付近の王冠の所まで、思いっきり差し込んだ。

 

 

その瞬間、床に差し込んだ筈の剣から大量のプリズムが溢れんばかりに漂い始め、周囲の床からいのりと真名の剣と同じ形に形成されたプリズムによる刀身部分が、迫り来る銃弾からこの場に居る人達を"守る"かのように、勢い良く床から突き出て来る。

 

 

「────────"oneself(姿を表す)"」

 

 

"プリズム剣"を出現させ、僕はそう呟く。姿を表す。プリズムが、剣の形で姿を"表した"事から、僕は作り上げた自分流の技の一つに"oneself"と、そう名付けた。

 

 

床から飛び出した数多の刀身により、跳ね返された数多の銃弾は真下から貫く様に切り落とされ、

真っ二つになった"黒の銃弾"達は、"カンッ"と音を起てて儚くも床に落ちて行く。

 

 

その"音"を聞き、僕は逆手に持った二刀を床から一気に引き抜く。それと同時に、プリズム剣達は消えさり、いのりと真名の剣の元にプリズムとして漂いながら戻って来る。

 

 

少しだけ周りに目を配らせてみると、影胤さんや小比奈ちゃん、木更に蓮太郎、先程の腹ペコ少女や巨剣の青年。他の民警達とイニシエーター達に、社長達。パネル先から見ている聖天子様に天童のご老人達は、僕による幻想的な有り得ない光景に、目を見開きながら驚きを表す。

 

 

誰もこの光景には目も離せず、口も開けない。辺り一体を静寂が包み込んだ。

 

 

…………まぁ、ヴォイドなんてもの…………見た事は無いだろうしね。でも、なんで影胤さんも驚いているのか分からない。昨日、僕がヴォイドを出した所は見ていなかったのかな?

 

 

「…………集!! 平気!?」

 

 

だが、その静寂を振り払うかの様に僕に近寄って来てくれるのは"いのり"だけ。そんないのりの心配を嬉しく思い、僕はしっかりと彼女の方を見てお礼を言う。

 

 

「ありがとう、いのり。僕は平気だよ? 皆は?」

 

 

「皆大丈夫、誰も怪我してないよ?」

 

 

「…………そっか。 なら、少し離れてて…………まだ終わってないから…………!!」

 

 

「…………分かった。気を付けてね?」

 

 

僕がそう言うといのりは頷き、僕の邪魔にならない様にと距離を取る。いのりが距離を取ったのを確認すると、ある一つの"黒い影"が僕に向かって接近をして来た。

 

 

「アハハハハッ!!!! 集も!! 集も二刀流だァ!!!!!!」

 

 

言わずともがな、その影の正体は"小比奈"ちゃんだった。僕が"二刀流"だった事の何が嬉しいのかは分からないが………………。とりあえず、彼女をどうにかしなければ話が進まない。

 

 

チラッと影胤さんの方を見てみると、先程まで手元に持っていた装飾の入った二丁拳銃を仕舞っている。恐らく、この場ではもう何もする気は無いと言う事だろう。…………僕に「王の能力」を出させようと拳銃を取り出した癖に、何もしないと言うのは少し驚きだが、何もしないと言うのならば仕方ない。

 

 

まずは目の前の相手、小比奈ちゃんを戦闘不能…………基、気絶させよう。あのような"狂気"に満ちた顔で迫られても、こっちからしたら恐怖しかない………………!

 

 

「斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬るゥ!!!! 私は集を斬るよォ!!!!!!!!」

 

 

………………本当は僕、映画撮影でもしてるんじゃないか…………? もしそうなら、一体…………何のホラー映画に出演しているのだろうか………………? 生まれて此の方、このように"斬る"と連呼されたのは初めてだ。最早、彼女の姿は"辻斬り"みたいに思える。…………これがセリフなら良いが、そんな筈がない。正真正銘の"Real(現実)"だ。

 

 

「………………どうしてだろう。この"ルーカサイト"の時と同じ様な"恐怖"を感じるのは…………」

 

 

僕は彼女を見据えてそう呟く。あの時だって…………本当に怖かった。3人に1人死ぬかも知れないと言う現実。そんな出来レースの様な事には付き合えないと、僕は反発し逃げた。そして、涯の本当の気持ちを聞いて…………僕も、ルーカサイトでの作戦に参加したんだったな。

 

 

………………ルーカサイトが落ちて来る、あの時だって…………。死ぬ恐怖を感じながらも、涯と共に無我夢中にルーカサイトを狙い撃ったっけかな。…………それと同レベルの恐怖感を感じるだなんて、小比奈ちゃん。君は"サテライトレーザー"か何かなのか…………?

 

 

………………いや、そんな馬鹿な事考えてないで、対処しなきゃ。彼女はイニシエーターの身体能力で僕に迫るも、完全に発揮している「王の能力」により人間離れしている僕の方が断然上だ。彼女の動きも、二刀による太刀筋も全て見えている。これくらいなら二刀を使わずにでも避けられる。

 

 

「アハハハハ!!!!!! パパァ!!!! 見てよ見てよォ!!!! 私の攻撃が当たらないよォ!!!! アハハハハ!!!!」

 

 

「…………ふむ。まさか"二刀流"だったとはな? 噂によると、1本しか使っていなかったと聞いていたが、集くん…………? いや、『罪の王冠(ギルティクラウン)』くん? 」

 

 

「「「「「「「「「「───────なッ!?!?!?」」」」」」」」」」

 

 

影胤さんの発言により、周囲の人達が目を見開き驚きを示す。………………ッ、政府の目が掛かる所で盛大にバラされた…………!! 小比奈ちゃんの剣閃を避け続けながら、僕は冷や汗を流す…………ッ……。正直、小比奈ちゃんをどうにかするより、政府の目から逃げたい気分だ…………!

 

 

「…………ふむ。ばらさない方が良かったかね? …………まぁ、それだけ暴れてるんだ。私が言わなくとも、時期にバレるだろうけどね?」

 

 

………………そんなことは分かってるさ…………! けれど、少しは政府の目に掛からない所とかでバレるのならバレたかったよ…………!! そう思いながら、延々と拉致のあかない小比奈ちゃんの攻撃を、僕は少し後ろに下がって二刀で弾き返す。リーチが違い過ぎて戦いづらいが、離れて剣を振るえば問題はない。弾き返した後、僕は"エアスケーター"の能力で僕は空中に出る。

 

 

「…………集が飛んだァ!!!!!! 追い掛けるッ!!!!!!」

 

 

僕を斬ると言う思いだけで、殺人マシーンの如く追い掛けてくる彼女。何故こんなにも、執拗に追い掛けられるのか良く分からない…………。もういいか…………極力、怪我はさせない様にと闘って来たが、彼女に怪我をさせないのは最早無理そうだ…………。

 

 

そして空中に出た僕は、小比奈ちゃんとの戦闘を終わらせるべく、彼女に対面する様に"紋章"の足場を作って思いっきり蹴る。小比奈ちゃんに向かって直線距離を"閃光"のように一瞬で移動し、すれ違いざまに首元への峰打ちをお見舞いする。

 

 

「──────ガッ!?!?!?」

 

 

強化された身体能力で僕は床に着地し、小比奈ちゃんの方に目を向ける。峰打ちを食らった小比奈ちゃんは、一言声を漏らしながらその威力により吹っ飛ばされて行く。その手に持つ二刀を、自分の手から落としてしまいながら窓を突き破って。

 

 

「──────小比奈ッ!?」

 

 

その光景を見た影胤さんが珍しく狼狽え、仮面のせいで分からないが恐らく、目を見開いて窓の先を見ている。………………少しやり過ぎたかな?

 

 

「…………くッ!! まさか…………あんなに"楽しそう"な小比奈でも、ここ迄一方的にやられるとは…………ッ!! それにまだ、本気では無さそうだな集くん…………。ここは一旦引かせて貰おう……!! 小比奈が一大事なので失礼するよッ……!」

 

 

影胤さんは何だかんだで、小比奈ちゃんが心配なようだ。それを見て、僕は少しだけ安心した。彼らにも一応、"人間"らしい所があるっていうのが垣間見れたのだから。…………やり過ぎてしまったし、僕も人として謝ろう。

 

 

「…………影胤さん。すみません、小比奈ちゃんに少しだけやり過ぎてしまったみたいで…………」

 

 

「………………いや、良いよ集くん。ありがとう。小比奈は小比奈で満足だろう。だが、次合間見える時は…………私達が"勝つ"…………!! また会おう!」

 

 

影胤さんは、清々しい程に僕に向かってそう言い放った。…………次は"殺す"ではなく、次は"勝つ"と…………。なら、僕は彼に答えなければならない。宣戦布告をしてきた彼に。

 

 

「………………戦うのなら敗けませんよ、影胤さん。次も"僕達"が勝ちます」

 

 

僕はいのりの隣に歩いて向かい、彼女の隣で宣戦布告をする。その光景を見た彼、影胤さんは小さく笑いながら小比奈ちゃんの刀を拾い、突き破られた窓の元に向かう。

 

 

「…………イイね、集くんといのりくん。私達は本当に"君達"が気に入った。………………今回のレース、君達の存在のお陰で降りたくなったよ。

 

…………私達の本当の目的は、"新人類改造計画"の存在意義である"戦う"場所が欲しかっただけなんだ。そして…………見つけたよ。

 

私達が戦い挑み、"勝つ"べき各上の相手を───────」

 

 

………………影胤さんは、その存在意義を示せれば良かったんだ。確かに、モノリスがある限りは"恐らく"東京エリアは平気だろう。だから、『七星の遺産』による"東京エリア大絶滅"を狙ったのか。だが…………"降りたく"なったよ?

 

 

「集くん、いのりくん。私達は君達に勝つまで挑み続ける。良いかね? 我が友達よ?」

 

 

僕の考えを遮る様に、影胤さんは言い放つ。僕らを"友"と呼ぶ彼は、何か憑き物が落ちたかの様に本当に清々しい。どうしてだろうな? 敵として見ていたのに、こんなにも"友"と言われるのが嬉しく思うのは? この世界に来て、友らしい友なんて嘘界さん位かな?

 

 

"あの日"の誓いの為に、ガストレアとの戦闘に明け暮れ、良いキャラバンと共に"東京エリア"に来て、便利屋「Lost † Christmas」として働き、外周区の皆と暮らし、ある人達には『罪の王冠(ギルティクラウン)』と呼ばれ、木更に蓮太郎と出会い、彼らと"敵"として戦い"友"と呼ばれた。

 

 

なら、僕を友として認めてくれた彼に、一つだけ教えておこう。

 

 

「…………突然、小比奈ちゃんが奇襲さえしなければ良いですよ? それと影胤さん───────

 

 

──────"これは力……人の心を紡いで形を成す、罪の王冠"

 

それが…………「王の能力」。貴方達が言う『罪の王冠(ギルティクラウン)』の、本当の理由。

 

"ヴォイド()"…………この2つの剣も、"いのり"と僕の中に居る姉の"真名"の心を、"形"として取り出した物。この紅い瞳は、力の解放により変化する物。 ……この結晶の右腕は、嘗て友に右腕を奪われた時、僕の"(ヴォイド)"を暴き出して"形"を形成した物です。

 

"大切な人と己"を武器に戦う。

 

これが僕の使う、「王の能力」…………"力"です。」

 

 

「…………人の心を繋いで形を成す、罪の王冠……。 集くん。何故君は、私にそのような事を教えてくれたんだ?」

 

 

「……………影胤さんだけ自分の"力"の事、話したじゃないですか? また戦うのなら、フェアじゃないなって僕は思っただけですよ? それに、"友"なんですよね? 僕達?」

 

 

僕は本心で彼にそう伝える。何処となく嘘界さんに似ている彼は、心から悪い人だとは思えないから………………。

 

 

「…………そうか………なら、有り難く思おう。ではな、お二人共。…………レースで、君と出食わさない事を祈るよ」

 

 

そして、影胤さんはそのセリフと共に窓から飛び降りて行った。 ……………何故、最後に彼は……余り気の進まなそうにレースに出る様な事を言ったんだ…………? 僕はそこだけが疑問に思う。と、疑問に思っていると、いのりが話し掛けて来る。

 

 

「…………集、"教えて"も良かったの…………?」

 

 

「いのり? …………うん。"周り"を巻き込む事ではなくて、"僕"と戦って勝ちたいのなら、2人を拒む必要も無いよ。」

 

 

「…………いや、"影胤と小比奈"の事じゃないよ……?」

 

 

「……………………え?」

 

 

…………どういう事…………? すると、いのりは"周り"と一言だけ呟く。その言葉に、僕は周りを確認すると………………

 

 

……………………全員が全員、僕らを囲む様に見ていた。

 

 

「………………完全に忘れてた……」

 

 

影胤さんの"友"発言から、完全に頭から離れていたよ…………。ここが"防衛省"で周りは"民警"だらけな事を………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集sideout

 

 

 

 

 

 

 

木更side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一会議室に……美しく、幻想的な"白銀"が舞い続けている。この目の前の光景と、 先程の蛭子 影胤の発言により、この場に衝撃が走る。

 

 

「………………集兄様が…………『罪の王冠(ギルティクラウン)』…………?」

 

 

私は、この光景を見ながらそう呟く。約一年前から現れたと言う『罪の王冠(ギルティクラウン)』。私が知る情報と"完全"に一致しているんだ…………。

 

 

白銀の美しい剣を操り、身体の周囲には幻想的な空間を作り出す。相棒には1人の女性が寄り添う様に居て、有り得ない程の強さを持つと言う"民警"なのかすら分からないペアの情報と…………。

 

 

私の目の前で起きている事が、完全に一致しているんだよ…………! 集兄様といのり姉様の2人が……!

 

 

「な、なぁ…………木更さん。 これ、夢か…………? 俺の見間違いじゃなきゃ……集さんが、影胤達を撃退した様に見えるんだが…………」

 

 

「…………夢、なんかじゃないわ…………! 里見くん、よく聞いて。

 

罪の王冠(ギルティクラウン)』。

 

これは約一年前に、突然現れたペアの異名よ。誰が付けたかは知らないけど、"民警"なのかも分からず、王冠の着いた美しい剣を操り、ガストレアを断罪する様に屠るその姿から、この異名が着いたの…………。

 

その強さは、もしも民警なら確実に"序列番外"。有り得ない程の強さを持つと言われた、謎のペアよ。」

 

 

「…………序列番外!? じ、じゃあ…………集さんといのりさんが? その『罪の王冠(ギルティクラウン)』だったって事かよ……? 」

 

 

「…………えぇ、そうよ。 実際に、その強さの一端を私達は見たのよ……? …………あの幻想的な光景と共にね?」

 

 

私は里見くんに説明をし、再度『罪の王冠(ギルティクラウン)』の2人の方を見つめる。影胤と対等に話し、本当に"友"の様に接していた彼。…………いや、もう集兄様からしたら友なのだろう。でなければ、集兄様だって自分の事を話す事などしないと思うから。

 

 

周りの私達は驚きと共に、2人を囲む様にして見ている。そんな見られている集兄様は、何も考えていなかったのか今更になってオロオロと焦り初めた。そんな姿を見ると、"クスッ"と小さく笑がこぼれ落ちる。

 

 

何かあったら"助ける"筈の人間達が、"助けられる"筈だった人間に救われたんだ。誰一人、怪我などする事も無く。そんな強さを持ちながらも、力に飲み込まれないで守ろうと戦える。素直に凄いと私は思う。

 

 

例え、彼らが『罪の王冠(ギルティクラウン)』だからとて、それが何だ。その彼らの人間性は、何一つ変わらないんだ。影胤に向かって変わらない"想い"を、真っ向から伝えた様に。

 

 

…………だって、先程までオロオロと焦っていた紅い瞳の彼は、今は周りの人達に"助けてくれてありがとう"、"あんたのお陰だ"等、"お礼"を言われているのだから。

 

 

…………"紅い瞳"なのに、皆にお礼を言われているんだよ? この10年、紅くは無いけど……ガストレアショックにより、"呪われた子供達"の"赤目"は忌み嫌われているのにも関わらず、こんな光景を見る事があるとは想像もしなかった。…………本来、私達が生きて居られるのは"呪われた子供達"のお陰なのにね?

 

 

ガストレアの影響ではない事は、先程の会話から分かったけど。一番は、影胤に語った彼の想いと、その人間性を垣間見たから……皆も自然と認めているのかも知れない。そんな彼を…………。

 

 

「…………ねぇ、里見くん。こんな光景……初めて見たね?」

 

 

「…………あぁ、"呪われた子供達"も…………何時かはきっと、こんな風に出来たら良いのにな。 それにさ? 人を殺したのは悪いけど……、集さんと話していた影胤は、何か"悪い奴"に見えなかったんだ。レース自体も、余り乗り気ではないと言う、そんな感じがした…………」

 

 

「えぇ、それは私も思ったわ? やっと、追うべき"目標"を見つけたから、出来ればレースに参加したくなさそうに見えた。…………でも、"何か"によって無理矢理参加させられる。そんな感じにね…………」

 

 

私と里見くんは、そんな囲まれている集兄様といのり姉様を見ながら、途中から少しだけ重い会話を交わす。視線の先にはまだ、ワイワイと騒ぎながら2人を囲んでいるのが見えた。

 

 

「…………俺達も行こうぜ、木更さん」

 

 

「そうね? 里見くん」

 

 

そして、私達はその輪に混ざろうと動き出した瞬間。

 

 

 

 

 

 

『………………良い所、大変申し訳ありませんが……"あなた達"は何者ですか?』

 

 

 

 

 

 

 

この光景を優しげに見ていた私達の元に、少しだけ申し訳なさそうに…………透き通った声が、第一会議室に響き渡ったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木更sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




…………申し訳ない。また会議が終わらなかったです。次は会議後の焼肉パーリィです笑 延珠が出ますよー←

嘘界さんが友として居るのだから、影胤さんを良い人として書きたいと思い、集に挑み"勝ち"たいと言うライバル的存在にしました。戦う場所を見つけた影胤さんは、レースも乗り気ではないですが………… "依頼人"が目の前に居たために、参加するしかありません。 この先、本編はどうなるんでしょうね?★


4話等を編集し直しました! よろしくお願いしますね←
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