The Bullet of Guilty.   作:@Little

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蛭子親子の登場です← そして、自らの呼び名の由来なども、蛭子親子から知らされるというパターンです笑

技名変更しました! まさかのDMCからお借りしたり←


第7凛 『罪の王冠』

集side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガストレアの居るであろう場所まで走る僕といのり。…………走って来たは良いが、一つ問題がある。それは、どうやってガストレアを倒すかだ…………。こんな住宅街で、僕の「王の能力」は使えない。むしろ……あのような大剣だと、被害が増大する一方だろう。

 

 

 

…………いのりの拳銃も、生憎仕事ではないから持って来てないんだ。これ、行ったとしても逆に邪魔になるのでは…………?? 心の底から僕はそう思った。

 

 

 

"パンッ、パンッ"

 

 

 

そんな時に、また2発の銃声が僕らの耳に響く。…………今は被害とか、そんなこと考えてる場合じゃないか…………!!

 

 

 

一旦、被害やらなんやら考えていた頭の中全てリセットして、いのりと共にその場に向かう。…………そうか。

 

 

 

「─────いのり!!」

 

 

 

「─────うん!!」

 

 

 

僕の意図に気が付いたいのりは止まり、コチラに振り向く。と同時に、いのりの"目"を見て、僕に見られてると思わせて、「王の能力」を発動させる。僕の瞳が紅くなると共に、左手がいのりの胸元に真っ直ぐ伸びて行く。

 

 

 

胸元に近付くに連れて、僕の左手の指先から"白銀の渦"が巻き、いのりの胸元に"幻想的な穴"をあける。吸い込まれる様に、いのりの胸元に開いた穴に左手が入り込む。そして、いのりの奥から、結晶状の塊を取り出そうとする。

 

 

 

取り出して行く左手は、指先から現れる白銀のプリズムが螺旋の渦を巻き、その結晶の塊を引っ張り出している。まるで溢れ出すかのように、大量の白銀のプリズムが辺りを漂っている。完全にいのりから抜き出した結晶の塊を、僕はそのまま天に掲げる。

 

 

すると、僕の手元から鋒に掛けて、白銀のプリズムが螺旋を巻きながら結晶の塊を包み込み、上がって行く。プリズムが通った場所から結晶が取れて行き、美しい白銀の大剣へと変貌する。

 

 

 

そして、完全に大剣へと形を変えた時、天に向かって眩い光が上り詰める。今は昼間なのに、その光は辺りを照らすのだ。その光は、相当な輝きなのだろう。

 

 

 

そして、白銀のプリズムを身体の周りに漂よわせながら、僕はいのりの腰元に手を添え、その場から飛翔する。2つの「王の能力」による相当な人間離れにまで強化された身体能力は、かなり軽く飛翔しただけで、ビル5階分位なら"ひとっ飛び"でたどり着ける程だ。そう言えば以前、垂直の壁すら走って登ったからね。

 

 

 

…………ぶっちゃけ、ガストレアより僕の方が世界を滅ぼしそうな存在な気がする。

 

 

 

そんなことはしないけどね…………??

 

 

 

「集、まさかこのビルからガストレアを…………??」

 

 

 

「うん。被害も目撃者も居ない方が良いかなってさ?」

 

 

 

「まぁ、そうだけど…………。出来るの??」

 

 

 

…………そこを指摘されるとは思わなかったよ。まぁ、確かに射撃はダメダメだけど、剣での遠距離攻撃ならある。僕だって、剣でなら大丈夫だからね。何だかんだで、2年近くもこの剣を使っているんだ。間合いも重さもこの力も、しっかり今は理解してるさ。

 

 

 

「任せてよ。 大丈夫だからさ??」

 

 

 

そう言って、僕は剣を上に掲げて、螺旋状に巻く白銀のプリズムを纏わせる。剣全体に行き渡ったのを確認したら、準備万端。

 

 

 

「───────────Drive!!!!」

 

 

 

折角だから、技の名前を叫ぶ。技があるのに名前が無いのも何だから、使える技には名前を付けたんだ。あると無いじゃ、思い入れとかも変わるって良く言うしね??

 

 

 

そして、勢い良く縦に振り抜かれた一刀の一閃は、剣に纏っていた白銀のプリズムを"巨大な斬撃"として飛ばす。その"飛ぶ斬撃"が、住宅街に居る"蜘蛛"型のガストレアに向かって行き、着弾する。着弾したガストレアは縦に一刀両断され、一瞬で絶命した。

 

 

 

「ふぅ…………かなり力を抑えて放ったから、街にも、近くに居た"人達"にも、被害は無いはず」

 

 

 

「…………集……あれで、手を抜いてたの…………?」

 

 

 

「…………え? うん、一応手は抜いてたよ??

 

…………手を抜かなかったら、ここら一体…………十字に切り裂かれてたと思う…………。笑えないよ…………ネ。あははハハ……ハ。うん、ごめんなさい」

 

 

 

そこにはジト目で、"何言ってんの??アンタ"とでも言う様な顔のいのりさんが居た。そんな彼女に、僕は直ぐに謝る。ねぇ、いのり…………。いつジト目何てモノを知ったの??

 

 

 

「………………な、何だよッ!!!! 今の巨大な斬撃みたいなのは!!!! 敵か!?!?」

 

 

 

「わ、分からんッ!!!! しかし…………妾達が戦っていた、このガストレアを狙って放たれたみたいだぞ? …………敵ではないのではないか?」

 

 

 

「…………っても、ガストレアを一刀両断する程の"巨大な白銀のカマイタチ"みたいなモノなんて、俺は今まで見た事ねぇよ……"延珠"」

 

 

 

「…………それは妾もだ。だが、あんな事出来るのなら……やはり"妾ら"と同じ民警ではないのか、蓮太郎??」

 

 

 

「…………あんな事出来たら、かなりのIP序列だろ? それなら、知ってると思うんだが…………」

 

 

 

ガストレアが居た、僕らの居るビルから100m位離れた橋の近くで、黒服の少年と赤髪のツインテールの少女の2人組が何か騒いでいる。視力と聴力も格段と上がるから、ハッキリ見えるし意識すれば、しっかり会話も聞こえてしまう。

 

 

 

そして、あの2人組は民警らしい。随分と若い民警だな。僕らと、そう歳は変わらないのじゃないか?? 見た感じ、大体僕らより1つ2つ下位かな??

…………僕でも慣れるのかな、民警って?? 便利屋稼業も良いけど。今度、民警ライセンス受けてみようかな?

 

 

 

僕は、彼らを見てそんなことを考えてみる。民警になり、何処かに所属したら? メリットは、ガストレアの討伐依頼がもっと来るかも知れない。そしたら、罪なき人々は守れる。…………だが、デメリットが1つある。それは……他の民警との合同の依頼だ。

 

 

 

…………僕の能力的に、チームを組んでの連携や、サポートやらの戦闘方法は取りづらい。その上、例えチームが居たとしても…………、下手をしたら僕といのりの2人で殲滅してしまう恐れもある。そうしたら、他の民警は"手柄を全て取られた"と罵倒してくるだろう。…………民警には、序列や自分の欲を全面に出す輩が多いと聞くしね。…………そんな序列、こんな世界じゃなくなったら意味が無くなるのにね。

 

 

 

………………まぁ、民警になるかならないかは保留にしておこう。ガストレアも倒したし、取りあえずは…………僕らの後ろに居る"人達"にも、挨拶はした方が良いかな?? そう思い、僕は背を向けたまま後方に声を掛ける。

 

 

 

「………………そこに居る2人組、居るのは分かっていますよ?」

 

 

 

「…………まさか、此方も見ずに私の"視界遮断"を見破るとはね…………君は素晴らしいね、少年」

 

 

 

「ッ!?!?」

 

 

 

いのりは突然の事に、驚愕している。やはり、そこにある"2つ"の気配を感じ取れてなかったようだ。改めて、僕らの後ろに居た2人組を見つめる。

 

 

 

そこには、シルクハットを被り、"ニタリ"と人の狂気を表すかの様に笑っている仮面をつけ、決して趣味がいいとは言えない、赤と黒の混ざった色。赤黒い燕尾服を着込んだ人物と、2本の小太刀を腰に提げている短めのウェーブがかった黒髪の少女の2人が佇んでいた。

 

 

 

「………………趣味が悪いですね。後ろで、僕らを"見定める"様に見ると言うのは」

 

 

 

「…………ふむ。済まなかったね、お二人共。それと申し遅れた。私は"蛭子 影胤"(ひるこ かげたね)。それと、私の隣に居るのは、私の"娘"であり"イニシエーター"の、"蛭子 小比奈"(ひるこ こひな)だ。」

 

 

 

紹介に預かり、"今"はスカートの裾を掴んでお淑やかにお辞儀をする少女。自分を"影胤"と名乗る人物と、その自分の娘だと言う"小比奈"。どういうつもりで、僕らの後ろに………………?

 

 

 

それに紹介後、イニシエーターである彼女、小比奈ちゃんの方は、研ぎ澄まされた殺気を全身から溢れ出させている。その殺気が、ビリビリと伝わって来る程だ。「王の能力」を使える僕は殺気程度では怯まない。

 

 

 

その僕を除けば、この場には元"葬儀社"として戦って来たいのりしかいない。だが、そんないのりだから平気な物の、並の民警じゃこの殺気はまともに受けていられないだろう…………

 

 

 

「…………ほう。小比奈の狂った様な殺気を浴びても平気とはね。どうやら、隣のお嬢さんも中々に見所のある子のようだね? ふむ、面白いな"君達"は……」

 

 

 

─────ッ……、しまった…………! 僕だけじゃなく、いのりまで目を付けられてしまった…………ッ!!

 

 

 

「…………小比奈、もう殺気を止めていい。彼らは見所どころか"合格"だ。いやね? 先程"彼ら"と遭遇した後、本当にたまたま君達を見つけてしまってね? そしたら、少年がお嬢さんを抱えて、ビルの5階まで飛び上がるじゃないか。それを見た途端に、私は興味が湧いてね?

 

…………君達を追い掛けて来たって訳さ、お二人とも」

 

 

 

────ッ!! 見られていたのか…………!! それに、彼らとは…………??

 

 

 

「…………今、君が使っているその力。話に聞いた白銀の剣と螺旋の渦巻いた光景、それに、相棒である鮮やかな薄紅色の髪の少女。全て一致する。

 

…………いやはやまさか、こんな所で"上位の民警"や"裏"で有名な『罪の王冠(ギルティ・クラウン)』に出会すとはとは思っても見なかったよ」

 

 

 

「 …………『罪の王冠(ギルティ・クラウン)』? 」

 

 

 

「………………自分の事なのに知らないのか? 白銀の大剣を操り、"有り得ない強さ"を持つ"何かしら"のペアが居ると、"上位の民警"や"裏"の連中には君達は有名だ。それこそ、IP序列"番外"なんてゆうに超えているんじゃないか、と言われている程有名だ」

 

 

 

………………知らなかった。番外というものが、どれほど凄いのかは分からないが。少なくとも、順位が付かないレベルの強さを持つということだろう。…………それをゆうに超えるって、僕はこの世界では化物なんじゃ………………。いや……良く考えたら、元の世界でも"余り"変わらなかった気もするや。

 

 

 

「…………はぁ、一体誰がそんな大層な呼び名を付けたんだろう…………」

 

 

 

僕はその事について、溜め息をつく。罪の王冠って…………確かに僕は"罪"を背負ってはいるが、"王冠"など被ってはいないのだけれど。

 

 

 

「…………ちゃんとした理屈もあるのさ。 "王冠"の形の装飾の付いた"美しい白銀の大剣"を扱い、その剣で"数多"のガストレアを"断罪"する様に屠る様から、民警かも分からないのに"序列番外"扱いにして、その呼び名が付いたのだよ。──────少年」

 

 

 

………………噂だけが、先立ち過ぎでしょう。"断罪"する様にガストレアを屠った覚えもないし、ましてや民警でもない。なのに"序列番外"扱いって、どうしてそうなるんだ…………!!

 

 

 

「…………どうやら、何も知らなかったようだね? それで少年。本当は君、何をしているんだい?? 民警では無いのだろう??」

 

 

 

………………どうする? 答えるべきか……?? 答えないべきか…………?? いや、何をしているか位なら別に良いか。

 

 

 

「…………彼女と一緒に、しがない便利屋ですよ、影胤さん」

 

 

 

「…………ふむ、便利屋とな。しかし、勿体無い。君達ほどの実力者が便利屋とはな…………。どうだろうお二人とも。私と共に来ないか??」

 

 

 

「…………それは一体どういう…………?」

 

 

 

「いや、此処で話すのは辞めよう。少年にお嬢さん、君達の名前を教えて貰ってもいいかね?」

 

 

 

影胤さんは……僕らの名前を知りたいのか、そう訪ねてくる。名乗っても平気かと一瞬考え、いのりの方を向く。そして、いのりはそんな僕に向かって1度頷いてくれた。なら、名前だけでも名乗ろう。苗字さえ分からなければ住所の特定なども難しいだろうし。

 

 

 

「…………僕は────"集"。そして、彼女は────"いのり"です」

 

 

 

「…………ふむ。集くんといのりくんか…………しっかり覚えたよ。

 

では、お二人とも。明日の13時に"防衛省"の"第一会議室"に来てくれないか? そこで、私から君を誘った目的を話そうと思う。……どうだい? 来てくれるかな?」

 

 

 

「…………分かりました。明日の13時にですね? 良い? いのり?」

 

 

 

一応、いのりにも許可を得ようと声を掛ける。すると、いのりは小さく頷き返してくれた。さっきから一言も喋らないのは、彼らに警戒しているから。直ぐにでもホルスターに手をかけられる位置に、手を持って行っている程だ。

 

 

 

「ふむ、助かるよ。では……また明日に会おう、お二人さん。さらばだ」

 

 

 

「…………バイバイ、集にいのり!! 今度は2人共斬るからね!!」

 

 

 

最後に、小比奈ちゃんが不敵な笑みを浮かべて僕らの名前と、"危ない発言"を呟きながら去って行った。影胤さんは、「こらこら、切ってはダメだよ小比奈」と宥めながら去って行ったが…………

 

 

 

「………………どうやら、行ったようだね。」

 

 

 

「…………うん」

 

 

 

…………結局、何も分からなかった。全てわかるのは、明日の13時の防衛省。なら、明日までは何も起こらないだろう。

 

 

 

「…………いのり。今日は帰ろっか?」

 

 

 

「…………私も、同じ事考えてたよ」

 

 

 

僕ら2人の意見が合ったので、今日は大人しく帰ることにした。折角の仕事休みだが、買い物や遊ぶ気分には流石にならないからね…………。

 

 

 

そして、いのりを抱えてビルから人気のない所に飛び降り、いのりにヴォイドを返してから、僕らは外周区のマンホールハウスに帰る為に帰路に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集sideout

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次の話は、あの聖天子様の登場と、民警じゃない集といのりの乱入。
うん、難しそうですね書くの←
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