『ドラゴンボール超 ブロリー』を観て抱いた色んな感情を原動力にして書いた二次創作SSです。
pixivにも上げてます:https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=16631883

渾身の力作です。何なりとご覧ください。



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吹雪が燃え尽きた跡に

かつて惑星ベジータを追われ、小惑星バンパで生き続けていたサイヤ人、ブロリー。

 

 彼はフリーザ軍の戦士としてベジータや悟空と一戦を交え、眼を見張る圧倒的な成長を見せて二人を追い詰めた。

 

 しかし悟空とベジータがフュージョンすることによって誕生した超戦士“ゴジータ”には敵わず、敗れた。戦意かめはめ波の前にあわや絶体絶命のその時、戦場にチライの声がこだました。

 

「ブロリーを!元いた星に帰してやってくれー!!」

 

 地球のドラゴンボールによって神龍が呼び出されていたのだ。その願いは叶えられ、ブロリーはすんでのところで神龍の力によって再び惑星バンパへと飛ばされた。

 

 そして今では元フリーザ軍のチライとレモと一緒に再びここで隠遁生活というわけだ。

 

 地球のサイヤ人、カカロットこと孫悟空の支援もあっていくらか充足した暮らしを送っていたが、そんな中ブロリーの心にはある欲望が芽生え始めた。

 

 「チライ、レモ、話がある」

 

 「うん?」

 

 チライとレモは、ドーム型の家の中で逃走経路の相談をしていた。

 

 何しろ二人はブロリーを地球から逃がすためフリーザが使う予定だったドラゴンボールを横領したのだ。フリーザ軍からの追手がこの惑星まで来るかもしれないと考えるのは自然なことだ。

 

 もっともフリーザは敢えてブロリー達三人を泳がせているのだが、そのことを彼らが知るはずもない。

 

 とはいえ万が一の時はブロリーに戦ってもらえば大抵の敵は退けられるだろうし、孫悟空の瞬間移動もある。当初と比べるとあまりひっ迫した問題ではなくなっていた。

 

 「お前さんの方から相談を持ち掛けてくるなんて珍しいな。いいことだ」

 

 「なんだい?言ってみなよ」

 

 二人の視線を受け、ブロリーはゆっくりと、自らの思いを口にした。

 

 「おとうさんを、生き返らせたい」

 

 それは、ブロリーが口にした初めてのわがままだった。

 

 

 

 

 

「願いは叶えられた。さらばだ」

 

 場所は変わってカプセルコーポレーションの敷地内。

 

 Z戦士一同が見守る中、ブロリーは喜びに肩を震わせていた。

 

 彼の目線の先には、新品同様なフリーザ軍の戦闘服を着た父の姿があった。

 

 フリーザによって空けられたはずの穴がなくなっているのは神龍の粋なサービスといったところか。

 

 ブロリー達は悟空がバンパに来るのを待ち、地球に連れて行ってもらった。その後、彼やその仲間達に事情を説明してドラゴンボールを集めてもらったのだ。

 

 ベジータは不服そうではあったものの、レモの説得によって彼の承諾をも得られた。

 

 全てが万全な状態で今ここに、地球のドラゴンボールを使ってブロリーの願いは叶えられたというわけだ。

 

 「何……?」

 

 開かれた目に飛び込んできた光景に、パラガスは困惑した。

 

 彼が最後に見た光景は溶岩が吹き出す荒れ地だったはず

 

 しかし今自分の目の前に広がるこの光景は何だ。

 

 「おとうさん!」

 

 「ブロリー!?」

 

 駆け寄ってくるブロリーに対し、パラガスは反射的に身を引いた。ブロリーに対して、パラガスは怯えたのだ。

 

 ブロリーにとってパラガスはかけがえのない父親である。しかし、パラガスからすればブロリーは自身の復讐のための道具。だがかつて彼を縛り付けていた装置は今やどこにも存在しない。報復されるのは自分の方だ。

 

 自らの息子を奴隷のように教育しておきながら、そんな自らの所業に後ろめたさがあったのだ。

 

 「パラガスさんよ、あんた生き返ったんだ。誇張じゃなくマジにな」

 

 レモが静かに語りかける。

 

 自分の父親以下の存在として見下していたが、よく考えてみたら自分はこの人物について何も知らなかった。そう思い知らされた

 

 「生き返った……?」

 

 そうだ。確か自分はフリーザに殺されたのだった。

 

 「さっさと立て。どこにも欠損は無いだろう」

 

 「ベジータ……!」

 

 忘れることの出来ないその顔に、パラガスは不快感を顕にした。

 

 彼の父、ベジータ三世こそが自分の人生を狂わせた張本人。

 

 よってその息子であるベジータ四世のことも同様に憎いというわけだ。

 

 「貴様が俺を……!」

 

 「だったらなんだ?この俺のお陰で生き返ったのが不満だとでもいうのなら自決でもしてみるがいい、出来る物ならな」

 

 「うっ……ああ……」

 

 生憎パラガスはプライドのために自害する程の気概を持ち合わせておらず、へなへなと座り込むことしかできなかった。

 

 「そもそも貴様を生き返らせたのは俺じゃない、ブロリーだ。出来の良い息子に感謝するんだな」

 

 「うぐぐ……!」

 

 「そんなことよりまず体を洗ってこい、妻がうるさいもんでな。適当に着替えたらここまで戻ってくるんだ」

 

 既に逆らう気力もないパラガスはベジータの指示に大人しく従うしかなく、すごすごとカプセルコーポレーションの中に連れられていった。

 

 そんなパラガスの後ろ姿を見送りながら、チライは悟空に問いかけた。

 

 「あのさ、アンタに言っときたいことがあるんだけど」

 

 「ん?何だ?」

 

 「あそこまで追い詰めることはなかっただろ。ブロリーは戦意喪失してたし、死んじまうところだったぞ」

 

 「こらチライ、あの状況じゃあ仕方ないことだろう。直前までブロリーは戦いをやめなかったんだし……」

 

 「そういう問題じゃない!アタシ達はブロリーが殺されちまうかと思って……それが嫌で仕方がなかったんだ!!」

 

 「……ふん」

 

 チライの言うことに、ベジータは内心考えさせられた。

 

 地球に来て早々凄まじい成長を見せつけるブロリーに対して、ベジータは超サイヤ人ゴッドとなることで圧倒的な差を付けてねじ伏せた。

 

 しかしパラガスの声にブロリーは反応を示していた。そのまま大人しく見逃していれば戦いはそこで一旦打ち切りとなり、パラガスがフリーザに殺されることもなかったのだ。

 

 だがベジータはそれを「くだらん」と一蹴し、気弾を叩き込んだ。結果的にそれがブロリーの恐るべき底力を引き出してしまったのだった。

 

 「ごめん!」

 

 悟空のハリのある声が、そんな物思いを中断させた。

 

 ふと見ると、なんとあの悟空が頭を下げていた。

 

 「え?」

 

 「オラ達が悪かった。オメェ達に辛い思いをさせちまって……」

 

 「アンタ……」

 

 「でもオラ嬉しいんだ!ブロリーが良いやつのままでいてくれることがよ!」

 

 

 

 その振る舞いからはその場しのぎの嘘は感じられない。

 

 かつてこの男が初めてバンパに来た時に抱いた印象と一緒だ

 

 「……ハイハイ、アンタには負けたよ」

 

 「おう、サンキュー!」

 

 「ハハハッよかったよかった!よしチライ、折角だから少し散歩でもしないか」

 

 「いいね、庭だけでかなり広そうだし!」

 

 チライ達が去っていくのを見計らってベジータが悟空に問いかける。

 

 「貴様がああも素直に謝るとはな、カカロット」

 

 「思い出したんだ。相手を怒らせてしまった時は謝れってじっちゃんに教わったんだ。普段は忘れてたけど、今思い出したから実践したんだ」

 

 「頭を打った貴様を育てたというもう一人の孫悟飯か……」

 

 ベジータはライバルの育て親といえる人物に思いを馳せた。

 

 「あっ、ベジータ!オメェ今じっちゃんに会いたいって思っただろ~!」

 

 「なっ!?そんなこと考えていない!!」

 

 ベジータのその態度には照れ隠しもあったが、もう一つ別の思惑があった。

 

___多くの命を奪ってきた自分には、サイヤ人の本能のせいで命を落とした老師と合わせる顔などない。

 

 シャワーを浴びて体の汚れを落としたパラガス。

 

 ドアの側には「これを着なさい」と書かれたメモと共に置かれていたのはピンク色のシャツと黄色いズボンが置かれていた。

 

 以前フリーザ軍から支給された服もピンク色だったので、それ自体にそこまで抵抗はなかった。

 

 しかし気がかりなのはその後のことだ。

 

 (我が息子ブロリーまでもベジータの味方になっているとは……フリーザの次はベジータの奴隷にされてしまうのだろうか……)

 

 着替え終わって洗面所から出てきたパラガスに、ブルマが声をかけた。

 

 「あら、貴方がブロリーのお父さん?早く行ってあげて、ベジータの奴」

 

 「……ベジータが料理だと?」

 

 ベジータが王族であったことを考えれば、パラガスが驚くのも無理はない。

 

 しかし、現に今ベジータは白いエプロンを身に着けて料理の準備を終えていた。

 

 「ベジータ……?」

 

 「来たかパラガス、お前も座って待っていろ」

 

 促されるままに食卓に座らされたパラガスは、ベジータをまじまじと見つめる。

 

 その様子を見るに、本当に料理を振る舞おうとしているようだ。

 

 驚きを隠せないパラガスを尻目に、ベジータは淡々と調理を進めていた。

 

 (ブロリー……)

 

 離れた席に座っているブロリーのことも、今は気づかないフリをするしかない。

 

 例えそれが悪手だとしても、合わせる顔がないとわかりきっているのだから仕方がない。

 

 「キャベツ、人参、豚肉の用意は出来た」

 

 少し前のベジータは卵を割ることすら出来なかったが、今では少し複雑な料理も可能になった。

 

 そのうちの一つがお好み焼き。ウィスの下で積んだ修業や家事手伝いの賜物だ。

 

 「よし、次は山芋だ……」

 

 山芋を摺り下ろそうとするも、つるつるねばねば。中々進まない

 

 「手こずらせやがって……!」

 

 「チライ、ベジータは何をやっているんだ?」

 

 「見ちゃいけないよブロリー」

 

 「なんだその見てはいけないもののような言い草は!!///」

 

 外野が煩い。

 

 「……ふぅ。これで完成だぜ」

 

 「何だこれは?……食べ物か?」

 

 「知らんのか、まぁ無理もない。いいか?これはお好み焼きだ」

 

 「オコノミヤキ?」

 

 「言っておくがフリーザの所の食事とは質が違うからな」

 

 お好み焼きの上にソースが注がれる。

 

 「なんだこの茶色い粘液は。大ダニの体液か」

 

 「そんな粗末なものを出すわけがないだろう。こいつはソースという調味料だ。さらに上から青海苔、そしておかかも添える。どれもこれもバンパはおろか惑星ベジータにすらなかった食材、貴様にはさぞ珍しかろう……おっといけねぇ!マヨネーズも忘んじゃねえぜ」

 

 「……!これは、美味い!」

 

 「本当ッ!ベジータさんもなかなか料理の腕を上げましたね」

 

 「!?」

 

 パラガスの隣の席に青白い肌をした人物が座っていた。

 

 「誰だお前は!?」

 

 「ウィス!?いつの間に!」

 

 パラガスはおろか、神の気を感じ取れるベジータでさえウィスの接近に気づけなかった。

 

 何しろ彼は破壊神ビルスの付き人であると同時に師匠でもある男だ。その実力はまだまだ計り知れない。

 

 「あら、ブルマさんから聞いてませんでした?本日はエクレアというスイーツを頂きに来たのですが、運良くベジータさんが料理をしていらっしゃるとお伺いしたもので。それにしてもこのお好み焼きという食べ物はなかなか美味ですよ~、ハフハフ」

 

 「フン……ビルス様はどうした」

 

 「もちろんビルス様も来ていますよ、そのうち戻ってくるかと。ベジータさん、今のうちにお好み焼きの追加を頼みますよ」

 

 「……わかっている」

 

 「君がブロリーかい?」

 

 紫色のペルシャ猫のような風貌の異星人が一人、ブロリーの後ろに接近してきていた。

 

 「おや、噂をすれば」

 

 「なんなのさアンタ」

 

 「ダメだ!!」

 

 「えっ……?」

 

 得体のしれない人物に食ってかかろうとしたチライをブロリーが大声で引き止める。

 

 それもそのはず、彼は簡単に星一つ吹き飛ばす程の力を持った破壊神の一人、ビルスなのだ。

 

 「ほう……」

 

 通常、神でない者に神の気を感じることは出来ない。だが、どうやらブロリーは本能でそれを感じ取ったらしい。

 

 「やはりね。君はどうやら神の領域に足を踏み入れつつあるようだ。あの孫悟空でさえウィスに修行をつけてもらってようやくだってのに」

 

 「ひょっとしてあんた、もしかして神様って奴か!?」

 

 「神様ぁ?なんだいそりゃ」

 

 「バカ、フリーザよりも強いぞ!!」

 

 「えっマジで?」

 

 レモは古参兵なため、ちらりと破壊神の噂を耳にしたことがあったのだ。

 

 「星を壊してくれる奴が増えるのは正直ありがたいことさ、オレの仕事が減るからね。ただ……お父さんと。家族がいるっていうのは良いものだ」

 

 「良いこと言うじゃん神様!」

 

 「そういうのじゃないよ……じゃあオレはもう行くから」

 

 「よろしいのですかビルス様?ベジータさんのお好み焼きをいただかなくても」

 

 「おっと……うっかり美食を忘れるところだった。おいベジータ、まだ出来ないのか?」

 

 「あともう少しだ」

 

 「あっそう」

 

「……おとうさん!」

 

ビルスに影響されたのか、ブロリーがパラガスに声をかけた。

 

「ブロリー……!?」

 

パラガスはまだ怯えている。

 

それもそのはず、彼の左目は大猿化したブロリーによって潰された。

 

そのことはブロリー自身も理解し、父が自分を恐れる理由もわかっていた。

 

しかし、だからこそ。

 

「一緒に暮らそう……!」

 

今ここではっきりさせなければならない。自分は父と共に生活を送りたいのだと。

 

「なにっ……?」

 

「今はチライやレモもいるし、食料の心配もない」

 

はきはきと自分の意見を述べるブロリーをを見て、パラガスは非戦闘員サイヤ人の一人であったビーツのことを思い出した。

 

バンパまでブロリーを探す旅に付き合わせたものの、乗ってきた宇宙船が壊れてしまったために一人分の食料を浮かすという名目で射殺した。

 

しかし、“殺さない方が良かったのではないか”と時々思うことがあった。

 

それは結果論、非力な彼ではどちらにしても救助が来るまで生き残れなかったかもしれない。しかしそれでも、その出来事はパラガスの心に大きな蟠りを残して続けていた。

 

「いいのか?お前の人生の多くを棒に振らせてきたこの俺が、もう一度お前の父親として……家族になってもいいのだろうか……?」

 

パラガスの声は震えていて、今にも消え入りに、ブロリーは穏やかな笑みを浮かべながら力強く頷いた。

 

「はい……!」

 

「よっしゃ決まりだ!これからはちゃんと良い父親するんだよ、パラガスさん!」

 

「うん、それがいい!」

 

チライとレモの喜びようときたら、まるで自分達のことのようだった。

 

実際の付き合いは短いが、もう長年連れ添ったかのような絆が彼らの間には確かにあった。

 

「じゃあカカロット、バンパまで送ってくれよ。次来るときまでに行き先は決めとくからさ」

 

チライ達は一旦惑星バンパに戻り、そこで次に行く星探しを再開することに決めた。

 

「ちょっと待ってくれ!せっかく地球に来たんだしよ、ちょっくら手合わせしてくんねぇか?」

 

「お前達……また戦うのか……?」

 

この二人の戦闘力の高さは先の戦いで痛いほどよくわかっている。

 

また氷の大陸が崩壊する程の衝撃と死の恐怖を味わうのかと思うとパラガスは眩暈を感じた。

 

「ちょっと孫君!困るわよ!こないだみたいに辺り一面滅茶苦茶にする気!?」

 

「大丈夫だって、超サイヤ人にはならねぇからよ」

 

「まっ、いいんじゃねーの?」

 

「おい小娘!ブロリーの保護者にでもなったつもりか!?」

 

「黙りな!あんたこそいい加減息子のこと、信用してやんなよ!」

 

「大丈夫だよ、おとうさん」

 

言い争う二人の間にブロリーが割って入った。

 

「ブロリー……?」

 

「オレはおとうさんのこと、悪く思ってない」

 

今まではブロリーのことなど全く信用していなかった。

 

例え実の息子だろうと関係ない。

 

親子の絆などない。ナメられたら殺される。

 

サイヤ人の間にはそんな殺伐とした空気が確かにあったし、何よりブロリーは強すぎる。

 

しかし、だ。

 

今のブロリーなら信じられる。不思議とそんな気がした。

 

「じゃあ、行こう、悟空!」

 

その時、ふと悟空の表情が曇る。

 

「……いや、やっぱり今はダメだ」

 

「えっ……」

 

「なんでだ……?」

 

先程まであっけらかんとしていた悟空の真剣な顔つきにチライやレモは戦慄した。

 

「……オラ腹減っちまって!」

 

張り詰めた緊張が一瞬で断ち切られ、一同は示し合わせたかのようにずっこけた。

 

「おーいベジータ!お好み焼きオラにもくれ!」

 

地球はのどかな春真っ盛りだった。

 

 

 

地球から遠く離れた宇宙空間に、巨大な宇宙船があった。

 

「ブロリーさんは力をコントロール出来るようになったらしいですね」

 

「フリーザ様の考え通りですね。ただ、奴の父親であるパラガスが生き返ってしまったのはいささかよろしくないのでは、と……」

 

何を隠そうパラガスを殺害したのはフリーザだ。

 

ブロリーを仲間にするどころか、手痛い報復を食らう可能性も十分にある。

 

しかし、そんなことはお構いなしと言わんばかりにフリーザは高笑いした。

 

「おーっほっほっほ!構いませんよ。仲間という奴でしょう?それは彼にとって力であると同時に弱点でもあるのですからねぇ……」

 

「まさか、取り巻き3人を人質に?」

 

「さぁ、それはどうでしょう。何しろ私も更なるトレーニングを積んでいますからねぇ……以前のように一方的にやられることはありませんよ!!」

 

強めに言い放つや否や、周辺の機器が不調をきたし、宇宙船全体が大きく揺れた。

 

フリーザは黄金に輝く姿、ゴールデンフリーザへ変貌を遂げたのだ。

 

「ひぃぃ……!ふ、フリーザ様!どうか気をお鎮めください!!」

 

いーえ?十分平静ですよ私は……

 

言葉は穏やかだったが、その顔は怒りに歪んでいた。

 

自分の手駒になると信じていたブロリーに1時間もサンドバックにされたことが余程の屈辱だったらしい。

 

「さて、最強の戦闘員のスカウトはひとまず置いておいて……今は会合を優先しましょうか」

 

フリーザの宇宙船は、似たような形をした別の宇宙船とドッキングしていた。

 

フリーザの目的は、ある人物との面会である。

 

「貴様の方からわざわざこの俺に会いに来るとは……何のようだ?フリーザ」

 

「そんな言い方はないだろう?ボクやパパが殺された時だって何もしてくれなかった癖に……クウラ兄さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ピッコロさん!」

 

人一人いない荒野の上空で、孫悟飯とピッコロが対峙していた。

 

「パンのことなら心配いらん。ビーデルと交代したからな」

 

「ありがとうございます!」

 

現在、悟飯はサタン所有の山に住んでいる。

 

かつての悟空の宿敵で、悟飯の師匠でもあるピッコロも、今では弟子の娘の面倒を見に訪問してくることが多い。

 

「それで、要件は何だ?悟飯」

 

「はい。今後またブロリーのような強敵が現れないとも限りません。彼とは和解出来たからよかったものの……せめて力の大会で戻した戦いの勘を維持しておきたいと思うんです。手合わせしてもらえませんか?」

 

「……なるほど丁度いい。俺も己の力不足を痛感していたところだ。あまり妻を待たせるものでもないしな、早速始めるぞ!」

 

「はい!」

 

そんな彼らの危惧を現実にするかのように新たな敵が立ちはだかるらしいが、それはまた別の話。

 

最終回じゃない、もうちょっとだけ続くのだ。

 

スーパーヒーローに続く___________________




いかがでしたでしょうか?


5/3【SUPER COMIC CITY 29 -day1-】超ドラゴン撃 2022【東2エ32b】で頒布する同人誌にも当エピソードを収録しております(一部修正あり)

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