ガンダムブレイカー・シンフォニー   作:さくらおにぎり

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 久々、本当に久々にハーメルンで小説作品を投稿します。
 今回はガンダムブレイカーバトローグの世界観をベースにした二次創作です。
 よろしければ、1話をどうぞ。


1話 始まりのプレリュード

 宇宙に浮かぶ、巨大な筒状の物体。

 それは無惨にも壊されて、しかし元の姿に戻されることはない。

 何故ならばここは、『U.C.(ユニバーサル・センチュリー)』――宇宙世紀と呼ばれる時代の、全ての始まりの場所であり、百年近くに渡って人々の魂を地球の重力に縛り付けてきた所以でもある場所だからだ。

 

 旧首相官邸ラプラス。

 

 U.C.0001年1月1日0時0分にテロリスト集団によって爆破された(一説には自作自演であるともされる)首相官邸であり、宇宙世紀の原初の地として、U.C.0096の時点までそのままの状態で遺されている。

 

 荒廃して悠久の時が過ぎ去ったその地を、二つの閃光――ガンプラが交錯する。

 

 ひとつは、大きく広がった肩に細長く鋭利な指先、長髪を思わせる頭部形状と華奢なボディから、異形でありながらどこか女性的なシルエットを持つ――『キュベレイ』

 一見すると然程大きな改造を施されていないが、細部には一朝一夕では仕上がらない作り込みが見え隠れする。

 

 もうひとつは、キュベレイと比べても二周りほども小さく、胸のドクロレリーフと背中の骨の十字架が特徴的なガンダム――『クロスボーンガンダムX1』だ。

 

『さぁっ、GBフェスタもいよいよ大詰めです!』

 

 響き渡る歓声の中で、会場に投影される複数のモニターと共に、女性MCがマイク越しに実況していく。

 

『前大会の優勝者『テンノウジ・ミカド』選手のキュベレイ!そして今大会初出場にして最強のダークホース『オウサカ・リョウマ』選手のクロスボーンガンダムX1!果たして勝利の女神が微笑むのはどちらなのか!瞬きひとつ見逃せません!』

 

 

 

『……行けファンネル!』

 

 中距離からの小競り合いの応酬の最中、不意にキュベレイが腰部のコンテナを開き、その中から複数の誘導端末――ファンネルを放つ。

 ファンネルによる射撃と、腕部のビームガンとの波状攻撃が容赦なくクロスボーンガンダムX1へと攻めたてる。

 

『オウサカ・リョウマ……初出場で俺の前に立ったこと、それは褒めてやる』

 

 なおも苛烈な射撃を叩き込むキュベレイ。まさにビームの雨のような攻撃を前に、さすがのクロスボーンガンダムX1と言えども一旦引けを取るしかない。

 

『だが、それもここまで、だ。お前はここで潰す。完膚なきまでにな!』

 

 キュベレイは袖口からビームサーベルを抜き放ち、なおもファンネルからのビームに対応しているクロスボーンガンダムX1へと迫る。

 ファンネルの攻撃が止むと同時にキュベレイが斬り掛かるが、クロスボーンガンダムX1はすぐに反応し、ザンバスターからバスターガンを切り離し、ビームザンバーとしてキュベレイのビームサーベルを受ける。

 衝突、鍔迫り合い。

 しかしそれも長くは続かせず、一撃、二撃とビームサーベルとビームザンバーが交錯し、反撃にクロスボーンガンダムX1がビームザンバーを横薙ぎに振るうが、キュベレイはその場で上昇して躱す。

 

『こいつで、終わりだ!』

 

 瞬間、クロスボーンガンダムX1の周囲をファンネルの群れが取り囲んでいた。

 斬り合いの最中、キュベレイはファンネルを使っていなかったように見えたが、少しずつファンネルを誘導していたのだ。

 即座、十のビームがクロスボーンガンダムX1目掛けて放たれた。

 

「まだだッ!」

 

 回避は不可能。

 しかしクロスボーンガンダムX1はキュベレイの点在する方向へ突進する。

 直撃するビームはA.B.C.(アンチビームコーティング)マントによって弾かれ、もう使い物にならなくなってしまう。

 だが、この攻撃さえ凌げれば十分だ。

 

『この……しつこい!』

 

 左手のビームガンを連射をやめて、キュベレイは再びビームサーベルで斬りかかる。

 対するクロスボーンガンダムX1もキュベレイを迎え撃つ。

 再びビームサーベルとビームザンバーの衝突。

 鍔迫り合いにはならず即座に双方弾かれ、キュベレイは左袖口のビームガンから直接ビームサーベルを発振させ、トンファーのようにして下から振り上げようとするが、クロスボーンガンダムX1は返す刀でこれもビームザンバーで弾き返し、

 

「行けェッ!!」

 

 スロットルを最大に開き、左肩からキュベレイへショルダータックルを敢行する。

 

『ぐぉっ!?』

 

 バーニアの加速のままにクロスボーンガンダムX1に押し出されるキュベレイ。

 それは崩壊したラプラスの外壁を突き破り、両者とも内部へ雪崩れ込む。

 

 互いに揉み合いながらも激しくビームサーベルとビームザンバーで斬り合う両者。

 

 クロスボーンガンダムX1のビームザンバーの一閃がキュベレイの左肩のバインダーを斬り落とし、キュベレイの至近距離のビームガンがクロスボーンガンダムX1のフロントスカートを焼く。

 

『クソッ、何で、何で墜ちない!?』

 

 操縦桿を握るミカドは、掌に汗が滲んでいることを感じる余裕すもないほどに焦っていた。

 今大会、破竹の勢いで決勝戦まで登り詰めてきた彼にとって、目の前のクロスボーンガンダムを操る高校生の少年の戦いぶりは、危機感を募らせるほどだ。

 機体性能は劣っているどころか、むしろこちらが上のはずなのに。

 相手は初出場のルーキーだと言うのに。

 そんな意識の合間を縫うように、不意に突き出されるクロスボーンガンダムX1のビームザンバーを咄嗟に躱し、しかしボディを掠める。

 普通の反応ではまず避けられなかっただろう、反射で操縦桿を捻っていなければと思うとゾッとする。

 

『……なめるなァッ!』

 

 敗北の恐怖を無理矢理怒りへと変換し、クロスボーンガンダムX1のビームザンバーを躱しながら、キュベレイは再三四度にビームサーベルを振り翳す。

 その一撃はクロスボーンガンダムX1のビームザンバーを持つ右腕を肩から斬り落として見せる。

 

『(勝った!)』

 

 ミカドは勝利を確信した。

 

『……最後に良いことを教えてやろう。お前の敗因は、……なにっ!?』

 

 焦りと恐怖を味あわせてくれた相手に、皮肉のひとつでも……と思ったミカドだが、クロスボーンガンダムX1が次に取った行動に驚愕する。

 クロスボーンガンダムX1は、()()()()()()()()()()()()()()()、まだビームザンバーが握られているそれをキュベレイに振り下ろす。

 

『は、しまっ……』

 

 振り下ろされた一撃をどうにか躱すキュベレイだが、右腕を肩ごと斬り落とされる。

 ならばと左のビームサーベルを抜き放とうとするキュベレイ。

 しかしそれはクロスボーンガンダムX1の蹴りによって妨げられ、無防備を曝してしまう。

 その間にもクロスボーンガンダムX1は左腕のブランドマーカーを展開、ビームスパイクを発生させて迷いなくキュベレイのバイタルバートへと打ち込んだ。

 

「……最後に良いことを教えてやるよ。あんたの敗因は、」

 

『クッソォォォォォォォォォォ!!』

 

 コクピットに当たる部位を焼かれ、キュベレイは爆散する。

 

 キュベレイ、撃墜。

 

 

 

『決まりました!第十回GBフェスタ、優勝者は……』

 

 モニターに、左腕を力強く掲げるクロスボーンガンダムX1が大映しになる。

 

『オウサカ・リョウマ選手とその愛機、クロスボーンガンダムX1でーす!!』

 

 直後、会場を打ち震わせるほどの大歓声が発される――

 

 

 

 

 

 出会い。

 それはいつだって突然で、しかし必然で、心の準備など出来てもいなくて。

 なのに時間だけはいつもマイペースで、急いでくれなければ待ってもくれない。

 誰にでも平等で、でも不平等で、無責任で。

 一瞬のように過ぎて行く中と言うのは、ある種の閉塞感があって。

 何かが変わるきっかけはどこにも無くて、でもどこにでもあって。

 それを見つけられるかどうかは、自分でも分からなくて。

 あぁしよう、こうしようと思い浮かべたところで、実際の前にはそんなことに意味はなくて。

 だから結局は手探りで、いきあたりばったりで。

 大成功で上手くいくかもしれないし、大失敗で取り返しがつかないかもしれないし、あるいは何も変わらないかもしれない。

 それでも、一歩を踏み出さなくては変われるものも変わらない。

 それをどうするかを決めるのは、自分だ。

 

 たった一歩。

 

 何気ない傾きひとつが、繋がり合って、重なり合って、やがてそれがひとつになるかもしれない。

 

 これは、一人ひとりの想いが何かを変え、『響き合う』物語である――。

 

 

 

 

 

 夕焼けの茜色が、世界を優しく染めていく中、スマートフォンから着信音が鳴る。

 少年――『オウサカ・リョウマ』はスマートフォンを懐から取り出して起動させる。

 ブラウザからサイト『ガンスタグラム』へとジャンプすれば、画面内には様々な写真が並ぶ。

 日本人ならば知らぬ者はいないだろう、ガンダムのプラモデルこと、ガンプラ。その画像だ。

 

 一昔前、某国共産党の陰謀によってウイルス研究所から、新型ウイルスとは名ばかりの生物兵器が世界中に撒き散らされ、何年にも渡って感染と変異を繰り返して人類を苦しめた。

 その余波で在宅時間が増えたことによってガンプラの需要が爆発的に高まり――それと同時に、ガンプラを買い占め、あるいは万引きした上で定価の数倍で転売して金儲けをする『転売ヤー』が跳梁跋扈し、フリマサイトでは法外な価格でガンプラが転売されるようになり、低価格で大人も子どもも楽しめるホビーは、いつしか『転売するための商品』に成り下がった。

 

 ――その実態は、問屋がガンプラを差し押さえ、フリマサイトと癒着しての出来レースを行っていたのだが――

 

 しかしそれらは既に過去のことであり、次第に『フリマサイトからの購入は問屋や転売ヤーにエサをやるようなものだ』と言う風潮が流れ始め、フリマサイトの登録会員数は激減、ガンプラを転売しようにも売れなくなった転売ヤーは次々に爆死、破産によって難民化し、都心部にはホームレスが頻出するようになり、路上でガンプラを売ろうとするその様子はモデラー達から「ざまぁ・もう遅い」のレッテルを貼られ、指を差して嘲笑われる顛末となった。

 

 今ではホビーショップや量販店などの売り場には多種多様なガンプラが元通りに並んでおり、再び『低価格で大人も子どもも楽しめるホビー』としての商品価値を取り戻している。

 

 それはともかく、リョウマはガンプラ専門の投稿サイトの更新を確認しているのだ。

 

 その中でも、フォロー新着の項目をタップして情報を更新すると、

 

「お、『セイスイ』さんが更新してる」

 

 気に入っているフォローユーザーが最近に投稿しているのを見て画面をタップ、作品を閲覧してみる。

 

 セイスイ:引っ越しの片付けも粗方終わったところで、新居最初の投稿は、オリジナルカラーのAGE-2ノーマルです!でも明日は転校初日なので、コメントの返信は遅くなるかもしれません、ごめんなさい(m(_ _;)m)

 

 表示画像には、華やかな淡紅色に塗装された『ガンダムAGE-2 ノーマル』の写真が挙げられている。

 

「(今回はAGE-2 ノーマルか。この人がピンク系の塗装をすると華やかになるなぁ……っと、いいねとコメントしとかないと)」

 

 いいねの項目を押してから、リョウマは素早くコメントを入力しようとするが、

 

「もう、歩きスマホはダメだよリョウくん。危ないんだから」

 

 隣で歩いている、ふわふわしたクリーム色の髪を靡かせる幼馴染みの少女――『ナカツ・チサ』から窘められた。

 

「おっと悪い。セイスイさんが更新してたから、ついな」

 

 ちょっとだけ待ってくれ、とリョウマは足を止めてからコメント欄に文字を打ち込む。

 

 リョーマ:これはふつくしいAGE-2、目の保養です!転校も大変なようですが、頑張ってください。

 

 コメントが投稿されたのを確認してから、スマートフォンを鞄へ仕舞うリョウマ。

 

「セイスイさんって……リョウくんのフォローさんだっけ?」

 

「俺達と同じ学生らしいな。明日には転入生デビューするらしい」

 

「へぇー、まだ五月の半ばなのに転校なんて大変そうだね」

 

 とは言え、画面の向こう側にいる相手のことなど気にしても、せいぜいコメントで何か言ってやるしかない。

 

「そう言えばリョウくん、今年の夏休みも出るの?」

 

「出る?何がだ?」

 

「えっと、ガンプラバトルの大会。去年の夏、優勝したーってアレ」

 

「あぁ、GBフェスタのことか。今年も出るつもりだ」

 

「そうなんだ。じゃぁ、今年も優勝だね」

 

「やるからには優勝を目指すつもりだが……まだ決まったわけじゃない」

 

 優勝すると信じて疑わないチサに、リョウマは苦笑する。

 

「それに、今年のルールもまだ公開されてないしな。去年は一対一のトーナメント方式だったが、今年はどうだろうな」

 

 過去には、多数のNPD機を相手に最後まで生き延びるサバイバル形式だったり、複数人でのチーム戦、あるいはチームを組んでの一対一の団体戦だったり、毎年ルールが異なる。

 

「そっか。でも、どんなルールでもリョウくんなら、きっと優勝出来るよ」

 

「チサのためにも、期待は裏切れないな」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 そうして他愛もない会話をしている内に、いつも二人が別れる地点に着く。

 

「それじゃリョウくん、また明日ね」

 

「おぅ、また明日な」

 

 互いに別れを告げて、チサが曲がり角を曲がるまで見送ってから、リョウマも踵を返そうとして――「あ」と思わず声を出した。

 

「(そういや、モンザレッドとニュートラルグレーが切れてたっけ……買い足しとくか)」

 

 いつも自分が使う塗料のことを思い出し、自宅への帰路を外れて別の場所へ向かう。

 行く先は、行き付けのホビーショップだ。

 

 

 

 学園から少し離れた場所まで来て、リョウマはその光景に目を止める。

 

「お……」

 

 夕焼けに照らされて幻想的な輝きを纏う、見目麗しい美少女。

 

 チサも密かに学園内ではファンがいるほどには可愛らしい少女だが、目の前にいる相手はチサと同等か、あるいはそれ以上だろう。

 一目見るだけで、雑誌の表紙にでも載せられそうな容姿だが、険しい表情でスマートフォンの画面を見ながら頻りに辺りを見回している。

 道に迷っているのだろうか。

 しかし見知らぬ男が声を掛けても良いものかとリョウマは思考する。

 ここは閑静な住宅街で、周囲に他の人間はいない。

 警戒させて気分を害させるかもしれないが、無視するのも後味が悪い。

 意を決して、リョウマは声をかけることにした。

 

「何かお困りですか?」

 

 近づき過ぎない程度の距離を保ち、敬語を使いつつ自然体で話し掛ける。

 

「え?」

 

 すると美少女は跳ね返ったように振り向き、そこにリョウマがいることに気付く。

 

「あ、えぇと……道に迷ってるといいますか」

 

 躊躇っているようだが、美少女の方も意を決したように訊ねてきた。

 

「あの、すみません。この辺りに、『甘水処(スウィートウォーター)』ってホビーショップがあると思うんですけど、どこにあるか分かりますか?」

 

「…………俺、今からそこに行こうとしてたんですけど、ついでだから案内しますよ」

 

 どうしてこんな美少女がホビーショップなどに用があるのかと思うところだが、深くは詮索すまいとして、案内を買って出るリョウマ。

 

「本当ですか?良かったぁ、この町に来るの初めてなんで、不安だったんです」

 

 ホッと安堵する美少女。

 とりあえず、ナンパだと思われなかったようだ。

 こっちです、とリョウマは美少女の一歩先へ出て、ついてくるように諭した。

 

 

 

甘水処(スウィートウォーター)

 

 一見すると甘味処のような店名だが、れっきとしたホビーショップである。

 案内と言っても、僅か数十m程度の距離しか無かったのだが。

 

「こんな近くにあったの……」

 

 どうして気づかなかったんだろ、と美少女は啞然としている。

 

「俺、ここで買う物があるんですけど、寄りますか?」

 

「あ、私は買い物とかじゃなくて、品揃えを見に来るつもりで……とりあえず入りましょう」

 

「そうしますか」

 

 入店を告げるブザーと、「いらっしゃいませー」と言う微妙に気怠げな女性の声が届く。

 その声を聞いたリョウマは顔を顰めつつ、レジカウンターの方へ目を向ける。

 

「仮にもオーナー様なのに挨拶がおざなりってのはどうなんだ、『アイカ』さん」

 

 レジカウンターの向こうでタブレット端末を打ち込んでいる若い女性。

 

「ん?なんだリョウマか」

 

 この女性――『オウサカ・アイカ』は、リョウマの顔を見るなり塩対応な態度を見せる。

 

「……いくら従姉弟とは言え、俺はお客なんだが?」

 

「お前相手に畏まる理由が無いからな」

 

 明け透けに言ってのけるアイカに、リョウマは露骨に嫌な顔をするしかない。

 

 彼女はリョウマと少し歳の離れた従姉弟であり、学生の頃は首都圏の大学を飛び級かつ首席で卒業するほどの才女だが、どう言うわけか町中のホビーショップのオーナーを務めるようになった。

 アイカ本人曰くは「大学を出ても良いことは無かった」「叔父の頼みだから仕方なかった」などと冗談めいたように言っているが、多分に本音では無かろうかとリョウマは捉えている。

 

「それでそっちのお嬢さんは……あぁ、彼女か。いいご身分になったなリョウマ」

 

 アイカの視線が、リョウマの一歩後ろにいる美少女に向けられる。

 

「か、彼女っ!?」

 

 アイカにリョウマの彼女と見られてか、美少女は頬を赤らめて声を裏返す。

 リョウマはもう一度溜息をついてから弁明する。

 

「ただの通りすがりだよ。ここに来ようとしていたらしいが、この町に来たのは初めてで、道に迷ってたみたいでな」

 

「なんだつまらん。そこは嘘でもいいから「その辺で口説いて連れてきた」とでも言えばいいだろう」

 

「嘘を言ってどうする嘘を」

 

 あーだこーだと言い合うリョウマとアイカを見かねてか、美少女が割って入った。

 

「あ、あのっ、こちらの人には親切にしてもらっただけですから……商品、見てもいいですか?」

 

「あぁ、どうぞどうぞ。ごゆっくりと」

 

 わざわざ許可を得る必要も無いのだが、アイカが頷くの確認してから美少女は店内を見回る。

 

「じゃ、俺も必要な買い物をするとしますか……」

 

「ところで、展示用の新作はもう出来たのか?」

 

「その新作を作るための買い物しに来たんだろうが」

 

 従姉弟であるのを良い事に、アイカはリョウマにショーケースを彩るための製作代行も請け負ってもらっており、リョウマもその報酬で小遣い稼ぎが出来るので、文句は言いにくい。小言のひとつくらいは言うのだが。

 

 リョウマは塗料のコーナーからモンザレッドとニュートラルグレーの小瓶を手に取る。

 

「(さて、他に何か足りないのはあったか……)」

 

 ふと思い出したのはこの二色だけだが、他に不足しているものは無かったかと品揃えを眺めていると、

 

「返せよ!俺のバルバトス!」

 

 不意に、剣呑な声が聞こえた。

 

「ん?」

 

 どこから聞こえたと思えば、店舗の売り場と繋がっている、ガンプラバトルシミュレーターの筐体を設置しているバトルブースからだ。

 その声を聞きつけたのか、美少女もそこへ向かっている。

 何か起きているようだ。

 そう判断したリョウマは手にしていた塗料を一度売り場に戻してから、バトルブースへと入室する。

 

「だからさ、ヘッタクソのお前の代わりに、俺がこいつを有効活用してやるって言ってんの。分かる?」

 

「あんたには関係ないだろ!」

 

 見れば、中学生くらいの男子と、大学生くらいの男が何やらガンプラを巡って言い争っているようだ。

 どうやら、自分が勝ったからと言って中学生のガンプラ――ガンダムバルバトス(第四形態ベースのカスタム機のようだ)を取り上げようとしているらしい。

 すると、意を決したように美少女は出入り口から踏み出して声を張り上げた。

 

「やめなさいよ!その子は返せって言っているのに!」

 

「はん?」

 

 美少女の声に気付いて、男は睨むようにそちらへ向き直る。

 

「そ、そうだ!この人の言う通りだぞ!」

 

 味方が増えたと思ったか、中学生は強気になって言い返すが、対する男の方は意に介していない。

 

「分かった分かった。こいつを返す代わりに、君が俺と遊んでくれるってわけね」

 

「……そんなこと誰も言ってないでしょ」

 

 遊んでくれる、と言う言葉に嫌悪感を示す美少女。

 

「まぁ、これはもういいか……ほらよ」

 

 男は手にしていたガンダムバルバトスのガンプラを『投げ付けてやった』。

 しかしそれは中学生の手元ではなく、足元だ。

 

「あっ……」

 

 当然、それは床に落ちる。

 しかも落ち方が悪かったのか、ガンダムバルバトスの左肩のボールジョイントが半ばから折れてしまった。

 

「ひどい……わざとやったの!?」

 

 その蛮行を目の当たりにして、美少女は非難を強めた。

 

「返してやっただろ?じゃ、俺とちょっとそこまで付き合ってもら……」

 

 そう言いながらも、男は美少女の肩を掴もうと迫り――

 

 その手は第三者の手によって払われた。

 

「ちょっとオイタが過ぎるんじゃないか、お兄さん」

 

 そこへ介入したのは、ついに見かねたリョウマだった。

 

「あ?誰おま……ひっ」

 

 男はリョウマの目を見て、怯んだ。

 常日頃からガンプラバトルと言う鬼気迫る戦いを繰り返している彼の目付きは鋭い。背丈の高さもあって、その気迫は並ではない。

 

 

「自分のビルダーセンスが無いからって、他人のガンプラを取り上げようって言うのは、……いや、それを転売するつもりだったのか?」

 

 薄汚い転売ヤーが、とドスと殺気を込めて返してやる。

 

「まぁいい……お兄さん、俺とガンプラバトルしろよ。あんたが勝ったら俺のガンプラをくれてやってもいいし、ここで起きたことも黙っといてやる。負けたら……そうだな」

 

 リョウマの視線が、後ろにいる中学生に向けられる。

 

「弁償として、彼に新品のバルバトスを買ってやるって言うのはどうだ?転売で私腹は肥えてるんだし、安い買い物だろう?」

 

「……い、いいぜ、その勝負乗った」

 

 怯みながらも頷いた男を見て、リョウマは「よし言質ゲット」と頷きながら、鞄の中からガンプラのケースを取り出した。

 

「あの、良かったんですか……?」

 

 賭けバトルを始めようとするリョウマを、美少女は心配そうに見つめてくる。

 

「良かったって、何がです?」

 

「負けたら、ガンプラをくれてやるって……」

 

「大丈夫です」

 

 そう言いつつ、ケースを開いた。

 

 1/144スケールのガンプラとしてはやや小さめのサイズ。

 黒灰色のマントに覆われたその全貌は見えないが、隙間から見えるだけでもかなりの完成度だと分かる。

 背中に骨の十字架(クロスボーン)を背負い、額に埋め込まれたドクロレリーフを持つ、そのガンプラは。

 

「俺のクロスボーンガンダムは、負けませんよ」

 

 クロスボーンガンダムX1。

 宇宙海賊クロスボーン・バンガードの、"海賊のガンダム"だ。

 

 

 

 スマートフォンを筐体にセット、アプリ内のパーソナルデータが認証される。

 続いて手持ちのガンプラも筐体に置き、スキャンされて情報が読み込まれていく。

 

 オフラインモード、フリーバトルと設定されていき、バトルフィールドがランダムセレクト、『アーレス』が選択される。

 

 原典作品は『鉄血のオルフェンズ』で、火星軌道上に点在するギャラルホルン火星支部の司令部だ。

 原作では、宇宙港『方舟』へ向かうために大気圏を離脱した鉄華団の面々の前に、案内役であるはずのオルクス商会と、裏で結託していたギャラルホルンとの戦闘になる場所だ。

 

 ホログラムで生み出された操縦桿を握る。

 システムオールグリーンを確認、出撃準備、完了。

 

「オウサカ・リョウマ、クロスボーンガンダムX1、出撃()る!」

 

 リョウマが操縦桿を勢いよく押し出せば、クロスボーンガンダムX1は背中の四基のフレキシブルスラスターを炸裂させ、ゲートを飛び立った。

 

 赤い火星と軍港を背景に、クロスボーンガンダムX1は宇宙を駆け抜ける。

 このフィールドは、全体の1/4が火星の重力圏内であるため、迂闊に火星に近付き過ぎると、重力に引っ張られてそのままフィールドアウト――即負けになってしまうのだ。

 

「さて、重力には気を付けつつ、……来たか」

 

 前方より敵対反応を確認。

 

 白と青を基調としたカラーリングに、背中から翼のように広がる六枚のバインダー。

 

「『Hi-νガンダム』……それもRG(リアルグレード)か」

 

 転売ヤーらしいガンプラだ、と目を細めるリョウマ。

 一時期、このRGのHi-νガンダムは量販店には並ばないために真っ当な手段で入手することはほぼ不可能、法外な価格で転売されているのを購入するしか無いほどの代物であった。

 今ではそんなことは無いのだが、これはその当時の残滓だろうか。

 

『そら堕ちろ!フィンファンネル!』

 

 開幕一番に、Hi-νガンダムは背部のフィンファンネルを展開、六枚のバインダーが自立機動を始め、クロスボーンガンダムX1を取り囲むと、一斉にビームを放ってくる。

 クロスボーンガンダムX1を覆うマント――ABCマントならば、ビーム数発の直撃は凌げるが、無駄に被弾してやる理由はない、リョウマはビームを掻い潜り、即座にフィンファンネルを撃ち落とそうとウェポンセレクターを回す。

 しかし、何かに気づいて「あ」と声を洩らす。

 

「……ザンバスターが無い」

 

 ビームザンバーとバスターガンを連結させてビームライフルとして使用出来る、その主武装が装備されていない。

 マントで覆っていたために、気付かなかったのだ。

 

『ははっ、ほらほら避けてみせろよ!』

 

 ライフルの類が無いと見抜かれたか、Hi-νガンダムはさらに苛烈にフィンファンネルによるオールレンジ攻撃を仕掛けてくる。

 次第に、フィンファンネルのビームがABCマントを掠めていく。

 

「少し面倒だが……まぁ、いいか。ファンネルの動きもワンパターンだ……」

 

 だが、当のリョウマは至って冷静。

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 そう判断しているからだ。

 

『チッ、ちょこまか避けやがって……』

 

 フィンファンネルだけでは仕留めきれないと思ったか、Hi-νガンダムからもビームライフルが放たれ始めるが、大した狙いも付けていない散発的な射撃だ、むしろ攻撃の方向がハッキリしているぶん、フィンファンネルよりも御しやすい。

 

「……そこだ」

 

 ビームの雨を避けていく最中に、リョウマはウェポンセレクターからヒートダガーを選択、フット裏の土踏まずの辺から蹴り出すようにして放った。

 フィンファンネルの制御と射撃に集中していたHi-νガンダムは飛来するヒートダガーに気付かず、ビームライフルにそれが突き刺さり、爆発する。

 

『は!?今、何で……!?』

 

 いきなりビームライフルが壊れた、そう誤認したHi-νガンダムは動揺してフィンファンネルの制御を止めてしまう。

 ヒートダガーはビームサーベルと異なり、発光することはないため、特にこの宇宙空間の中ではその存在を認知しにくい。 

 

「迂闊過ぎる」

 

 フィンファンネルの動きが止まるのを見るなり、クロスボーンガンダムX1は両手にビームサーベルを抜き放ち、瞬く間にフィンファンネルを破壊していく。

 

「一つ、二つ、三つ」

 

 残る三つのフィンファンネルは我に返ったように再び動き始めるが、

 

「四つ」

 

 左手のビームサーベルを投げ付けて、

 

「五つ」

 

 右手のビームサーベルで斬り裂き、

 

「六つ」

 

 最後に頭部のバルカンで撃ち抜く。

 

 これでフィンファンネルは打ち止めだ。

 

「さて、俺TUEEEEE無双はもう終わりか?」

 

『な……なめんなゴラァ!』

 

 自棄を起こしたように、Hi-νガンダムはビームサーベルを抜き放ってクロスボーンガンダムX1へ斬り掛かる。

 だが冷静さを失った攻撃は大振りだ、クロスボーンガンダムX1はビームサーベルを軽く押し当てるように受け流すと、するりと懐に潜り込んでビームサーベルを一閃、Hi-νガンダムのビームサーベルを握る右腕を斬り飛ばし、

 

「相手が俺で悪かったな」

 

 間髪入れず左腕のブランドマーカーからビームスパイクを発振させ、ボディブローの要領でHi-νガンダムのコクピットブロックを突き破った。

 

 Hi-νガンダム、撃墜。

 

 

 

 バトルが終了し、ホログラムの操縦桿とバトルフィールドが消失する。

 

「すげぇ……かっけぇ!」

 

 リョウマの圧勝と言う結果に中学生は喜び、

 

「すごい……」

 

 彼のクロスボーンガンダムX1の戦いぶりに、美少女は感嘆している。

 それを尻目にしつつ、リョウマは筐体の前で項垂れている男を再度睨みつける。

 

「俺の勝ちで、あんたの負けだ。さっさと新品のバルバトス、買ってやれよ」

 

「グッ……あぁ分かったよ!金出しゃいいんだろ!」

 

 逆ギレしながらも、財布から千円札を取り出して筐体に叩き付けると、逃げるようにバトルブースから出ていった。

 

「別に金を払えと言ったわけじゃないんだが……」

 

 リョウマは千円札を手に取ると、それを中学生に手渡した。

 

「ほら、これで新しいバルバトスが買えるぞ」

 

「え、いやそんな、貰えないっすよ!」

 

 中学生は遠慮しようとするが、リョウマは「いいから貰っとけ」と半ば強引に押し付けてやる。

 

「……あ、ありがとうござっした!」

 

 思い切り頭を下げて礼を言ってから、中学生もバトルブースを出た。

 それを見送りつつ、リョウマは自分のスマートフォンを懐にしまい、クロスボーンガンダムX1をケースに戻そうとして(ザンバスターはケースの中に転がっていた)、

 

「あ、あのっ」

 

 不意に美少女に呼ばれた。

 

「助けてくれて、ありがとうございました!」

 

 ぺこりとお辞儀する美少女に、リョウマは「俺が助けたのはあの子ですけど」と謙遜するが、もしリョウマが割って入らなければ、美少女は何をされていたか分からなかっただろう。

 そう言う意味で礼を言っているのだ。

 

「あとそれと……良かったらそのX1、見せてもらっていいですか?」

 

「ん、どうぞ」

 

 リョウマはケースに納めようとしていたクロスボーンガンダムX1を美少女に差し出すと、そっと受け取ってくれた。

 

「間近で見ると、やっぱりすごい……これもう、RGのX1と遜色ないんじゃないんですか?」

 

 ABCマントをめくって、その下の本体を眺める。

 

「さすがに本家RGとまではいきませんよ。バトル用に可能な限り作り込みましたけどね」

 

 あくまでもHGの範疇です、とリョウマは言う。

 見るだけみて満足したか、美少女はクロスボーンガンダムX1をリョウマに返す。

 

「ありがとうございました」

 

「はいはい、どうも」

 

 美少女からそれを受け取ると、今度こそケースに納めた。

 

「っと、モンザレッドとニュートラルグレー、忘れるところだった……それじゃ、俺はこれで」

 

「あ、はい」

 

 リョウマは美少女に別れを告げてから、バトルブースを後にした。

 

 それから改めて、モンザレッドとニュートラルグレーに、頻繁に使う色の補充も兼ねて他の色も取ってから、レジカウンターに向かう。

 

「騒がしかったようだが、何かあったのか?」

 

 レジに通しながら、アイカはリョウマに訊ねた。

 

「掻い摘んで言うと、転売ヤーが子どものガンプラを取り上げて転売しようとしてたから、シメてやった。それだけ」

 

 合計金額が算出されると、リョウマはスマートフォンの電子マネー決済で支払う。

 

「そうか。まぁ、お前に敵うような奴などそうそういるものじゃないだろうさ」

 

「買い被り過ぎだ。去年のGBフェスタだって、相手が舐めプしてなかったら勝っていたかどうか分からん」

 

「たまにはそう言うこともあるさ」

 

 まぁそれより、とアイカはリョウマの後ろに目を向ける。

 

「後ろがつかえてるんだ。さっさと空けてやれ」

 

「後ろ?」

 

 振り向けば、塗料や紙ヤスリの袋を手に待っている美少女がいた。

 

「あぁ、すいません。どうぞ」」

 

 互いに譲り合うようにリョウマはレジ前から離れ、美少女が会計を通してもらう。

 リョウマと同じようにスマートフォンの電子マネー決済で支払われると、鞄の中へ入れていく。

 

「ありがとうございました」

 

「いえいえとんでもないです」

 

 社交辞令のような挨拶を交わす美少女とアイカ。

 それも終わると、アイカはリョウマにさらなる"命令"を下した。

 

「リョウマ。このお嬢さんは、この町に来るのは初めてだそうだな?」

 

「それがどうかしたのか」

 

「察しの悪い男だな。考えてもみろ、こんな美しいお嬢さんが一人で歩いていたら、欲望を持て余したケダモノがホイホイと寄って来るぞ」

 

「……つまり近くまで送ってやれってことか?」

 

 何でそこで俺に頼むんだ、とリョウマは目を細める。

 

「あの、私は一人で大丈夫ですから……」

 

 美少女も困ったように勧めを断ろうとするが、

 

「遠慮しないでいい。こいつは目付きは悪いが人畜無害だからな。安心して送ってもらうといい」

 

「微妙に納得いかない信用のされ方だな……」

 

 全く信用されないよりは遥かにマシか、とリョウマは諦めることにした。

 

「さっきの転売ヤーみたいな男もいるわけだし、俺で良ければ近くまで送りますよ」

 

「……じゃぁ、お願いします」

 

 美少女の方も観念したように頷いた。

 

 

 

 アイカに見送られて、そろそろ暗くなりつつある道を二人往く。

 

「んー……オウサカ・リョウマ、オウサカ・リョウマ……」

 

 ふと、美少女は何かを思い出すようにリョウマのフルネームを呟いている。

 

「俺がどうかしました?」

 

「えっと……さっき、出撃の時に名前を聞いて、どこかで聞いた覚えがあったんですけど、いつだったかなって……」

 

「ガンプラ関連のコンテストには何度か参加してましたから、聞き覚えと言うか、見覚えがあるのだと」

 

「あ、多分それです」

 

 聞き覚えではなく、見覚えと言われて、美少女は納得する。

 納得して、ふと何かに気付いて、リョウマに向き直る。

 

「そういえば私、名乗ってなかったですよね。つい昨日にこの辺りに引っ越して来た、『シミズ・ミヤビ』って言います」

 

「ご丁寧にどうも。改めて、俺はオウサカ・リョウマです」

 

 互いに自己紹介をした辺りで、美少女――ミヤビは足を止めた。

 

「ここまでで大丈夫です。さっきの甘水処には多分よく行くと思うので、また会うかもしれませんね」

 

「まぁ、また会ったらその時はその時で」

 

 それじゃ、と互いに軽く手を振り合い、リョウマとミヤビはそこで別れる。

 

 ミヤビが曲がり角を曲がるまで見送ると、リョウマも自宅への帰路を辿る。

 

「シミズさん、か」

 

 リョウマはその名字を呟いてみる。

 甘水処にはよく行くと言っていたので、恐らくまた会うだろう。

 

「そう言えば、どんなガンプラを作ってるのかとか、訊いてなかったな……」

 

 それはまたいずれと言うことでいいか、と自己完結。

 

 五月ももう半ば過ぎで、そろそろ六月に入るだろう時期だが、良い出会いだった。

 今年度は、きっと良いことが起きる。

 

 不確かな予感を胸に、リョウマは帰路への足を速めた――。

 

 

 

 

【次回予告】

 

 チサ「ねぇねぇリョウくん、今日からウチのクラスに転入生が来るんだって」

 

 リョウマ「へぇ、この時期に転入なんて珍しいもんだな」

 

 チサ「どんな人が来るのかな、楽しみ楽しみー」

 

 リョウマ「次回、ガンダムブレイカー・シンフォニー

 

『再会のワンステップ』

 

 ……どうも、昨日ぶりですね?」

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