乙女ゲー世界は悪役令嬢の身内にも厳しい世界です 作:りーおー参式
そしてアニメ2期がやりやがった!(某北海道カムイ風)
まさか公式がロム兄さんをやるとは思わなかった!
アロガンツも、ルクシオンも戦闘シーンめっちゃカッコ良かったし
あと、クレアーレがまさかの甲子園風味
相変わらずロボット戦と中の人のキャスティングにリソースぶっぱしてるな
この世界の主人公様であるオリヴィアさんが乗っているヴァイスから放たれた光
ーそれは、僕も含めて戦場にいる者達の精神状態に作用して強制的に戦意を失わせる、まさに◯ンジェルハイロウのサイキックウエーブのようなものだった。
放射線状に戦場全体を包み込む光を浴びた僕も例外ではなく、
公国・・・実家の政敵であるフランプトン侯爵家と手を結び、僕の実家や、妹を助けてくれた恩人であるリオン君に牙を剥いた憎き連中に対する敵意すら、体から抜け落ちていくように薄まっていくのがわかる。
その代わりに頭の中に浮かんだのは、平和な日常の中で幸せを感じることができていた頃の記憶だ。
パパ上や妹、小うるさい腹黒陰険眼鏡メイドの目を盗んで、実家でメイドをしていた元カノとイチャイチャしながら、国境周辺を監査していた頃の記憶だった。
僕は戦場のど真ん中で何を思い出しているんだ。
昔の綺麗な思い出によって、戦いから意識を別方向にもっていかれた気分だ。
まさか、これがヴァイスのスタンd・・・じゃなかった、能力か!?
戦意を強制的に排除すれば平和になる、だなんて頭の中がお花畑な理論を通り越して頭おかしすぎる論理だ。
いや、乙女ゲー世界ならそんなものでもいいのか。いや、いいのか?そんな価値観に染まったユーザーが広がったら、社会にとって害悪な思想を持った馬鹿が増えるじゃないか。
・・・まあ、そんなことはどうでもいいか。なにせ僕はこっちの世界に転生済みだし、別に前世に未練があるわけではない。
コックピットの中で上を見ながら大きなため息を吐いた。
少しずつ瞼が重くなり、強い眠気に襲われ、意識レベルがどんどんと低下していくのがわかる。
眠るのか、気絶なのかはわからないが、だめだ、意識が・・・
だが恐怖は全くない。むしろ暖かな気持ちになっているくらいだ。
いくらか靄がかかってはいたが、メイド姿の元カノの姿が見えた。きっと、これは幻だろう。
だが、優しく微笑みながら彼女の掌が僕の頬に添えられたところで、完全に僕の戦意はゼロとなり、そこで意識は途絶えた。
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思考や行動が途絶えてどれだけの時間が経過したのだろうか。
いつからか、大きい爆発音が何度か響いたのを聴覚が捉え、ほんの少し意識が戻り始めていた。
そして、コックピットの中にアラート音が、大音量で鳴り響いたところで、ハッと目が開き、 意識レベルが一気に回復する。
「マスターの意識レベル回復を確認!大変だよ、マスター!ヴァイスが襲撃されてる!」
アロガンツブロスの機械音声を聞き、目をガッと開いてヴァイスのほうを見る。
船体からは煙が上がっているだけでなく、鎧どうしによる現在も船体の周辺で戦闘が行われている。
しかも、その機体が、リオン君のアロガンツと、黒騎士が乗っていた魔装じゃないか!
「ブロス!最大速度でヴァイスとアロガンツの救援に向かうぞ!」
「了解!」
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フットペダルを強く踏み込み、可能な限りのスピードでアロガンツブロスを戦場に向かわせていた。
背部のウイングからは、推進剤がものすごい勢いで吹き出している。
コックピットのモニターに映るアロガンツと黒騎士の戦闘は、黒騎士のほうが優勢に見える。
もともと黒騎士の魔装は、いくらかの遠距離攻撃兵装はあれども、メインとなる戦い方は、ロストアイテムの大剣をぶん回す接近戦タイプであろう。
他方で、リオン君のアロガンツは、近接戦闘もできるが、背部のウエポンコンテナに収納された多様な武装を組み合わせた総合力というか、汎用性の高さがポイントだ。
インパクトという、掌から放つ破壊用衝撃波をぶち込む兵器もあるが、
馬鹿みたいに切れ味が良く、リーチも長い黒騎士の大剣と対峙した場合には、分が悪いと言わざるを得ない。
モニターに映るリオン君のアロガンツがコンテナを切り離して、黒騎士にぶつけた。
うまいタイミングだったおかげか、大剣で斬られずに魔装本体に直撃し、黒騎士の機体は爆炎に覆われたが、あれで仕留められてはいないだろう。
アロガンツは必死にその場から離脱を開始するが、機動力のほとんどを外付けの背部コンテナに備え付けの推進機関に頼っているアロガンツの動きは鈍い。
おそらくあと数秒で、Z◯ンダムの後期オープニングの冒頭場面のガン◯ムmkーⅡのように、爆炎の中から黒騎士の魔装が姿を表すだろう。
だが、その数秒でようやく僕も戦場に到着することができた。
僕が引き金を引くと、アロガンツブロスの両肩から、散弾状のビームが放たれて、煙の中から現れた黒騎士の魔装に降り注いだ。
「ようやく出てきたか、外道の黒幕。奴を追い詰めれば貴様も出てのが道理というものだな、下劣公!」
「姿も言ってるセリフも、気色悪いったらないね。というか、他国に侵略してきたやつが道理とか言ってるの、鬼ウケるんですけど〜」
「安い挑発だな、貴様もこの白い船や外道騎士という手駒を失いかけて余裕がなくなってきたか」
魔装は、大剣の刀身を盾にして散弾を防ぎ、本体へのダメージはほとんどないようだ。
しかし、この隙に、リオン君のアロガンツが戦場から距離を取ることができた。
有り体に言えば、時間稼ぎは成功した、ということだ。
「リオン君、その状態じゃ黒騎士の相手は無理だろう、このまま離脱するんだ。ここは・・・僕が引き受けよう」
「ありがとうございます!でも、ギルバートさんの機体も・・・」
「なあに、超大型を相手に超高火力をぶち込むわけじゃない。機体の性能でなんとか乗り切ってやるさ!」
そう。僕のアロガンツブロスも、大きいダメージを受けてこそいないが、
ヴァイス出撃前から、公国の部隊を相手に大火力をぶっ放して、飛行船も、鎧もカトンボのように撃ち落としていたせいで、エネルギー残量が心もとない。
それに、正直なところを言えば、リオン君が・・・
追加コンテンツの攻略対象であろうリオン君のアロガンツが黒騎士を倒してくれるだろうと思っていた。
僕に大した出番はないまま、全体の流れに関わることなく、戦闘は終わると思っていた。
だって、僕はせいぜいネームドで、ボンボンなモブにすぎないのだと思っているから。
だが、ここは戦場だ。何が起こっても不思議ではない。
現時点で確かなことは、この高機動かつ一撃必殺の武装持ちで、しかも人質などのデバフがないラスボスのような黒騎士の魔装を相手取ることができる戦力は、
もう僕のアロガンツブロスしかいないという点だ。
「そう言う君は、人質がいないってだけで、ずいぶんと余裕があるようだね」
「邪魔者も貴様で打ち止めだと思えば、心も軽くなるというものだ!」
アロガンツブロスと魔装、それぞれがグレイブと大剣を振り下ろし、ぶつかり合って、鍔迫り合いが始まった。
衝撃で機体が大きく揺れる。パワーはほとんど互角だな。
「正面からの接近戦を続けるつもりはないさ!ブロス、距離を取って、もう1回ビームを・・・」
「そうはさせるか!」
黒騎士の魔装が、機体のいたるところから浮き出てきた目玉から光線を放つ。
「もう一度、ビームをぶっ放して叩き落とせ!」
アロガンツブロスを後退させながら、肩部の大型砲塔から放たれた散弾状のビームで、魔装の光線を相殺するが、
意識がビームに向いていたところに、魔装は一気に距離を詰めてきて、再び大剣を振り下ろした。
それをグレイブで受け止めたのだが、 今度は黒騎士が間髪入れずに、アロガンツブロスの胸部に蹴りを叩き込んできた。
再びコックピットが大きく揺れるが、僕も意地で操縦桿を押し込み、アロガンツブロスがグレイブを力任せに横薙ぎにすると、
刃先が魔装の胸部表面を切り裂き、裂けた隙間から、魔装に取り込まれている黒騎士の、青白く変色した顔が見えた。
「ずいぶんと顔色が悪いじゃないか。もう諦めて、さっさと国に帰ったらどうだい?」
「もとより捨てた命だ。公国の守護神も失われた今となっては、王国のクズどもを1人でも多く道連れにしてくれるわ!」
この世界って乙女ゲーだよね?
今までだってしっかり殺意を向けてきた相手はたくさんいたけど、こんなにガンぎまってる奴はさすがに別ゲーだろ!?
くそ!戦いはまだ終わりそうにない、というか始まったばっかりか!?
中の人の演技がさすがに上手すぎて、日常シーンの絵柄が追い付いてないと感じる2期でしたが、ロボット戦闘シーンとマシンロボで一気に巻き返した感(主観)