混血のカレコレ【Over the EVOLution】   作:鬱エンドフラグ

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テイコウペンギンの『カタツムリになるとどうなるのか?』から


ペンギン(カタツムリ)「『最強でん⭘ん』のゲーム言語には謎の『火星語』があるぞ!」

パンダ(カタツムリ)「だれが使うのそれ!?」

惣真(蛇)「ベルナージュとかだろ」

パンダ(カタツムリ)「使える人いるの!?だれなのそれ!?」

惣真(蛇)「火星の王妃」

ペンギン(カタツムリ)「他にも『グロンギ語』や『オンドゥル語』なんてのもあるぞ!」

※ありません


〜とある世界〜

美空「〜♪」

戦兎「ん?美空、それなんのゲームやってんだ?」

美空「『最強でん⭘ん』」




リサイクルショップの女店主

フィーアをnascitaに住ませてから数日が経過していた。

 

「おはようございます、惣真さん」

 

いつものように朝食の準備をしていると、フィーアが起きてきたようだ。

 

「おう、おはようフィーア」

 

俺は最近できた同居人に挨拶をする。

 

「もう少しでできるから待っててくれよな」

 

「はい」

 

その返事を聞いて俺はキッチンに立ちながら後ろを振り向く。

 

そこにはパジャマ代わりのTシャツを着たフィーアがテーブルについていた。

 

ちなみに今フィーアが着ているTシャツには「happy life.」というロゴが入っている。

 

………ウチにあんな服あったかな? そんなことを考えながらも俺はフライパンを振るう。

 

 

 

 

「なぁフィーア、今日服を買いに行かないか?」

 

「服、ですか?」

 

俺の言葉に朝食を食べながらフィーアは首を傾げる。

 

「服なら今のでも十分ですよ?」

 

フィーアの服装はTシャツに短パンだ。

 

だがそれではダメだ。

 

というのも、フィーアはずっとTシャツしか着てないのだ。

 

さすがにそれはどうかと思う。

 

女の子なんだし色々とおしゃれだってしたいはずだ。

 

俺はそう思って提案してみたのだが、当の本人はきょとんとした顔でこちらを見つめるだけだった。

 

「Tシャツは機動性と快適性に優れているので問題ありません」

 

いや、確かにTシャツは便利だけどさ。

 

けど女の子としてはそんなホテルおじさんみたいなセンスの服ばっか着るのはどうなんだろうか。

 

まあ本人がそれでいいっていうなら無理強いはできないんだけど。

 

俺が選んで買ってきてもいいんだが、実を言うと俺自身もファッションに関しては全くの無知だったりする。

 

それ故、nascitaにはほとんどTシャツしかないと言っても過言ではない。

 

そこでどうしたものかと考えていた時に以前nascitaに訪れたある人物が思い浮かぶ。

 

そうだ! あの人に相談すればなんとかなるかもしれない!! そう思った俺は朝食を終え、早速電話をしてみる。

 

数回のコール音の後、相手が出たようだ。

 

そして俺は用件を伝える。

 

すると向こう側の人物は訝しげな声で尋ねてくる。

 

『久しぶりに連絡してきたと思えば…お前、子供なんていたか?』

 

まぁ、当然の反応だよな。

 

「あ〜、実は訳あって預かっている子がいるんだが…まぁ、詳しい話はそっちに行って話すよ」

 

『ふむ、そういうことならわかった。じゃあその時に詳しく聞かせてもらうぞ』

 

「ああ、頼む」

 

俺はそう言って通話を切った。

 

「フィーア、朝食が済んだらちょっと出かける準備してくれ」

 

「?はい、わかりました」

 

俺の言葉にフィーアは不思議そうな顔をしながらも了承してくれた。

 

さて、それじゃあ行くとするかね。

 

 

 

 

 

そうして俺たちがきたのはとあるマンションに来た。

 

そのマンションのそばにはリサイクルショップがあり、その近くには「SALE」「50%オフ」の張り紙が付いた巨大なスライムや「業務用!」の張り紙が付いたマンションほどの大きさの大剣など用途のわからないものがたくさん置かれていて、とても風変わりな場所だ。

 

このリサイクルショップこそ、俺が連絡した人物がいる場所である。

 

フィーアと二人で店内に入ると店の奥にいた20代前半ぐらいの女性がこちらに気づいて近づいてくる。

 

「来たか、蛇塚」

 

「よぉ、久しぶりぃ…でもないかぁ」

 

「いや、かなり久しぶりなんだが?」

 

男勝りの凛々しい口調で話す女性はこのリサイクルショップの店長にして、この建物のオーナーだ。

 

ウチの喫茶店nascitaの常連であり、俺の正体(・・・・)を知る人間の一人である。

 

だがトッププレデターの件でnascitaを営業停止しずっと連中のことを調べていたから、会うのは実に3ヶ月半振りになる。

 

「それじゃあさっそく説明してもらうぞ。この3ヶ月全く音沙汰がなかった理由とその子について、な」

 

彼女は俺の服を握り締め後ろに隠れているフィーアに視線を配りつつ、まるで睨みつけるような視線で俺を見据えている。

 

どうも彼女は相当ご立腹の様子だ。

 

まぁ、そりゃそうだろう。

 

長い間nascitaを営業停止し音沙汰なしだった上、突然連絡してきたと思ったら子供の衣服を提供してほしい、だ。

 

怒るのも無理もない。

 

「まぁ、とりあえず話を聞いてくれよ。順を追って説明する」

 

俺はそう言って、彼女にこれまでの経緯を話した。

 

 

 

 

 

「———と、いうわけでこの子はうちで預かっているんだ」

 

「…なるほどな。それでその子のために服を提供してほしいと」

 

そう言って彼女は納得したように大きく息を吐いた。

 

「大体事情はわかった。いいだろう、用意してやる」

 

彼女は俺にそう言い、俺の後ろに隠れていたフィーアに目線を合わせるようにしゃがむ。

 

するとフィーアはビクッと体を震わせてさらに俺にしがみついてきた。

 

その様子にオーナーは気にせず話しかける。

 

「大丈夫だ。私はお前を傷つけたりなんかしない。だから安心しろ」

 

優しい声色で語りかけるオーナーを見て、フィーアは恐る恐ると顔を上げた。

 

それを見たオーナーはニッコリと微笑んでフィーアの頭を撫でる。

 

しばらくするとフィーアは落ち着きを取り戻した。

 

「落ち着いたか?」

 

オーナーが優しく問いかけると、フィーアはまだ少し怯えながらも小さくコクリとうなずく。

 

「じゃあ、お前に合う服をいくつか見繕ってやろう」

 

オーナーは立ち上がり、店の奥に入っていった。

 

フィーアもだいぶ落ち着いてきたようで今はもう俺の服から手を離している。

 

 

それからオーナーが選んでくれたいくつかの服を受け取り、早速フィーアに服を着せてやった。

 

白を基調としたワンピースで袖がふんわりとしたデザインになっており、裾にはフリルがあしらわれていてとても可愛らしい。

 

うん、なかなか似合っている。

 

ちなみに服代はもちろんタダではない。

 

金は払うと言ったが、 彼女は「nascitaの営業が再開してからでいい」と言ってくれた。

 

なので俺は彼女の厚意に感謝しつつ、オーナーの店を後にした。

 




少し短いですが今回はここまで。

今回はオーナーの登場です。

混血のカレコレでフィーアの次に好きなキャラです。
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