混血のカレコレ【Over the EVOLution】 作:鬱エンドフラグ
惣真「今言う事じゃないが…もしあの時期に宇宙飛行士が宇宙にいってたら二度と帰ってこれなかったよな…」
やあ、みんな!俺だ!
西暦2000年、突如として異宙という異世界に転生してから15年以上……もう2017年か
あれからいろんなことがあった。
まず地球が転生した先の世界のことを地球人は『異宙』と名付けた。
異宙にはそれまで地球にいなかったさまざまな生き物が住んでいた。
地球人はそいつらを『異宙人』や『異宙の住人』と呼んでいる。
異宙人の名は、元から地球に存在した空想上の生物の名前を引用してる。
そんな地球の常識が全く通用しない生物ばかりが生息してることもあり、転生を境に当然人間は生態系の頂点ではなくなった。
地球が異宙に転生してからは様々な異宙人や異宙の文化が入ってきた。
当然問題も起こった。
異宙に転移したことで太陽が存在しないため地球の公転スピードなどいろいろな問題が起きた。
だが、『ホルス』という巨大な火の鳥が地球の周りを公転するかのように飛んでいるおかげで太陽の代わりを担ってくれていることで解決した。
昔は以前のようにドラゴンなどの空を飛べる異宙人や地球を侵略しようと企む異宙人が簡単に侵入出来るから大パニックだったが、最近人間に好意的な『エルフ』の異宙人が提供した特殊な結界『争闘結界』が張られるようになってからは特殊な乗り物でしか地球に近づく事が出来なくなり、平和となった。
そういうこともあり、地球の人々は少しずつ順応していった。
だがそれでもまだまだ問題がある。
異宙の住人は知性は地球人と同等かそれ以上で、対話や親交を結ぶことも可能で好意的な者もいるが、人間と同じように悪意を持った奴らも普通に存在し、大抵の者達が地球人を遥かに上回る身体能力や特殊能力を持つ者が大半で、人間を見下してる奴もいて人を傷つける奴や中には生来の本能として人を食う奴も存在している。
当時の惨劇のこともあり、人間の中にも異宙人を差別する奴や恨む奴も多くいる。
異種族(他者)との共存ってのは難しい。
地球が異宙に転生する前もこういうことがあった。
肌の色が違うからという理由できた人種差別。
宗教上の問題が原因で生じた戦争や紛争。
これらの問題は根深く、簡単には解決することができない。地球人と異宙人との関係も例外ではないだろう。
…まあ、これは俺がどうこうできることではないな。
そういえば少し気になることがあるんだよ。
最近あるものが日本を含め各国で導入されたんだ。それは……
『ガーディアン』
そう。『仮面ライダービルド』における戦闘員ポジの機械兵。
一般的には治安を守る兵隊だが、調べたところ実際は異宙人対処用に開発された戦闘用アンドロイドらしい。
たしかビルドでも犯罪抑止のために作られた処刑兵士だったっけ。
実際これが導入されてから人間はもちろん異宙人関連の犯罪はかなり減った。
単独での戦力はやや心許ないが、ビルド本編と同じように統率の取れた集団戦法はよほど力の強い異宙人でなければ圧倒して追い詰めるほど。
…しかしなぜガーディアンが?
さっきも言ったように異宙人は地球人より強い力を持つ者が多い
それゆえその力を悪用する者も少なくない。
さらに異宙には地球の科学とは違った技術が発達してて、その技術を用いて作られたアイテムで悪事を行う人間も出てきた。
それもあって異宙人関係の刑務所ができたり、死刑制度の変更などもあった。
だがガーディアンが導入された時は驚いた。
名前が同じだけかと思ったら姿まで同じとは。
一体なぜ?
俺が地球に来たことで何か変化が生まれた、とか?
う〜ん………………
考えるのやーめた
にしてもガーディアンか……。
今はまだ大丈夫だが、本来は戦闘用アンドロイドだ。
たしかに犯罪抑止の効果はあるが、使い方次第で殺戮マシンに早変わり。
精巧に作られてるとはいえ所詮は機械。
ハッキングされ、『ダウンフォール』のようなテロリスト集団によって悪事に利用される可能性がある。
調べたかぎり合体機能はないようだが、もし合体機能が追加されたら簡単に戦争に利用される。
いまだ地球人と異宙人の間には溝が残ってるってのに……何も起こらなきゃいいが。
惣真はガーディアンの導入に一抹の不安を覚えた。
???SIDE
とある研究所
そこの一室のデスクでいくつものモニターに映る映像を、メガネをかけた研究員の男は見つめていた。
男は映像に映る存在に目を惹かれていた。
そこに…
「失礼するぞ、『レイナ』」
「あ、お疲れさんっす。どうしたんすか?」
赤い髪の男が入ってきた。その男は耳に鈴をつけていた。
「お前が例の
「んー…そっすねー、まずこれを見てくださいっす」
レイナと呼ばれた研究員に促され、赤い髪の男はモニターの方に目を向ける。
その映像には黄金のコブラのような戦士が映し出されていた。
「これはここ数年各国で撮影されたものなんですけど、こいつは『黄金の戦士』とか『コブラ怪人』って呼ばれてまして、地球が異宙に転移したのと同時期に目撃されてるっす。こいつを危険視する人間が多数ですが、中にはこいつに救われて『救世主』なんて崇めてる奴もいるっす。まあそれは置いといて、注目して欲しいのはコイツの腰についてるベルトのバックルのようなデバイスっすよ」
「ふむ…」
レイナは赤い髪の男にあるものを指差して説明する。そこには、赤中心の派手なカラーリングのベルト。
「コイツってなんかどことなく変身ヒーローみたいな見た目してるじゃないっすかー。そんでコイツの鎧ってこのベルトによって形成されてるんじゃないかと思うんすよ」
「なるほどな」
「さらにこのベルトに差し込まれている筒状のもの。最初はコブラのような姿だったのに、この筒状のものを差し替えたことでドラゴンみたいな鎧に変化したとか。フォームチェンジまでするとかまんまヒーローものっすねー見た目は凶悪なのに」
「このベルトに秘密があるということか」
「はいっす。ホント興味深いっす、ゾクゾクするっす、研究してみたいっす」
レイナは口角を上げて笑う。まるで新しい玩具を見つけた子供のように。
そんな彼を見て赤い髪の男はため息をつく。
「相変わらずだなお前は。まぁいい、俺は少し出てくる。引き続き調べてくれ」
「了解っす!」
赤い髪の男は部屋から出て行った。それを見送った後、レイナは椅子に深く座り込む。
「ホント興味深い、ゾクゾクするねぇ、研究してみたいなぁ」
そう呟きながらレイナはキーボードを操作し始めた。
地球が異宙に転生をして人類は生態系の頂点ではなくなった。
あらゆる異宙の住人が住み着いたことでそれ以前とは比べ物にならないほど地球は人間にとっていつ死んでも可笑しくない危険な場所となった。
人間の中にはそれをよしとせず再び人間の手に地球の覇権を取り戻すことを目的として結成した組織がいた。
その組織の名は…
『トッププレデター』
この頂点捕食者の名を持つ組織の存在が、
惣真「アイエエエ!?ガーディアン!?ガーディアンナンデ!?」