女嫌いのあべこべ幻想郷入り   作:回忌

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パルクール

「deimosu on station」

 

空を飛ぶ

今までHALO降下しかした事の無い身には新鮮だ

己が思った通りに飛んでいくのだ、とても面白い

特にこの風を切り裂いて進む感じだ

 

「yippee-ki-yayyyyyyyyyyyyy!!!!」

 

叫びながら飛ぶ

ギュンと風が斬られていく

この感覚に身を任せていたい

 

気づけば、空は暗くなり、星が光っていた

 

「夜空にー光る明星ー!」

 

急降下し、山の木々の間を抜ける

その技術は始めて飛んだものとは思えない

快感に身を任せた

 

…ここがどこか、思い出させる

 

「おい人―――」

 

「?まぁいいか」

 

音速を超えるスピードで制止の声が過ぎ去って行く

というよりこの山を旋回している時から言われていた

 

「千分の一秒でかーけーぬーけーろー!」

 

スピードを上げる

辛うじて追いつけていた鴉天狗の姿が見えなくなった

霊覇は麓に着地する

 

「お…い…に、人間…人間だよな?」

 

「なんだお前ら」

 

「アンタが何なのよ!」

 

「あ、霊覇じゃない」

 

服装が違う奴と文か現れた

ケータイを手放さない、依存症だろうか

まぁ、そんなことはどうでもいい

 

「ははー、俺は少し運動してるんや」

 

「妖怪の山で運動だとぉ…?」

 

「巫山戯てんのか!帰れ」

 

「ヤダ」

 

霊覇は速攻で拒否した

そして、暫し顎に手を当てる

何秒かすると、笑った

 

「よし、じゃあゲームをしよう」

 

「げ、げーむ?」

 

「簡単な遊びさ」

 

霊覇は"初めて"弾幕を放つ

それが哨戒天狗の1人に当たって落ちた

霊覇がからからと笑った

他の哨戒天狗が槍を構え直す

 

「お前達がやられれば終了

 鬼ごっこさ、俺を捕まえてみろ

 山頂まで俺は逃げてやる

 

 ほら、簡単なゲームだろ?」

 

「…いいだろう、地獄を見せてやる!」

 

哨戒天狗は怒るような口調で太刀を構え直した

文とはたては少し構える

霊覇は興奮した様子で笑う

 

「さぁ!始めましょう!始めるよ?

 楽しいゲームの始まりだ!」

 

霊覇は笑いながら飛んでゆく

その後を天狗達は追って行った

 

 

「ははは!カオスだよ!カオスだねぇ!」

 

放たれる弾幕の嵐をいとも簡単に避ける

当たった玉はひとつも無く、それが苛々を募らせる

 

「な、なんなんだアイツは!」

 

「分からん!死なない程度に撃ちまくれ!」

 

「YEAHhhhhhhhhhhhhhhh!!!」

 

その弾幕の隙間を通るのが余程好きなのだろう

先程からスリルの大きく、リスクの高いことをしている

 

「撃て!」

 

「甘い甘い!There you are!!!」

 

M500をそいつに向けて撃つ

そいつは胸から血を出して落ちる

 

「凄いですねー霊覇さんは」

 

「おぉー!追いついてくるか!これは楽しみがいがありそうだ!」

 

そういうと霊覇はスピードを上げる

手を広げてフレアのように大量の弾幕を放つ

その穴を縫うように文は進む

 

(く…!何なのよ!この厚さ!)

 

その弾幕の厚さ、初心者らしいとらしいと言えるか

加減を知らない初心者の様だ

 

「喰らえ」

 

「っ!」

 

散弾を3回放つ

それらを体を捻って躱すとこちらも報復の弾幕を放つ

霊覇が放った散弾のように避けられてしまった

 

そして谷に入り込む

 

そこには橋があり、人間では到底出来ないような建築がある

 

それを針で縫うように進んでいく

 

霊覇と文は楽々と、他は着いてこれていない

 

「ははは、ゼロに乗った気分だ」

 

霊覇はあの時を思い出していた

乗り物の操縦方法を頭に叩き込んでいたあの時の事を

博物館から奪ったゼロで空を飛んだことを

 

「嬉しそうですね」

 

「そうさ、嬉しいさ」

 

谷の景色を尻目に飛んでいく

管の合間を通ったり面倒なルートを進んでいる筈だ

だが、文は確実に追ってきた

 

「まだまだ行くぞ」

 

「了解」

 

ゴウとスピードを増やす

体に掛かるGは霊力が相殺している

まだまだ行けるだろう

 

と、目の前で哨戒天狗の軍団が見えた

 

どうやら無理やりにでも止めるらしい

霊覇はスピードを止めず、手をボタンを握る様にする

 

「目標物確認、ミサイル発射」

 

霊力のミサイルが計18個軍団に向かう

止める為の盾を持っていたのが彼らを幸いした

たが、それでも威力を相殺することは出来なかった

 

「ぎゃあ!?」

 

Move quickly Speed is life(早く動け、スピードが命だ)

 

「言われなくても!」

 

霊覇はそう吐き捨てると一気に頂上を目指す

それに追従するように文が追いかけていく

 

「霊覇さん、待ってください」

 

椛も遅れないように飛ぶスピードを早めた

文の後ろ姿が見えるくらいの速さを維持する

 

そして、ゲームが終わる

 

彼は頂上に着いたのだ

 

「俺の勝ち、ははは!いい気分だ」

 

彼はそういうと胡座をかき、酒を取り出す

そしてフタを取って飲み始めた

 

「くぅー…でもいい記事が出来そうですね」

 

「は、感謝してくれよ…うぃ」

 

そういうと霊覇は立ち上がる

そして軽く浮く

 

追いついて来た天狗共に霊覇はニヤリと笑う

 

そして言った

 

「じゃ、地上の覇権は譲ってやる

 

 

 

 

 

 

 空は俺のものだ」

 

そういうと土煙を上げながら上昇する

彼の姿は一気に見えなくなり、どこかに消えた

 

「…言ってくれますね」

 

文が面白そうに言う

 

「男にここまで言われたのは初めてです」

 

その顔は挑戦された側の笑顔で染まっている

 

「私も頑張りますかー」

 

こきゃりと首を回した

 




Move quickly
Speed is life
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