女嫌いのあべこべ幻想郷入り   作:回忌

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周辺調査

タバコの煙を吐く

何とも面倒な奴に会ったものだ

今度から紫ではなくスキマ妖怪と呼ぼう

 

「面倒だな」

 

俺はため息を吐く

宴会となると人は沢山居るだろう

この世界が元の世界とは違うとはいえ警戒はしてしまう

 

何処の女も同じものだからだ

 

どいつもこいつも私利私欲の為に生きている

 

本当の愛なんて"アイツ"以外には…

 

「…全く」

 

俺の"友人"も今は政府から必死に逃げていることだろう

アイツとはいいコンビだったんだが

 

「少し外に出てみるか」

 

気分変えとして外に出ることにする

まだ日は差しているだろう

ウエストバッグを腰に身につけ戸を開ける

コイツは外の世界に忘れたのをスキマが渡してくれたのだ

 

「昼か」

 

俺はどれだけ寝ていたのだろう

もう太陽が真上に来ている

 

「日が落ちるまで探索するか」

 

やる事はそれしかない

どれだけ有意義に時間を潰すかだ

何もしないよりか周囲を把握した方が良いだろう

 

家の周りは森で囲われている

ここは見た通りだ

 

「さて、あの山に行くか」

 

と、その前に偵察だ

この世界だと番人の様な奴が居そうに思う

ウエストバッグから双眼鏡を取り出す

そしてそれを覗き込む

 

「…oh」

 

見えたのは背中に翼のある人間

妖怪が幻想郷に居るならばあれは天狗だろう

…鼻が長くないじゃないか

ここからその山は10分程で着くくらいだ

 

「捕捉されるとまずいな…」

 

ここが安全とは限らない

もしかすればこの廃屋は奴らの住処である可能性もある

 

「…行くしかないか」

 

見つからなければいい

俺な体制を腹ばいにして、匍匐する

そのままゆっくりと目的地に前進していった

 

 

「…人間を捕捉」

 

さて、まあそんな人間の浅はかが通じる訳もない

哨戒天狗 犬走椛の目に彼はしっかり映っていた

 

「おと…男か…男…」

 

「男男、発情でもしましたか?」

 

「うひゃあ!?驚かすな!」

 

大剣を思い切り振る

ソレは突然現れた奴の頬を斬る

 

「酷いですね…上司である私が直々に来たというのに」

 

「出口はあちらです」

 

「帰りません!全く…」

 

そしてそいつ…射命丸文は椛と同じ方向を見る

 

「あの人間ですか?緑過ぎて一瞬分かりませんでした…」

 

「ええ、最初は匍匐だったので私でも気づきませんでした」

 

あの人間は途中から歩きに変えたのだ

どうやら攻撃されなかった事に安堵したらしい

それでもなお武器を手放さないのは評価出来る

ただ、あれは天狗のナワバリだ

 

仕事はちゃんとしなければならないのだ

 

「…行ってきますよ」

 

「私も行きマース!」

 

「帰れ」

 

「そんなに言わないでくださいよー」

 

2人は喧嘩するかのように飛んでいく

勿論向かう先はあの男の居る場所以外、他ならないのだ

 

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