1962年 日独伊の枢軸国が第二次世界大戦に勝利した世界での幼女戦記
そのくせ2万発も核兵器ばっか拡充するから通常兵力スなの恥ずかしく無いの？
武装親衛隊は戦中から既に暴走気味でしたが戦後は独断専行と狂信ぶりが更に暴走
その凶暴性と異常性には総統閣下や他のナチス幹部すらドン引き、ですが戦力としては必要なため東フランスを領土として与えられ実質隔離状態にあります。
1945年 日独の枢軸国は連合国に勝利した。
千年帝国は文字通りヨーロッパをこの先千年支配し続け
旭日は永久にアジアを照らし続けるだろう
1962年 日独の覇権は終わりつつある。
ドイツは征服地の東ヨーロッパ、スラブ人の奴隷を無料で使える使い捨て労働力とした。
結果としてドイツ人の失業率はすでに致命的なレベルを超えている。
大企業が支配する経済は一握りのエリートのみが肥え太り殆どの国民は顧みられることなく絶望的な貧困に苦しんでいる。
一方で低廉な奴隷に頼り切ったために生産性向上を目指す民生部門の技術革新は遅々として進まず、中間層が消滅したために商品需要が存在する軍事技術のみが進む歪な結果となっている。
首都ゲルマニア建設による莫大な資源の浪費、失敗した地中海の灌漑という環境破壊
終わること無き東欧での対パルチザン戦争
自らの丈を超えた膨大な核兵力の維持
そしてドイツ内部での政治闘争
ナチス帝国の支配は確実に終わりを告げつつある
これは日本でも殆ど同じことが言える。
大東亜共栄圏とは日本が酷使できるアジア人奴隷が支えている。
市場を支配する大企業は競争相手が存在せず、安価なで豊富なアジア人奴隷を使い捨てできるために技術革新が起こらなかった。
大企業の門閥貴族化は歪みを産み、統計データの誤魔化しが日本経済をまさに食い潰そうとしている。
東南アジアでの独立運動は激化する一方でありアメリカと対峙する海軍、巨大な核戦力、独立運動を鎮圧する巨大な陸軍
アジア人のためのアジア、実際には日本企業のためのアジア
大東亜共栄圏という呼び名ばかり虚しく響く
そしてロシア
かつてのソ連はもはやなく、スラブ絶滅を掲げるナチスは爆撃機を毎日派遣しては目につくものを片端から爆撃していた。
それが廃虚だろうと、掘立小屋だろうとお隣のイワンさん（６２歳）のキャベツ畑だろうと。
この地ではナチスへの復讐心だけで動く人間たちが今まさに立ち上がろうとしていた。
大審判おじさんことヤゾフ元帥のロシア再生委員会である。
馬鹿な人間の行動というものは常に予測し難い。
ということを身をもって思い知らされたのは体感にして十年ほど前でありましょうか。
どうも日本の皆様こんにちは
残念ながら前世の我が祖国の皆様とは今世においては敵対することとなってしまった次第で残念であります。
しかしながらこれもクソッタレな存在Xのせいなのでありますな。
ああ、失礼。前世は日本のありふれたサラリーマン、今世では武装親衛隊のターニャ・デグレチャフであります。
存在Xが悪魔だという絶対的で客観的な証拠の最たるもののど真ん中に放り出されてしまったか弱い１１歳の幼女であります。
存在Xの意思により成立したるここブルグンディ武装親衛騎士団領
ヒトラーに思想行動が過激で狂気的すぎるとして追放された武装親衛隊の懐柔と隔離のために旧東フランスに設立された国家内国家。
設立の経緯からしてまともな国家では無く、武装親衛隊員と奴隷で構成される極端な全体主義国家である。
西暦1962年1月。
フランス 東パリ郊外
ブルグンディSS領
「装填！構え！」
かつては瀟洒な街並みだったろうパリ。
今ではどこもかしこも薄汚れ、晴れ渡った空に似つかわしく無い微かな死の匂いを漂わせている。
パリがナチスの手に落ちてから20年以上経つというのに諦めの悪いフランス人やその他の奴隷種族はいまだにレジスタンスを組織している。
壁際に楢葉された人々は人種年齢性別もバラバラ、年若い黒人青年もいればウクライナ人女性もいるという雑多ぶりである。
筋金入りのナチス党員からすら恐怖されている親衛隊の徹底的な弾圧にも屈していないというのだから称賛すべきだろう。
ああ、なぜ文明と文化の最先端の地、アラモードパリでこんな非文明的で野蛮な行為の最たる銃殺刑などということをしなければならないのか。
「どうした、新兵。緊張してるのか？ん、お前はまさかぼけっと突っ立ってる劣等人種のカス1匹殺せないのか？
親衛隊宣誓からやり直すか？それとも尻を蹴り飛ばしてやらなきゃマトモにボルトも引けんのか？」
銃殺隊の横に立つ指導官がダミ声で叱咤を飛ばす
パワハラ紛いの罵声を少年のような新兵に叩き込まなけねばならんとは、分かってはいましたが酷い教育現場ですな！
ああ、みなさま失礼いたしました。
私ターニャ・デグレチャフ親衛隊中尉はただいま親衛隊の新兵教育の第一段階にあります。
私がテーブルとパラソルの日除けを広げ、暖かな陽と爽やか青空の下で午後のコーヒーに興じているすぐ横では新兵教育の一環として民間人の銃殺が行われております。
これだけでここブルグンディ親衛隊領がどんなところか皆様には想像できますでしょうか？
第一関門は新兵にレジスタンスを銃殺させること。
「くそナチスが！」「地獄に落ちろ！」「強姦魔！虐殺者！人でなしの畜生ども！」
などと元気の良い罵声をこっちに投げかけてくれます。
実に悲しいことではありませんか。
まともに文句も言わず労働に勤しんでさえいれば生きてさえいられた人々をこの様な形で殺さねばならんとは。
労働力の欠乏と弾薬費の浪費、まさしく無駄の極地でありますな。
まぁ浪費なら浪費でせめて親衛隊員の殺人への忌避感を少しでも減らす、というこの訓練に少しでも貢献していただくのが彼らの死を無駄にしない有効活用というものでしょう。
「撃て！」
指揮官の号令一下、親衛隊員の構えたKar98から銃弾が飛び出し被害者の体をズタズタに引き裂く。
「よし片付けろ！」
指揮官の命令一家で囚人服を着た奴隷が死体を黙々と片付け始める。
集団火葬場はどこも連日混雑で時々灰が宿舎にまで飛んでくるのは正直かなり薄気味悪い。
私は悪魔存在Xのによって現代日本から、この世界へと転生させられてしまった哀れなサラリーマンである。
この世界では日独伊の枢軸が世界大戦に勝利しヨーロッパはナチスドイツ第３帝国に支配されている。
私が物心ついたのは、1歳に満たない赤子の頃である。
私は親衛隊の孤児院で育てられた、ここはアーリア人の条件を満たすとされた子供を育成する機関である。
幸か不幸か私は心身健康で金髪碧眼というヒトラー総統閣下の掲げるアーリヤ人のイメージにぴったりだった。
ちなみに遺伝子的にはロシア人の方が古代アーリヤ人に近いのは秘密だ。
加えてわずか１歳にして論理的な会話ができるという凄まじい天才…
というか中身はおっさんなので当たり前だが周りからはアーリヤ人の優秀な知性の現れの証拠にされてしまった。
とはいえ私自身も良識的な日本人としてナチス親衛隊の悪逆非道ぶりは前世の歴史で知っている。
それが敗戦で粛清されず戦勝の上増醸した今のおぞましい結果には正直辟易している。
何しろ狂犬すぎて総統閣下からすら疎まれてるくらいだからな！わっはっはっはー！
…最良の道は前世の知識と頭脳をなんとか活かしてドイツの企業に就職し慎ましくもささやかに暮らすことだが時代は私にそんなささやかな幸福すら許さない。
ナチスドイツ第三帝国の経済は誰が何処から見ても崩壊している、まともな就職先など軍か親衛隊かくらい。
そして最悪なことに私の育った施設はフランス 武装親衛隊のレーベンスボルン計画指揮下の孤児院である。
個人の自由や選択など最初から一刀両断である。
ここでは女性はアーリヤ人の次世代を産むために親衛隊兵士と交配するために育てられるが、元男の私にとっては真平ごめんである！
そういうわけで私は武装親衛隊に志願した、全ては自らの安寧の為に！
幸にしてヒムラー長官は戦後さらにオカルトにドンハマりしてハイドリヒ親衛隊大将や総統閣下からすらドン引きされる謎理論を展開するようになっていた。
そんな彼にとってみれば子供にして以上な知性を発揮した私は神秘学の上でのホムンクルス理論がどうとかこうとからしい。
特例として士官学校に入学を許可してもらい今ではこうして武装親衛隊中尉として日々職務に励んでおります。
おっとつまらない身の上話はこれくらいで、それでは皆様さようなら。
この次は親衛隊の黒い太陽とやらの進捗を視察する長官の警護に回らねばなりませんので…
ターニャの所属を武装親衛隊に変更
上司を獣のハイドリヒ、最高司令官はラグナロクおじさんことヒムラー
敵をヤゾフ元帥こと、大審判おじさん
ロシア人やフランス人、アフリカ人を奴隷として扱き使うウラン鉱山部署の監督に配置してあげたので
捕まったら裁判抜きで即処刑、もう絶対亡命なんかできないぞい
東部戦線送りは毒ガス、生物、核兵器豪華３点セットつき
捕虜はお互い即刻全員処刑
史実東部戦線や原作ラインすらヌルゲーだったと知るがいい