で、俺が生まれたってわけ。 作:あかう
もこたんはまだ出ません
さて、先程「求婚するので龍を狩る」───正確には「龍の球を持ってくる」だが、それは狩ると同義だ。
そのため、「無事を祈ってほしい」とのことだが、
完全にお前は何を言っているんだ状態である。
雨の神を狩るだと? 干害を起こすのか?
求婚だと?
求婚するのにそんなもんがいるのか?
まあ依頼されたからにはやってやるが……
調べてみるか……
────────────
なるほど、大体理解した。
つまり「輝夜姫とやらに五人の公達が同時に求婚したので、その姫がそれぞれに難題を出し、達成した者が求婚できるようにした」と。どれだけ結婚したくないんだという話である。どれもこれもほぼ実現不可能なものだ。
内容は──
石作皇子は「仏の御石の鉢」
車持皇子は「蓬莱の玉の枝」
右大臣は「火鼠の裘」
大納言は「龍の首の珠」
中納言は「燕の産んだ子安貝」
を持ってこい、というものだった。無理だろ、これ。仏の鉢などとうに砕かれ聖遺物として唐の各寺にあるし、蓬莱など存在しないし、火鼠は赤道直下にしか居ないし、龍は神だし、燕は貝など産まん。
出来るかは別として実現できるのが右大臣殿、大納言殿しかおらぬ。
ふむ……これはどれほどの美人か見に行くしかないな(使命感)
──────────────
ふむ、少なくとも地上の人間ではないな。ツクヨミ君の加護が夜でもないのに強いので、恐らく月人だろう。それならば美人というのにも頷ける。しかし月人とは初めて見た。知識として知ってはいたが、見たことはなかった。かつて“穢れ”とやらから逃れるため月に移ったと聞くが、此処に降りて大丈夫なのだろうか? まあ良い、厄介事にならないと良いのだがな……
──────────────
なったよ!
なっちゃったよ厄介事に!
早いよ!
月人共が連れ戻しにくるから? 輝夜姫を守れ、だぁ?
まあ良いよ、やるよ!
というか帝からの命令だからやるしか無いが……っていうかあいつらやっぱり無理だったのか。まああんな難題達成できる方がおかしい。
というわけで今現在、輝夜姫と対面しております!
『……』
気まずい。非常に気まずい。初対面なのだ。なんか話せ、と言う方が無理な話である。
「ねえ」
あ、話しかけてくれた。
有難い、やっと会話ができる。
「貴方、強いのかしら?」
ふむ、まあ日の本において俺に勝てる奴はいないな。しかしアレだな、都限定にしておくか。
「はい、都内において最強であると自負しております」
「そう」
3秒で終わったな、会話。
……くっそなんで俺が謙らんといけないのだ。
……あ、翁殿。
「この度はよくぞ来てくださいました理夜様。既に聞き及んでおられると思いますがこの輝夜姫は今現在月の者に追われておりまして、その者からの護衛をお願いしたいのです」
「はい、全力を尽くし姫をお守り致しましょう」
「おお、それは心強い! かの空亡を討伐したその手腕、期待しております!」
空亡……あったなそんなこと。
忙しすぎて忘れていた。
……っていうかそうじゃん! 忙しかった原因あいつじゃん!
許さぬ(怒)
無言の時間か続く。
そして
────────────
「来たぞぉッ!」
どうやら月の民が姿を現したらしい。
さて、どうなるか。
というわけで次回、えーりん戦です
…どうやって竹林に逃そうかな…
あ、羅畏也さんはシリアスモードと通常モードで口調が変わるタイプの人です(今更)