で、俺が生まれたってわけ。   作:あかう

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 ヴェッ!?評価バーに色がついてる!
 UAが凄いことになってる!お気に入りが100越えてる!
 
 まさかこんなに読んでもらえるとは……!
 有難う御座います!

 


巫女、そして結界

 羅畏也は苦悩していた。

 近頃妖怪達の気力がない。

 理由は幾つか存在する。まず数百年前に起こった月面戦争の傷痕があまりにも多かったことだ。鬼や参加していない妖怪達は平気だったが、それ以外はそうもいかなかった。八雲紫ですらしばらく落ち込んでいたくらいだ。仕方のないことかもしれない。

 次に、妖怪達の力が弱くなりつつあることだ。どうやら外の世界は発展をどんどんと続けているらしい。我々妖怪の存在が否定されつつあるようだ。

 最後に博麗の巫女が強すぎることだ。博麗の巫女とは、羅畏也の博麗神社に住んでいる巫女であり、非常に強い羅畏也の加護を持っている。元々は人間が妖怪にただ喰われるだけの存在にならないように用意された救済措置のようなものだったが、代替えをする度に強力になり、今では低級妖怪では歯が立たない存在となっていた。そのため人間を食べることができていないのだ。

 

 一応良いこと……なのか? として鬼が地底に降りたことが挙げられる。

 何やら弱くなっていく人間に嫌気が差したらしい。博麗の巫女では駄目なのかと聞いたが、殴り合いが出来ないので嫌だ。とのことだ。

 鬼とは妖怪にとって恐怖そのものだったので、本当に降りたと分かった時には喜んでいたことが思い出される。

 

 どうしたものかと羅畏也が苦悩している間も時間は進む。

 

 ────────いきなり、妖怪の力が急速に弱くなっていった。

 

 多くの低級妖怪達が羅畏也のおかげで消滅することはなかったが、動けなくなる程に衰弱していた。

 外の世界ではその頃、明治維新が起こっており文明が急速に発達したのだ。

 

 無論その影響は非常に大きい。まず……幻想郷が妖怪で溢れた。

 これは『幻と実体の境界』を引いており、勢力の弱まった妖怪を呼び込むと言う性質を幻想郷が持っていたからであった。

 それにより幻想郷内の妖力濃度がとんでもないことになり、魔物が大量に発生した。

 この状況を打破すべく羅畏也は一時的に殆どの妖怪を休眠に入らせ、出来る限り一体化させる。

 そして魔物は死ぬ、慈悲は無い。

 だがこれは一時凌ぎである。妖怪そのものを再定義すればどうにかなるかもしれないが、妖神である自分がどうなるかも分からない。

 さて、どうするか。俺が外に出て暴れるか。

 

 そう考えていた時に、紫が博麗神社周囲の木々と博麗の巫女を核とした結界────『博麗大結界』の展開を提唱してきた。

 

 それは外の世界の「常識」を幻想郷の「非常識」に、外の世界の「非常識」を幻想郷の「常識」にすると言うものであり……それは外の世界と幻想郷をほぼ完全に隔絶すると言うことであった。

 確かにそれを展開すれば外の世界において非常識とされたもの──────妖怪の存在、妖怪の覇権が幻想郷の常識となり、妖怪は救われるだろう。

 博麗神社周囲と博麗の巫女を核とすることはまだ良い。

 だが外の世界との隔絶はあまり歓迎できるものではない。雲や空気、植物と言ったものは共有される。

 しかし人間はどうする。幻想郷内で生まれた人間では絶対に足りない。張る前に大規模に連れてくるとしても足りない。

 

 俺が定義を弄れと? 出来るが。

 成長を早めれば確実に目当ての霊力がそこらの獣よりちょっと大きい程度になるぞ? 

 出産量を増やしても幻想郷が畑だらけの土地になるぞ? 

 

 何? 人間は食べさせない? ……そうだった。元々人間を食べずとも奴らは生きていけるんだった。

 ……やるか。まずは外の妖怪を招集せねば。

 

 

 ──────────────────

 

 日本に存在した全ての妖怪達は幻想郷なる場所、その一角に集まっていた。

 妖神という我々の神を名乗る存在に呼ばれたのだ。

 

 そして八雲紫なる者からとんでもない話を聞いた。

 我々を世界から隔絶するらしい。

 そんなこと認められる訳がない。

 ふざけるな。

 

「これは君達の為だ!」

 

 嘘に決まっている。

 

「向こうで妖怪がいなくなる……つまり非常識になれば此方では君達の存在は絶対なものになれる!」

 

 嘘に決まっている。俺は戻るぞ。

 

「残念ながら戻ることは認められない!」

 

 は? 

 体が動かない? 

 何故? 

 

「今から君達を一体化できる限りさせてもらうが、大丈夫だ!」

 

 なっ!? 

 馬鹿な!? 

 やめろ!! 

 大丈夫な訳g「ただちょっと意識が消えるかもしれないけどな!」

 

 ハハハッと声が響く。

 そして俺の意識はそこで消えた。

 

 ────────────────

 

 ……さて、これで粗方終わったな。

 随分と少なくなったな……何千分の一だ? 

 

 

 …………申し訳ない。

 

 ……じゃあ……やるか。

 

 ────────────────

 

 大結界は問題なく張れた。

 新しく来た人間も人里に受け入れられたようだ。

 妖怪も大半がちょっと生まれ変わったがこれも妖怪全体のためだ。

 間引きされるよりかは良かっただろう。

 

 予想外の事も起きた。

 妖精や幻獣が現れたのだ。

 妖怪が若干増えたがまだ土地は余っている。

 好きにさせておこう。

 

 今から此処が妖怪の桃源郷だ。

 此処ならあいつらも安心して暮らせるだろう。

 ……これで「どうにか」出来ただろうか。

 万と数千年を要したし、多くの妖怪を犠牲にした。さっきもそうだ。

 それでも、俺は生まれた理由(わけ)を果たせただろうか。

 俺は……いや、やめよう。

 まだまだやることはある。

 あいつらにとっての最後の希望に成り続ける必要が俺にはあるんだ。この桃源郷を失わない為の最後の砦に。

 月での一戦は久々に俺の課題点を教えてくれた。

 あんな精々数十人程度*1に苦戦していたのだ。

 しかも世界には奴らを超える神々がいるらしい。

 最終的にはそいつらをまとめてボコボコにして差し上げられるようにしなくては。*2

 

 さて、頑張るか。

 

 

 

*1
日本神話トップクラス

*2
もうできる




 もう少し…もう少しで原作…!
 原作で羅畏也さんどうやって活躍させるかあんまり考えついていない!(月は二度破壊させる)
  
 ちなみに羅畏也さんが大規模一体化を強行していなかったら幻想郷の妖怪が朝のスクランブル交差点レベルになってました。
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