で、俺が生まれたってわけ。   作:あかう

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どうも、ROTROTです!
初投稿です!
ギャグは次話からになります!


誕生、そして始まり

 “妖怪”というものをご存知だろうか。

 この世に存在するそれらは、元は神々とは別に人々に信仰される神霊達であった。

 植物に生物、簡単な事象等に代表される些細なこともかつては信仰され、神霊を生み出していた。

 

 だが、人も馬鹿ではない。いつか──そう、火を、文明を得た時に気づいた。気づいてしまった。

「こんなもの、大したことない」と

 気づかれたらそれまで。多くの神霊は信仰を失う。信仰を失った神霊は力を無くしていった。残ったのは“恐れ”……“畏怖”であった。

 畏怖などという負の感情が神霊の神々しい姿を維持できるはずもなく、その体は異形へと変化した。

 するとどうであろうか、それがかつての神霊であるなどと露にも思わぬ人々は異形を見て、口々にこう言った。

「化物だ!」「化物が出た!」と。

 まぁ当然である。事実、化物以外の何者でもない。

 

 さて、いつの時代も、どの人種も、化物を見たならばやることなど決まっている。徹底的な排斥だ。人間は化物をどのような理由があれ許容することはないのだ。石を投げる、水をかける、火で追い立てる。そうして異形どもを排除しようとする……が、そんなことをされては異形も怒るというもの。

 信仰の力は無くなっているとはいえ、畏怖の力はあるのだ。なんとか奴らへ復讐しよう、と異形は躍起になり、行動を起こした。人をさらう。人を食う。人に嫌がらせをする等々。

 人は訳の分からぬそれらに対し、恐怖した、ひたすらに恐怖した。そんな中、誰かが言った。

「コレは妖怪の仕業だ」と。

 確かに彼らの行動は人にとって“妖しく、怪しい”事象である。

 その言葉を聞いた者達の恐怖心は”妖怪“という指標を得て、収束した。

 そして、それは新たな信仰の始まりであった。

 恐怖──畏怖による、新しい信仰。彼らは新たな力の供給元を得た。異形らはそのことに満足した。異形らは自らを妖怪と称し、力の名を妖力と呼び、人々への様々な行動を続けることによって畏怖を得ていた。

 

 

 が、

 そんな行動を起こすこともできない者達も一定数いた

 人間に愛着がまだあった者。

 恐怖すらされることもなく、どうしようもなかった者。

 嫌がらせができるような能力を持っていなかった者。

 

 それらは「祈った」。恐怖を得ることができずに、どうしようもなく。忘れ去られ、今にも消えようとしながら。

「どうにかしてください」

「助けてください」

 と。自分の体を削り人間どもの持つ霊力に見立てて。

 するとどうなったか。人々の脆弱な霊力でも神霊を生み出せる。そんなことを元とは言え今度は神霊が自らの体を用いて行ったのだ。

 削られた体が集まり形を成してゆく。異形をミキサーにかけスムージーにしたような液体が固体へと変わり──色を帯び──目を開いた。

 

 さあ、怪物の誕生だ。

 

 黒曜石が如く漆黒の毛並み。

 その先端はまるで蒼穹に浸され、滲んだように青が広がっており、悍ましさと美しさが同時に存在している。

 威圧という言葉をそのまま表したような純粋な恐怖を与える金色の双眸。

 樹齢数千年というような大樹すら紙のように切り裂く凶爪。

 山をも超え、天にも届くか、とも感じ取れるほどの巨体。

 そのような犬とも狼ともいえぬ怪物が生まれた

 

 怪物は暴れに暴れた。

 山を蹴飛ばし大地に大穴をあけ、地割れを蜘蛛の巣のように引き起こし、

 暴風を起こし、雷を呼び、大氷塊を降らせ、

 災厄という災厄を全て同時に引き起こした。

 

 命が次々と消えてゆく。

 大地が力を失ってゆく。

 そんなことを八百万の神々も、黙って見ているわけにもいかなかった

 アマテラスをはじめスサノオ、ツクヨミ、タケミカヅチ、タケミナカタ、タケハヅチ、フツヌシ。

 しまいにはアマツミカボシすら出てきて怪物を抑えようとした。

 が、抑えられぬ。

 そのため世界の神々も戦った。

 ゼウス率いるオリュンポスの神々。

 オーディン率いるアースガルドの神々。

 ラー率いるエジプトの神々。

 アヌ率いるメソポタミアの神々。

 シヴァ率いるインドの神々。

 彼らも化物と戦うが、それはただの焼石に水でしかなかった。

 

 流石に不味いと思った神々の祖は化物と交渉することにした。

 

「神格と名を与えるので鎮まって欲しい」と

 

 そんなことを言われてしまったからには鎮まるしかない。

 神になれば、異形……眷属達に加護を与え、救うこともできるだろう、と。かくして、怪物は神格と名を得た。すると神性を帯びた怪物──ではなく神の姿が見る見るうちに変化してゆく。

 

 毛並みはそのままに

 目は優しげ──まだ怖くはあるが──に、体躯も人と同程度──それでもまだデカい──になり──

 

 

 

 

「で、俺が生まれたってわけ」

 

 

 

「ふーん」

 

 なんで?俺に話させておいてなんでそんな反応?

 

「いやふーんて何よふーんて」

「いや、あまりにも荒唐無稽すぎて」

 

 え?アレ?もしかして知らない感じっすか?

 

「えぇ〜?アンタ神でしょ?」

「うん」

「あの戦いん時おらんかったの?」

「あー、まだ生まれてないね」

 

 まぁ知ってたら聞かないだろうしな。

 

「大戦があったことは?」

「知らない」

 

 あぁ〜成程。随分最近の神か。

 

「うへぇ──マジか」

「マジマジ」

 

 時は経ち時代は縄文

 片や土着神たる少女……の見た目をしたモノ

 洩矢諏訪子

 

 片や妖神たる大犬……のようなモノ

 羅畏也(らいや)

 

 そんな二柱がクニの社にて駄弁っていた

 

「……しっかし、すげえ発展したなココ。随分前に来た時全然だったのに」

「でしょー! 私、結構頑張ったんだよ!」

「ふーん」

「あ! ふーんて何!」

「ふはははは! 意趣返しだバーカ!」

 ものすごく平和そうに駄弁っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………さて、唐突だが、平和とは突然壊れるものである。それはこの世界においても同様であった。

 古事記にもそう書いてある……まだ縄文に古事記などないわバカめ!

 

「諏訪子様ッ! 大和の神々が戦争を申しこんできましたッ!」

 

「………………は?」




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