で、俺が生まれたってわけ。   作:あかう

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 藍しゃまです!
 次回紅魔郷です!


嘆願、それと式神

 八雲紫は心配していた。

 それは以前レミリア・スカーレットに約束させた異変の開始が迫って来ていることに起因する。で、何が心配なのかというと勿論羅畏也である。羅畏也が異変を勝手に解決してしまわないか心配なのである。今回の異変は、スペルカードルール制定後初の異変であり、試験運用も兼ねているため、“博麗霊夢”が“弾幕ごっこ”により解決する必要があるのだ。決して“羅畏也”が“圧倒的暴力”によって解決するものであってはならない。絶対に。

 その心配を払拭するために羅畏也の下へ説明しに来た八雲紫。霊夢は今境内の掃除をしているので大丈夫だろう。

 

「羅畏也様」

「んお? どした?」

「近々幻想郷で大規模な異変が発生しますが、絶対に手出ししないで下さいね? スペルカードルールの試験運用ですからね? 勝手にドンッ! と解決しないで下さいね?」

「ん、了解……あ、ところでさ」

「はい?」

「この辺に九尾って居るっけ?」

 

(九尾? 藍の事?)

 

「ええ、私の式に藍という九尾を媒体とした式がおりますが……」

「お、それ、呼んで」

「何故?」

「ホラ、金毛九尾なんて珍しいじゃん?」

「はぁ……分かりました」

 

 確かに九尾、というか妖狐はかなりの数いるが金毛というのは珍しい。普通は茶か白になる。金毛だからなんだという話だが単純に物珍しいだけである。

 

(藍ー? 藍ー? 聞こえてるー?)

(どうなされましたか紫様)

(ちょっと急いでこっちまで来てくれる? 羅畏也様が貴女を呼んでるから)

(は?)

(あ、スキマの方が早いわね)

(え?)

 

 ぼすっ

 と、スキマから落ちる藍。

 

「え?」

「おお、ちゃんと金毛してる」

「藍、この方が羅畏也様よ」

「ええぇぇぇぇ……」

「お、尻尾に妖力詰まってる」

「ご挨拶なさい」

「えっと……お初にお目に掛かります……八雲藍と申します……」

「ちゃんと妖力篭ってる尻尾ってあんまりないんだよな」

 

 なんだこの状況。

 

 ────────────────

 

「ふーん。そうなんだ。聞いたことはあるな……玉藻の前だったか? だから封印されてたのか」

「いや……はい……お恥ずかしい限りで……」

 

 どうやらこの藍とかいう九尾、かつて俺が調査した殺生石の中に封印されていたらしく、玉藻の前と呼ばれていた狐だったようだ。玉藻の前といえば傾国の美女だが、なるほど確かに俺の美醜感覚でも美女と認識できるな。

 

「大丈夫? 紫に変なことさせられてないの?」

 

 ちなみに聞かれちゃいけない話は終わったので霊夢もいる。

 

「うむ、たまに無茶振りが来るがそれ以外は……」

「どんな?」

「えぇと……『寝たいけど回るところ残ってるからやっておいて』とか……」

 

 待て待て待て。

 

「おいどういうことだ幻想郷の支配者さん?」

 

 お前が回るべき所に他の子送っちゃダメだろ。

 

「違うんです。違うんですのよ羅畏也様」

 

 何が違うのか、と視線で問いかける。……すごい焦ってるなアイツ

 

「あの……あれですわ……その……」

「おい」

 

 絶対何もないだろ。面倒だから押し付けたろ。

 

「申し訳御座いません」

「……」

 

 ────────────────

 

「うん、藍ちゃん。困ったらいつでもこっち来たらいいから」

「有難う御座います……」

「ま、それくらいならいいんじゃない? 大変そうだし」

 

 紫? 紫なら埋まってるよ。

 

「じゃあアレだ。なんか他にやる事もあるだろうしそこの連れて帰っていいよ」

「あ、はい」

 

 …………思ったより深く埋めたな? 霊夢。

 

 ────────────────

 

「……しかし式神か。いいな」

「ん? アンタ式神作れるの?」

「無論」

 

 甘く見ないでもらいたいものだ。かつて俺は陰陽師の真似事をしていたんだぜ? 

 

「何を式神にするかだよな……そんじょそこらの奴らでは満足せんぞ俺は」

「えぇ……幻獣じゃ駄目なの?」

 

 幻獣もいいんだがな? 

 そうじゃないんよ。

 

「もっと強そうなのが良いよな。龍とか」

「龍ぅ? アンタこの前龍神ボコしてなかった?」

 

 お、それだ。

 

「ちょっと龍神式神にしてくるわ」

「……行ってらっしゃい」(あぁ、やっちゃった)

 

 ────────────────

 

 <キサマナニヲスrギャアアアアアアアアア!!! 

 <ウルセェサッサトシキニナレ! 

 <イヤダ! ニゲル! ニゲルゾワレハ! 

 <ニガサン! 

 <ヤメテクレ! リュウジンハニホンノカミジャナイカラオコラレル! 

 <ウワァァァァァァ! 

 <アッニゲラレタ! テメェコノヤロウ! オレカラニゲラレルトオモッテイルノカ! 

 <タノムカラニガシテクレ!! 

 

 ────────────────

 

「失敗したわ」

 

 よかった。超よかった。

 

「あの見た目で日本出身じゃないとは……」

 

 そうだったの? 日本の神だとばかり思ってたわ。

 

「よくよく考えたら妖怪っていうかこの世界全部俺の式みたいなモンなんだよな」

 

 どんだけよ。アンタ。ホントに。

 

「じゃあ俺寝るから。魔理沙ちゃん来たら起こして」

 

 分かったわよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし……紫が此処に羅畏也を訪ねて来た……近々何かあるわね。

 しかも碌でもないことが。

 

 

 

 

 

 

 




 羅畏也さんは式神は持ちません!
 近々もっと性能の良いやつがくる予定なので!
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