で、俺が生まれたってわけ。 作:あかう
魔理沙は辟易としていた。
敵の数があまりにも多過ぎるのである。大体は散符で消し飛ぶがたまに残っている奴がおり、魔力弾で止めを刺す必要がある。しかし面倒になり放っておけば放っておいたで、回復され後ろから攻撃されるとか言うひたすらに疲れる状況なのだ。
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「ええい! 何でこんなに妖怪やら妖精やらが多いんだ!? ってか何で怨霊もこんないるんだぜ!?」
怨霊がいる……ってことはつまり……人間が? いや、こんな妖怪の巣窟で?
──────そう、この館の地下、実はかなり怨霊がいる。怨霊は基本病気や事故、あるいは寿命で死んだ人間からしか出ないはずである。妖怪等に喰われれば妖力として変換されるためだ。なのに何故これ程怨霊が多いのか? と、彼女は訝しんだ。──────
ぬぅぅん……埒があかないぜ……お? アレ? 急に終わったぜ……行き止まり? ……ん、いや、アレは……。
……扉? コレは入るしかないぜ! って妖力濃ッ!? 此処に親玉がいるのか!?
……いないな。しかもボロボロだぜ。
……うん、引き返すぜ!
──此処には何もなさそうだ。そう魔理沙は判断した。しかし此処にはとある悪魔がいた──
「呼んだ!?」
うわビックリしたぜ。コイツが親玉か? ってかアレ羽か? アレで何で飛べてるんだ?
「呼んでないぜ、アンタ誰?」
「えぇ〜? 人に名前を聞くときは……」
お、そうか、じゃあ
「ok、私は博麗霊夢! 博麗の巫女だぜ!」(大嘘)
「巫女は無理があると思うな〜?」
チッ、やっぱりバレたか
「ん、霧雨魔理沙。魔法使いだぜ!」
「私、フランドール! 吸血鬼!」
「お前がこの異変の黒幕か?」
「違うよ!」
違うんかい。
「そんなことより魔理沙! 私と遊ばない?」
「んお、いや、私はちょっと……あー、ok、いいぜ」
まぁ、少しくらいいいだろ。
「じゃあ……
貴女は壊れないでね?」
「ッ! 『速符』マスタースパークッ!」
──突如として始まった弾幕ごっこ。確かに弾幕“ごっこ”なので遊びと言って間違いはないのだろうが、死ぬ時は普通に死ぬのがこの弾幕ごっこである。殺気を感じ取った魔理沙は反射的にマスタースパークを放ち、直撃する。門番は一撃で倒せたが……──
「アハハハハハハ! すごいすごい! 『禁忌』クランベリートラップ!」
ンなッ!? ちょっと煤けただけ!? しかも何つー量だぜ! あのもやしとは別格だ!
「『恋符』マスタースパーク!」
──此処に来て通常のマスタースパーク。やはり弾幕ごっこにおいて一番使いやすいのはこれである。だが一度見られたマスタースパークは易々と避けられてしまう。しかし魔理沙も恋符を連発する。羅畏也の修行により魔理沙の魔力量はとんでもないことになっている。回復量も増えているため恋符程度なら撃ってる最中に回復する。所謂『消費より自動回復の方が早い』というヤツである。と、やっと一発命中した。するとフランは──
「アハハハハ! アハハハハ! 『禁忌』フォーオブアカインド!」
は!? 増えた!? 増えただと!? コレはヤバ過ぎるな……ただでさえキツい弾幕が少なくとも4倍になるのか……避けられるか?
──フランが四人に増える。このようなスペルカードは今まで──と言っても弾幕ごっこはまだ数えられる程度しかやっていないのだが──見たことがないタイプのスペルカードであった。魔理沙はコレを見てただ四人に増えたと思ったようだが、そんな訳がない。相手は言動からして今までこの遊びを続けて来たプロフェッショナルなのだ──
「『禁忌』レーヴァテイン! 「『禁忌』カゴメカゴメ! 「『禁忌』恋の迷路! 「『禁弾』スターボウブレイク!」」」」
──スペルカード4重展開……炎の剣に、自身を囲う弾幕と超高密度の弾幕と虹色の弾幕……つまり不可避である。普通はこの4種類の弾幕の壁の前に誰もが屈するだろう。だが魔理沙は違う──
「『鏡符』マスタースパークッッ!!」
──跳ね返るマスタースパーク。狭い空間で発動されると真の効果を発揮するこのマスタースパークは、部屋全体を高熱と光で埋め尽くし、部屋に存在する弾幕の半分以上を消し飛ばた上でフランにダメージを与えた。ちなみに魔理沙は自身の魔力に対するバリアを常に張っているため無事である……が──
「ふう……ふう……ヤバい、ぜ」
──当然である。本来のマスタースパークは純粋な魔力放出による熱光線なのだ。それに追加効果を与えさらにそれを十数秒間維持していたのだ。当然疲れる。魔力切れとかではなく単純な体力切れである。──
なるほど……わかったぜ……アイツ、人間を食うわけじゃなくてこんな感じに弄んでいたのか……だからあんなに怨霊がいっぱい居やがったんだな?
「ケホッケホッ」
「!!」
オイオイマジか。もうキツいぜ。
「スゴい! スゴいよ魔理沙!! こんなに楽しいのは初めて!!!」
「そうか……そりゃあよかったぜ……」
「じゃあコレはどう!? 『秘弾』そして誰もいなくなるか?」
──フランの姿がかき消える。そして魔理沙を狙う青い球が現れる──
な!? え!? アイツは!? いなくなったぜ! ……いや、「誰もいなくなるか」って言うのはそう言うことか。アレに当たると不味そうだな。
「私ね!? ずっと此処にいたんだ!」
ん?
「ずっと! ずっと! 495年間ずっと!」
は? 495年間ずっと?
「寂しかった! 怖かった! 暇だった!」
…………
「たまに咲夜が持って来てくれる玩具もすぐに壊れちゃう!」
……なるほど、能力か。
「外に出たかった! でも! お姉様は出してくれない!」
お姉様……そいつが黒幕か……
「『貴女は狂ってる』って何よ! 私は私! 狂ってなんかない!」
……
「この私が私なの! 何でわかってくれないの!」
「そりゃあそうだろ」
「…………え?」
「お前、狂ってるぜ」
「……………………え?」
「だって、そうだろ? 普通はさ、生き物を玩具って言わないんだぜ? そんなのおかしいだろ? さらにそれを壊したって……殺したって事だよな? 私はよく知らないけど、それはヤバいって言えるぜ」
「………………………………」
「お前が今まで壊した……殺した人間の声聞いて何思った? 何考えた? 何にも思ってないって言うなら……」
「……………………………………………………………………」
「お前、相当ヤバいぜ?」
「違う! 違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!! 『QED』495年の波紋!!」
「!」
──弾幕が水面にできた波紋のように広がる。それは幾重にも重なり、凄まじい密度の弾幕となり襲いかかる──が、魔理沙は別の事を考えていた。──
ああ、なるほど、狂いたくて狂ってるわけじゃないのか。そりゃあ辛いわな。
──魔理沙は見えた。フランに取り憑いた怨霊を。飽和し、溢れそうになるほどの怨霊を。それも非常に古い。恐らく、生まれたての能力の使い方がわからなかった時に殺した人間のものだろう。追い出そうにも元の心が優しくて追い出せなかったのだろう。そして奴らがフランを狂わせている元凶だろう。それに外に大量に怨霊が居たことにも納得がいく。もう取り憑く余地がなかったのだろう……ならば話は早い──
ぶっ飛ばす! 師匠! 使わせてもらいます!
──帽子から一枚の札を取り出す。コレは
「喰らえ! 『遅符』マスター…………スパークッッッッ!!」
──たっぷり10秒チャージ。それは弾幕の壁を貫き──
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
───直撃。フランに取り憑いた怨霊をまとめて祓った──
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「えっぐ……ひぐ……」
「いや……悪かったって……強すぎたのは謝るし……服まで消し飛ぶとは思わなかったんだぜ……」
──まぁ……それは燃えるだろう……服だし……だが怨霊はしっかりと祓えた。コレで大丈夫だろう──
「ううううううううううううう……」
「いや、ホラ、な!? もう大丈夫だから! あの……お前の姉ちゃんとこ行って! 出してもらおうぜ!?」
「うう……うん……」
「よし! じゃあ行k」
バゴオォォォォォンッッ!!!
…………ああああああ! 嫌な予感があああ!
「……えぇ?」
「おい! 急ぐぞ! 多分ヤバい!」
次回! レミリアブレイク!
心的描写ってキツくない?
アンケート結果は圧倒的FGO!…設定考えなきゃ…