で、俺が生まれたってわけ。   作:あかう

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巫女、その苦労

 博麗霊夢は疲れていた。

 毎日毎日魔理沙が来る────のはいつも通りなのだが、最近はそれに加えて吸血鬼ども──レミリア・スカーレットとフランドール・スカーレット、それとメイドの十六夜咲夜が来るのである。

 前者は既に羅畏也を知っているが、後者は羅畏也を知らないため羅畏也とスサノオには────そうだった。スサノオが来たのだ。先にスサノオと霊夢の邂逅の方を話しておこう。

 

 ────────────────────

 

 博麗霊夢は気分が良かった。

 宴会にて久々に腹一杯食べ、少し酔っているためである。霊夢はワインを初めて飲んでみたが、中々に気に入ったようだ。だがワインのアルコールではどれだけ飲もうが霊夢をほろ酔いにさせる程度であったらしい。

 霊夢は鼻歌を歌いながら神社へと飛んでいた。だが霊夢は知らなかった、神社にとんでもない厄ネタが待っている事に。

 

 ──────

 

 ふぅ……洋風の宴会ってどうなるんだろうと思ってたけど、中々に良いもんだったわね。

 ……羅畏也様も来れば────駄目ね、存在を知られると面倒になるわ。

 

 

 着いた着いた。山は壊れて……ないわね。よし。

 

「ただいまー」

 

「おー、帰った?」

「あ、お帰りっス! 此処の巫女ちゃんっスね!」

 

 ……ファッ!? 

 

「誰!? アンタ!」

 

 知らん人いるんだけど! 

 

「あーコイツはね〜、今日から此処の副神になったスサノオくん」

「ヨロシクです!」

 

 スサノオ……須佐之男!? え!? 本物!? ヤバ……え? 大丈夫? 古事記じゃあ結構ヤバい事してたけど……

 

「ええと……よろしくお願いします」

「ハイ! ヨロシクです!」

 

 なんか私のイメージと違う……めっちゃ爽やかなんだけど……髭達磨みたいなモンだと思ってたのに……

 

「ええと……ウチの神とはどんな関係で?」

「ハイ! ちょっと前に羅畏也サンのパシリやってました!」

 

 何やってんのアイツ。っていうかパシリやってた事なんでそんな誇らしげに言うの? 

 

「ま、そんな訳だ。別に神が一柱増えた所でウチは大丈夫だから、食費とかその辺は安心して良いぞ! ちょっと山が吹き飛ぶ頻度が増えるかもしれんけどもな!」

 

 全然良くないんだけど? あの可哀想な人どうなっちゃうの? 

 

 心配ね……

 

 ────────────────────

 

 と、こんな具合である。

 さて、最初の話に戻ろう。魔理沙と吸血鬼どもが来ると言う話だったが、前者は羅畏也を知っているため別に問題はないが────ちなみにスサノオは紹介済みである。「おう、ヨロシク!」で割とあっさり終わった────後者は羅畏也を知らないため、魔理沙の時の反省を活かし、羅畏也とスサノオには何処かに行ってもらうのだが、たまにとんでもないものを持ってくるのである。

 

 補足としてだが、吸血鬼どもの来訪は羅畏也が事前に察知できるためいきなり来られてバレるなんて事は無い。時間を止められても羅畏也ならば知覚できる。

 

 ──────

 

「──────じゃあ、今日の所はこんな所かしらね、帰るわよ、フラン、咲夜」

「はーい! じゃあね!」

「失礼するわ」

 

 はぁ、やっと帰ったわね。……今日は何も無いと良いんだけど。

 

「おーい! 霊夢ー!」

 

 ……早いわよ。一息くらい吐かせて欲しいんだけど。

 

「はいはい、お帰りなさい」

「ハイこれお土産」ポン

 

 ……何コレ? 球? 

 

「何コレ?」

「ああ、ソレ、龍玉っス!」

 

 は!? 龍玉!? 龍狩ってきたの!? 絶対色々破壊したでしょ! 

 

「おう、狩ってきた狩ってきた。最近外の川が穢れてるみたいでな、弱くなったのがいっぱい居んだよな」

「コレも人間達が成長した証なんスけどねぇ」

 

 あ、そうなの? 

 

「でさ、ソレ一応弱くなったやつのとは言え龍玉だから、改造していい感じになんかに使って?」

「え、ええ」

 

 ……後で紫に相談ね。何に使おうかしら? 

 

 ……じゃなくて!! 

 

「龍狩りってアンタらねぇ! 雨降らなくなるし川涸れるんじゃないの!?」

 

 雨と川の神獣でしょ? アイツら。

 

「いやそれがね〜外の連中、雨を究明したんよ」

 

 ……え? 雨を……究明? どう言う事? 

 

「いやね? 実は雨って人間の知ってる事象だけで説明できるのよ。龍とか別にいらなくて」

 

 そうなの!? 

 

「そんな事知られちゃったモンだから龍の価値が大暴落しちゃってさ、もう川の名物みたいになってて、そんな事もあって“川穢してもいいや!”ってなっちゃったんだろうね」

「うぅん、悲しいやら嬉しいやら、わかんないっスね」

 

 神が……神獣が……そんな簡単に……ちょっと衝撃的過ぎるわね……

 

「ってわけで問題ないから後勝手にやっといてね〜」

 

 ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと! 羅畏也様居る!?」

「何!?」

 

 ビックリしたわ……いきなり出てこないで紫……で? 何事? 

 

「どうしたの紫?」

「羅畏也様が森ごと龍ぶっ飛ばしたの!」

 

 ……やっぱり破壊してたわね? 

 

「……でも、いつもの事じゃない?」

「眷属を殺されたって龍神様が怒ってるの! このままじゃちょっとヤバいわ!」

「……え? いや、龍神って羅畏也様がボコボコにしてなかった?」

 

 何がそんなに紫を焦らせているのか分からないわね……

 

「なんとかしないと毎日龍神様が私の所に文句言いに来るって言ってきたの!」

 

 …………どうでもいいわよ!! 

 

「そう……頑張ってね」

「待って! 私今羅畏也様の近くに移動できないから連れてきて!」

「何でよ」

「いや……いきなり近くに出られるとビックリするからって……接近が不可能にされて……」

 

 あー……

 

「まぁ……じゃあ……連れてくるわね……」

「有難う霊夢!」

 

 はぁ……面倒ね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「休みを…休みをくれ…」

 『苦労してるな…貴様も…』

 




言ってませんでしたがこの世界のイザナミとイザナギは和解して再婚してます
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