で、俺が生まれたってわけ。   作:あかう

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夏・・・暑い・・・


宴会、それと忙殺

 霊夢は忙しかった。

 それはそれは忙しかった。

 具体的に言うと宿題を4分の1くらいしかやってなかった時の八月三十一日である。

 救いがあるとすれば全くやってなかったと言うわけではないことだ。

 ────まぁだとしても忙しいことに変わりはないが。

 さて、何故こんなことになっているのかと言うと原因は異変解決後に予定されていた宴会である。

 本来ならば異変の解決直後に開かれるはずだったのだが、今回は一面雪景色であったため開くのが難しいと判断され、『桜が満開になったら開く』ことになった。

 と、ここまではよかった。ここまではよかったのだが、霊夢と羅畏也は侮っていた。

 春の力を。

 そう。幽々子との交渉により春が返却されることになったわけだが、霊夢も羅畏也も「いくら凝縮されてると言ってもこんな雪景色なら流石に段階的に春になるだろ」と()()を括っていたのだ。

 しかし、いざ一夜開けてみると、もう既に桜が満開だったのだ。

 この劇的ビフォーアフターという言葉ですら生緩いほどの変化には幻想郷の皆さんびっくり。

 まさかこんなことになるとは思わなかった霊夢たちもびっくり。

 勿論そんな状況だったので料理なんて用意しているわけがなく、霊夢と手伝いに来た妖夢は急いで料理を用意していた。

 ちなみに羅畏也とスサノオは見つかるわけにはいかないので神社の奥で待機している。

 と、そんな状況から話は始まる。

 

 ────────────────────

 

 あああああああああああああああああああああああもおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! 

 なんで! 私が! こんなことしなきゃいけないのよ! 

 宴会の用意してなかったからよ! (自己解決)

 早いのよ春を返すのが! こんな早いとは思わないじゃない普通! 

 あのピンク今度会ったら覚えてなさい! 

 ってああああああ! 焦げたああああ! 

 本当に……本当になんでこんな……私の本職巫女なんだけど! 料理人じゃないんだけど! 

 

「そこのみりんください!」

「はいどうぞ!」

 

 コイツはコイツでなんなのよ! 

 なんでこんな多くの種類を! こんなに多くの量を! 一片に作れるの!? 

 私いらないんじゃないのコレ!? 

 っていうか私がいない方がいいまであるんじゃないの!? 

 ってあああああ! 唐揚げ揚げないと! 

 取り皿取り皿……そういえばあとどんくらい料理作ればいいの? 

 今回は花見形式にするから重箱をいくつか作るっていうのは聞いてるけど……もう机埋まるわよ? 料理で。

 

「ねぇ、コレあとどれくらい作るの?」

「そうですねぇ……あと5、6箱分は欲しいですね!」

「はぁ!? 正気!?」

「いや……おそらくこの半分程度は幽々子様のお腹に消えますので……多分皆様の分が足りないかと……」

「一体何がどうなってるの!?」

「ハハ……どうなってるんでしょうね……ハハハ……」

 

 隣で作業してる少女、魂魄妖夢の目の輝きが消えた。

 この目は知ってる。

 コレはよく可哀想な人(ツクヨミ)がしている目ね。

 ……苦労してるのね、アンタ。

 

 ──────────────────

 

<ワイワイ

<ガヤガヤ

<キャーキャー

<ウワァァァ! 

 

 つ……疲れた……

 本当に疲れた……

 無事に間に合ったのはいいけど本っ当に疲れた……

 私も早くお酒飲みたい……

 …………あ、そう言えば羅畏也様大人しくしてるかしら。

 襖を開けて、奥の部屋へ。

 空間弄ってるっぽいから結構距離あるのよね……

 着いたって、ん? まさか……

 嫌な予感がする。

 多分コレ開けたら面倒臭いことになってる。

 ……でも開けるしかないのよねぇ……

 

「おう霊夢! 遅かったな!」

「あら、霊夢も来たのね」

「やっほー霊夢ー!」

「気づかれてしまいましたか……まぁ気づかれますよね」

「お邪魔してるよ」

「」

 

 やっぱり何かいる〜。

 紅魔組と魔理沙に可哀想な人……と、紫。いつもの面々ね。

 

「ん、霊夢。お前もコレ飲むか?」

「美味いっスよコレ」

「え……ナニソレ?」

「ん? ア○ヒ。外の酒」

 

 外の酒ぇ……? 

 まぁ興味はあるけど……そんなことより

 

「そこで転がってる紫は何したの?」

「あぁ、コレ? 随分前からあったけど気づいてなかったん?」

「え? そうなの?」

「ハイ。異変解決直後からずっとあったっスよ?」

「そうだったの……」

 

 異変解決直後ね……え? 大丈夫なのソレ? 

 ピクリとも動いてないけど? 

 

「大丈夫大丈夫。後何日かしたら動き出すだろ。気にすんな」

「吊るしとけば解りやすいんじゃない?」

「お、いいね。スサノオ君。吊るしといて」

「了解っス〜」

「いややめてやれよ……」

 

 いいんじゃない? 吊るしておいても。

 

「で? 紫は何やったの?」

「ん? 冥界との境界を開いたまま放置してたんで今回の異変が起こったってことだったからな。説教した」

「思ったより紫が悪かった」

「有罪ね。寒かったんだから」

「まぁ有罪だな」

「吊るすのどこにするっスか〜?」

「そこの梁あたりに吊るしとけ」

「了解っス〜」

 

 スサノオさんが紫の足を持って持ち上げる。

 あ、逆さ吊りなのね? 

 死なないようにしておいてよ? 

 死なれると結構困るから。

 

「よし、いい感じに吊れたな。じゃあ乾杯しようぜ!」

「ハイコレどうぞ」

 

 あ、どうも。

 ……この筒みたいなのどうやって開けるの? 

 コレ……この……えぇ? 

 

「異変解決を祝ってー!」

「「「「「「「かんぱーい!」」」」」」

 

 本当にコレどうやって開ければいいの? 

 

 ──────────────────

 

 ……思ったより美味しいわねコレ。

 この……シュワシュワがいいわね。

 お子ちゃま三人の口には合わなかったっぽいけど。

 

「なぁツクヨミ君よ。お姉さん最近どうしてる?」

「ニャルの処理に追われてるっぽいよ? 狂信者と発狂者が最近増えてるらしいし」

「あ? アイツまだ諦めてなかったのか?」

「ん、意外とまだ頑張ってるぞ。この前も俺に接触してきたし。まぁいい機会だったんでオーディンの野郎に脅迫状送っといた」

「オーディンさんに? なんでだ?」

「あー……『お前の槍、ねぇから!』ってな」

「え? 槍って……グングニルっスよね? どうしたんですか?」

「まぁ何。最近思わぬ収穫があったってとこだ。気にすんな」

「で? どうするんだ? アースガルドに侵攻するんなら止めるぞ?」

「いやもうぶっ壊しちまおうぜあそこ。ワルキューレども滅ぼしといた方が色々こっちも……

 

 ウチの神々がすっごい物騒な話してる。

 ニャル誰? オーディン誰? 

 しかも侵攻とか聞こえたんだけど? 

 大丈夫よね? 大丈夫なのよね? 

 なんか羅畏也様なら有り得そうなのが怖いんだけど? 

 

「ねぇ霊夢。なんか面白い話して」

「そうだぜー。面白い話をするんだぜー」

「みんなが笑えるやつお願い!」

「無茶振りすぎない?」

 

 いきなりなんなの? コイツら。

 暇なの? 

 っていうか温度差がすごいわねこの部屋。

 

「うーん……じゃあこの前の羅畏也様が龍の一本釣りした時の話でも……」

「……なんか想像できるのよねソレ」

「面白くなーい」

「もっとこう……意外! ってやつないのか?」

「なんで話す前からそんな低評価なのよ……じゃあ……この前異世界に連れて行ってもらった時の話は?」

「それよ! そういう話よ!」

「早く話すのぜ!」

「ハリーハリー!」

 

 えぇ……? こういうのでいいの? 

 

「ハイハイ……えっとねぇ……確か……」

 

 どんなところだったっけ? 

 確か馬鹿でかいカエルとか畑泳ぐサンマとか街に響く爆発音とか……

 自分で考えてて思ったけどコレ結構面白そうね。

 どこから話そうかしら? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃のアースガルド

 

「……ヤバくね? コレ、無理じゃね?」

「いやもっと考えてくれ親父! 頼むから!」

「えぇ……お前でも瞬殺されるのにどうしろって言うんだよ……ロキ、何かいい案はあるか?」

「ん? まぁボクは羅畏也さんと仲良いし……あと悪いのどっちかっていうとコッチだし……」

「いやそんなこと言わずに! マジで頼む!」

「えぇ……」

 

 命乞いすれば助かるぞ! (ロキは普通に助かる)

 




唐突に始まる
羅畏也さんと仲良い神ランキング!
一位 シヴァ→破壊仲間
二位 スサノオ→言わずもがな
三位 ツクヨミ→言わずもがな
四位 ロキ→破滅仲間
五位 諏訪子→意外と仲良い
六位 ブラフマー→友達の弟みたいな
七位 マカミ→狼仲間
八位 インドラ→バトルが楽しい
九位 イザナギ→再婚させてくれたから
十位 イザナミ→同上
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