魔入りました!入間く...女の子になっとるやんけ!? 作:サイコロさん
カゼカミがイルミちゃんに教えた最大の防御であり、最大の攻撃方法(
~カゼカミSIDE~
………うおおおぉぉぉォォォ……
地下に響くような歓声が聞こえる……そうだ……思い出した。今は処刑玉砲の途中だったのか……?
……アッズアズー!!……すごかったぞ――火の玉!!……
いや終わったのか……すると誰かが呼び掛けてくる。
……起きて……起きて!……起きてッ!!
うるさいわぁッ!! そう思い目を開けるとそこはイルミちゃんとクララとエリザの顔で埋まっていた。近い近いって。とりあえず周りを見渡すか……ええと。
『あらぁ、起きたかしら』
『ヌウ……おお、ハヤトよ! 目覚めたのか!』
『カゼカミ·ハヤト……名は覚えた。覚悟しろよ……!グギギッ』
『カゼカミ……貴様は生きて帰れると思わないことですね……ギロッ』
『イルミ様ぁぁあ!! 大変申し訳ございませんでしたぁぁあぁあッ!!!』
『貴様らッ!! もう少し粛にしろ! 後、カゼカミ! 起きたんならさっさと来い!!』
フムフム……成程な……俺が起きたことに喜ぶエリザとサブロに長年の間、復讐の為に生きていたような顔つきなカイムとリード、そしてイルミちゃんを傷つけたことから懺悔(土下座)しているアズ君。それを注意しているカルエゴ先生……まさに地獄絵図。
「エリザ…俺は今、どういう状況なのか分かるか?」
「今ねぇ、私に膝枕されているわね」
「...成程な……カルエゴ先生に呼ばれているから動いていいか?」
「ダ~メと言いたいけど、今度の日曜に買い物につき合うなら考えてもいいわよ♡」
「分かった分かった。つき合うよ」
「もうレディが誘ったのにそんな反応はあんまりじゃないかしら?」
「すまんな。俺はそんな出来た男じゃないからな。そうだ、予定を聞いてもいいか?」
「え? どうしてかしら?」
「いやお前、前に女性の尾飾り?を見てただろ? お前に似合いそうな尾飾りを見つけたから着けさせてみたくてさ」
「……フフッ…えぇ、いいわよ♡」
エリザが欲しがりそうに見てたからな。調べておいて正解だったな……ッ!! 殺気だとッ!!!
『よし。まずは
『そしたら私の
『『貴様には地獄では生ぬるい……絶望と恐怖のどん底に叩き落としてやる……覚悟しろ……!!』』
まさに…そう例えるならば、魔王に忠誠を誓っていたのに裏切られて、復讐の為に死んでもなお悪霊となった悪魔の様だ……
「あいつらは後で何とか対策を立てるか……それよりカルエゴ先生が先だな」
俺は二人の殺気を浴びながらカルエゴ先生に近づく。カルエゴ先生は"やっと来たか"みたいにため息吐きながら言う。
「カゼカミ·ハヤト。異なる上級魔術を使いこなす程の魔力と知識、壁に大穴を開ける程の馬鹿力。知·力·魔力を備えていることから貴様を
「おう! ありがと……」
いやぁ俺も昇格かぁ~ー…………へぇ?
『オオオオオオォォォッ!!』
「ええっ!? ちょっとマジすか!? あの陰湿……厳しいことで有名な貴方が! こんな簡単に上げていいのでしょか!??」
「嫌なら
そして俺は嬉しい気持ちでイルミちゃん達と合流した。こうして
白、白色の世界だった。まるで転生させてもらう時の場所と同じだ。違うところがあると言えば、
何故か俺が鎖に囚われていた。
その鎖は重く、錆びているのか金属固有の光沢はなく、逆に錆びたような匂いがする。鎖に囚われている両手はびくとも動かせず、歩くこともままならない。すると赤い"何か"が現れた。
「……お前は何者だ?」
話していると不思議な感覚が感じる。まるで俺とは違う次元で話しているようだ。
「カイホウシャ……解放の指輪と関係あるのか?」
"何か"が言うからには俺を助ける為に来たらしい。
「魔王の遺産……何の遺産が必要なんだ?」
「ソレハ……マオウサマノチカラガツヨケレバ……アア……モウキエテシマウ………」
「強ければ? 何でもいいのか?」
すると世界が揺れる。どうやら何かが起きているらしい。
そして白色の世界が崩壊し、赤い"何か"が崩れ落ちる。そして気がつけば――
「――……夢、なのか……」
いつもの見慣れた天井と俺の部屋だった。今のは何だったのか?するとス魔ホが鳴り響く。俺はス魔ホを起動する。
『今日は一緒に食堂に行きませんか? アンジェラさんも一緒に行きたいと言っているので!』
そういえば今日は約束していたな…よし! 今日は予定ないし食べに行くか!
『イイゾ! 今日は俺が
そして時は経ち……
「モキュモキュ……ゴクン。それで"団員集め"ですか?」
「そうだな。とりあえず団員を集めない限りは、公認してくれないからな」
「でも方法はあるのかしら?」
只今食堂で俺達は
リクス·ルマ
サラサラした金髪ショートの髪型にウサギを思わせる赤く丸い瞳。幼く感じさせる童顔からは女子だと思わせるような可愛らしさがある。声は小鳥のような高い声に子供のような150あるかないか身長、見た目と声からは女子だと勘違いされる悪魔が多いらしい。後、エリザとは親戚づきあいらしく、姉分として慕っているらしい。
「まあな。少なくとも一人は入団してくれる筈だ……上手くいけばの話しだがな……」
「それじゃ僕が入団しましょうか? こう見えて
そうやって胸を張って言うルマ。するとアンジェラも我先と言い出す。
「そ、それなら私だって! 私だって
「ありがたいが……すまないな。俺はお前らを巻き込みたくない……」
俺がやろうとするのは、前代未聞の試みだ……あんまり親しい奴らには関わって欲しくない……
「ッ! でも「お前らは言っていたよな。野望があるって」……そうだけど…」
アンジェラは魔獣や魔術に関わる仕事、ルマは飛行などの翼を使った仕事。こいつらに似合う
「
そう言うと納得したのか落ち着くアンジェラとルマ。すると声を合わせて言った。
「「頑張ってね(ださい)!」」
……ニヤ…分かった! そう笑顔で言い返す。
「そう言ってやったけどなぁ、現実はそう甘くないよな~」
そして俺は食べ終わった後、一年生塔で勧誘をやり続けてはいるが……
『ごめんなさい。入りたい
『自分は仲間と一緒に
『イヤァァァ!! 食べないでくださーいッ!』
そうやっぱり新しいことを始めるのが不安なのか、断る反応(一部例外あり)しかしなかった。うーん、どうしようかなぁー………そろそろ動くか……
「貴様……自分は気づかれてないと思っているのか?」
「!!?」
「俺はよう……ずーっと前から気がついていたんだよ……それでも気づかないフリをしていたがなぁ……もう出てきてもいいだろ?
すると逃げるような慌てた足音が聞こえる。俺はそれを飛び越えるように飛び跳ねる。
「まぁ待て待て。怒らないから、ただ話し合いがしたいだけだ」
「話…ですか……?」
そして俺とエイコは中庭に移動した後、木の椅子を
「まあまあエイコさんよ。俺はただアンタと話したいだけなんだ。ひとまずお茶を飲んでくれ」
「あ、ありがとうございます! そして私は……ずっとカゼカミさんに言いたいことがあったんです!!」
「ん? 何だ?」
「あの時! 私を助けてくれてありがとうございましたッ!!」
立って頭を下げるエイコ。俺はとりあえず椅子に座るように言った。
「まぁ気にすんな! 俺は俺でやりたいようにやっただけだしな」
「やりたいように……流石はカゼカミさんです! 私も出来ればいいのに……」
「私も? すまない。もう一回言ってくれないか?」
「! い、いえ独り言なので気にしないでください!」
そう慌てた様子で否定するエイコ。俺はとりあえず
「へぇー、カゼカミさんには色んな考えがあるんですね」
「まあな。一番の理由は自分の野望を叶えるにはこうした方がいいと思ってな。それで入団してみたくないか?」
「……ごめんなさい。私は多分、役に立てないと思いますので……」
「エイコ。俺は変えたいんだよ」
「? 何をですか?」
「お前達の"常識"だ」
「"常識"ですか……? 確かにアスモデウスさんやイルミさんなら出来そうですね。私たちが知らない間にスゴいことをしそうですね!」
「エイコ……それだよ」
「えっ?」
「俺はなぁ、ぶっ壊したいんだよ。お前達の"天才とか凡才の価値観"をなくしたいんだよぉ」
エイコは理解出来ないのか。おどおどしている。
「エイコよ。お前はどうしてイルミちゃんやアズ…アスモデウスの名前を出した?」
「そ、それはあの『13冠の息子』に『サリバン様のご子息』なんですよ! 私たちには出来ないことを平然とやっていくし、私のような凡人はどうしようも……「それだよ」…え?」
「俺は
驚くエイコを傍らに俺は自分の思いを伝える。
「俺は嫌いなんだよ。天才とか、逸材とかな。ジョークとか褒め言葉ならばいいんだけどよぉ……それを逃げる為に使って欲しくないんだよ」
「逃げる為……?」
「エイコ。お前は"凡人は天才を殺す"と言う言葉を知っているか?」
「はい……確か凡人は天才のやっていることが理解出来ないからこそ、排除したい気持ちがあることですよね」
「そうだ。だがな俺はこう捉えた。"凡人は逃げる上に足を引っ張る"てな」
「? どういうことですか……?」
「簡単な話さ。いいか? 世の中には色んな可能性がある。魔力を増強する方法や高位魔術の取得方法などの本は図書館にあるし、貧弱でも筋肉を鍛え方もある。更には弓矢の修練する方法も検索すれば分かるのに、何故か
「? つ、つまり」
「お前らは出来ないんじゃない。逃げてるだけだ」
カゼカミが言いたいこととは……? そしてエイコはどうするのか?
次回 天才は歩き続ける者